神様が透明になって、洞窟内にあった不釣合いな「ドア」から中に入って驚いた!
だって中は、近代科学の粋を集めたよりも超近代的な作りになっていて・・・・「鬼の住処」というよりも、「宇宙基地」の内部のようになっていました。
「これだけの設備となると・・・彼らの持っている武器も、尋常なものじゃないな・・・」
神様は思わず独り言を言ってしまいました。
「お釈迦様は鬼といったけど・・・・・機〇戦士ガ〇ダムに出てくる様なロボットの頭についてるアンテナを角と見間違えたんじゃないかなあ?」
神様は、以前興奮してみていたテレビのアニメを思い出していたのです。
とにかく相手を見極めなければ・・・・・神様は前進を続けたのです。
室内はあくまでも明るく・・・しかしその照明器具は一切見えません・・・。
照明を使う代りに、壁や天井・・そして廊下そのものが光り輝いているようなのですが・・・・その明かりの強さは、ちょうど手ごろな・・・明る過ぎるでもなく、かといって暗すぎもせず・・・目に優しい照明になっていました。
神様はもちろん透明になっているのですから影もできていませんが、この照明は・・・・影もできない・・・・というか・・・・壁、天井、廊下の素材そのものが影も吸収しているようでした。
「相当な科学力だなあ・・・・」
神様は感心していたのです。
「これだけの科学力を持った鬼なんて・・・・マロの仲間だけで倒せるんだろうか?」
益々不安はつのります。
しばらく歩いていると・・・・・どこかで話す声が聞こえました。
神様ですから、世界中のどこの言語でも精通している神様ですが・・・今聞こえてくる言葉は、とんと記憶にございません。
「マロの知らない言葉だなんて・・・・・」
神様は一瞬あせりました。
「ああ・・・そうか・・・・心を読めばいいんだ・・・・」
テレパシーなら、言語を知らなくても何とかわかるはずです。
しかし・・・それが失敗でした。
相手の心を読もうとしたとき・・・・
「誰だ!・・・・私の心に侵入してくるのは誰なんだ!」
相手もテレパシーを使えるようで・・・・・・
しかも、神様の存在が気づかれたその瞬間・・・・4人の・・・いや4匹の鬼達が目の前に現れたのです。
その4匹の鬼達は、テレパシーを駆使して、透明に成っていて見えない神様の姿を見つけようと探し始めたのです。
どうやって探すのかって?
それは音波探知機と同じ原理です。
一匹の鬼が一方向に向かってテレパシーを発信して探し始め・・・・相手の発信源を探知します。
そしてもう一匹が別方向からテレパシーを発信して探します。
その発信源の交わった点に今回の発信源である「神様」がいるというわけです。
鬼達は2班に別れ、探し始めました。
どうやら仲間もいると判断したようです。
神様はあわてて、自分のテレパシーを消そうとしましたが間に合いません。
「おい、ひとり見つけたぞ!」
「よしロックオン完了!」
もうどこに逃げようと鬼達の目がこちらを向いています。
神様が透明だというにもかかわらず、鬼達は完全に神様の位置を把握していました。
「他にはいないようだ」
神様は、自分ひとりだけで偵察に来てよかったと思いました。
自分ひとりだけなら、何とか神通力で逃げることも可能ですが・・・・「カール」や「藤吉郎」・・・そして「孔雀」たちが一緒ではどうにもできなかったろうと思うからです。
(良かった)・・・神様はそう思いました。
そう思うと同時に、その鬼達をもう一度はっきり見ることができたのです。
「え?」
神様は驚きました。
なぜなら鬼に見えたのは・・・・じつは「牛」だったのです。
いや、正確には「牛」ではありません。
なぜなら、宇宙服のようなものを着ていましたし、二本の足で立っていたからです。
しかも、指も人間と同じように5本ありました。
(こいつら一体なにもの?)
神様が考えると、その仲の一匹がテレパシーで答えたのです。
「わ・れ・わ・れ・は・・・う・ちゅ・う・じ・ん・・・だ」
「おかしいじゃないか・・・・・さっきまでお前達・・・普通に話してたぞ」
そう返事をすると・・・・その宇宙人は笑いながらこう言ったのです。
「ハハハ・・・ばれましたか?・・・でも私達は宇宙人なんです。・・わが惑星の地球訪問規定で・・・・そういう風にたどたどしく言わなければならないと教わったものですから」
どうやら「牛型の宇宙人」のようです。
「あなたたちは、この地球では・・・牛と言われている動物に似てるのですが?」
神様が言うと「牛」たちはお互いの顔を見合わせ大声を出して笑ったのです。
つづく
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