にわとりのあたま

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Jan 27, 2003

半蔵門線夜明け物語

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朝、5:00起床。
用意して5:30。

真っ暗な渋谷を歩いて、駅まで。
うちのまん前は交番だが、おまわりは寝ている。
仕事しろっつーーの。

ローソンで日経新聞を買い、駅でパンを買う。
いつも同じお気に入りのチョコクロワッサンとサンドとコーヒー。

゛はい、890円です。゛

何？ちょっとぉ！高いじゃん。今日はどうしたの？
袋をのぞくと、あれれ？
いつもの倍ぐらいパンが入ってる。
もーー間違えられてる。

ホームで、パンをかじる。
まだポツポツとしかいないホーム。
私の横で、たばこを吸った女の人が壁越しにつぶやいている。

゛もう、あんたのせいよ。あんたのせい。あんたのせいよ。きまっているじゃない。あんたのせい！゛

誰かと、携帯でケンカしてるのか。
あれ？携帯持ってない。壁に人もいない。
あれ？靴履いてない。足はやぶけた靴下。
そしてたくさんのビニール袋。こんな普通の人なのに、ホームレス？！
東電ＯＬを思い出した。

食べてると、知らない地下足袋履いたおじさんが、寄ってくる。

゛お姉ちゃん、うまそうだね。学生かい？゛
ま、なんていい人。
゛いぇ、仕事です、、、゛

私゛あのぉーー。このパン間違えて店の人が入れたので、よかったら是非、、゛

パンは旬の食べ物なのだ。
時間経ったらおいしくないのよ。

おじさんは深く頭を下げて、隣の椅子でいっしょに食べた。

゛いやぁ、うれしいなーー。こんなの初めてだ！こんな若い人におごってもらうなんて初めてだー。有難う！今日は、いいことがあるなぁ。俺は、ついてるよ！゛

こんなに喜んでもらえるなんて。
学生と言われたリップサービス代なのに。

゛ところで、お姉ちゃんはなんでこんな朝早く仕事してるんだい？なんの仕事？偉いね゛

最近、実をいうとあまり人から褒められてない。
自分で目的を持って仕事してるから、いいんだけど。
でも、褒めてもらえるって気持ちいいですね。

なんだか奇妙だったけど、いい朝の始まりだった。

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