型をこよなく重んじるも、嵌ることをめっぽう嫌がる作曲家の日記

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2021.12.17
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カテゴリ: 今だから
フジテレビの番組「テラスハウス」に出演していた、
女子プロレスラーの木村花さん(当時22歳)がSNS上で中傷されて自殺した問題で、
原告がフジテレビと番組制作会社に損害賠償を求める訴訟を起こしました。
当初はSNS上で抽象することが大きく批判されましたが、やっと本題に移った気がします。


番組が本当のドキュメンタリーであるとはとても思えませんから、
仮に明確な台本がないとしてもさまざまな登場人物を性格付けし、
対立したり仲直りしたり、気が変わったりというストーリーを見せています。
撮れた映像を編集するということは、そこに編集者の演出が入るのは明白です。

この問題のもっとも重要なポイントは、番組がどこまで演出したかです。
通常のドラマなどでは悪役は台本どおりに役として演じているわけですから、
その役者をSNSで誹謗中傷する人はいませんが、
誹謗中傷するのは視聴者が役づくりではなく本人の意志だと感じたわけです。

当初この番組の演出についての検証を他のメディアが報じなかったことは不思議です。
気持ちの変化や事件が起きなければ番組として成り立ちませんから苦心しているはずで、
木村さんが中傷されるように描かれてしまったことは制作側の責任も否めません。
フィクションかノンフィクションか捉えにくくしている意図が全ての不幸を呼んでいます。

この番組を見たわけではありませんので、ここに書いたことは定かではありませんが、
テレビはニュース番組の明らかに未知の情報についても是非の立場を明らかにし、
制作会社のつくったVTRのナレーター台本の口調や音楽などで明確な演出が見られます。
いろいろな意見があるにも関わらず、一方的な見方で報道するのはよく似ています。


以前にも書きましたが、日本は他の国に比べて音楽に満ち溢れています。
スーパーマーケットやドラッグストアの店内、テレビでのVTRにほぼ音楽が流れています。
そうしたほうが購買意欲を促したり、視聴率を上げるデータがあるのかもしれません。
日本ではもはや長年の慣習のようになっていますが、欧州ではもっと静かだと思います。

音楽を流すと設備投資などの費用がかかりますが、音楽配信そのものは安価です。
会社やBGM担当者の経費の掛け方や、音楽にどれだけ造詣が深いかがポイントで、
安売りの店などでは鳴っている音楽は、ジャンルを問わず音楽も安っぽいのです。
自分としては流して欲しくないことが多く、その原因で避けることがあります。

また、最近は楽器をやっている人が皆こぞって演奏会をします。
不特定多数の人が立ち寄るアトリウムのような場所であれば聴くことは自由ですが、
聴衆が固定の介護施設や老人ホーム、学校で皆全員が喜ぶ曲などないことを知るべきです。
演奏側に有名な曲を中心に曲のリクエストをされますが、それは担当者や一部の趣味です。

音楽をどのように聴くか、何の楽器、どんな音色に魅せられるか、拍節感の有無、
さまざまなカテゴリーで人それぞれ異なるうえ、中には造形の深い方もいます。
会場のピアノが調律されていなければ、その時間は苦痛でしかない人もいるでしょう。
つまり全ての聴衆に満足してもらうことはたいへん難しいことです。

街中に誰でも弾けるピアノがあっても通りがかる人すべての喜びにはなりません。
少数派かもしれませんが、何をするにしてもその人たちのことも気遣う社会、
少数派の人にも理解の得られるやり方でなければ反感を持つ人もできると思います。
多勢であっても勢いだけでやってしまわないで、少数派への思いやりが欲しいです。

音楽を演奏するのは自由です。しかし、聴くのも聴かないのも自由です。
公共の場や不特定の人がたくさんいる場で音楽を流すのは必ずしもいいとは限らず、
押し着せがましい演出や同調圧力で盛り上がることを強要するのは粋ではありません。
実は今までそういうことをやってきたのですが、だからこそわかることでもあります。





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最終更新日  2021.12.17 23:15:37
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