記事の内容は、
・グランプリ優勝から現在に至るまでの振り返り
・児島と地元優勝について
・ターンについて
・舟券向けの参考情報
・オーシャンカップへの抱負
といったものとなっています。
注目すべきは1つ目のグランプリ優勝からの振り返りですね。
このグランプリ優勝から現在までの振り返りは、多くの方にとっては興味深い内容だったのではないかと思います。記事では「燃え尽き症候群」と表現していますね。
私的には「燃え尽き症候群」とは思っていませんが、ザックリ言えばその表現も外れてはないかもしれません。私的には「モチベーションの低下」という表現の方がが合っていると思いますし、グランプリ優勝したことで、視野が広がり考え方が変化したということだと思います。
さて、私の感想としてはようやくこの話をすることが出来るというのが、正直なところです。
といっても、茅原選手から直接「燃え尽き症候群」や「やる気が無い」ということを聞いたわけではないですが、話をした時の言葉の端々からそういったことを感じる部分はありましたからね。私としてはある意味既知のことでありました。
しかし、だからといって、公には「頑張ります」と茅原選手が言っている以上メンタルに変化があったということをここで書くわけにもいきませんでした。なんせ、ここは茅原選手を応援する場ですから。「頑張ります」と言っているなら、頑張ってもらいたいと思って記事を書き、応援するのが私の責務だと勝手に思っていますからね。
だから、調子が悪い時でも展開や調整やモーターに注目して記事を書いていましたが、心の中ではモチベーションが下がっていることが問題なんだよなと思う時期が続いていました。
ただ、モチベーションが下がっていることに不満を持つことはありませんでしたね。
モチベーションが下がっていた頃に話をして聞いた茅原選手の思いは納得のいくものでしたし、それは必要なことだとも思えたからです。その思いの片鱗がインタビュー記事の「仕事のない時はしっかり遊んで/もっと自分のすきなことをしていこうと。」という言葉に表れています。実際にはもう少し多方面に対する思いも含まれていたと思いますが、方向性は記事の言葉で違ってないです。
ということで、ここ数年調子が上がらなかった理由はモチベーションが上がってなかったからでした。
勝負の世界でも、仕事の世界でも、結果が出ないのはモチベーションが上がっていないことが原因であることは明白なことです。
さて、ここで茅原選手のインタビューを時系列に整理してみたいと思います。
2014年 グランプリ優勝
2015年 グランプリファイナル出走
2016年 グランプリ出場出来ず
2017年
2018年 この3年は、周りの期待に応えるために無理やり頑張っていた
2019年
2020年 自分の好きなことをして過ごしていたらGPに出場
2021年
2022年 この2年はGPに行くのはどっちでもいいなと思っていた
こんな感じでしょうか。多少違うかもしれません。違っていたらすみません。
2017年からモチベーションが下がったと言っていますが、その原因がぼんやりしている内容かなと思います。
私的にはその原因は2016年にあったと思っています。
ブログのかなで書いたことがあるような気もしますが、2016年に江戸川一般戦の優勝戦でフライング切って、チャレカに出場出来なくなり、グランプリにも出場出来なかったことがトリガーになっているとずっと思っています。
あの時、フライング切らず、グランプリに出場していたら、3年連続での出場となり、毎年連続でグランプリに出場することがモチベーションに繋がった可能性があります。そうすれば、また違う道を歩んでいたのではないかと今でも思っています。
しかし、がむしゃらにやり続けることは出来ないことで、いつかモチベーションが下がる時はきます。
それは、歴代の諸先輩選手を見てもそうです。
ですから、遅かれ早かれ訪れることがここ数年に訪れていたということです。
また、そういう時期は必要なことでもあると思います。そういう時期を乗り越えた時に新たな成長ができるってものです。
それだけに、今年はどこまで活躍してくれるのか、ワクワクが止まらないです。
私的には待ちに待った時がやってきた喜びに満ちています。
最後に一つ茅原選手の発言にもの申したいところがあります。
それは、「この仕事は、前年の結果にかかわらず1月1日になったら仕切り直し、一から“よーいドン”です。」と言ったところ。
その気持ちわかるんですが、世の中だいたいそんなことばかりだったりします。別にボートレーサーだけではないです。積み重ね続けていけることもあるでしょうが、それと平行して周期的にリセットされることも伴います。どんな仕事でも、どんな競技でも、受験やテストでも、日が変わる毎に、週が変わる毎に、月が変わる毎に、年が変わる毎に、リセットされることに溢れています。そして、誰しもリセットされた時に、茅原選手と同じように「毎年、同じことの繰り返しだな。」と思います。
しかし、その気持ちを乗り越えるときに、リセットされない積み重ねた物が力になるんですよね。それはレーサーにとっては、経験や技術だったりするのかもしれません。そういったものがあることで、新たな目標を持ったり、新たなやり方をしてみたりと、なんとかマンネリにならないように出来ることもあります。
それに、リセットされないことだって辛さがあります。リセットされないことこそ来る日も来る日も同じ事の繰り返しでマンネリ化しやすいです。なので、リセットされるからといって途方に暮れないで欲しいですね。リセットされる良さだってあります。みんなそんな状況を経験し、乗り越えていますから。
ということで、今年頑張って、いい結果が出たとしても、来年も今年と同様に頑張ってくれることを願いたいとも思います。
さあ!いよいよ明日はオーシャンカップの前検です。
遂に児島でのSGが始まります。
「気持ちをしっかりと コントロールしながら、チャレンジ」する茅原選手のレースを楽しみにしたいと思います!
備忘録として、インタビュー記事の内容を残しておきます。
*******以下、第28回オーシャンカップ公式パンフレットより抜粋*******
GP制覇後、燃え尽き症候群に
― グランプリ(GP)の優勝から8年半が経ちました。
―そのまま突っ走り続けるのは…。
無理でしたね。GP制覇から3年後、30歳の時にモチベーションが下がってしまいました。
この仕事は、前年の結果にかかわらず1月1日になったら仕切り直し、一から“よーいドン”です。GPしか見ていなかったから、ほかのSGに興味も持つことができませんでした。「獲れれば良い」ぐらいの気持ちでSGを走っても、当然獲れません。毎年、同じことの繰り返しだな。このまま同じことをずっと続けるのか…と。未来ばかりが見えてしまって、現実に目を向けられませんでした。
あの3年間は、僕的には凄いしんどかったです。周りの期待に応えるために、無理やり頑張っている自分がいた。それでもガムシャラにやって、2019年のGPに出場したけど、事故艇に乗り上げて一瞬で終わりました。
レースを振り返ると、相手に対して「頼むからコケないで欲しい」と思っていました。何かあったら避けようという、自分の準備ができていなかった。気持ちが狭くなっている、そう感じ、そこで気持ちが切れてしまいました。
―ボートだけでなく、同じことを思う人は多いと思います。
人間、働きたくない時期はあると思うんですよ。だから、GPを目指すのをやめました。もっと自分の好きなことをしていこうと。仕事のない時はしっかり遊んで、仕事に行った時は集中して稼いで、多少の休みも作りながら1年間を過ごしたら、簡単にGPに行けました(笑)。めちゃくちゃ仕事に集中できたんでしょうね。
のらりくらりと緩急つけて生活していく間に、「GPに行くのは、どっちでもいいな」と思うようになりました。特にコロナでイベントがなくなって、GPの選手紹介で花道を歩く特別感もなくなったので、行く価値を感じられなくなりました。
コロナの時は、どこか練習感覚でした。お客さんが多いと、ダサいところは見せられないので、良いパフォーマンスができる気がします。皆、お客さんの数でテンションが上がる面はあると思います。
―では、今年もGP出場はどっちでも…?
今年は、賞金王しか考えていません! 去年の夏ぐらいにボケ〜っとしていた時に、「来年は頑張ろうかな」と思ったので。12月には練習にも行きました。
2月地区選で地元GⅠ初制覇 次は地元SG初Vを目指す…?
―児島は子供の頃の遊び場だったそうですね。
親父に連れて来てもらっていました。目的はキッズコーナーのTVゲーム(笑)。親父は僕をボートレーサーにしたくて、目が悪くならないようにと、ゲームを買ってもらえなかったんですよ。親父はボートをして、僕はゲームをする。“WIN WIN”の関係でしたね(笑)。
中学2年生になって、初めてしっかりとレースを見て、カッコイイなと。モーター音とか、エンジンの排気の匂いが潮風に乗ってくるのが良くて、レーサーになりたいと思いました。
僕は1コーナーで見るのが好きでした。1周1コーナーは、平面なのに立体に見えますし、スピード感や迫力がやっぱり違います。
高校に入ってからは、近くのアマチュアボートで手伝いながら、ボートにもたまに乗るようになりました。16歳で小型船舶の免許も取得しました。
―2月の地区選で、児島GⅠ初優勝。
地元でSGかGⅠを獲りたいと思っていました。SGを獲ったら嬉しいんでしょうけど、僕の性格上、達成感でその後のモチベーションが下がりそうで…(苦笑)。
―SGを勝ってもモチベーション維持で!
もちろん地元のSGは獲りたいです。ただ、今年はグランプリ一本で考えているので、今回のオーシャンCも、そこに向けた一戦というのが本音。バチバチに気合を入れていって勝てるものでもないので、8割ぐらいの力で勝つくらいが良いのかなとも思っています。自らをコントロールできるメンタルを鍛えることも、年末に繋がりますから。
―児島のSG出場は5回目です。何か準備されていますか?
ここ2回はエンジンの引きも悪く、エンジン出しに苦しみました。去年12月に児島で練習してプロペラも試しているので、多少は活かせるかな? 自分を信じてやりたいと思います。
理想はメチャクチャ威力ある桐生&毒島の獰猛なターン
―茅原選手と言えば異次元ターン!意識していることはありますか。
僕の中で一番大事なのは、ターンの入り口からターン中期ですね。若い時の桐生順平とか、入り口のスピード感が荒々しくて、獰猛なターンでカッコ良いなと思っていました。「いつ、ハンドル切って立ったんだろう?」みたいなターンです。毒島誠さんもそうですが、最近はリスキーなターンはされていないと思います。
僕は、昔のターンのほうがメチャクチャ威力があると思っていて、あのターンが僕の理想。ほかの選手がしない今がチャンスなんです。
―ウイリーについてはどうでしょう?
ウイリーは前が浮けば浮くほど派手に見えますが、舳先は20〜30cm浮いていれば十分です。ボートの後方が水に浸かっていて、それ以外が接水していなければOKで、これが一番速いと思います。
出口のウイリーはもう自分の一部であり、誰にも負けないと思っています。
―トップで勝つために必要なターンは?
SGやGⅠで勝とうと思ったら、狭く、スピードを持って、角度をつける必要があります。水面を広く使うのは全然違って、究極のターンの話になります。
直線の位置取りも凄く重要です。結局、どんなターンができるかは直線の位置取りで決まります。普通はターンできないような位置から、角度良く差してくるのが白井英治さん。巧いですね。
―シリーズ中の調子判断は、どんな所を見れば良いでしょうか。
成績が全てだと思っています。エンジンが出ていなくても、2、3着を獲れている時は、やっぱり何かしら良いところがあると思うんですよ。逆に、エンジンが出ていても着が獲れない時もある。そう考えると、1着じゃなくても3連単に絡み続けている時は良いと思います。
―展示航走では何か意識していますか。
オリジナルタイムとかは全然気にしません。タイムは出そうと思えば出せるので。タイムを出そうとせずに、自分のターンをしてタイムが出ているのが理想です。
昔は最速タイムを狙っていましたが、今はタイムを出すことに意味がないと思っています。節間のタイムで賞金が出れば、技術向上にもなるし、面白いとは思いますが、転覆した時のリスクも大きいです。今は60〜70%は転覆しないように、30〜40%は狭いところでターンできるのか確認しています。
―最後にオーシャンCへの抱負を!
年末に向けて、自分の能力を上げる機会になればと思っています。オーシャンCの先にGPがあり、地元SGをGPを走るぐらいの気持ちで臨んだらどうなるのか。気持ちをしっかりとコントロールしながら、チャレンジしてみたいと思います。
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