-唯一無二-

-唯一無二-

wrist cut syndrome



wrist cut syndrome.(リストカットシンドローム)



―リストカット―

初めはその言葉さえ知らなかった。
行為自体は九歳の時からしていた。
それはただ、自分を殺したかったから。
自分の日々に耐えられなかった幼い自分の微かな抵抗。

wrist cut syndrome.
それが病であり,他の人もしてるなんて、高校生になってから知った。
そして、知った。

リスカは伝染する。

それは好奇心だったり、寂しさ・・・仲間になりたいからとか、構って欲しいからだったり。
ストレスの発散方法だったり。

そして俺は後悔して、怒りにも似た悲しみを抱いているよ。
教えるんじゃなかった。
苦しみの発散方法。
寂しさからの逃避方法。
そして、教えなきゃいけなかった。
この行為で失う物は凄く大きいって。

OD・・・オーバードーズも一緒。

自分を大切に思ってくれてる人、想ってた人。
それらが離れて行ってしまうって事。
それは決して気持悪いとかそんな安易な理由じゃない。
何も出来ない無力さから、皆絶望し、疲れ果てて去っていく。
それを知ってなきゃいけない。

ストレスの発散方法なんてほかにも一杯あるってのに。
友達だって本当はもっと違う方法で近づけるのに。
面倒だから、やる気が起きないから。
そりゃ手切ってたり薬飲むほうが楽だろうよ。
だけど大事な人を失ってまで楽をしたいのか?
考えてみて欲しい。
大事な事に、気付いて欲しい。


後悔する前に。

2004/10/23


© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: