肝試しも2人目、3人目となり・・・・いよいよ私の番になりましたが、待ってる間にお酒を飲みすぎて、かなり強気になってました。
「古い鉱山っていうだけで、幽霊やお化けなんているわけないしさ・・・・みんな何を怖がってるんだろうね?・・・・ネズミなんかがガサゴソ動き回っているだけなのにさ。・・・そんな音にびくびくしやがって・・・・」
今まで肝試ししてきた仲間に、強い口調で言ってました。
「ナイト、そんなこと言って大丈夫か?」
「大丈夫だよ・・・」
「足元がふらついてるぞ?」
「大丈夫だってば。・・・・俺に怖いものなってない。」
酒の勢いなんですよね。
「それじゃ行ってきます。」
私はみんなに向かって「敬礼」をし、勢いよく出かけたんです。
まず郵便局の前に出ます。
もちろん宿舎に近いところだから、窓の明かりがポストを照らし、長い影を作っているだけでした。
私は振り返り、光源の窓を見上げます。
誰かが私を見ていました。
私は前に進み、映画館の前にやってきました。
その時突然音楽が聞こえたような気がしたんです。
「ははあ・・・誰か俺を驚かそうと思って、カセットテープで音楽を流してるんだな?・・・・それにしても古い歌だな。」
曲名は分かりませんが、演歌のような・・・・・
きっと測量会社の誰かが・・・・古い歌のカセットを持っていたのでしょう。
「騙されないぞ・・・・」
独り言をつぶやいて前に進みます。
銭湯の前に差し掛かると、誰かの声がします。
「こんばんは・・・・」
これもきっと誰かが脅かそうとしてやっている・・・・そう思いました。
「このこえは・・・・M.Sだな。・・・・」
その時は気づきませんでした。
M.Sは私を宿舎で見送ったのです。
裏の近道でもあるのならともかく、どんなに急いでも私より先に来て、銭湯に潜むなんてできないはずなんです。
「カラン・・・・コロン・・・・」
下駄の足音が背中から聞こえてきました。
「やめろよな!」
振返っても誰もいません。
「うまく隠れやがって・・・・」
先に進みました。
住宅地です。
なんとなく昼に比べると、すえた臭いがしたんです。
「気のせいだ。」
また独り言を言ったんです。
住宅街を抜け、しばらくは何もありません。
とちゅが原っぱになっているのですが、だれも手をかけていないから草が伸び放題に伸びていました。
誰かが隠れるにはもってこいの場所です。
私は、草原を時々覗き込みながら歩きました。
誰かに見られてるような気が・・・・・・
学校の前まで来ました。
「あれ・・・・学校の中・・・・うすぼんやり明かりが・・・・」
この肝試しには、学校の中にろうそくをともしてくる・・・なんていうことはありませんでした。
「誰かが怖くて明かりをつけたんだろう。危ないやつだな。」
その時オルガンの音が・・・・・
「ああ、そうか・・・・俺より先のやつが今学校の中にいるのか・・・・・」
私は前の順番の仲間が、さっき学校について今その学校の中のやらなければならないことをやっている。・・・・そう思ったのです。
宿舎にあった懐中電灯は、今私が持っている懐中電灯が一個だけ・・・・
つまり、誰かが帰ってこなければ・・・・コノ懐中電灯が私の手元にあるわけがないのです。
完全に勘違いしてたのです。
今思い出してみると・・・・学校の中の明かりがゆらゆら揺れていたので、私の前のやつが、ろうそくで歩いていると思ってしまったようです。
学校を過ぎ・・・ようやく鉱山の入り口が見えてきました。
坑口のあたりが・・・・また少し明るくなっていました。
「ろうそくの明かりがまだ残ってるんだろうな?」
坑口の近くまで行くと、それはその通り・・・・当たっていました。
ろうそくが3本・・・灯っています。
「よく消えないものだな。」
その時私の頭上を・・・・何か白いものが飛んで行ったのです。
「なんだ今のは!」
つづく
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