星とカワセミ好きのブログ

2020.04.20
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手元にある「時をかける少女:1983年7月」の映画パンフレットです。
映画の名場面や、撮影ノートが書いてあり、とても参考になります。

撮影ノートのポイントは、下記のとおりです。(1983年)
1)3月5日:新潟の上越国際スキー場でクランク・イン。原田知世さんは雪合戦をしたり、雪だるまを作ったりした。

2)3月9日:にっかつ撮影所でセット撮影開始。原田さんが実験室で不審な物音を聞きつけるシーンを撮影。ビーカーが床に落ちて白煙がたちこめるとことを撮るのに夜中の3時までかかる。

3)3月12日:ラスト近く、実験室で原田さんと高柳良一さんの別れのシーンを撮影。台本8ページにわたる長芝居に、原田さんも高柳さんも緊張の連続。

4)3月13日:引き続き実験室シーンのセット撮影。原田さんの睡眠は4時間くらい。

5)3月15日:ブルー・マット撮影。原田さんと高柳さんが崖から落ちるシーンを特殊処理して作るために、壁も床もブルーに塗ったものを使った。2人は1.5メートルの高さから何度も落下した。
この日も撮影は朝の7時までかかり、原田さんの「今日は暗いうちに帰れますか?」との名言が生まれたとの事。東京でのセット撮影はこれで終了。

6)3月19日:広島県竹原市でロケ開始。江戸時代の町並みが残る竹原市で、夜中まで火事のシーンを撮る。千本の消防車やエキストラの協力を得る。

7)3月23日:尾道ロケ開始。古い屋敷の屋根裏部屋で撮影。原田さんがタイムトラベラーになってしまった事を高柳さんに打ちあけるシーンを撮る。10時間も座ったままの芝居を続けた原田さんは、ひたすら足の痺れと格闘した。

8)3月24日:尾道ロケ。温室でラベンダーを見つけるシーン。200鉢のラベンダーは本物そっくりの造花。

9)3月25日:尾道ロケ。上原謙さんと入江たか子さんが特別出演。「お二人とも一つ一つの動作が優雅でとてもきれい」と原田さんは演技に見とれていた。

10)3月28日:尾道の小学校で体育館、教室のシーン撮影。岸部一徳さん、根岸季衣さんや、津田ゆかりさんをはじめとする同級生たちも久々に勢ぞろいし、修学旅行みたいな雰囲気。原田さんと高柳さんは大林監督推薦のラーメン屋、ワッフル屋へと食べ歩きツアーに出かけた。

11)3月30日:引き続き学校ロケ。東京から角川春樹社長が陣中見舞いに駆け付けた。

12)3月31日:引き続き学校ロケ。原作者の筒井康隆氏が現場視察に現れた。

13)4月1日:福山大学でロケ。10年後に原田さんと高柳さんが再開するというラストシーン。年齢差を出すために、原田さんはかつらを着け、胸、腰にパットを入れた。

14)4月2日:再び尾道の小学校でロケ。校庭に桜吹雪が舞うシーンだが、桜が咲いていないので、造花の花びらを使い、何度も散らした。これで先生、生徒たちとの撮影はすべて終わり。夜中の1時まで別れを惜しんで騒いでいた。

15)4月4日:竹原市でロケ最終日。細かい取り残し部分を撮る。キャストは原田さんと高柳さんだけ。午前中に撮影を終えた原田さんはひと月に渡る撮影を振り返り、「初めてだったから大変なこともあったけど、とっても楽しい思い出になりました」と語った。



↑ 手元にある「時をかける少女:1983年7月」の映画パンフレット



↑ 物音を聞きつけ、実験室に入る原田知世さん。





↑ 未来からやってきた高柳良一さんと原田知世さん。


↑ 10年後に大学で再び出会う二人。しかし、二人とも昔の記憶が残っていない。


↑ 原田知世さんと尾美としのりさん。


↑ 「時をかける少女」を作った松任谷由実さんのコメントがある。


↑ 原田知世さん。個人的にはこの写真が大好きで、これを見ると私は一挙に中学、高校時代に引き戻されるような懐かしさを感じる。


↑ 松任谷由実さんのコメント。
「主人公の息遣いを大切にしたつもりです。恋人が急にいなくなっちゃう悲しさ、死に別れとか離別じゃなくて、神隠し的な現象ですよね。私自身、久しぶりに力をそそいで作っていますよ。私自身でも、いつか歌うんじゃないか、そんな予感がしますね」。



↑ 大林宣彦監督と原田知世さん。


↑ 大林宣彦監督、原田知世さん、高柳良一さん。



↑ 原田知世さんと教師役の岸部一徳さん、根岸季衣さん。

岸部一徳(きしべいっとく)さんはザ・タイガースでベーシストだった。岸部四朗さんのお兄さん。

根岸季衣(ねぎしとしえ)さんだが、私がすごく記憶に残っているのは、1980年のNHK銀河テレビ小説「愛さずにはいられない」というジェームス三木さんのドラマで、毎週見ていた。根岸さんは定時制高校の教師役を上手に演技されていた。川谷拓三さんが根岸さんの事を好きになって、すったもんだがあり、最後は学校の劇で尾崎紅葉の「金色夜叉」の演劇を通して、二人が相手を認めるという話だった。
この歳になっても、話の場面が浮かんでくる。


↑ 監督の大林宣彦さん、原作の筒井康隆さん。


↑ 脚本の剣持亘さん、撮影の坂本善尚さん。


↑ 音楽監督の松任谷正隆さん、主題歌作詞作曲の松任谷由実さん。




↑「時をかける少女/原田知世」レコード紹介。


↑ 角川書店から出ている筒井康隆さんの作品紹介。

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↑ 私の本棚にある「時をかける少女/筒井康隆/角川文庫」。





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最終更新日  2020.05.02 18:50:55
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