札幌にある美味しいと評判のケーキ屋さん・・・いや、チョコレートやさんを紹介してもらった。
「ショコラティエ・マサール」というお店だそうだ。
場所がイマイチよくわからないが・・・ま、行く時に調べればいいだろう。
楽しみが増えた。
「結婚しない鉄道員」(仮題85)
花子はKの一つ年上ではあるが、幼なじみらしく・・・Kのことはよく知っていた。
しかし、Kの姉のことは知らないから・・・「Kはいもしない姉のことを思ってよく泣く」といっているが・・・Kに言わせると理由があった。
Kがいうには、「子供のころお姉ちゃんと恐山街道で遊んでいたんだけど、鬼が急に現れてお姉ちゃんを誘拐して行ったの。あたしはすぐに両親のところに飛んで帰って、そのことを話したんだけど・・・両親は“あなたに姉はいない”と言い始めて・・・・近所の人も知らないっていうし・・・役所の戸籍にも・・・あたしは次女なのに長女になっていて・・・・あたしもよくわからないんだけど、・・・あたしにははっきりとした記憶があるんだ。」
つまり鬼に姉を誘拐されたと同時に・・・・両親はもちろんのこと近所の人や役所の戸籍まで・・・姉に関する記録が抹消されてしまったというのだ。
竹夫もそのことは、恐山でKに鬼の姿が見えたと言われた時に聞いた。
正直なところ、竹夫には鬼の姿が見えなかったし(もちろん花子にも見えなかった。)、それが事実かどうかはわからない。
ただ言えることは、神様がいてコロボックルがいて・・・竜王や目玉のオヤジまで存在することを知ってしまうと、あながちウソではないような気もする。
花子は全く信じていないのか、「そりゃあんた酔っぱらってみた幻だよ。・・・当た車、あんたの姉のことなんかまったく知らないもんね・・・」
そう言ったが・・・たしかに子供のころからそんな話を聞言っていれば、Kに虚言癖があったと思っているのだろう。
それにしても花子・・・・子供のころからそうだったと言っているのだが、Kがいくら酒飲みでも、小学生から酒を飲んでいるとは思えない。
「まそれはともかく・・・社長!・・・もうつぶれるのか?」
見ると鈴木社長・・・・もうつぶれる寸前であった。
「いやーっ・・・まだまだ!」
そうは言うものの、もうひとりでは立ち上がることもできないようだった。
「鬼が見える・・・Kがそういうなら間違いなく鬼はいると思う・・・・いや・・・絶対にいる。」
目も開けられないくらい酔っていても、社長ははっきりとそう言った。
「だって社長・・・Kがいうにはその鬼・・・・虎の皮の褌もしてなければ角もないんだってよ?・・・でよく聞くと・・・鬼は姿が変えられるって・・・角もなければ褌もしてない・・・・それが鬼って言える?」
花子が社長に食って掛かった。
そこへ・・・・この酒飲み合戦に参加しなかったレディ・マッスルが突然発言した。
「いや・・・鬼は基本・・・角と褌なんだけど・・・姿は代えられるんだよ。」
「え?鬼に襲われたことのない人には姿が見えないって・・・・Kはそう言ってるんだけど・・・・」
「あたしも鬼に襲われたことがあるんだ。」
レディ・マッスルが告白を始めた。
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