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2年ほど前に調子の悪くなった僕のPCですけど実は今もそのまま使い続けています(爆)で、今の状態はというと、とうとうネットに2分以上繋がらなくなりました。2分くらいすると勝手に通信が途切れちゃうんです。もちろんメールもまともに使えません(笑)おびただしい量のメールがあるのでタイムアウトになってしまうんです。そしてその都度再起動(笑)だからこの原稿もメモに打ってコピペしてから何度もチャレンジして送信します。だからあまり長い文章は打てないんです。この冬、本気で買い替えを考えています^^
2005年09月29日
僕がこの企画をやると決めた翌日、ひょんな事から魔法使いの小人と知り合いになった。彼にモル辞苑の話をすると「もし、本当に困った時が来たらこのランプを擦るといいよ。 きっと、君の力になれると思うから」と言って、ふた付きのカレーポットのようなランプを僕に手渡した。僕は今回、ついにそのランプの力を借りようと思う。そう、僕はネタが尽きたのだ。とうとう、ネタが尽きてしまったのだ。僕はデスクに向かいさっそくランプを取り出した。ふと、時計を見る。23:19。まだ締め切りにはなんとか間に合いそうだ。僕はゆっくりと深呼吸をすると左手でランプを支え逆側の即部を右手でゆっくりとこすり始めた。すると、ランプの口からかすかな霧の様な白い気体がゆっくりと立ち上ってきた。僕はランプを更に擦る。擦る強さによって白い気体の量は変化する事を知る。いよいよ期待が高まってくる。僕は更に必死にランプを擦ってみることにする。すると、誰かがドアをノックして、部屋に入ってきた。そう、それはいつかの小人だった。「やぁ。そろそろだと思ってたよ」彼は自信に満ちた目で僕を見た。「で、さっそく僕がネタを考えれば良いんだね」「うん」「言っておくけど、僕はあらすじを考える。 それに君がタイトルを付けて物語に変えるんだ。いいね?」「もちろん」僕はうなずく。小人は腕を組み宙を見上げしばらく考え込んだ後「よし!」と甲高い声を上げてあらすじを語りだした。「君が大事な枝豆を茹でている時に来客が来て、 その枝豆を台無しにしてしまうという話はどうだい?」「僕が一番最初に書いた話だよ」がっかりして僕は言う。慌てて彼はもう1度考える。そして「よし!」の掛け声の後にこう言った。「願いを叶えるカモシカの事を彼女に・・・」「書いたよ」「それじゃ恋人との出会いをレタス畑に例えて・・・」「それも書いた」「ネタを探しにタクシー・・・」「書いたって・・・」小人は途方にくれてしまう。僕は小人に今まで書いた話を全て読んでもらう事にした。そう「アジアン・モンゴメリー」から「ホタル」までの31篇の物語をだ。これならダブる事はない。全てを読み終わるとまたしばらく考え込み、「よし!」の声のあと、小人は自信を持って言う。「近未来のSFファンタジーは?」「どんな?」「舞台はとある銀河系。世の中は宇宙戦争の真っ只中。 話は敵である帝国軍に追われる同盟軍のお姫様が とある賢者に助けを求める所から始まる」今度はどうやらマトモそうだ。「それいいね。続きを聞かせてよ」僕は期待を込めて言う。「彼はとある青年に目をつける。そして仲間をつのり姫を救出するんだ」「うんうん」僕はあらすじを書きとめる。「ところがビックリ、敵を統率していたのは青年の父、 更には救出した姫は青年の実の姉だった!」・・・あれ・・・?「ちょ、ちょっと待って、その話にはロボットが出てくる」「うん。SFだからね」「1つは筒型でもう1つが人型?」「そうだよ」「レーザーの様に光る剣が武器って事ない?」「よく分かったね!その通りだよ!」彼はニコニコして僕を見る。「やれやれ・・・スターウォーズだよ。しかもかなり昔の・・・」僕が落胆すると部屋に重たい空気が流れる。「えっと・・・じゃ、野口英世の伝記なんてどう?」小人が言う。「それはすでにあらすじとは言わない」僕は疲れて口にする。「それじゃ、桃から生まれた・・・」「・・・桃太郎」「願いを叶える7つの・・・」「・・・ドラゴンボール」更に深い沈黙の後、小人は真っ赤な顔で怒り出し叫び声を上げながら辺りにあるものを構わず破壊し始めた。そして、僕の事を鋭い目で睨みつけ、こう言い放った。「そんなに言うなら、自分で考えれば良いだろうがよ、このバカタレがっ!」あぁ・・・それじゃ逆ギレだ・・・。 **********************今回は本館の連載企画「モル辞苑」と同じ内容です。
2005年09月21日
白い壁がある。僕の案内で1人の人物が部屋の中央にあるパイプ椅子に腰掛ける。僕はストップ・ウォッチを押す。パイプ椅子に腰掛けた人物は白い壁をじっと見つめる。時間が来る。僕は「お疲れ様でした」と言ってその人物を隣の部屋に誘導する。それでおしまい。しばらく待って逆側のドアに移動して外にいる次の人に声をかける「次の方、お入り下さい」そして机の上にあるリストにチェックをして椅子に座るように告げる。僕はまたストップ・ウォッチを押す。同じ事の繰り返し。1993年の夏の日の出来事だ。僕がこの事を思い出したのはほんの些細な偶然の出会いからだった。いつだって些細な事の集積がひとつの結論を導き出す。それが、名も無いちっぽけな記憶だったとしても例外などではない。そして、その記憶もまた些細な事の集積の一部となってゆく。 *「その中の一人に私がいたのよ」友人の結婚式でたまたま隣り合わせになった女の子が僕に言った。どういう話の成り行きでそんな話に行き着いたのかはっきり思い出せない。でも、僕たちは10年前のその日、同じ場所にいた。「まさか」僕は言う。「本当、まさかね」彼女は笑う。僕らは些細な物事を順序良くこなしていった。そして10年前の記憶に辿り着いた。ひとつ欠けてしまってもここに辿り着く事は出来ない。それほどデリケートな工程を経て今、目の前にいる女の子と10年前の女の子が僕の記憶の中でひとつになる。そう、全ての知覚とはすでに記憶なのだ。僕は今という最新版の過去に生きている。そう考えると僕の気持ちは少し落ち着きを取り戻す。 *10年前の僕はその白い壁を見つめている。最初は真っ白な壁にゆっくりと、非常にゆっくりと影が浮かびあがる。いや、本当は何も写っていないのかもしれない。それくらいささやかな影だ。でも、僕にはその影がジョン・F・ケネディの様に見えた。「ねぇその時、壁にジョン・F・ケネディみたいな影が映ってなかった?」僕は彼女に訊いてみる。「覚えてないわ」「うっすらだけど、確かにジョン・F・ケネディみたいだったんだよ」「ケネディの顔が良く思い出せないの」彼女は笑った。「じゃ、とにかく男の人の顔」「10年も前の事よ」「うん。でも本当に覚えてないかな」「ごめんなさい、本当に覚えてないの」僕はジョン・F・ケネディのことはあきらめる事にした。 *彼女は新婦の友人で名前は涼子と言った。涼子は以前、僕が好きだった女性にそっくりだった。容姿はもちろん、声や話し方から服装から何から何まで。僕は誰にでもすぐに親近感を覚えるわけではない。でも涼子に対してはそういう訳ですぐに親近感を覚えることが出来た。僕らはその後、店を変えて飲みなおすことにした。適当に通りを歩いて適当に目に付いたバーを選んだ。重い扉を押し中に入る。こじんまりとした店内をざっと見渡す。数人の客がゆっくりと時間を過ごしていた。店内にはビル・エヴァンスのワルツ・フォー・デビィが流れている。そこにいる誰もが居心地のよさを感じているようだった。「ここ良いかな?」僕はカウンターを指差す。「もちろん」若いバーテンダーは微笑みながら答える。若いバーテンダーはスマートで顔立ちの整った青年という印象。そしてどこと無く女性的な美しさを持っている。シャツから覗く透き通るような白く細い手首がその印象に拍車をかける。僕らはカウンターに並んで座った。バーテンダーに注文を告げる。僕はビールで涼子がモスコミュール。どちらとも無く僕らは話を始めた。僕らは初対面とは思えないほど不思議なくらいうまく話が合った。まるで古くからの知り合いの様な感覚さえ覚えた。お互いの考えてる事は同じとまでは言えなかったが涼子の言葉は僕の中にしっかりと刻み込まれた。僕は彼女の話し方に好感と信頼を抱く事ができた。その日は僕が今まで経験したどの1日よりも短い1日だった。同時に僕の人生の中で特別な意味を持つ1日ともなった。 *僕が涼子の死を知ったのはその数日後だった。 *僕は涼子の死を警察の事情聴取で知った。刑事の話によると彼女が自殺したのは僕らが会った日の翌日だった。その日、彼女は朝からどこにも出かけていなかったようなので最後に彼女に会った人物が僕だったのだ。刑事は僕に「彼女に何か変わったところは?」と訊いた。「さぁ、分かりません」僕は答えた。そしてその夜、彼女を抱いたかを訊かれた。僕は「いいえ」と答えた。刑事は間を置いた後、「いいですか、正直に」と再び念を押す。彼には彼の思い描いた状況があり、僕がその状況に沿った答えを口にするのを期待していた。少なくとも僕にはそう思えた。その瞬間から僕はこの事情徴収がどうでも良くなってしまった。このやりとり自体がまるで意味の無いセレモニーの様に思えたのだ。その後、僕は全ての質問に一言で答え続けた。「そうですね」「分かりません」「あるいは」「時として」そんな具合に僕は質問をクリアしていく。彼にとって僕はとても不真面目に写ったのかも知れない。でも、それは仕方が無い事だと思った。ある意味ではきっとそれは正しい判断だからだ。一通りの質問の後、彼は調書を読み上げる。全くひどい文章だった。僕が代わりに書こうとも思ったがやめた。そんな事はきっとするべきではないからだ。僕はその調書の最後に住所と名前を書いて拇印を押す。彼は「何か思い出したらここに電話するように」と電話番号と担当である彼の名前の書かれたメモを僕に差し出す。僕はそれを二つ折りにしてポケットにしまった。そして町に出た。得体の知れない喪失感が僕を包み込む。もちろんこの喪失感には特別な意味など無い。でも僕は誰とでも良いから話をしたい気分になった。携帯を取り出し、何人かに当たってみる。でも、誰1人として電話に出るものはいない。僕は途方にくれる。再び得体の知れない喪失感が僕を包み込む。僕はふと「アンナ・カレーニナ」の1節を思い出す。「幸福はどれも似たようなものだが 不幸はいずれもそれぞれに不幸なものである」 *しばらく歩き回った後、僕は1軒のバーの前で足を止める。ここは彼女と最初に来たあのバーだ。中に入る。店内に客は1人もいない。店内にはキャノンボール・アダレイの「サムシング・エルス」が流れている。僕は以前座った席に座り、ビールを注文する。「今日はお1人なんですか?」バーテンダーがビールを僕の目の前に置く。「色々とあってね」僕は答える。彼は軽くうなずくと僕の前に灰皿を置く。「ありがとう」僕はビールを流し込む。 *しばらくして1人の女性客が入ってきた。彼女は慣れた雰囲気でカウンターの逆はじに腰掛けた。そして柔らかい口調でバーテンダーに話しかけている。何を話しているか僕には全く聞き取れない。もちろん、聞き取る気も無い。僕は気にせず文庫本に目を通す。バーテンダーは僕の灰皿を交換しながら言った。「僕の郷里には蛍がたくさんいたんですよ」バーテンダーは確かにそう言った。もちろん、僕に向かって言った訳ではない。話の流れはよく分からなかったがその一言だけが僕の耳に飛び込んできたのだ。彼には郷里があって、そこにはホタルがたくさんいた。それ以上のこともそれ以下の事も僕には分からない。でも、僕はその一言がどうしても気になってしまう。ホタルの話から何故か僕は涼子の事をリアルに思い出す。それはきっと単なる偶然かも知れないし一種の同時存在的正当性なのかも知れない。ホタルの淡い光が命のはかなさと重なったのかも知れないしあの、10年前のぼんやりと浮かんだ光の中の影がオーヴァー・ラップしたのかも知れない。いや、そんな事は今となってはどちらでも良い。彼の郷里にはホタルがいて、僕は涼子の事を思い出した。ただそれだけの事だ。 * * *あれから2年経った今、僕はようやく涼子の事を冷静に振り返れるようになった。それでも涼子の事をこうして文章にした事が正しい事だったのかは正直よく分からない。あの日からホタルという言葉を耳にする度決まって僕は想像上のバーテンダーの郷里と涼子の事を思い出す。彼女とホタルの間には何の関係もないのにも関わらずだ。現実は時として奇妙な手触りだけを人の心に残してゆく。きっと、僕はそれを書き残したかった。そしてこの文章が生きて行くかぎり何度も何度も繰り返されてゆくこの得体の知れない奇妙な感情への手がかりになれば良いと思っている。そう、何かの手がかりになれば良いと。**********************今回は本館の連載企画「モル辞苑」と同じ内容です。
2005年09月14日
実は昨日の事なんですけど僕の最も尊敬するアーティスト杉真理(すぎまさみち)のベスト盤が発売されました。基本的には所有しているアーティストのベスト盤って買わないんですけど杉さんは別。ベストであろうと即、買ってしまいます。実はそんなに最近ヒットを飛ばしてる訳ではないのでCD屋によっては「杉真理」コーナーが無いんです。仕方が無いので「J-POPス行」を探して買うことになります(爆)で、今回はと言うとCDショップ4件回って買いました。どこにも置いてなかったという訳ではないんです。どの店にも1枚しか置いてなかったんです。1人でも多くの人に杉さんのCDを買ってほしいので僕が買うことによって店から杉さんのCDがなくなってしまうのが嫌で結局2枚以上おいてある店で買うことに(笑)もちろん、僕的には1店で10枚は最低でも置いて欲しいという希望があるんですけど(笑)そして、今そのGOLDEN☆BEST/杉真理&フレンズを聴きながらこれを書いています。2枚組で最初の1枚が全てのシングル集。2枚目は提供曲から厳選された曲を集めたディスク。懐かしい曲がいっぱいで幸せな気持ちの中にいます。ちなみに好きな邦楽アーティストは杉さんの他だとKANと佐野元春。実はこの2名もほとんどのアルバムを所有しています。杉さんが最も尊敬するアーティストならばKANは最も影響を受けたアーティスト。佐野元春は最も憧れるアーティスト。むりやり違う形容詞をつける必要も無いんですけどそんな違いがあります^^いつか、好きな邦楽アルバムの紹介が出来たらいいなと思っています♪GOLDEN☆BEST/杉真理&フレンズの収録曲は↓Disc1:01.Hold On02.Catch Your Way03.ガラスの恋人04.夢みる渚05.Lonely Girl06.Teardrops Are Falling07.バカンスはいつも雨 08.内気なジュリエット09.素敵なサマー・デイズ10.いとしのテラ11.Key Station12.最後のメリークリスマス13.Melting World14.Romancing Story15.My Little World16.Wonderful Life~君がいたから~17.夏休みの宿題18.Best of my love19.Love is Magic20.思い出の渦Disc2:01.素直になりたい02.8月の砂時計03.夢のふるさと04.恋人のように05.ウイスキーが、お好きでしょ06.あいつのブラウンシューズ07.LIVE CAPSULE08.君のそばに~song for Lucky09.Lucky10.メリー・ローランの島11.Dancing Cafe12.想い出のストロベリーフィールズ13.ジンで朝まで14.RAINY DAY HELLO15.夕焼けレッドで帰りましょう16.Asian Paradise-VARIOUS LANGUAGES VERSION-17.神様のプレゼント18.Don't Worry Yoko
2005年09月08日
以前、本館のつれモルでやってるSSの連載で青い鳥をテーマに物語を書いたことがあります。実は僕がバンドを離れて最初に書いた曲のタイトルも「青い鳥」。どちらもメーテルリンクの名作「青い鳥」からインスパイアされて作った作品です。ところでこの青い鳥、実際どういう鳥だか知ってますか?原文では「tour terelle」。日本語にするとキジバトの事です。もちろん、フランスにはキジバトはいないので「キジバトに相当するハト」という意味になります。そう思って「青い鳥」を読むとチルチルとミチルはキジバトを追って冒険していた事になるんですよね(笑)家に帰って目を覚ますと家で飼っていた鳥が青い鳥(キジバト)だった。って、もの凄いストーリーだと思いませんか?出勤の時にキジバトの「ボーボーポッポ」というユーモラスな鳴声を聞くたび僕は物語「青い鳥」を思い出してしまうんです。
2005年09月06日
言われなくても分かってますよね(笑)そう、いつしか僕の気づかないうちに9月になってしまいました。先月は2件しか日記を書いてないのでカレンダー表示は実に寂しいものになってしまいました(爆)さて、このカレンダーですけど語源はラテン語の「カレンダアム」。意味はなんと借金台帳という意味です。ローマ時代は借金の利息を月の最初の日(カレンド)に支払っていた慣わしからいつしかそういう意味に使われることになりました。借金を抱えていた人たちはカレンダーを見ながらため息をついていたんでしょうね(笑)まさに文字通り「時は金なり」だった時代という事になります。こういうタイプの日記は本当にひさしぶり^^
2005年09月01日
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