2005年01月05日
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幼い少女があどけない顔で問いかけてきた
「好きな食べ物は何ですか?」

ボロボロの布切れを纏ったみすぼらしい戦士が珍しかったのだろう・・ギランの隅に座っていた俺は眠りを妨げられた不快感からぶっきらぼうに答え始めた

「火炎沼のツルベンの丸焼きは旨かったな・・少し血の臭いがきつかったがそれも慣れれば癖になる」

少女はきょとんとしていた・・
俺は悪びれもせずに続ける

「あぁ・・タルクバシリスクのステーキも旨かった・・旅のドワーフのじーさんが作ってくれたんだがあれはいけたな・・話によるとエルダータルクバシリスクとか呼ばれるほうは肉が硬くて臭いらしいが・・」

少女はぶっきらぼうに話し続ける俺の顔をじっと覗き込むように見ている・・
表情に恐怖感は感じられない・・よほど珍しいのか俺の話に興味が沸いちまったのか・・
内心
(ちっ・・もっとグロテスクな話を持ってくるんだったな・・)
そんなことを思いながらしばらくにらめっこは続いていた・・

「おい!何やってる?出発だぜ!」

澄んだ怒鳴り声で呼び出される・・
(くぁあ・・一休みで出発か・・譲ちゃん恨むぜ・・w)
そんなことを考えながらめんどくさそうに答える

「おう・・今行くよ・・」

ゆっくりと立ち上がり身に纏っていたボロ布を引き剥がし鎧をなれた手つきで着け始める
少女は立ち上がった俺を見上げながらこう言った

「おぢさんは・・正義の味方?」

思わず吹き出して大笑いしそうになりながら俺はあえて無表情を装い

「俺は破壊者だ・・良い物も悪い物も全部ぶち壊しちまう・・それだけだ・・」

淡々と・・答えたつもりだった
少女は興味を更にそそられたかのように目を輝かせて・・

「じゃあアンタラスもやっつけるんでしょ!やっぱり正義の味方じゃない!おぢちゃんがんばってね!」

アンタラスの名前にハッと動きを止めちまった俺に向けて満面の笑みを投げかける少女・・
(この少女にもそれなりの事情もあるのかもしれないな)・・そんなことを思いつつ投げやりに

「まぁ・・俺がもっと強くなったら・・そのうち・・な・・」

そういい終えるか否かさっきの怒鳴り声の主は勢いと音量を上げて俺に襲い掛かってきた
体当たりするような勢いで駆け寄ってきて俺のむなぐらを掴みながらまたしても怒鳴りつける

「何してるの!狩場が埋まっちまうじゃないか!他のメンバーはもう集まってるんだからとっとと支度しろよ!」

もう黙っていれば即座にでも俺を置き去りにしてでも狩場に突入していきそうな勢いだ・・
気を鎮めるつもりで足元の少女に目をくばせながら・・

「オイオイ・・子供の前だ・・乱暴な口調や物腰は控えた方がいいんじゃないか?」

女ウォーロードははっとしたような表情で手を離し・・

「あら・・みんなあっちで集まってるんだから早く来てね!」

と・・やわらかく言い直しそそくさとギラン神殿前へと走り去っていった・・

少女はそれを見てクスクスと笑った
俺は口元だけでニヤリと笑い・・少女にはぱちり・・と不器用なウィンクをしながら壁に立てかけてあった大剣と長槍を無造作に身に纏った鎧へとくくりつける

「じゃあ・・またな・・譲ちゃん・・」

和やかな表情の少女は

「頑張ってねぇぇぇぇ・・」

そう力いっぱい背中から叫んでいた・・

さぁ・・行こうか・・



今日の戦場へ・・





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最終更新日  2005年01月05日 20時31分31秒
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