チョギ マリャ ネガ イッチャナ

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2006.09.06
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カテゴリ: ニュース・時事
ほぼずっと雨降りだった今日の富山。秋篠宮妃紀子さまが予定どおりにめでたくご出産、しかも一部で渇望されていた男児の誕生である。「一部で渇望」と書いたのにはもちろん理由があって、男系男子の天皇を今後も続けたいとする勢力が一定数以上いて(潜在的な心情を含めればさらに増える)、彼らにとっては今回も女児だと男系男子天皇の存続は崖っぷちに立たされるからだ。そんな思惑は生まれてくる子にとっては迷惑なだけだろうに。

巷間言われるように男系女子(例:愛子さま)または女系(例:黒田清子さんの息子または娘)を天皇候補者としてとして認めるのは、昔のように側室でも入れない限り避けられないだろう。今回男児が誕生したのも偶然に過ぎないし、成人後に目論見どおり子供ができるかどうかも未知数だ。何が何でも世襲天皇制を続けるのであれば、側室を制度化したうえ男系女子または女系を候補に入れない限り、早晩限界がくると思う。そうなると世襲天皇制をそこまでして維持する必要があるのか?との意見も出てこよう。現制度が曲がり角にあることは明白だ。

ところで「男系にこだわる」点では皇室以上の社会がある。それは韓国社会である。ドラマなどを見ても、女児を産んだ息子の嫁に姑がイヤミを言うなどのシーンは枚挙にいとまがない。理由は皇室と同じく男子のみが一族の正統な後継者として認められるから。韓国で結婚しても苗字が変わらないのは、男女同権でも何でもなく「女子は一族に最後まで入ることができない」からに過ぎない。それどころか韓国の家系図には女子の名前は載らず、単に「女」としか書かれないとも聞く。それゆえ各家庭で男児が渇望され、一時期男女バランスが崩れたこともあるらしい。こうなると皇室などと比較にならないほどの大きな社会問題だ。ただし日本社会も「女の子ばかりで誰が墓を守るの?」といった言い方で、男系維持をよしとする風潮が根強くあるのは確かだ。

サラブレットの世界では人為的に優れた血統を交配させることで、強い馬をつくり続けることができるが、人間社会はそうはいかない。結婚は両性の合意によってのみ成立すると憲法にも明記されているのだ。血統の維持のために望まない結婚や出産を強いられるような社会ではない。しかし現実には、晩婚化と少子化は日韓共通だという。すでに日本は超高齢社会に入り、単一民族だの男系維持だのと言ってられない現実に直面している。皇室に41年間男児が誕生しなかったことも、世相の一断面を表しているに過ぎないのだ。





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最終更新日  2006.09.06 22:29:27
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