悩める裁判員経験者・似蛭田妖のブログ

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2022.07.11
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​​ 裁判員裁判を経験された殺人事件の被害者ご遺族の皆様方。



 本日は殺人事件で愛する家族を亡くされ、被告人を死刑にすべきだと強く望まれたにもかかわらず、叶わずに裁判員裁判で無期懲役刑の宣告がなされた事件の被害者ご遺族の皆様方へ重要なお話があります。


 本ブログ(「悩める裁判員経験者・似蛭田妖のブログ」)を開設してから2年以上(正確には
857日)が経過いたしましたが、僕 ​​は刑事事件の被害者やそのご遺族の方々がご覧になっておられることも把握いたしております。

 中には理不尽にも愛する大事な家族を数名殺害されながら、死刑希望が裁判員裁判によって認められず、被告人に無期懲役刑が宣告され、それが控訴審、上告審でも支持されて確定判決となり、裁判所に強い憤りと不信感をお持ちのご遺族の方々もいらっしゃることと存じます。


 僕は、本来、死刑にならなければならない被告人で、無期懲役刑になって助けられているケースもあると考えております。

「死刑にならずに良かったぜ」と全く反省することなく刑務所で生涯を終える被告人もいるものと思われます。

 そのような被告人の幸運と裁判官、裁判員の判断に納得できない被害者ご遺族の方々には、僕も、ただ、ひたすら、ご同情申し上げるしかございません。


 近年は余程酷い事をやらかさない限り、容易には死刑判決が出ないようになっております。


 被害者ご遺族の皆様方。


 皆様方は無期懲役刑をどのようにお考えでしょうか?

 無期懲役刑は幅が広く、本来、死刑になるべき被告人に宣告される場合から、有期の懲役でも良かったのではないかと思われる事件の被告人に宣告される場合もある等、被害者ご遺族の皆様方にはこれもまた到底納得できない内容になっているのではないでしょうか?


 本来、有期の懲役でも良い、或いは、本来、有期の懲役で十分だと思われる殺人事件の被告人に無期懲役刑が宣告されると、もっと酷い殺人事件で亡くなられたご家族も安らかに永眠される事ができなくなるとは、ご遺族の皆様方はお考えになられないでしょうか?

 僕だったら、とても納得できません。


 本来、有期の懲役で十分な事件の被告人を無期懲役刑にするなんて、被害者遺族として、到底、理解することができません。



 さて、今回の安倍元首相銃撃事件でございますが。

 とんでもない暴挙であり、決して許されるものではないことは間違いありません。

 安倍晋三氏のご冥福をお祈り申し上げる次第であります。


 しかし、です。

 今、一部の政治家が口にする「山上徹也容疑者は死刑にすべきだ」とか「山上徹也容疑者は無期懲役にすべきだ」という内容についてはいかがなものでしょうか?


 家族を2人殺されたにもかかわらず、裁判員裁判では死刑希望が無視され、無期懲役刑を宣告された事件の被害者ご遺族も多くいらっしゃるのです。

 もし、山上徹也容疑者に無期懲役刑が宣告された場合、被害者ご遺族の皆様方はどのようなお気持になられるでしょうか?

 特に2人の愛すべき家族を失ったご遺族の方々は憤りを感じられるのではないでしょうか?

「安倍晋三元首相1人の命は、私たちの家族2人の命よりも重いと裁判官と裁判員は判断するのか!」と思われるのではないでしょうか?


 銃を使った殺人事件の場合、「前科のある暴力団員が拳銃で1人を殺した場合に無期懲役刑が宣告されるケースが多い」ということであります。

 全てのケースが無期懲役刑になる訳ではありません。


 山上徹也容疑者には情状酌量されるべき点も多々あることが報道されております。


 無期懲役刑ではなく有期の懲役が妥当ではないかと考える識者も多いです。



 そもそも裁判員裁判の判決を疑問に思っている市民が多い訳です。


 裁判員制度の導入は失敗だったと指摘する方々、そして裁判員制度はもう存続させるべきではないと仰る方々、更には裁判員制度を存続させるためには改良を加えなければならないと主張される方々など、現状の裁判員制度は無条件で是認されている訳ではないのです。


 裁判員制度は2004年の5月に国会で裁判員法が成立したことで導入されました。

 その際、政府と自民党は「これは市民の皆さんの感覚と常識を司法に入れる制度です。市民の市民による市民のための刑事裁判がいよいよ始まります」と国民に説明していました。

 この時の自民党幹事長が安倍晋三氏でした。





 前科のある暴力団員が拳銃を使って1人を殺害して無期懲役になるのと同様の扱いで良いと・・

 成程、
山上徹也容疑者には情状酌量すべき点が多々あるんだけど、それらは全て考慮する必要はないと・・

 山上徹也容疑者は無期懲役で良いんだと・・

 本当にそう思われるんだったら、

 僕の苦悩は解消されますが・・



裁判員裁判を経験された殺人事件の被害者ご遺族の皆様方。


 いかがなものでしょうか?






2018年、交番が襲撃され、警察官と警備員が殺害された事件で、強盗殺人などの罪に問われた元自衛官 島津慧大(けいた)被告の 裁判員裁判 の判決も 無期懲役 (求刑・死刑)でした。

 島津慧大(けいた)被告は警察官から奪った拳銃で警備員を殺害しました。


​ お亡くなりになられた警察官と警備員のご遺族の方々は、この裁判員裁判の量刑の基準に到底納得されなかったと拝察申し上げます。


 安倍元首相を銃撃して殺害した山上徹也容疑者が同じ裁判員裁判の制度で異なる基準によって評議され、全く同じ無期懲役刑が宣告され、2人の命より元首相1人の命の方を重く司法が判断するのかとご遺族に苦悩を強いるべきではないと僕は考えます。



​ 尚、皆様方。

 宜しければ次の記事もどうぞ。

成程、山上徹也容疑者は悪いですが、死刑や無期懲役は不当では? | 悩める裁判員経験者・似蛭田妖のブログ - 楽天ブログ (rakuten.co.jp)











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Last updated  2022.07.14 02:04:00
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