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魔法のことば(エスキモー族)ずっと、ずっと大昔人と動物がともにこの世に住んでいたときなりたいと思えば人が動物になれたし動物が人にもなれた。だから時には人だったり、時には動物だったり、互に区別はなかったのだ。そしてみんながおなじことばをしゃべっていた。その時ことばは、みな魔法のことばで、人の頭は、不思議な力をもっていた。ぐうぜん口について出たことばが不思議な結果をおこすことがあった。ことばは急に生命をもちだし人が望んだことがほんとにおこった---したいことを、ただ口に出して言えばよかった。なぜそんなことができたのかだれにも説明できなかった。世界はただ、そういうふうになっていたのだ。「おれは歌だおれはここを歩く」 アメリカ・インディアンの詩 金関寿夫 訳 秋野亥左牟 絵 福音館書店より引用
2008.03.11
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ネイティブ・アメリカン(インデアン)の伝承によると・・・。 大昔、大きな鷹がいました・・・。この地上に住む鷹の中で最大の鷹でした・・・。 あまりの大きさに鷹が村の上を飛んでいるときに鷹の影が二件の家にかかるくらいのものでした。 この鷹はそばにいるものに対しては善良で親切でした。 この鷹は大きいだけでなくとてもパワーがありました。 彼が歌うと各地から鷹の仲間たちが集まりました。 別の歌を歌うとそのあたりの雨雲がよってきました。 地面近くを低空飛行し歌うとその爪先にウサギやねずみなどの獲物が飛び込んでくる歌も知っていました。 そんな風にパワーのある鷹でした。 ある時、この大鷹に雷を呼び寄せる特別な歌を雷の精霊たちが伝授しました。 「特別な歌を正しく歌うには、まず歌を聞いてほしいと思う動物の仲間全員が入れるような大きな丸い小屋を建てよ。」と雷の精霊たちが告げました。 また、祭壇を作り特別な鉱物と植物、動物を備えるように言いました。この歌を歌う前には大霊に感謝し、パワーを鷹と分け合う雷の精霊たちに敬意を払うように告げました。 ある夏の日、大鷹は雷の歌を歌うことにしたので、鷹の仲間たちと一匹の鷲、二羽のワタリガラス、一匹のハゲタカ、一匹のミサゴを小屋に招待しました。歌は本当に雷を呼びました。 動物たちは今聞いた歌から自分が特別なパワーをもらったことを感じながら、それぞれが帰っていきました。 大鷹はすでに大きなパワーが身についてるので、その翼で触れれば友人のどんな深い傷も癒すことができました。 以前にもましてパワフルになった大鷹は毎朝大霊に感謝を捧げるのを忘れ、驕り高ぶり 「俺は一番パワフルな鷹。俺はすごいぞ!キーッ!キーッ!キーッ!」 と歌いまくる始末。 大霊はこの有様を見てましたが、大鷹もいつかは忘れていたことを思い出すだろうと思って見守っていました。 しかし、大鷹は思い出すどころか、傲慢になるばかり。 次の年、大鷹はもう一度あの歌を歌おうと決めました。 そうすればもっとパワーがつくにちがいない。 しかし、今年は手間を惜しんで小屋を作りませんでした。 こんなにパワーがあるから、小屋なんていらない。と思ったようです。 大霊や雷の精霊たちに感謝する手間さえも省きました。 そして彼のパワーを証明しようとすべての鳥と動物たちを集めました。 大鷹は、一番大きな木上の巣の中に座ってあの歌を歌い始めました。 雷が近づくのを見ると得意げに格好をつけました。 すると雷雲の中から閃光が走り、大鷹の翼に触れたかと思うと、燃える火の玉になりました。 次の瞬間、大鷹も姿を消してしまいました。 幸い、怪我をした鳥や動物たちはいませんでした。 彼らは目の前で起こったことが信じられず、あたりを見回していました。 気がつくと、大鷹は空にいて、大霊が話しかけています。 「大鷹よ。お前は傲慢になりすぎた。 感謝することを忘れてしまった。 お前のパワーの本当の源を忘れてしまった。 雷たちから授かったパワーを誤用して雷たちを侮った。 お前は今後、雷たちの僕(しもべ)として使えるのだ。 お前が大きな美しい鳥であることには変わりないが、もう雷を呼ぶことはできない。 これからは雷のほうでお前を呼ぶことになる。 雷が行く所どこへでもついていき、その働きを助けるのだ。 お前の体の一部は常に雲で隠されているから、もう、人から見上げられ驕り高ぶることもない。 人によってはお前の姿を奇妙な形をした雲として認めるだろう。 人によっては稲妻が作り出す炎の形を見るだろう。 曇りのない眼を持ったものだけが、お前の本当の姿・・・火の鳥のTHUNDER BIRDを見るだろう。 今、お前は宇宙の中で自分のあるべき場所を知り、奉仕することを学んだのだから、行ってこれまでに傷つけた者達に奉仕しなさい。」 このようにしてTHUNDERBIRDは火の鳥となりました。 とさ・・・。 はい。おしまい。(^^♪
2008.03.11
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