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紙市
映画感想とにがお絵です。
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2006.02.22
テーマ： 映画レビュー(894)
カテゴリ： 映画－ま・や行
－１９８６年作品－
[監督] 林海象
[出演] （魚塚甚） 佐野史郎、 （月島桜） 深水藤子
（月島桔梗） 佳村萌、 （小林） 大竹浩二
▲似顔絵は月島桔梗役の佳村萌さん。
映画ではもちろんもっとキレイであります。
－－－－－－－－－－
やさしい、やさしい、実にやさしい映画であります。
この映画は白黒映画、時代設定は昭和初期、そして劇中にはサイレント映画が出てくるんですが、それにあわせるように登場人物のセリフは、まっ黒画面に白文字で表されるだけなんです。
（つまりセリフは読むだけ、声は聞こえません。）
そして音や音楽なども控えめ。
これがこの作品に、なんともいえない世界観をつくっています。
（だから、これにのれない人は、全く楽しめないと思います。）
林海象監督の初めての作品で、たしか当時５００万（７００万だったっけ）くらいで撮影したとのことでした。
しかし、お金をかけられなかった分、映画を大切に思う気持ちがとっても感じられる作品になっています。
【Ｍパテー商会】
月島家の一人娘、桔梗(佳村萌)が誘拐された。
事件の解決を依頼される魚塚探偵(佐野史郎)だが、最初は躊躇してしまう。
けれど、Ｍパテー商会の送ってきたテープの中から流れる桔梗の歌を聞き、依頼を引き受けてしまう。
そうなんです、この桔梗の歌がすごくイイんですよね～、やさしい子守唄で。
また、歌っている桔梗のイメージが実にイイ、こりゃ依頼も受けちゃうよ、という感じでした。
おもわず、サントラを買ってしまいました。
【月、桜、桔梗】
実は、魚塚探偵が探していたのは桔梗ではなく、昔、完成されなかった「永遠の謎」という映画のラストシーンだったのである。
この事件解決を依頼してきた月島桜（深水藤子）は、その映画の主演女優。
魚塚探偵は登場人物の黒頭巾にそっくりであったのだ！。
桜の元へ駆けつける魚塚探偵、桜の「黒頭巾は桔梗のことを愛しておりましたかしら？」の問いにそっと櫛を手渡す。
（その櫛には、月、桜、桔梗の絵が描かれている。）
そして桜は、やさしく櫛をいだきながら「まるで夢見るような気持ちです。眠ることに致しましょう。」といって目を閉じる・・・。
なんといってもこのラストでしょうな～。
魚塚探偵が櫛を渡すところあたりで自分の涙腺は決壊しはじめ、桜の最後のセリフでは完全に崩壊、涙がドバー！！となってしまいました。
「永遠の謎」の最後は黒頭巾が桔梗を助け出すシーンで終わるはずだったが、それは撮影されることはなかった。
けれど、魚塚探偵が黒頭巾となり桔梗を（月島桜の心を）救いだすことで、「永遠の謎」はようやく完成し、この「夢見るように眠りたい」という映画も幕をおろすのです。
「永遠の謎」とこの「夢見るように眠りたい」という２つの映画のラストがかさなって不思議な感動がわいてくるシーンでした。
＊＊＊＊＊
当時、この作品には本当に影響を受けました。
見終わった後に実に良い気分になる、やさしい映画であります。
（なんか年くったら、もっと好きになっちゃいました。）
▲「夢見るように眠りたい」パンフ（左）、
とそしてその中に綴じられている「永遠の謎」のパンフ（右）。
▲第２回東京国際映画祭で上映された時の前売券の半券。
（同時上映は「砂の女」）
[監督] 林海象
[出演] （魚塚甚） 佐野史郎、 （月島桜） 深水藤子
（月島桔梗） 佳村萌、 （小林） 大竹浩二
▲似顔絵は月島桔梗役の佳村萌さん。
映画ではもちろんもっとキレイであります。
－－－－－－－－－－
やさしい、やさしい、実にやさしい映画であります。
この映画は白黒映画、時代設定は昭和初期、そして劇中にはサイレント映画が出てくるんですが、それにあわせるように登場人物のセリフは、まっ黒画面に白文字で表されるだけなんです。
（つまりセリフは読むだけ、声は聞こえません。）
そして音や音楽なども控えめ。
これがこの作品に、なんともいえない世界観をつくっています。
（だから、これにのれない人は、全く楽しめないと思います。）
林海象監督の初めての作品で、たしか当時５００万（７００万だったっけ）くらいで撮影したとのことでした。
しかし、お金をかけられなかった分、映画を大切に思う気持ちがとっても感じられる作品になっています。
【Ｍパテー商会】
月島家の一人娘、桔梗(佳村萌)が誘拐された。
事件の解決を依頼される魚塚探偵(佐野史郎)だが、最初は躊躇してしまう。
けれど、Ｍパテー商会の送ってきたテープの中から流れる桔梗の歌を聞き、依頼を引き受けてしまう。
そうなんです、この桔梗の歌がすごくイイんですよね～、やさしい子守唄で。
また、歌っている桔梗のイメージが実にイイ、こりゃ依頼も受けちゃうよ、という感じでした。
おもわず、サントラを買ってしまいました。
【月、桜、桔梗】
実は、魚塚探偵が探していたのは桔梗ではなく、昔、完成されなかった「永遠の謎」という映画のラストシーンだったのである。
この事件解決を依頼してきた月島桜（深水藤子）は、その映画の主演女優。
魚塚探偵は登場人物の黒頭巾にそっくりであったのだ！。
桜の元へ駆けつける魚塚探偵、桜の「黒頭巾は桔梗のことを愛しておりましたかしら？」の問いにそっと櫛を手渡す。
（その櫛には、月、桜、桔梗の絵が描かれている。）
そして桜は、やさしく櫛をいだきながら「まるで夢見るような気持ちです。眠ることに致しましょう。」といって目を閉じる・・・。
なんといってもこのラストでしょうな～。
魚塚探偵が櫛を渡すところあたりで自分の涙腺は決壊しはじめ、桜の最後のセリフでは完全に崩壊、涙がドバー！！となってしまいました。
「永遠の謎」の最後は黒頭巾が桔梗を助け出すシーンで終わるはずだったが、それは撮影されることはなかった。
けれど、魚塚探偵が黒頭巾となり桔梗を（月島桜の心を）救いだすことで、「永遠の謎」はようやく完成し、この「夢見るように眠りたい」という映画も幕をおろすのです。
「永遠の謎」とこの「夢見るように眠りたい」という２つの映画のラストがかさなって不思議な感動がわいてくるシーンでした。
＊＊＊＊＊
当時、この作品には本当に影響を受けました。
見終わった後に実に良い気分になる、やさしい映画であります。
（なんか年くったら、もっと好きになっちゃいました。）
とそしてその中に綴じられている「永遠の謎」のパンフ（右）。
（同時上映は「砂の女」）
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