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この路線は 〈フジヤマ仮面:『デミキャラズ』〉〈懐古仮面:『イラストAC』〉 でやっていましたが、いずれにしても 『フリーイラスト』 としての作成でした(後は 『ヒーロー燃化計画』 で 〈月光仮面〉 を描いた事もありますか)。
ですが、今回は 〈凰太郎ヒーロー:オリジナル作品〉 としての着手というのが大きな相違点です。
つまり 『フリーイラストキャラクター』 は 〝万人共有感覚大前提〟 なので 〝私個人の挑戦意向は極力織り込まず最低限のシンプル像に纏める〟 というスタンスであり、ともすれば基礎的なベクトルは 『パロディ』 の方が近い。
対して今回は 〈凰太郎ヒーローWORLD〉 の一端ですから 〈オリジナルキャラクター:シリアス路線〉 として確立した個性へと昇華しなければなりません。
要するに創作モチベ的には真逆。
相当、この年代の 〝ヒーロー像〟 を俯瞰視に見つめ直して分析研究しましたね。
意外と 〝戦隊然〟とした〈記号化的特定モチーフ:動植物などの象徴モチーフ〉 という特徴が 〈モノクロヒーロー〉には無い のですよ(それこそ 〈月光仮面〉 ぐらいではなかろうか?)。
なので、デザイン方向性が煮詰まらず……悩んだ挙句「昭和レトロヒーローといえば、万人共有に想起するのは 〈ターバン〉 じゃね?」と着眼(まぁ、実際には 〈月光仮面〉〈快傑ハリマオ〉 ぐらいですから、それこそ曖昧模糊な先入観なんですけど)。
そうして 〝ターバンそのもの〟を硬質象形化してヘルメット意匠として落とす という一風変わった処理になりました。
ただし本来の 〝ターバン巻き〟 では 交差による左右非対称 となってしまい反転使用等の応用性が死にますから、 中軸からの放射形状に左右対象とアレンジ しました。
また、バックルも同理由から額部意匠をそのまま据えています(なので〝意味〟はありません……悪しからず)。
その反面、マスク部は 〝硬質フェイスガード〟 ではなく 〝布覆面〟 です。
そこは 〈モノクロヒーロー〉 の大きな特色として継承したかったので。
一旦は完成したのですが没となりました。
線画やペタ塗りの段階では「よし、悪くない……うまく差別化できたぞ!」と思ったのですが、実際に着色してみると 〈月光仮面〉以外の何者でもなかった からです。
うん、オリジナリティが全然感じられない凡百像。
これは私的に当キャラクターのみならず 〈凰太郎ヒーロー〉 全般 に念頭している事なのですが……確かに「●●路線をやりたい!」と着手されるのが動機の常ですが、そこに +アルファのオリジナリティ が発揮されてなくてはいけない。
でなければ 〝遺伝子継承〟 ではなく 〝ナンチャッテパロディ〟 です。
だから、惜しみつつも没。
再模索へと突入しました。
一応の彩色完成版は没にして、更に差別化意識のブラッシュアップを模索しました。
しかしながら、線画段階を見れば〝デザイン〟自体は悪くないし気に入っている。
そんなこんなの模索にて一番 『月光仮面酷似問題』 としてネックだったのは〝デザイン云々〟ではなく 〝スーツの淡白さ〟 にあると思い当たりました。
なので、金色スーツや他色スーツにもしてみましたがイマイチ……結局は白色スーツのまま
〝胸部に色映えとして額部三角形意匠を逆配置に据える〟
という苦肉案にて差別化を計る方向性となりました。
また(モノクロ期ヒーローとしては異例の凝り意匠になりますが) ガンベルト も 腰部に革帯を追加 して見栄えを拡張しています。
これらもまた〝頭部ターバン意匠〟から統一させた形ですので 〝交差巻き〟をイメージしたライン取り に纏めてみました。
何にせよ諸々の点で不服は多々孕んだ出来です。
本格的に 〈モノクロヒーロー〉のオリジナルヒーロー化 に臨んだのは 初 でしたから勝手も掴みきれず、結局は 〈月光仮面〉 の範疇から抜け出す事さえ叶いませんでした。
ですが、私の 『ヒーロー創作』 に於いて 〝いい経験〟 でもありましたね。
「仮に次回挑戦の機会があれば、もっと大胆に冒険してみてもいいかな?」とは思っています。
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