型をこよなく重んじるも、嵌ることをめっぽう嫌がる作曲家の日記

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2020.09.16
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カテゴリ: 今だから
少し前に新型コロナウイルス対策が政府から各知事主導となり、
各都道府県は感染者を減らそうと躍起になっているように報じられました。
政府より厳しい自粛と検査がクローズアップされていたように思いますが、
今は、大阪の吉村知事が「手洗いもマスクもできる施設で席を空けるのが正しいのか。
対策を取れるなら、マニュアルを見直すべきではないか」と事業者側の立場をとりました。

内容は意外ですが、他の人の話を聞き影響を受けたためと考えられます。

日本は新型コロナウイルスの対処として独自路線を敷き、
重症者や死者をできる限り抑えているにも関わらず、
ずっと諸外国を引き合いに出しそれを見倣うべきとか、
日本は劣っているかのように言われます。
しかし、人口、密度、習慣、文化が異なることは比較の対象にならないです。

感染者数によってウイルスのリスク全てを推し量ってきたわけですが、
緊急事態宣言の頃と状況は何も変わっておらず感染者の増減に一喜一憂しています。
国民の不安が煽られてきたため怖れている人が多いことはSNS上でもわかりますが、
ここにきて一気に規制緩和を推進した政府はブレずに素晴らしいと思います。
そして、日本がオリンピックを開催する意義はとても大きいものになりそうです。

さて、中国の偽物文化やインバウンドのマナーが以前よく取り上げられましたが、
1900年代後半に日本人の海外旅行が当たり前になった時も、
日本には西欧を真似た建造物やキャラクターなどあらゆる物が影響を受け、
中国人の爆買いのようなことを拙いコミュニケーションで行ってきたと思いますし、
偽物ブランドは日本でもたくさん出回っていました。
そして、今は​ 中国もモラル向上、偽物売りも駆逐されるようになった ​ようです。

それ以来、日本は先進国として世界経済を牽引してきたわけですが、
日本人が日本にあるものを海外に発信することがあまりに少ない事実があります。
日本人が自国のものや人を素晴らしいと認知するのは、海外で高い評判を取った時なのです。
自国で自国のものや人を認められない、優秀だと評価できない国民性があると思います。

新型コロナウイルスについても、日本の研究や検証よりも海外の紹介が優先され、
国民性や習慣が全く異なる海外の論文や症例を根拠に論述されます。
しかし、日本人の神経質なまでの生真面目な気質に代表されるように、
品質が良い、欠陥がない、機能性が優れ故障しないなどの特性が何事にも及んでいます。
そう考えると、特効薬やワクチンも海外より国内に期待、宣伝してよいのではないでしょうか。

日本の文化が海外で広まる場合は、現地で広めた日本人や企業があってこそです。
アニメ、カラオケ、柔道、空手、和食などなどがうまく発信できていて、
他の分野は何が素晴らしいのかがよく伝わってこないことが多いようです。
例えば、最近では将棋やテニスに人気があり賞賛されていることはわかりますが、
本質的な内容ではないことが取り上げられるため、若者の憧れになりにくいと思います。

では、音楽において考えるとクラシック音楽のこれまでは、
海外の演奏家、作曲家がメインでその招聘が目玉のイヴェントでした。
「本場」ということが何事にも代え難い魅力があるのは確かで、
日本人はそれには及ばない、如何に本場に近づくことができるか、
それが一般的な受け止めとして日本の音楽家は研鑽に励んできたと思うのです。

しかし、演奏する人の数は増え、正攻法で従来の型を目指すのではなく、
自由に変えていく方向性が広まり、個性の概念そのものが変わったと言えます。
演奏の完成度が問われないなど極端な意識の変化は浸透しつつあります。
反面コンクールや音楽大学における競争は廃ることがなく、
他の演奏家や団体との差別化や続ける糧がそこにしか感んじられないのかもしれません。
それでも前世紀と変わらないことは、海外での実績が日本における強固な宣伝要因となり、
事実上の実力よりも依然肩書きを信用する社会がここにあります。

現代音楽の作曲においても、ほぼ西欧で起こっていることに追随するかたちで、
大きな現代音楽イヴェントでは海外の作曲家がテーマとなり招聘されたりします。
前世紀に現代音楽の寵児として何人もの注目された日本の作曲家も、
語法や芸術性として残る形跡が少なくその後も目立った新しい音楽様式が見当たりません。
最近の音楽はアイデアとして新たな着眼点である音楽はありますが、
それが新たな音のかたちとして確立されたものが少ないと言えると思います。

海外の音楽が紹介される、海外での活躍が紹介されることはいいことなのですが、
現在その多くはイヴェント興行として終わってしまっています。
日本の音楽に大きな影響があるか、聴衆層の拡充に繋がるかと言うと疑問で、
知的好奇心が誘導される魅力や文化を学習するような効果はあっても、
”そう言うものだ”という意識の定着がありルーティーンのようになっていないでしょうか。

そもそも日本と西欧はまったく異なる文化を有しているのですから、
日本人として共有している感性があるはずで、
海外にウケの良いもの、海外の理念を継承していくことよりも、
日本が独自に発信していくことが多くなければならないと考えます。
日本における現代音楽への理解の幅が増えないことは、
今の時代にはもはや必要のないものなのかもしれません。

そして海外からの招聘ができない時代になりました。
日本には発信されていないすばらしい芸術家がたくさんいると思います。
優れた音楽で日本人が共感できるメッセージ性を持ったプロデュースを発信すべき時です。
日本の大学の多くも著名人を教員に招き学生を募っても、中からの発信力が弱いようです。
著名人のマーケット状態としての大学ではなく、中から固有の発信を行うべきだと思います。

新型コロナウイルスの日本の対処は世界に誇れるもので、
政府の対処、優れた医療技術、感染予防に適した国民性などは、
菅新総理の就任と共に徐々に認識されつつある状況がやっとできました。
それは菅総理が知られれば知られるほど実行力と人の立場に立った説明ができる逸材だとわかり、
改革を打ち立てていることが今の日本にまさに必要なことと納得できるからです。
何事においても海外に同調しているだけではなく、
日本の対策や研究者をより尊重し発信するべきだことは共通しています。





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最終更新日  2020.09.16 12:18:56
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