出雲発・・・老いても青春

新着記事一覧(全66件)

過去の記事 >

2006年05月07日

7日の日記

(2)

カテゴリ：カテゴリ未分類

7

日

雨曇
夜具のシーツを洗う。掛け布団、敷き布団、枕カバー。10人分。昨日の午後か
ら降っている雨が上がりそうだ。雨の日にやって来て、雨の日に帰って行った家族。
帰省ラッシュ、車の中で食べるようにとおにぎりを作って持たせた。交通安全、今
頃、どの辺りを走っているのやら、無事の帰りを祈る。後片付けを済ませ、お土産の
菓子を開けてお茶にする。大勢でお喋りし騒いで飲んだコーヒー。虚無感が襲う。

6

土

曇雨
食べ物に季節感がなくなった。山菜の美味しいこの季節に春を堪能したい。都
会で暮らす者にとっては故郷の味である。行楽地の食堂は何処へ行っても満員。待ち
時間が疲労に繋がってしまう。出掛けるには手料理のお弁当持参に限る。竹の子、ワ
ラビ、椎茸、干瓢、山椒などを入れてのバラ寿司、漬物、果物、干物など、ファミ
リー10人分。お寺の境内でシートを敷いて食べた。五月のそよ風が心地よい。

5

金

晴　
牡丹の花を中国では古来から百花の王と賞され、比類のない豪華な花。大根島
は牡丹の島。見事な庭園のある「由志園」」へ行った。萌え出木々の新緑と、ツツ
ジ、シャクナゲ、草花など、百花繚乱。その中でも牡丹は優雅さを競っている。広大
な池泉を廻る山水の庭、せせらぎの音。手入れされた園内は、むせるような香気を放
つ牡丹で埋め尽くされていた。季節を先取りした紫の菖蒲が咲いていた。

4

木

晴　
文学青年のイメージを崩すことが出来ない、吉行淳之介。若い頃から憧れた作
家である。孫がこの世に生を受けた日は、奇遇にも私の誕生日。男の子である。「淳
之介」と命名して欲しいと密かに思った。その願いが叶った。今、小学三年生。ゴー
ルデンウイークに入り久し振りに帰って来た。行動を共にし、交わす会話の中で、驚
くほど情緒ある言葉を使う。甘いルックスを持つ吉行淳之介を重ねていた。

3

水

曇　
日付が変るまで酒を飲んでいた。他愛もないお喋り、一番輝いて華やかだった
頃、青春時代の恋物語、昔を思い出して酌み交わす酒の美味しいこと。今、それぞれ
が人生の終盤に向かっている。昨年は甥の結婚式、今年は母の米寿の祝いに親族が集
う。良いことで顔を合せられる幸せを噛み締めた。母は白寿、私は母の歳まで元気で
いたい。ちゃんちゃんこを着た母は赤ん坊のようにあどけない。

2

火

雨曇　
土砂降りの雨音がする。新潟、岐阜、大阪、山口県で暮らしている弟、妹たち
夫婦が自家用車で来る日。7人の子供を産んで育ててくれた母が元気で88歳を迎え
た。その米寿の祝いをする。兄は一年半前に他界した。子供が先にあの世に旅立った
寂しさは今の母にはない。穏やかな日々を送っている。早朝から起きて台所に立つ。
故郷の味でもてなすのもいい。椎茸、干瓢と田舎料理の煮しめを作る。

1

月

晴　
赤松の林、杉木立、雑木林、春の山は萌葱色。その中で紅紫色のミツバツツ
ジ、ヤマフジが目を引く。樹木の調和の美しさに見惚れる。点在する赤瓦の家。静か
な山間の風景を見ながら邑南町にある「香木の森公園」に行く。ローズマリー、カモ
ミール、セージ、ミント。ハーブの香りが大好きで我が家の庭に沢山植えたのは過
去。真夏日のような光の中で陽炎が踊る。芝生に座り、雑踏を逃れて心の洗濯。

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう