PR
カレンダー
カテゴリ
コメント新着
キーワードサーチ
小樽築港工事報文 抜粋〔現代語表記〕
総 叙
小樽港は北緯四十三度十二分、東経百四十一度一分に位し、後志国(しりべしのくに)の北端に在り。その地勢は東に向かいて開敞〔かいしょう・港湾が外海に面して直接風波を受ける〕し、対岸の近きは東南東に当り、四里(一二キロ)にして、漸次東北に向かいて距離を加え、北二十三度東、雄冬岬(おふゆみさき)に十六里半向かい、(六六キロ)に達す。北西南の三方は山丘囲繞〔いにょう・周りを取り囲む〕し、高岡は湾の北端に当る茅柴岬(かやしばみさき)に起こり、西部の山脈に連なり、山嘴〔さんし・山麓の突き出た端〕は延(ひ)いて平磯岬(ひらいそみさき)に接し、湾の南端をなす。
明治四年、開拓使、本庁を札幌に置くに当り、海陸運輸の接続を本港に期し、同年より十一年に至るの間に札幌・小樽間の道路を築造し、十三年に至り、鉄道を布設し、手宮に桟橋を架設する等、漸次運搬の便を開き、爾来(じらい)石炭輸出の増加すると、原野の開墾、水産その他万般の進歩に従い、一小漁村は変じて繁盛の地となり、大いに市街の狭隘を感ずるに及び、明治二十年において沿岸三万三千余坪(約十万平方メートル)の埋築(まいちく)を施し、二十三年に至り、面積約二千三百坪及び三千二百坪の船入場を築設して大いに市街の拡張を図り、最近の調査によれば現在人口八万五千余、輸出入の金額は三千万円余の巨額に達す。その長足なる進歩の状勢また想うべし。(略)
諸君、君達の生き方は手に表れるのです。… 2024.02.18
廣井勇 技術者としての旅立ち 2023.08.24
廣井勇 札幌農学校時代 2023.08.23