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今週の事実報道 2019年1月10日-194号】被ばくで血液変化 ニホンザル
2011年の東日本大震災から、8年になろうとしています。歳月による関心度の風化なのか、メディアはほとんど放射能問題を取り上げません。それどころか安全・安心にまつわる話題を扱う結果、多くの国民は「福島に戻り住んでも大した問題にはならない」と考えているのではないでしょうか。
この背景には、高度汚染地域に住民を戻し地域経済を建て直し発展させるための国策があります。
さて、今週号では、福島第1原子力発電所の周辺地域にて捕獲した、野生のニホンザルの内部被ばく状況について東北大学の福本学名誉教授らの研究グループが調査した結果を報道しています。
研究グループは、事故後に被ばく群と非被ばく群のニホンザル合わせて95頭について、低線量率放射線被ばく影響を調査。その結果、成獣において、白血球と血小板数が、内部被ばく線量率と負の相関を示したといいます。つまり、内部被ばく線量率が高くなればなるほど、白血球と血小板数が減ったということです。また、骨髄中の脂肪割合は、内部被ばく線量率と正の相関を示したとされます。
これは何を意味しているのでしょうか?
記事では「内部被ばく線量率の高いサルにおいて、造血機能が低下していることを示唆している」とし、「造血機能が低下すると、免疫不全や合併症を引き起こし死に至ることがある」と報道しています。
3.11以降、国の方針は、「国民の健康を守ること」が優先ではなく、「地域経済の復興再建」が最優先されました。
そうした中、今回の研究成果は、対象が野生のニホンザルについてのものとはいえ、生物の健康変異を広く認知させることに寄与しています。
いま、国は地域住民についての疾病数のデータ公開を止めていますが、現実を直視し「正確な現状を知りたい、知る必要がある」という声を上げることも大切なのではないでしょうか?