かりん御殿

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February 7, 2004
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テーマ: コトバの話(9)
今日は、部室で、うめ八師匠からリクエストのあった(?)
「英語の勉強方法」について書こうと思います。
英語以外の言語にも通じる内容であり、外国での母国語学習や
幼児の外国語学習についても書く予定なので
【コミュニケーションの為の第二言語習得方法☆晩期編】という
長ったらし~い題を付けました。また晩期というのは、
幼児外国語教育が早期なら臨界期を過ぎれば「晩期」か?
との、勝手な個人的命名ですので、どうぞ、ご了承を(^^;)。

☆☆☆

さて、よくネットで
「英語圏に何年住んでも英語が喋れない」という日本人の悩みを読む。
これは非常に孤独な悩みだ。
同じ立場にある人以外には理解してもらえないからだ。

日本には英語に対して苦手感・コンプレックスの強い人がたくさんいる。
でも、そんな人達でさえ、無意識・有意識のうちに
「外国(特に英語圏)に住めばうまくなるのに~」と信じている事が多く
「英語の国に住んでも英語が喋れない人」っていうのは
「アタマ悪い・なまけ者・社交性ゼロ...等々」なんじゃないか?と
思いがちなのだ。
「そうか、世の中、甘くないんだな~」と思う人もいるだろうが
そんな人でさえ「私が同じ状況だったら、もっと努力してる...」
と密かに思ったりもするんじゃないだろうか。

冒頭の悩みを抱えている人も、
日本を出るまでは、同じ様に考えている事が多く、だからこそ
「もう何年も住んでいるのに、まだ喋れない」
という心理的圧力をさらに強める事になる。

そして、この悩みには、さらにヒエラルキーがあって、
海外移住の理由が駐在の人は永住の人を密かに「見下し」、
永住でも、日本人夫婦の人は、国際結婚の人を密かに「見下し」
国際結婚でも、配偶者が日本語を喋れる人は、
配偶者が日本語ダメなのに英語を「まともに」喋れない人を「見下す」。
ここで、「見下す」と書いたが、実際には軽蔑感情を持つ事は少なく、
むしろ、表面的だけでも、「私も英語だめなの~」と、お互い、
和気藹々とした雰囲気で慰め合っているのではないかと思う。


ところで、対象となる言語が英語以外の場合、この様な圧力は減る。
英語は、なんといっても、学校で何年も勉強した言語だ。
全く一から始める言語でもないし、
一般的に大変に難解というイメージのある言語でも無い。
だから、余計に、できない事がコンプレックスとなりやすい。

しかし、このコンプレックスほど、
語学習得の邪魔になるものはないのだ。
コンプレックスは捨てようと思って簡単に捨てられるものじゃない。
どちらかと言えば、時とともに、自然に消滅しているものだ。
だから、コンプレックスを捨てろ、とは言わない。
だが、コンプレックスがあるなら、それを利用して
「お笑い芸人」になるべきだ。

*******
英語が苦手で悩んでいる皆様(海外・日本在住を問わず)
英語ができない事で笑われたら、笑いを提供した自分を誉めましょう!
英語人にとって、あなたのコンプレックスなんて、どうでもいい事なんです。
英語人にとっては、意志の疎通を図る=目的を達成する事が第一です。
英語人が見たいのは「びくびくした自信の無い暗い顔」ではなく
「明るい笑顔」です。
*******

一旦「お笑い芸人」となったら、今度は
もっと笑わせたい...という欲が出てくる。
そして、英語人をもっと「意図的に」笑わせる為には、
英語学習が欠かせないのだ。
これが、やる気につながる。
実は、私が英語を真剣に学習しはじめた発端も
この「お笑い芸人根性」だった。


晩期第二言語習得には「完璧」に到達するという状態は無い。
常に向上心を持ちながら訓練し続ける、という永遠に続く道程だ。

私の英語は、既に、コミュニケーションには全く問題が無い。
時事問題でもゴシップでも病院でも、全く困らない。
英語の本も、かなり専門的な本でもスラスラ読めるし
書くのにも全く困らない(いまだにスペルは苦手だが...)。
こう書くと自慢している様にも聞こえるが
(また、同時に、そう聞こえる事がコンプレックスの顕れなのだが)
「私の様に、晩期から英語を始めても、この程度には絶対なれますよ!」
というつもりで、私の「現況」を書いている。
そして、私は母国語である日本語であれ、第二第三第四..言語であれ
言語学習は、死ぬまで現在進行形として継続するつもりなので
この現況は、あくまで現況に過ぎない。

現在、私の英語は、コミュニケーションには全く支障が無いが
完璧からはほど遠い。
発音はネイティブではないし、書く時には間違わない様な文法も
会話で間違えたりする事もあるし
咄嗟に言われたウィットに富むセリフが聞き取れない事もあるし
そんなウィットに富むセリフも、なかなか咄嗟に出で来ないし
語彙に関しても、俗語や子供独特の言葉、専門用語など
毎日、新しい言葉が出てくる。
先行き長いのである。
でも、まだ、できない事がたくさんあるからこそ
ウキウキ・わくわくする。
もう、生きてるだけで楽しい、という状況である。

ただ、ここまで、言葉を楽しむ「境地(というのもなんだが)」
に到達しない人、というか、到達する必要の無い人も
たくさんいる(むしろ、その方が多い?)と思う。
生活に支障の無いレベルに到達すればいい
日常会話ができる様になればいい
本や映画が楽しめる様になればいい...等々
目標地点は各人各様だが
目標は、どうであれ、習得方法は共通しているのだ。



まず、第一に、言語習得の際、絶対忘れてはならないのは

「学習する言語の背景にある文化や歴史を尊重する」事だ。

愛せれば尚良いと思うが、愛せなくてもいいが
尊重し、理解しようとする努力は必要だ。
それができないのなら、その言語を学ぶ必要は無い。
その言語や文化とは、しょせん、縁が無かったのだ。

生きる為に、ある言語が必要となる場合もあるだろう。
でも、そんな最小限の目的に達する為にも
ある言語を生み出した背景への「尊重」をしてほしいと私は思う。

特に、英語は、世界共通言語として、
一つの「道具」の様に扱われる事が多い。
だが、英語は、英国の歴史の中で英国人に育まれて来た、
生きた、肉も血もある、言葉なのだ。
単語や表現は言うまでもなくアルファベットの文字一つ一つにも
長い物語があるのだ。
それは、日本語と同じである。

語学に対するコンプレックスを打破する為に
言語を道具とみなす様な学習方法もあるかもしれないが
基礎に尊重の精神が無ければ
長く学習し続ける事も、本当に理解する事も難しいと思う。

(続き)





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Last updated  August 16, 2004 06:26:44 PM
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