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「いた!」密林の奥を探索している時、突然それは現れた。ランボスの群れの中に、一際大きなランボスがいるのだ。頭には真っ赤なとさかをつけて、青い色が鮮やかな二足歩行をするトカゲのような生物だ。「ギャオ~~」私の方に向かって威嚇の声を上げる。その生物こそ、私達が狩ろうと探していたランボスの親玉、「ドスランボス」だ。私は、仲間に連絡をしようとしたが、なかなか声が出ない。この世界では、狩りの最中に話をするのは非常に困難なのだ。もし、ちょっとタイミングを失敗すると、モンスターの餌食になってしまうからだ。そこで私は、手元に持っていた「ペイント玉」をドスランボスに投げつけた。このアイテムは、モンスターがどこにいるか、各自が持っている探索機に知らせることができるのだ。この合図は、一瞬にして狩りの仲間に伝わる。仲間がそのうち集まってくるだろう。それまでに、なんとか一人で1匹のドスランボスと、取り巻きの4匹ぐらいいるランボスを相手にしなければならない。「ザク!・・・・」「ウッ」少し気を抜くだけで、モンスターから攻撃を受けてしまう。私は仕方なく、仲間が来るまでモンスターに攻撃を与えるのを諦め、逃げることに徹した。しばらくすると、他の3人の狩り仲間が集まってきた。これからが本番だ。「いけ~~~」「ザシュ。ザシュ」片手剣の私は、攻撃を加えては、盾で防ぎ、危ない時には、回避行動をとることを心がけた。仲間は、大刀と、弓、そしてハンマーだ。私とは武器の勝手が違う。大刀は攻撃にかかるタイミングが遅いが、当れば大きなダメージを与えられる。弓は、遠距離からの攻撃だ。そしてハンマーは、大刀よりさらに遅い攻撃だが、モンスターの頭に当れば、モンスターを気絶させることができるのだ。「ザシュ」「ザク!」「ヒューン」「ドン」4人が4人とも各自の武器を思い存分ドスランボスにぶつける。数分後・・・ドスランボスが私達の前から逃げていった。「あと少しだ」モンスターは弱ってくると、逃げたり、足を引きずったりするようになるのだ。そして、となりの場所に行った私達は、またもやドスランボスを攻撃し続けた。「ジャジャ~~ン」ファンファーレがなると共に、ギルドから「目的を達成しました」と探索機に案内が届いた。そう、ようやく私達は、始めての獲物「ドスランボス」を倒したのだ。「おつかれさま~」私は、仲間をねぎらった。「おつ~」「おつかれさまでした~」「おつかれ~」みんなも互いに健闘を称えねぎらう。その後は、楽しみの「剥ぎタイム」だ。倒したモンスターから、皮や骨、ウロコやキバなどをはぐのだ。これがどこの部分が剥げるのかわからないから、ドキドキだ。物によっては、めったに出ないモノもあるからだ。剥ぎが終わると、もうこの場所にいる必要はない。私達は、もといたドンドルマの街に戻っていった。 あとはギルドから報酬をもらうだけだ。そうして、私の始めてのボス討伐は誰一人死者を出すことなく、無事に終了した。
2007/05/15
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いくつかの依頼をこなすうちに、私もハンターらしくなってきた。密林できのこを採集するだけではなく、ランボスなどの討伐を引き受けてきた。お金も少し溜まってきたので、武器屋で次の装備を見に行く。しかし、まだまだ足らない。やはり、チマチマ狩りをしているだけでは、限界があるようだ。大きなモンスターを討伐したり、捕獲してからこそ、貴重な素材が手に入るし、多くのお金も貰える。そこで、私はランボスの親玉「ドスランボス」の討伐に出掛けることにした。最初は、一人で挑んでみたが、やはり親玉は、そうそう簡単にはくたばらない。私の技術が未熟であるのに加えて、装備も貧弱だからだ。一人で無理なら・・・ということで、私は仲間を募ることにした。ギルドのお手伝いから、ドスランボス討伐の依頼をうけ、近くの掲示板に「仲間募集」の張り紙を張る。これで、しばらく待っていると、その募集要項をみたほかのハンターたちが、討伐参加に申込んでくるという寸法だ。しばらく待つが、なかなかこない。そこで、私は、大声で叫んでみることにした「ドスランボス@3」するとどうだろう、全然こなかった狩りのメンバーが続々集まってくるではないか。あっというまに、定員の4名に達し、狩りに出掛けることができるようになった。ここで私は一つ大事なことを思い出した。ダメージを受けた時の回復する手段を得てなかったのだ。出発直前のあわただしい時間だったが、すぐに道具屋に走り、回復薬を買い込んだ。これで、準備は万端。さっそく、密林のハンティング拠点に向かう。そこでギルドからの支給品を受け取り、いざドスガレオス探索へ。「千里眼」という薬を使えば、すぐにどこにいるかつかめるのだが、駆け出しのハンターである私には、とても手がでる金額ではない。メンバーも誰一人持ってない。そのため、自分たちの足で探すしかないのだ。各自が、各々の方向に向かって走り去っていった。(後編につづく)
2007/05/14
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大衆酒場に戻った私は、装備を点検し、いざ依頼を達成するために、街の外に出た。そこは、「密林」。木々がうっそうと茂り、ところどころ水溜りがある。周りをみると、キノコや薬草も生えている。拠点では、モンスターは出ない。ここで一呼吸おくこともできるし、ベットもある。ベットでは、傷ついた身体を癒したり、毒などの状態異常も回復することができるのだ。私は、目の前の「支給ボックス」という青い箱から、この依頼達成のために必要とされるギルドからの支給品を受け取った。今回の依頼は、モンスターを倒すことではない。キノコが生えているところを探し、そこで「特産きのこ」を採集するのだ。私は、細心の注意を払いながら、拠点をでた。ここからは、人間の世界ではない。モンスターの闊歩する世界なのだ。と、突然、目の前に大きな生き物がいる。尻尾にトゲのついた茶色の生き物だ。体格は私の2倍以上はあるだろう。しかし、良く見ると、その生き物は、草を食べていて、近くを通っても襲ってくる気配はない。草食のモンスターは、比較的穏やかなようだ。私は、狩りの感覚を試すためにも、まず、そのモンスターに切りかかった。「ぎゃぁぁぁ~~お」片手剣は、攻撃力がないので、何度も何度もきりつける。モンスターは、大きな悲鳴を上げて崩れ落ちた。さて、ここからハンターの醍醐味。剥ぎ取りだ。この世界では、モンスターを倒すだけでは、何も得られない。モンスターから肉や皮を剥ぎ取らなければならない。それを素材にして、さらに強い武器や防具を作ったり、調合して薬やアイテムを作ったり、換金してお金を得たりするのだ。「ザク、ザク、ザク・・・」ナイフを出して、モンスターから肉を剥ぎ取る。手に入れたのは、「生肉」だ。これが、この世界にきて、私が始めて手に入れたものなのだ。何匹か倒し、周りに草食動物がいなくなった。私の手元には10個の生肉が手に入った。ふと、草の合間に目を留めると、そこにはキノコが群生している。そこで、私は採集することした。1個目。アオダケ、2個目、アオダケ・・・そして、3個目にようやく目的の品「特産きのこ」が手に入った。が、、、ここでは、それ以上何も取ることが出来なかった。あと、5個。私は、他の区画に移動する事にした。次のエリアでは、2足歩行のトカゲのような生き物がいた。「ギャオ~」と、私と目が合ったと思ったら、私の方にキバを向いて襲い掛かってきた。「ヤバイ!」私は咄嗟に剣を抜くが間に合わない。「グぁぁぁぁぁ」すんでんのところでよけたが、左手を少しモンスターの爪に切り裂かれた。これだけのキズは、なんとも無い。私は、振り向きざまにモンスターを切りつける。「グサァ」鋭利な刃物がモンスターを切り裂く。しかし、攻撃力が弱い。モンスターは何事も無かったように、私に襲い掛かってくる。「ヤァ!」私は、無我夢中で剣を振る。本来ならよけながら上手く立ち回るのがいいのだろうが、まだ身体が慣れてない。その為、ただがむしゃらに剣を振るだけだ。気がついたときには、傷ついた私と、動かなくなったトカゲのモンスターが横たわっている。私は早速剥ぎ取りを行った。「ザク・ザク」「ランボスの皮を手に入れた!」そう、このモンスターはランボスという名前なのだ。肉食では、一番弱い生物だが、まだまだ初心者の私にとっては、きつい。1匹なら何とかなるだろうが、2匹、3匹に囲まれると・・・。私は、さらに注意を払いながら、きのこを探し続けた。そして、何度かモンスターとの戦闘を潜り抜け、ようやく6個の「特産きのこ」を手に入れた。私は、「ドンドルマの街」に戻り、ギルドで報告を行った。すると、ギルドからいくばくかの報奨金をもらうことができた。これで、ちょっぴり強くなったような気がする。私の始めての依頼は、キノコを集めるだけだったが、次からは、本業のモンスターの討伐に向かいたいと思う。その前に、一度、自宅に帰って、荷物の整理をしてこなければ・・・。
2007/05/13
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「密林の環境に慣れよ」という依頼を受けた私は、まず、ギルドマスターから受け取った8000zのお金を使って、装備を整えることにした。「特産きのこ」を6個だけ集めてくるという依頼だが、街の外にはモンスターがいるとの事だ。武器も防具も持たず外に出るのは、即「死」を意味するのだ。ギルドマスターの右手に、道具屋があった。商品を見てみると、回復薬や解毒剤などの薬をはじめ、ガンらランスの玉や弓に使うビンなどが置いてあった。しかし、今回は、回復薬などはさすがにいらないだろう。また、私は、飛び道具より接近戦を好むので、ガンランスの玉や、弓に使うビンも買う必要はない。私は、道具屋を後にして、武器屋に向かった。武器屋は、大衆酒場の階段を上った先にある。武器屋では、モンスターから剥ぎ取った材料や、採集で集めた材料を使い、武器や防具を作ったり、強化したり出来る。ただ、この世界に来たばかりの私は、材料を一切もってない。そこで、隣にある製造済みの武器と防具を買うことにした。武器屋をのぞいて驚いたのは、その武器の種類だ。私が買おうと思った接近戦の武器だけで、「片手剣」「双剣」「大剣」「太刀」「ハンマー」「狩猟笛」「ランス」がある。そして、間接攻撃の武器には、「弓」。ちょっと変わったので、接近戦のと間接武器を合わせた「ガンランス」の9種類もあった。私は迷わず、片手剣の「ハンターカリンガ」を選んだ。やはり、このスタイルがしっくりくるのだ。どの世界においても、私のメインの武器は、片手剣なのだ。そして、防具は、初期に買える一番高価な防具「チェーンセット」を手に入れた。装備を整えると、なにか自分も有能なハンターになった気分だ。そして私は、初めてのハンティングに出掛けた。
2007/05/12
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ドンドルマの街に着いたが、ここも人がいない。ほとんどのハンターが、狩りに出てるのだろうか。私は、街の中を一通り見回してみた。正面には大階段があり、衛兵が守っている。左側には、「Rand-Fox様」と書いた表札がある。ここは、この街が貸し出してくれる私の自宅兼物置になる予定だ。そして、その隣が大衆酒場。右を見渡してみると、街の真ん中で食材屋や道具屋、そして調合屋などが店を出している。奥のほうには、アリーナと武器屋が見える。私はまず、人が集まりそうな大衆酒場に行くことにした。大衆酒場では、この世界にきてから初めての多勢の人間に出会った。といっても10人ぐらいだったが。ここでは、ギルドからの討伐クエストを受けたり、仲間を募集したりする場所だ。先ほどから、討伐の仲間募集の声がひっきりなしに聞こえる。私は、カウンターに行き、ギルドマスターに話しかけた。先ほどのメゼポルタ広場の案内人から、まずギルドマスターからギルドメンバー員の資格を得ろと言われていたのだ。ギルドマスターから、ハンターについての話を一通り聞いたあと、私は誓約書にサインをした。ギルドマスターから契約料だろうか、8000zもの大金を手に入れた。最低限の装備を整えられる。後ほど、武器屋を見てみることにする。これで、私もハンターの仲間入りだ。しばらくはここを拠点に、活動することにした。ギルドマスターの隣には、お手伝いさんがいた。彼女に話しかけると、いくつかの仕事を提示してくれた。彼女のお勧めは、「密林」で「特産きのこ」を6個集めてくるだけの仕事だ。最初からモンスターを相手にするより、まず、地域を見回ってくるほうがいいそうだ。私は彼女から「特産きのこ」6個を手にいれてくる「密林の環境に慣れよ」という仕事を請ける事にした。
2007/05/11
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森を抜けると、周囲を壁で囲まれた町が見えてきた。今まで伝説でしか聞いたことが無かったモンスターを目にした後だから、人間の光は、ことさら私を安心させる。歩き続けで疲れきってるはずなのに、自然と歩みが軽やかになってくる。町の入り口に入るとすぐに、女性が一人座っていた。町の案内係だ。案内係から、話を聞くと、ここはモンスターを狩ることを生業とした「モンスターハンター」の拠点になっている「メゼポルタ広場」だそうだ。そう、私が流れ着いた世界は、モンスターが闊歩し、そのモンスターを狩ることによって生計をたてる世界だったのだ。つまり、ここで生きていき、船を修理し、船員を集めるためには、まず私自身も「モンスターハンター」にならなければいけないのだ。ポルトガルの大手商会の商会長として、交易に、冒険に、そして軍事にと活躍していた私だが、それはあくまで仲間がいてからこそ、成功を収めることが出来たのだ。しかし、ここでは私一人の力・技術・運、そして肉体だけが唯一の味方なのだ。案内の女性から、この世界の話を聞く内になんとなくこの世界での生活の仕方が見えてきた。「メゼポルタ広場」で、狩りの仲間を探したり、道具などを買ったりして、準備を整える。その後、モンスターハンターの最前線「ドンドルマの街」に移動し、そこの酒場で、ギルドからのクエストを受ける。クエストは一人でもできるし、最高で4人までパーティーを組める。「ドンドルマの街」には、道具屋や食材屋、武器屋などがあり、最終調整はこの場で行い、狩りに出向くのだ。ほとんどの人が、「ドンドルマの街」で滞在しているので、この「メゼポルタ広場」で人を見かけることは稀だ。私は、一通り広場を回った後、さっそく「ドンドルマの街」に行ってみることにした。
2007/05/10
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あの大嵐から、何日経っただろう。前方に陸地が見える!リスボンを出航して南米に向かっていた。ちょうど20日目。私とアルカディア号は、突然の大嵐に遭ったのだ。普段は帆を畳んで嵐が通り過ぎるのを待っていれば、ほとんど損害無くやり過ごせるのだが、この日は違った。帆を畳んでいても、船が木の葉のように波に飲まれ、船員が一人、また一人と渦の中に消えていった。そして、嵐が過ぎ去った時、ボロボロになったアルカディア号に残されたのは、私一人だった。船に一人残された私は、船が波に運ばれるまま航海を続けた。六文儀も地図も失ったため、現在どこにいるのかわからない。そして今朝目覚めると、目の前に陸地が広がっていた。太陽の方向からすると、カリブのあたりか南米のあたりなのだが、全然見覚えが無い。まだ、未開の地があったのかとワクワクする気持ちが半分。もう半分は、帰りの船員をどこかで雇えるのだろうかという不安。私は、波に任せて陸地に近づいていった。陸地にたどり着くと、そこに1匹の生き物がいた。奇妙な感覚だった。はるか昔から絶対的な畏怖の象徴とされてきた生物が目の前を闊歩している。それを目の前にしても、恐怖を感じない自分がいた。巨大なキバ、鋭利な爪、灼熱の吐息、どれをうけても命の灯火が消えることがわかっていても、その瞬間を想像できない・・・そう、私の目の前には、はるか昔に滅び去ったと言われていた恐竜、いやモンスターがいるのだ。私は、架空世界の冒険者ランド・フォックス。目の前の冒険には、恐怖より心が躍るほうが強いのだ。一瞬とも永遠とも思える対峙ののち、身体は自然にうごいていた。出航する時、腰にさげていたアレクサンダー大王の剣に手が伸びる。が・・・そこには何も無かった。大嵐にさらわれたのだろう。私は一つの武器も持ってない。服も、ボロボロになったベルベットジュストコールだけだ。私は、死を予感した。何気なく触れたポーチの中で、最後の食事にとっておいた肉の塊に手が触れた。私は、一瞬の判断で、その肉の塊を目の前のモンスターに投げつけ、一目散に森の中に逃げ込んだ。運が良かったのだろう。モンスターは、私が投げた肉の塊にかぶりついて私を追ってくることは無かった。しばらく森の中を走っていると、目の前に集落らしきものが見えた。私は胸をなでおろした。この陸地に漂着した時、ここが無人島だったらと不安があったのだが、人が住んでいることがわかった。たびたび先ほどのモンスターが追っかけてこないか後を振り返りながら、私は集落へと歩いていった。船が修理できるだろうか、船員が雇えるだろうか、帰りの水・食料は手に入るだろうか・・・いや、それよりまず、この地で、生きていくための手段を見つけ、必要な金を手に入れなければならない。
2007/05/09
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いよいよこの日が来た。我が、フォックス家が没落してから、何年になるだろう。長かった。これから、リスボン王宮で、私は「騎士爵」に叙勲される。これで、我がフォックス一族も再び貴族の仲間入りができるのだ。私の父、アルベルト・フォックス男爵は、サルミエント商会に並ぶほどの、リスボンでも有数の商会の商会長だった。それが、とある事件をきっかけに、無一文になり、父は処刑され、爵位は剥奪されてしまった。そう、あの日、私がまだ幼い子供だったときのことだ・・・・。後々になって、その事件は濡れ衣だったことが発覚したが、もう元には戻らない。その後、私は20歳になるまでは、遠い親戚の所に預けられた。そこでの生活は、思い出したくもない。あれほど辛かった日はなかった。父が生きているころには、ペコペコしていた親族が、急に冷たくなり、私をさげすむような目で見るのだ。最低限の食べ物と寝床。それ以外は、一切与えられなかった。そこで私は、家の者が寝静まってから、一人でコツコツ勉強をしたものだ。航海術、戦闘術、政治学、商売に始まり、考古学や美術、宗教学にいたるまで、ありとあらゆることについて学んだ。いつの日か、フォックス家再興のためにと一心不乱に学んだものだ。そして、20歳になったとき、私は家を出て、リスボンの「海事ギルド」に行った。世の中で、認められるためには、まず「力」を得ることが一番の近道だと思ったからだ。そこで、まず、見習いから初めて、准仕官、海軍士官、上級仕官と順調に昇進を重ねた。また、ナポリの片田舎に「アルカディア商会」という商会を立ち上げ、仲間を募った。商会は順調に発展し、軍人、冒険者、商人とその道では、一流と言われる人物が集まってきたものだ。しかし、いつしか「力」だけではいけないと思い、若かりしころに学んだ知識を生かし、冒険や交易を始めた。私は軍人としての能力だけしかないと思っていたが、ここにきて、冒険も交易もこなすゼネラリストとしての能力に目覚めた。そして、月日は流れ・・・20歳の頃、爵位も何もなく、落ちぶれた「郷士」だった私も、いよいよ「騎士」として貴族の末席に加わることになったのだ。アルカディア商会の商会長として、商会で始めての「騎士」に成れたことを誇りに思う。これで、父の「男爵位」を再興させるめどがついた。いや、私はそれだけでは満足できない。このポルトガル王国をさらに発展させ、「子爵」「伯爵」「侯爵」「公爵」・・・と上り詰め、いつしか貴族の中でも最高の爵位「大公」に上り詰めるつもりだ。そう、今日は、その第一歩の記念すべき日なのだ。ナポリ一番商館 アルカディア商会 代表 ランド・フォックス騎士爵私の新たな称号だ。
2006/03/26
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それは私が、ロンドンの冒険者ギルドで仲間の冒険者たちと、冒険の成果について語り合っていたときだ。「おい。ランド・フォックスさんよぉ。いま入った依頼なんだが、受けてみるか?」私達が話している中に、冒険依頼仲介人が割って入ってきた。「ん?最近、コレ!っていう依頼が無くてね。」私は既に600以上の発見をしている。軍人にしては驚異的な数字だろう。「ふふ。そう言うとおもったぜ。だから、こそ声をかけたんだよ」冒険依頼仲介人は、不敵な笑みを浮かべて言った。「ほう。どんな依頼だい?」私は少し興味が湧いてきた。「あんた確か、前にアーサー王の魔術師マーリンの杖を見つけていたよな。」「ああ、見つけたな。結局、杖自体は手に入らなかったがな」「実はな、なんと、世界のどこかに、アーサー王の剣も実在するそうだ。」「な・・・なに!!アレは、伝説だけではなかったのか」「ふふ。まずはアーサー王とその聖剣について調べてみたらどうだい?」「おおぅ。言われなくても、調べてくるさ。ありがとうな」私はそういうと、冒険者ギルドの仲間に別れを告げて、ロンドンの街に出た。調べ物というと、まずは書庫の学者に聞いてみることにした。学者が言うには、噂は聞いたことがあるという程度だ。やはり伝説でしかないのか。ロンドン中を聞きまわって得た情報といえば、結局エクスカリバーは、湖から出て湖に戻っていったのではないかということだけだ。次の可能性は、その湖の底にいまだに沈んでいるのではないかということだ。私は、ロンドンを後にし、湖があったとされるプリマスに向かった。しかし、コレという情報は手に入らない。私は、しばらくエクスカリバーの調査を諦め、ロンドンの冒険者ギルドで暇をもてあましていた。「おいおい。聞いたか。」冒険者の一人が、ぼ~っとしている私に話しかけてきた。「ん?」見知らぬ冒険者だ。「突然、謎の文書がロンドンの書庫で見つかって大騒ぎになっているとさ。古代ケルト語で書かれたもので、内容はよくわからないそうだ・・・。」「ほう・・・」エクスカリバーの調査で行き詰っていた私は、とりあえず、この謎の文書の依頼を受けて見ることにした。なにかに繋がるかもしれないからだ。この謎の文書によると、「マーリン」が書いたという手紙が存在するとの事だ。エクスカリバーへの道しるべを一つ見つけたようだ。しかし、その「マーリンの手紙」は、海賊が奪っていったとの事だ。普通の冒険者なら、ここで困難な状況になるだろうが、私は軍人が本業だ。そんじゃそこらの海賊に負ける訳は無い。海賊がいるといわれている場所に向かうと、私を待っていたように海賊が現れた。戦闘ガレオン6隻、ガレオン4隻の10隻艦隊だ。楽に倒せると思ったが、さすがにガレオンクラス10隻はきつい。私は、この場は引き返し、商会の軍人の何人かに声を掛けて、手伝いをお願いした。さすがに、強力な軍事力を有する商会だ。2度目に戦ったときには、あっという間に倒すことができた。その海賊は、噂どおり「マーリンの手紙」を持っていた。しかし、その手紙はケルト語と思われる文字で書かれている。その手紙をケルト語が読める人物に見せると、「アーサー王が去ったアヴァロンは、新大陸の島である可能性がある」と教えてくれた。新大陸に行くには、永く苦しい航海になるだろう。また、これ以上の調査は、私の能力では不可能だ。そこで、ちょうど同じ依頼を受けていた商会員で冒険者のぱんぷぅと2人で、アヴァロンではないだろうかというカリブの島「サントドミンゴ」に向かうことにした。サントドミンゴについても、いい感じの情報は得られない。私達ヨーロッパ人からすると、アーサー王は、伝説の人物だが、新大陸の人間からすると、それが誰か判らない。しかし、サントドミンゴの郊外に、なにかあるかもしれないという情報をようやく掴むことができた。私とぱんぷぅは、ささやかな期待を抱きながら、サントドミンゴの門をくぐり、郊外にでた。ここでは、ヨーロッパやアフリカ、インドでは見られない景色が広がる。しばらく森林の中を歩いていると、突然ぱんぷぅが立ち止まった。「あそこに何かありそうだ」ぱんぷぅ程の熟練冒険者になると、少しの痕跡も見逃さない。「ふむ。。。いってみよ」私はそういうと、ぱんぷぅの後について、ぱんぷぅが指し示した場所に行った。「じゃあ、掘ってみます」ぱんぷぅはそういうと、おもむろにツルハシを取り出し、地面をザクザク掘り返し始めた。しかし、あれだけの大きなツルハシをどこに隠し持っていたのだろう。しかし、何も出ない。もう一度、ぱんぷぅが掘る。しかし、何も出ない。「ここじゃないのかなぁ」私がそう思い始めたとき、ぱんぷぅが「アッ」と声を上げた。そこには、鍵のかかった箱が顔を出していたのだ。私もその箱を見たが、鍵が複雑すぎて、私ぐらいの技術では、開けることはできない。冒険になると何から何までぱんぷぅにまかせっきりだ。「じゃあ、あけます」ぱんぷぅはそういうと、箱の前にしゃがみこみ、鍵穴をごちょごちょやり始めた。「カシャン!」乾いた音とともに、箱の鍵が開いた。このように地中に埋まっている多くの箱には、盗掘防止のためにワナなどが仕掛けてあるのだが、ぱんぷぅは、ワナを発動させずに上手くあけたのだ。「ギギギギギィィィィイ~」箱が大きく軋みながら開いていく。そして、そこには、キラリと輝く細長いものが見える。「おお。。。これが・・・」箱を覗き込んだぱんぷぅが言葉を失う。私も、急いで箱に近寄り、覗いてみる。そこには、捜し求めていたアーサー王の剣、「聖剣エクスカリバー」が入っていたのだ。「やった!!!」私とぱんぷぅの2人は、子供に戻ったようにはしゃぎながらよろこんだ。すぐに、商会の連絡網で「エクスカリバーを手に入れた」と報告する。すると、商会員からお祝いの言葉が届いた。「聖剣エクスカリバー」、現在考えられる最強の剣を、私はついに発見したのだ。※最近、「冒険日記」の更新が滞っていて申し訳ございません。ここしばらくはmixiの方で、日記を書いていますので、ご興味のある方は、そちらのほうへ。
2006/01/13
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ここしばらく、海事修行に励んでいた私は、ある程度まで満足する能力に達した。まだまだ、最高ランクは遠いが、砲撃軍人として、決して恥ずかしくない能力だ。あと、少しがんばって、最高クラスを目指そうかと思っていた矢先・・・「冒険者に転職しました。」それも、商会の討伐イベントの第二弾「艦隊のゆくへ」をやる日にだ。海軍の連絡網を通じて、海軍仲間が、冒険のいい能力の上げ方を見つけたと言っていたのが、気にはなっていた。しばらくは、我慢していたのだが、ちょうど砲撃関係の能力のほとんどが上がったばかりで、転職しても、言うほど問題は無い状態になった。もっとも、転職してしまうと、せっかく上げた砲撃関係の能力が、すべて10にまで落とされてしまうのだが・・・実際、悩んだフリをしているが、実は、ほとんど迷いなく、転職した。そして、覚えた能力は「美術」の能力だ。その日一日のほとんどを、美術の学問を上げるのに費やした。最初は一人で、途中でイスパニアの友人R・ウォルフに手伝ってもらって、そしてぱんぷぅ、スタルク、最後にはウィリスまで加わって、修行を続けた。そして、商会の討伐イベントの時間になった。集合はロンドン。狙う依頼は、「艦隊のゆくへ」という最高クラスの海事依頼だ。先日、商会でカリブの「禁じられた海域」を達成して、気が大きくなっていた私が、商会員に声をかけて、第二弾としてやることに決めたのだ。現在、我がアルカディア商会は、戦列艦を14隻保有する一大軍事商会になりつつあるのだ。ただ、全員が集まることは、そうそうないが・・・今回のメンバーは、ぱんぷぅ、ウィリス、ウィロー、そらまめ、げげん、のいつもの討伐メンバーと、今回初参加で戦列艦乗りのパメラ=アンダーソンと2pac、そして、海事レベルが20に満たない冒険家のスタルクを加えた9名で行くことになった。我がアルカディア商会では、「楽しむこと」が第一なので、レベルや職業、乗ってる船に関係なく、参加は大歓迎なのだ。今回、スタルクが参加したことは、非常に嬉しく思う。ロンドンに集合した私達は、海事ギルドの依頼仲介人に依頼を受けにいく。「先日、ヴァイキングの討伐に向かった艦隊が連絡を絶った。巨艦を集めた艦隊で、少しくらいの嵐や海賊じゃびくともしないものだったそうだが・・・。依頼は、この艦隊の捜索だ。もし、何者かに襲われて沈められたのなら、その連中の討伐もしてもらいたい。なんか嫌な予感がするな・・・」海事依頼仲介人はいった。私達は、この依頼を受け、出航所役人に詳しく話を聞く。問題の海域は、ストックホルムのようだ。ストックホルムに移動した私達は、酒場で詳しく情報を仕入れ、出撃の準備を整える。先日、ポルトガル海軍が討伐しにいったという話を聞いていたので、海軍のまとめ役しゅんぺいにも詳しく話を聞く。「じゃあ、みんな準備はできたかな」私は、艦隊のメンバーに確認をとった。「OK」「OK」「はい」「OK」すぐに返事がかえってくる。「よし、みんな今日も勝つぞ!全艦隊出撃!!!」私は大声で号令を発し、ストックホルムの港を出た。総勢9隻の艦隊が港から出て行く姿は、荘厳だ。ボスニア湾の奥に差し掛かると、海の中から気味悪い声が聞こえる。「セイレーンだ・・・」あっという間に、私の船から7名の船員が海に飛びこんだ。以前、耳栓を持ってこずに、一人でこの海域に来たとき、実に80名の船員がセイレーンの犠牲になったものだ。「捕捉!!!」第一艦隊の提督ウィローが叫んだ。相手は、黒い帆をつけた戦列艦10隻。トールの加護者だ。「ズドドドドォーン」と、突然、神の怒りに触れたように、艦隊の全員に雷が降り注いだ。トールの加護者の名前は伊達ではない。戦闘が始まった瞬間、全艦隊に150程度のダメージと、大砲1個が消滅した。「ズドドドォーン」味方が援軍に入ったとたん、またしても「トールの雷」だ。またダメージと大砲が1個消滅した。「ズドドドォーン」「ズドドドドォーーーン」立て続けに「トールの雷」が降り注ぐ。後から聴いた話しによると、第二艦隊が上手く援軍に入ることができず、バラバラで援軍に入るハメになったとの事だった。トールの加護者との戦闘が始まって、私が1発目の大砲を撃つとき、すでに7基の大砲の内、5基が消滅していた。これでは、戦いにならない。あっという間に、アルカディア艦隊は敗北してしまった。そして、第二戦。今回は時間の都合もあったので、これを最終戦にすると宣告した。メンバーの意欲を鼓舞する為にも、シバリは必要なのだ。そして、第二戦が開戦された。今回は、いい感じに援軍が着て、大砲の消耗は1基で済んだ。他のメンバーも戦い方を学んだのだろう、各艦いい動きをして、トールの加護者を追い詰めていく。しかし、そう見えただけだった・・・。結局、提督のウィローが相手に囲まれ、あえなく撃沈されてしまった。私は、このまま艦隊を解散して、日を改めて再戦しようとしたが、艦隊のメンバーは、「まだ、いけます!」「やりましょう!」「次こそは」と、討伐の意欲がますます増してきた。さすがに全員が賛成すると、商会長であっても、それを覆すことはできない。3戦目を行うことにした。ストックホルムにもどり、態勢を整え、3戦目に向かった。そして、3戦目。今回も第二艦隊のウィリスの絶妙な援軍で、大砲の損害は1個に抑えられた。ウィローも、今回は自らの身を守ることに専念している。あとは、アタッカーである私達が、いかに早く相手の提督を落とすかだ。私はしばらくは外周を回り、様子を見つつ、相手の提督が手薄になるのを待っていた。そして、チャンスは巡ってきた。ぱんぷぅとトールの加護者の提督だけが、戦闘領域ギリギリで壮絶なバトルを繰り広げていた。私は、相手からクリティカルをもらうのを覚悟しながら、ぱんぷぅとトールの加護者が戦っている近くに進んでいった。そして、2人でトールの加護者の提督を囲みながら、ジワジワ耐久を減らしていった。なかなか有効なダメージが与えられない。私の能力が砲術家としての能力をフルに発揮できていれば、もう少しダメージも変わったかも知れないが、今は「考古学者」だ。得意の砲術関係の能力は、すべて10で抑えられてしまっている。あとは、自分の操船の能力で、なんとか相手に有効なダメージを与えるしかない。しかし、トールの加護者もだんだんと私達の周りに寄ってくる。提督を守ろうとしているのだろう。「あっ!」ぱんぷぅが一瞬のスキをつかれて、撃沈された。後、相手の提督の回りにいるのは私と、敵が4隻ほど。少しでも気を抜くと、戦列艦でもさすがに撃沈されてしまうだろう。私は、注意深く、相手のスキを狙いつつ、自分はスキを見せないよう、操船を行った。「あ、、、チャンス・・・しかし・・・」私の目前で、トールの加護者の提督が旋回する。このまま旋回を続ければ、相手に大打撃を与えられる。しかし、私の船尾には、トールの加護者の護衛艦が近づいている。このままの位置を維持してしまうと、間違いなく船尾に大ダメージを入れられるだろう。どっちが早いか。。。私の砲撃が早く、なおかつ相手の提督に大ダメージを入れられれば、私の勝利。しかしはずしてしまうと、私が撃沈されるだろう。一瞬迷ったが、私は仲間を信じることにした。私が倒されても、必ず、生き残ったメンバーが相手を葬り去ってくれるだろう。私は進路をそのままにし、トールの加護者の提督に向けて砲撃した。「全砲門を開け!ファイアー!!!!」戦列艦の側砲、ペリエ56門が火を吹いた。1基は壊されているので70門のフルファイアーはできないが、それなりのダメージは叩きだせるだろう。「おおおおお」私の砲撃は見事、相手の船首を捉えた。トールの加護者の提督は、轟音を立てて沈没していく。「勝利!!!」私達、アルカディア艦隊は、3戦目にして、ヨーロッパ最強の艦隊「トールの守護者」を倒した。これで残るは、インドにいる「災いの根源」の敵だけだ。「トールの守護者」は、たまに珍しい鎧を落とすという。「寡婦のグズリーズルの鎧」だ。今回手に入れたのは、ウィリスだ。私は琥珀と毛皮だけだったので、少し残念だが、倒しても必ず出るわけでは無いようなので、仲間に出たことは嬉しいことだ。敵は強ければ強いほど、倒した時の感動は大きい。今回参加したメンバーは、各々、よく戦った。各自、イロイロな感動があるだろう。私達は、ストックホルムで依頼の報告をし、恒例の記念写真を撮り、艦隊を解散した。次回は、インドの「災いの根源」に挑戦すると約束して。
2005/12/25
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ここ数日は、カリカットを中心に海事訓練に励んでいた。いままで、軍人でありながら、訓練を怠っていたので、ここにきて本気で砲撃の腕を磨くつもりだ。おかげで私の戦闘レベルは、55になった。交易レベルについで2個目のカンストだ。あとは、冒険レベルしか上げるものはないのだが、しばらくは軍人として腕を磨くとする。訓練の最中にカリカットの海事依頼仲介人から興味深い依頼の話を聞いた。「内容はよくわからないが、寺院に関係する人たちから腕利きの航海者をよこしてくれと依頼が来てるぜ。とりあえず寺院の人に依頼の内容を聞いてみるといい。すまんが、よろしく頼んだよ。」というものだ。依頼ランクは最大の10レベル。報酬も400,000と破格だ。しかし、私一人で、依頼を達成することは不可能だ。そういう話を、商会の中で話していると、ロンドンとサントドミンゴに同じような興味深い依頼があるという話を聞いた。酒場で噂を聞いてみると、確かにあるようだ。私は、商会のメンバーで、この依頼を1つ1つこなしていくことを提案した。お祭好きのメンバーが揃っている、アルカディア商会では、すぐに賛成のコールが沸く。まず、手始めに、私はカリブのサントドミンゴで、商会の討伐艦隊を組織することにした。そして、当日。集まったメンバーは10人。私ランド・フォックスと、そらまめ、ウィリス、ウィロー、ぱんぷぅ、げげん、ハロウィーン、あんにゅい、デジャヴ、そしてゲストメンバーとして商会外から迎えたマクナマラ大佐だ。酒場の噂で、むちゃくちゃ強いと聞いていたので、商会の中でも戦いに長けた精鋭ばかりだ。もちろん援軍要請を使い10人で討伐しにいく。準備をしていると1人の船乗りが、私に1通の書簡を持ってきた。ナポリの商会管理事務局からだ。封を切って中を見る。「アルカディア商会にアーリンが入会申請をしています」アルカディア商会創立メンバーの一人、アーリンが復帰したのだ。この世界では、魂が消えてから3ヶ月すると自動的に商会から脱会させられてしまう。そのため、幾人も商会の名簿から消えていた。アーリンもその一人だった。「復帰おめでと~~」私は、アーリンに直接伝言を送った。「ありがとう」アーリンからも返事が帰ってくる。懐かしい。しばらく、最近の世界の情勢の事を話しながら、私は準備を整えていった。討伐メンバーが全員そろうと、海事依頼仲介人に話しかけた。「あんた、前に幽霊船の噂について調べてくれた航海者だな?あんたの報告が気になって、こっちで調査してみたところ、この付近の海域で不可解な失踪をした商船が、かなりあるようだ。バカげた話だが、放っておくわけにもいくまい。噂の船を捜し出し、討伐してくれ!」サントドミンゴの海事依頼仲介人は言う。私たち10人は、この依頼を受け、サントドミンゴの中で、情報を集める。酒場にいた船乗りが大西洋のど真ん中アゾレス諸島のあたりだと教えてくれる。以前、そらまめはこの依頼を受けたことがあった様で、討伐艦隊のメンバー用に、資材や酒類、砲弾など補給の品々を準備しておいてくれた。そのおかげで、遠征になるが、みんないい状態で戦えることになる。「みんな、準備はいいかい?装備の確認、船の確認、持ち物の確認。」「よし、では全艦隊、出航せよ!!」10隻の艦隊が、私の号令の元、サントドミンゴを出航した。目指すは、アゾレス諸島。途中、嵐にあいながらも目的の海域に到着した。あとは捕捉するだけだ。「ランド会長!いやしたぜ」私の艦隊の提督である、ウィローから報告が届く。そして、戦闘にはいった。敵は死霊の船団10隻だ。船の耐久は1000、船員は250人。わかっている数値だけで見ると、この世界で最強の艦隊だ。勝負は一瞬についた。死霊の船団は一人の目標を定めると、10隻で徹底的に攻撃してくる。最初の目標は私だった。あっという間に撃沈される。なんと、たった1戦で、耐久が200も減ってしまった。一度、体勢を立て直し、再度挑戦をするが、歯が立たない。もってきた資材や弾薬、水を使い果たし、戦闘継続不可能になってしまった。私たちは、悔しさをかみ締め、一度、マディラに戻り補給をし、体勢を立て直すことにした。そして3度目の戦闘。さすがに、艦隊メンバーは戦いに長けた精鋭ぞろいだ。敵の動きを読みながら、戦いは繰り広げられた。砲撃の応酬、白兵の剣の音、断末魔の叫び声・・・・戦いは凄惨を極めた。入り乱れる混戦で、1隻、また1隻とアルカディア艦隊のメンバーが撃沈されていく。「今回も。。。やばいかな・・・・」ふと、そういう意識が頭に上るほど、相手の猛攻はすさまじい。「やった!!!!相手の旗艦を倒した!!!!!!」誰かが、渾身の一撃を、死霊の船団の旗艦の船尾に叩き込んだ。「おおお。」「おめでとう!」「おつかれさ~~」艦隊中から、勝利の叫びが聞こえる。みんな敗北感が漂っていただけに、勝利の美酒の味は、一際、美味しい。結局、だれが最後の1撃を決めたかわからないが、この勝利は、みんなのものだ。戦いを終えた私たち10人は、リスボンに戻り報告をする。写真撮影を終えて、今回の商会イベント艦隊は解散だ。しばらく、リスボンの町をブラブラしながら、海事訓練の準備を整えていると、1通の書簡が私の元に届いた。ナポリの商会管理事務局からだ。「アルカディア商会にマクナマラ大佐が入会申請しています」先ほど、ゲストとして討伐艦隊に参加してもらった、マクナマラ大佐が正式に、アルカディア商会の一員になってくれたのだ。これでまた一人、一緒にこの世界を楽しめる仲間が増えた。アルカディア商会は、戦列艦を10隻保有する軍事色の強い商会だが、いままでその力を実際に試す機会はそうなかった。しかし、ポルトガル海軍の戦列艦10隻艦隊でも倒せなかった死霊の船団を、商会のメンバーだけで倒したというのは、快挙といっても過言ではないだろう。次は、ロンドンに向かうことにしよう・・・・目指すは「艦隊の行方」の依頼達成だ。
2005/12/18
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ポルトガルのブラガンサ公爵から通達が来た。国民投票により、ポルトガルが攻略する街が決定したそうだ。投票の結果は、 アビジャン-------2% カーボヴェルデ--52% ナポリ----------28% ホルムズ--------4% マスリパタム-----1% 静観-----------13%となり、イングランドの同盟港カーボヴェルデが攻撃目標になった。もともと、カーボヴェルデはポルトガルの同盟だったが、いつの間にかイングランドの投資攻撃に会い、ここしばらくはイングランドの同盟港になっていたのだ。今回の攻撃目標は、その時の屈辱を晴らすという大義名分もあるのだ。そして、我がポルトガルの攻撃に手を貸してくれる同盟国は、前回と同様、フランスとネーデルランドの2国になった。対するイングランドは、今回は同盟国なしで戦わなければならないようになった。ポルトガル、フランス、ネーデルランドの3国同盟は、前回、イングランドの攻撃を圧倒的勝利で防いだため、戦意は最高に高まっている。逆に、イングランドは、先日の大敗北の後、国内の立て直しに失敗したようで国力は衰退し、意欲は激減しているように見える。ただ、戦いに情や油断は禁物だ。ちょっとした気の緩みが、大敗のきっかけになりかねない。ちょっとした認識違いが、国を亡ぼすのだ。戦いの歴史において、寡兵が大軍を破る例がいくつか見られるが、そのどれもが、大軍側の油断に起因しているのだ。私は、先日、軍人に戻り、上限でカットされていた砲撃能力もすべて、元通りに戻った。次のイングランド同盟港カーボヴェルデ攻略では、思い存分戦うことにしよう。カーボヴェルデ攻略まで、あと2日。
2005/12/07
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「やあ、こんにちは」入り口を入ってすぐ右手のほうに海事依頼仲介人がいる。私は彼に声をかけた。「仕事を探してる・・・。お、君は、もしかしてランド・フォックスか?」彼は私に気がついたようだ。毎日、毎日、彼からイロイロな依頼を受けていたのだ。「あはは。覚えてくれたんですね。久しぶりにここに顔を出したから、もう忘れられたのかと思っていましたよ。」私は、笑顔で海事依頼仲介人に軽く頭を下げた。「久しぶりに顔を見せたのは、何か理由があるのか?」海事依頼仲介人は言った。そう、ポルトガル海軍に入隊する頃には、私はリスボンの海事依頼を受けることはなくなっていたのだ。ここは、主に初級軍人が受ける依頼か、遥かカリブの依頼しか来ないからだ。「ああ、ちょっとね。転職をしようと思って。」私は少し照れながら、言った。リスボンで修行している頃は、何が何でも軍人でいる!と宣言していただけに、今の「考古学者」の肩書きは、少し恥ずかしい。「おお。噂は聞いていたよ。この間、酒場のオヤジが“ランド・フォックスっていう冒険者の噂を最近耳にするぜ”と言っていたが、あんたのことだったんだな」私が、商会の冒険家ぱんぷぅと共に、フラガラッハやゲイボルグ、バルムンクなどを立て続けに発見したことがあったのだ。そのとき、少しの間、酒場で噂になったようだ。「じゃあ、軍人に戻ってきますよ。海事マスターは、奥にいますよね?」「ああ、いつものところでしかめっ面して座ってるよ」私は、海事依頼仲介人に別れを告げると、リスボンの海事ギルドの奥に進んでいった。ここには、リスボンの海事ギルドの総元締めギルドマスターがいるのだ。彼は、職業の管理、能力の管理、そして、大海戦の情報などをいってに担っている。「こんにちは、マスター」私は、海事ギルドのギルドマスター室に入ると、軽く会釈をして中の男に声をかけた。「ん?おお。ボウズか」海事ギルドマスターは、書類から少し目を離すと、私の方に向かって軽く手を上げた。「ボウズはやめてくださいよ。確かに、この世界に来たとき、一から貴方に生活を教わりましたが、今では、准一等勲爵士で、ナポリでは最大の商会の商会長でもあるのですよ。」街の役人の彼より、私のほうがよほど位が上なのだが、彼にとって見れば私はいつまで経ってもタダの子供のようだ。「あはは、それはすまない、すまない。で、ボウズ。今日はどうした」抗議しても「ボウズ」は直らないようだ。まあ私自身も特に気にしてはいない。これが挨拶のようになっている。「ようやく踏ん切りがつきました。これから軍人に戻ろうと思うので、手続きをお願いします。」私はそういうと、マルセイユのダ・ヴィンチから受け取った砲術のエキスパートの証「砲術目録」をリスボンのギルドマスターに手渡した。「いいんだな。能力が下がるかもしれないぞ」ギルドマスターは念を押す。「はい、もう決めましたから。よろしくお願いします。」私はギルドマスターの目をしっかりと見ながら答えた。「おぅ、その意気だ。じゃあ、少し待っていてくれ」そういうと、手元の棚から一枚の書類を出し、私の名前などを書き込んでいく。最後に、ギルドの紋章印を押す。「よし、これで出来た。おめでとう砲術家ランド・フォックス。これからもポルトガルのためにがんばってくれ」そういって、私に1枚の書類を手渡した。「キラーン。」不思議と私の周りが光に包まれる。身体にみような違和感を感じる。この儀式が終わったときには、私は冒険家としての能力が制限され、逆に砲撃軍人としての能力の制限が上限いっぱいになるのだ。「ありがとうございます」砲術家になった私は、まず、今まで着ていた装備や武器をはずす、中には冒険家専用のベルベットジュストコールもあった。もったいない気持ちもあるが、しばらくはお別れだ。海事ギルドを出た私は、荷物をまとめながら銀行に向かった。銀行には、先日、ぱんぷぅからプレゼントされた、軍服のパイレーツコートがあるはずだ。久しぶりの軍服。違和感があり、しっくり来ない。アルカディア商会の新メンバーも僕が軍人とは知らないだろう。彼らが商会に入った時からずっと、私は冒険家だったからだ。パイレーツコートに手を通し周りを見渡す。リスボンの賑わいが目に入る。これで、正真正銘のポルトガル軍人に戻ることが出来た。私は既に戦闘レベルはほぼMAXだ。レベルは特に必要は無い、いまで訓練を怠ってきたスキルを1つ1つ上げていくことにする。誰もが認める、商会でNo.1の砲撃軍人になるまで。
2005/12/03
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私が、軍人から離れたのは、いつの頃からだろう。この世界に来たときには、調理するのも、冒険するのも、工芸するのもすべて軍人のままでやってきた。それが、私の一つのこだわりでもあったのだ。しかし、いつの頃から、冒険やるために財宝探索家になり、縫製修行のために縫製家になり、そして、また冒険をするために冒険家になり・・・と、転職に転職を重ねてしまった。いまでは、軍人のカケラも残っていないかもしれない。しかし、ようやく目標が達成できた。これで、しばらくは冒険からお別れをし、本職である砲撃軍人に戻ることになった。もちろん、砲術家だ。私はこの日のために、もう数日前から砲術家転職のための転職証を準備していたのだ。そう、心から軍人に戻りたいと思っていたからだ。私はここ2回ほど、冒険家のままで、大海戦に挑んでいた。しかし、普段、戦っていないため、なかなか思い通りに船を操ることが出来ないことに苛立ちを感じていたのだ。このままでいいのか・・・大海戦や模擬戦のたびにその思いは募っていった。私がイロイロな職業に転職するようになったのは、すべて爵位のためだった。爵位を得るためには、一つの職業に固執していては、上位を得られない。そのために、しぶしぶ軍人でなくなったのが始まりだが、実際、商人や冒険家になって、本業としてその生活を送ると、それは別の楽しみがあった。大砲を撃って、相手の船に切り込む生活では得られない楽しみだ。そのため、さっさと軍人に戻るつもりだったのが、ずるずると長引いてしまったということもある。明日は、我がアルカディア商会とイングランドに本拠地を構えるフランツ商会の商会対抗模擬戦の日だ。今までは、冒険家として、砲術の能力を抑えられていたが、これからは修行を重ねた成果をフルに出せるようになる。相手に失礼にならないよう、本気に戦いたいと思う。私の名前は、ランド・フォックス。准一等勲爵士のポルトガルの軍人だ。
2005/12/02
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私は、ランド・フォックス。ナポリ一番館のアルカディア商会の代表だ。ここ数日、この世界に入れない状況に陥っていた。もちろん、この航海記もかける訳はない。楽しみにしていてくれた方々には心配をかけてしまった。申し訳なく思う。普通、自分がリーダーを務める集団を不在にすると、数々の心配事が生まれてくるが、アルカディア商会に限って、そんな心配は不要だった。なぜなら、我が商会には、副会長という立場の航海者が私が不在の間、責任を持って商会運営をしてくれたからだ。そう、アルカディア商会の副会長は、私の親友で戦友でもある、TOMMYだ。また、商会員にもリーダーシップを取れる航海者が多いのも、私の心配をなくしてくれた要因でもある。この1週間は、大海戦の噂が流れていた。イングランドのサセックス伯爵が、勢力を広げようと、戦争をたくらんでいたのだ。今回の目標港は、カイロ、カーボヴェルデ、ザンジバル、マッサワ、スエズと、半数がポルトガル港だ。その上、本国から近い港はすべてポルトガル港だ。可能性としては、イングランドと戦争する確率のほうが高い。結果は、ポルトガル港のカイロが戦いの舞台となったようだ。また、26日には、ナポリの商会合同で「ナポリ祭」を開こうという話もある。主幹事はナポリ3番商館の裸族商会だ。ナポリ商会の中でも、最大人数を誇る我が商会は、率先して主幹事に協力し、ナポリ祭を成功に導かなければならない立場だろう。そのための打ち合わせを重ねなければいけない時期でもあったのだ。いくつかのイベントを控えていたため、商会を不在にするのは少し躊躇ったが、大海戦と商会運営は、副会長のTOMMYが音頭をとってくれ、「ナポリ祭」は、TOMMYの弟子の紅鯱団がアルカディア商会の窓口となって話し合いに参加してくれるようになったのだ。リーダーにとって大切なことは、自らの力でガンガンメンバーを引っ張っていくというのもあるが、本当の強さは、多くのメンバーに支えられているというところにあるのではないだろうか。人が一人で出来ることは、たかが知れている。特に、我が商会のように、常時20人以上も活動していれば、一人ですべてのメンバーに目を掛けることは不可能に近い。そういう時に、副会長の存在や、リーダーシップを取れるメンバーの存在は心強い。今回、私はしばらくこの世界を不在にしてみて、あらためて、メンバーの多くに支えられていることに気がついた。
2005/11/17
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「じゃ、いまからケープ行ってきます」若手商会員の紅鯱団が商会連絡を通じてアフリカの最南端にいくことを告げた。「ん?何しにいくの?」私は、紅鯱団に尋ねた。「北海で海事修行をしていたら、喜望峰のあたりの開錠地図を8枚も手に入れちゃって・・・これからソレを明けにいくんです」紅鯱団は言った。紅鯱団は、私が安くで譲った「耐久の減らない商用ジーベック」に乗れるようになる為、戦闘経験を積んでいたのだ。その時に、海賊から8枚も地図を収奪したようだ。「え・・・ちょっとまってよ。」「いま、開錠を上げているから、一緒に連れて行って。」と私は紅鯱団に言った。冒険者を真面目にやるようになって、はじめて「開錠スキル」の修行が、極めて辛い事だと知った。いままで、情報では、聞いていたのだが、実際やってみるのと全然違う。それこそ、「笑うほど上がらない」のだ。確かに、他にも上げるのがきつい能力はある。商人の「会計」や「取引」、軍人の「剣術」「外科」なども上げにくい。しかし、それらの能力は、たとえ低くても、自分が少し不利になる程度で、特に何かが制限されるわけではない。しかし、「開錠」は、必要なランクを満たしていないと、依頼をクリアーすることが出来なくなってしまうのだ。それだけ重要な能力にもかかわらず、「開錠」を必要とする依頼が少ないのだ。そのため、余計に「開錠」を上げることが難しくなっている。だからこそ、「開錠」が必要とする依頼や地図の誘いがあれば、迷わず参加するぐらいの気概か、よく冒険者が行っている「スルタン開錠回し」「ボルドー地図回し」といわれる、単調な修行を繰り返さなければならない。私は単調な修行にはもうおなかいっぱいなので、前者を選ぶようにしている。「じゃ、まってますね」紅鯱団は私の頼みを聞き入れてくれて、まってくれることになった。「せっかくだから、他にも誰か一緒に行きませんか?」紅鯱団は、商会連絡を使って、ケープ行きのメンバーを募った。「俺いく~」「ぼくも~~~」早速、2人から参加の声が上がった。近江屋とBaratheaの2人だ。近江屋は本業がなんだかわからなくなってしまったが、Baratheaは純粋な冒険者だ。また、Baratheaはアルカディア商会で唯一のフランス人でもある。今まで、一緒に行動したことがほとんどないので、私はこの「ケープ開錠ツアー」に少なからず期待を抱いた。私は、このとき、イスタンブールにいたのだが、「開錠ツアー」が決まると、急いで集合場所のナントに向かった。そしてナントで4人が合流した。「じゃ、一旦リスボンに戻って、いく準備しましょうか」近江屋が、リーダーシップをとって、みんなを先導しリスボンに向かおうとした。「あ、ちょっとまって。フランス北西岸に地図が2枚あるから」私は自分のバインダーをみて、地図がある事を確認し、近江屋に言った。「お。おっけ~。じゃ、プリマスの対岸にいくね」そういうと、進路を180度旋回させ、北海に向かった。フランス北西岸で、地図の場所に向かい探索する。「カチャ」と音をたて、箱にしまってあった宝がお目見えする。「あり~」「ゴチ」「ありがと~」私のほかに、同行した3人にも、「開錠」の熟練ポイントがはいる。続いて、2つ目をあける。同じく、熟練ポイントが全員に入る。一人で地図を探索しても、一人しか幸せになれないが、こうやって冒険者同士が艦隊を組み、一緒に冒険をすると、一つの地図でメンバー全員が幸せになれる。私たちは、フランス北西岸で地図をあけた後、リスボンにもどり、準備を整え、アフリカに向かうことにした。しかし・・・世の中、そんなにスムーズに予定通り行くことは少ない。「あ・・・これは」私は、冒険依頼仲介人から依頼のリストを見せてもらっているときに、あっと驚いた。「ん?どうしたんです?」Baratheaが私に近づいてきて言った。「いや・・・“謎の古代民族”の依頼があるんだよね・・・」私は言った。「え・・・」紅鯱団も何処からか近づいてきて、私に提示されている依頼リストを覗き込んだ。「おおおおおおおお」紅鯱団が絶叫にも似た声を上げた。“謎の古代民族”・・・・これは、リスボンの依頼で、めったに出ないレアな依頼だ。この依頼を達成すると、ガレー乗りには、必須のアイテム「海民の剣」が手に入るのだ。現在、「海民の剣」は3M~5Mで取引されている、冒険者にとっては資金源の一つなのだ。「どうする?」私はみんなに尋ねた。“謎の古代民族”の依頼は、東地中海のアテネに向かわなければならない。いまから行こうとしているアフリカとは全く逆の方面だ。「う~ん・・・」しばらく悩んだ末、近江屋が口を開いた。「いきましょうか」と。そうして、私たち4人は、ケープ行きを一旦延期して、“謎の古代民族”の依頼を達成するため、アテネに向かい、無事に「海民の剣」をに手に入れた。もちろん、途中にあったトリポリやカンディアの地図の消化も忘れない。ちょうど、ナイル川で冒険をしていたネドベドと合流し、5人になった「ケープ開錠ツアー」のメンバーは、一旦リスボンに戻って、アフリカ行きの準備を整える。「さ、みんな準備が整ったかな?じゃ、いこうか」私は、近江屋、紅鯱団、Barathea、ネドベドの準備が整ったをのみて、声をかけた。「はい」と返事が帰ってくる。一人、また一人とリスボンの出航所に集まってくる。「あれ?紅鯱団さんは??」あと1人、紅鯱団だけまだ出航所に来ない。と、思った瞬間、紅鯱団は、私たちの艦隊から抜けてしまった。「え」艦隊のメンバーに戸惑いが走る。私は、すぐに、商会メンバーリストを確認したが、既にこの世界に魂はない。しばらくまって、また確認するが、魂は戻ってこない。「しかたないなぁ。10分ほど待つか」ネドベドの提案で、しばらくリスボンで紅鯱団を待つが、戻ってこない。「う~む・・・10分たったから、行くか」私は言った。「だね・・・」なんとなくみんなの返事が重い。しかし、ここでみんなの時間を潰すわけには行かない。後から紅鯱団に文句を言われるのを覚悟で、私は全員に声を掛けて、リスボンの港を出た。しかし、そこで大事な事に気がついた。そう、今回のツアーの一番のメインは、紅鯱団が持っているケープ近辺の開錠地図8枚なのだ。つまり、紅鯱団がいないと、アフリカに行くのは無意味になってしまうのだ。それでも、ネドベドがアルギンの生物探索の依頼を受けていたので、それを達成するために、アフリカに向かったのだが・・・・。結局、この日は、紅鯱団は、この世界に戻ってこなかった。「ケープ開錠ツアー」は、まぼろしになってしまった。
2005/11/03
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世の中は、常に変化をしている。この大航海時代も例外ではない。明日から、この大航海時代の世界も変貌する。今までにないような大幅な変貌だ。交易やクエストの更新で慣れ親しんだ「ブーメラン」といわれる航海が事実上出来なくなってしまうのだ。「ブーメラン」とは、港を一度でて、半日ほど航海した後、また同じ港に戻る行為の事を言う。こうすれば、交易品がまた買えるようになり、クエストが更新されるのだ。それが、明日からは事実上出来なくなってしまう。人とは、変化に弱い生き物だ。同じ事を続けていると、最初は文句がでるが、次第にソレが当り前になり、その状況を受け入れてしまう。「ブーメラン」がその典型だ。作業的だと多くの航海者が非難していたが、いざソレを取り除くことが決まると、一斉に新しい世界を非難しだしている。それも、まだどうなるか解らないのにだ。発表された少しの情報と、的外れな噂と、そして頭の中で増幅された妄想で「ダメ」だと決断を下している。私は、変化は好意的に受け止めるようにしている。もちろん、「改善」だけではない「改悪」もあるだろうが、噂だけでは結論を出さないように心がけているのだ。自分でその世界を肌で感じて、イロイロ試行錯誤を繰り返し、新たな方法論を自分なりに見いだす。それが、私の楽しみでもある。私にとっては、変化のない世界のほうが平坦でいるに値しないと思うのだ。誰が言ったか解らないが、「この世に生き残る生き物は、最も力の強いものか。そうではない。最も頭のいいものか。そうでもない。それは、変化に対応できる生き物だ」という言葉がある。それは、この大航海時代の世界にも言えるのでは無いだろうか。「大航海時代に生き残る航海者は、もっとも戦いの上手いものか。そうではない。もっとも金を稼いだものか。そうでもない。それは、変化に対応できる航海者だ」と。明日から始まる新たな世界に、私は希望を持っている。今までより、より面白く、より楽しく、より満足のいく世界になっていく事を願って。
2005/11/01
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リスボンに戻った私は、戦列艦に乗り換え、戦いの準備を整える。しばらく海事から離れていたが、商会員のそらまめが主催する「アルカディア商会PvP大会」のおかげで、大分戦いの勘は戻っている。補助帆を買い求め、大砲の耐久を確かめる。食料関係は、先日からコツコツとつくり貯めておいたので心配は無い。船の準備を整えると、次は船員の募集だ。普段、冒険ジーベックに乗っているので、新たに船員を雇わなければ、戦列艦をまともに動かすことさえ出来ない。リスボンの酒場に行くと、そこは既に戦いの空気で充満していた。今回の戦いは、ポルトガルとネーデルランド軍の圧倒的不利が伝えられていたので、みんなの空気はどこか重い。しかし、ゼフィロス界で一番海戦を経験しているポルトガル国民は、負けの雰囲気が漂っている中でも、準備は怠らない。たとえ負けるにしても、ポルトガルらしく、正々堂々と負けようではないか。酒場の船員に酒を奢る。こうすれば、いつもより多くの人数が私の元に集まってくれる。船員一人一人も生活があるのだ。戦いの上手い提督、気前のいい提督には喜んでついてくる。上級船員を120名ほど雇う。しかし、いくら上級でも私への忠誠や戦いの熟練は低い。後で、仲間と共に彼らを訓練し、鍛え、私の支持に従うよう育てるつもりだ。船の準備は、これで万端だ。後は私自身の装備を整える。普段は、ジュストコールを着込み、女王ゼノビアの短剣を持つが、今日は違う。獅子心王の鎧、バイキングのかぶと、おぐおぐにつくってもらった、鉄製のグローブとブーツ。そして、剣はアレクサンダー大王の剣だ。剣の威力は背中に背負うタイプの剣には叶わないが、私のこだわりの一つとして、腰に下げる剣を選んでいる。船の準備も、私の装備も整った私は、戦場となるカサブランカに向かった。カサブランカでは既に戦いの準備を整えた艦隊仲間が待っていた。アンコナ戦役からのメンバーで組む予定だったが、なかなかそうもいかない。そこで、今回はZephyraの変わりに、冒険者なのに戦列艦に乗っているぱんぷぅを新たに仲間に加えることにした。今回の艦隊メンバーは、提督ぱんぷぅ、護衛サイオン、アタッカ1レスタル、アタッカー2thRead、そして艦隊指令ランド・フォックスで行くことになった。いくつか、確認事項を伝え、後はぱんぷぅに落ち着いてもらうことに意識を払った。なぜならぱんぷぅは実力はあるが、危機には弱いという弱点がある。頭が真っ白になるのだ。ソレを克服してもらうことが、今回の我が艦隊の勝利に繋がると思ったからだ。そうして、戦いの火蓋は切られた。戦前の予想を覆す展開が、目の前に繰り広げられていく。イスパニア、フランス、ヴェネツィアの艦隊が次々に沈められていくのだ。ポルトガル&ネーデルランド連合軍の勝利数が伸びていく。もちろん、最強の海軍国家といわれたイスパニアも追従してくるが、なかなか追いつかない。結果、初日はポルトガル&ネーデルランドが数ポイント差で勝利を収めた。2日目の布陣は、提督ぱんぷぅ、護衛TOMMY、アタッカー1thRead、アタッカー2ランド・フォックス、そして、予定していたレスタルがこれないため、急遽街で募集し、メンバーになった戦闘がレオン乗りが遊撃手となった。いつもとは違う艦隊編成なので少し困ったが、この日も順調に勝利数を重ね、ポルトガル&ネーデルランド連合軍が数ポイントだけ勝利した。そうして、第二次カサブランカ戦役の最終日だ。これで、両軍の決着が付く。2日を終わった勝利数は、ポルトガル&ネーデルランド連合軍が数ポイントだけで勝利をしていたため、3日目の今日、大逆転される可能性もあるのだ。最後まで、気を抜いてはいけない。今日のメンバーは、提督ぱんぷぅ、護衛TOMMY、アタッカー1thRead、アタッカー2ウィリス、そして艦隊指令が私ランド・フォックスだ。この日は、レスタルとサイオンが出陣できないと伝えてきた。そのため、まったく新しい艦隊編成を試みたのだ。5人とも同じ商会で、5人ともガレアスに乗れる。しかし、今日は全員が戦列艦で出撃だ。このメンバーは普段から会話しているので、コミュニケーションの部分は問題ない。ただ、このメンバーで艦隊を組んで戦うのは初めてなので、どこまで動けるかが問題になる。しかし、心配は必要なかったようだ。各自、自分の役割をキチット踏まえ、思った以上の成果をあげることが出来た。しかし、ポルトガル全体では、少々押されている。このままでは、3日間のトータルで負けるかもしれない。ふと、そういう気が起こったが、最後の数分の粘りが、効いたようだ。最終的には、ポルトガル&ネーデルランド連合軍と、イスパニア&フランス&ヴェネティア連合軍の勝利数は一緒になった。勝ちも負けもない。正真正銘の引き分けだ。海戦に同盟国が参戦できるようになって始めての戦いだ。イングランド以外の国が、すべて海戦に参加している世紀の大勝負で、引き分けになることが出来た。ポルトガル落日の雰囲気が流れていたが、最強の海軍国家イスパニアと互角の戦いをしたことにより、また活気があふれてきた。今回の戦いは、結果は引き分けだったが、ポルトガル人のモチベーション、ネーデルランドとの交流という、勝利以上のものを得たのかも知れない。第二次カサブランカ戦役は、世紀の大勝負として、歴史の一コマになるだろう。こうして3日間の戦いの幕は閉じた。
2005/10/23
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アレクサンドリアの休憩所で水タバコをふかしていた私に、1人の男が近づいてきた。ここは、敵国だ。私は用心しながら、その男に目を向けた。「アルカディア商会のランド代表ですかい?」男は、ごもごもと聞き取りにくい声で言った。「ああ。で、貴殿は何者だ」その男が、なぜ私の名前をしっているのか不審に思いながらも私は答えた。「ああ。俺のことはどうでもいい。あんたの商会の軍人から、これを預かってきたぜ。」そういうと、1通の書簡を私の目の前に置いた。「ん?誰からだ。」私はそういうと、書簡に手を伸ばした。「おっと、まだこれは渡せねぇなぁ。貰うものを貰わないと。あんたの商会の軍人は、代表がお礼を払うと言ったからな。さあ、20,000D払いな。」そういうと、男はすばやく書簡を奪い取り、あいたほうの手を私の前に突き出した。「それは暴利だろう!といっても、約束したのなら仕方ない、払ってやるよ」私はそういうと、男に金を払い、書簡を受け取った。書簡には、なんの書名も無い。封蝋すら押してない。ただ、表書きに「爺」と書いてある。私は、その一文字で、だいたい誰からの書簡か察しがついた。30人ほどいる商会員のなかで、唯一私の事を「爺」と平気で呼ぶやつが一人いるからだ。最初は、呼ばれていても無視をしていたが、最近では、ついつい返事をしてしまうようになってしまったのだ。書簡を開けると、一枚の便箋に大きく「爺、イスパニア連合がカサブランカに攻め入るようだ。戻って来い。スレ」とだけ書いてあった。やはり予想通り、アルカディア商会の筆頭軍人のthReadだった。最近、また情勢がおかしいと思っていたら、イスパニアはまたもやカサブランカに侵攻してくるようだ。私は、紡績商から財宝探索家になって「聖ジョージ」の足跡を追っていたのだ。そして、まもなく核心に迫ろうとしているとき、thReadからの呼び出しを食らってしまった。普段は、商人や冒険者になって姿を隠しているが、私はれっきとしたポルトガル軍人なのだ。そのため、国家の危機には、何を置いても駆けつけなければならない。アレクサンドリアの休憩所の主人にお金を払って、出航所に急ぐ。その際、街の情報屋から、現在のポルトガルの状況と、イスパニアの状況の資料を受け取る。これを元に、私なりの作戦を立てるためだ。ただ、私の作戦は奇抜すぎるのか、今まで2度ほど作戦本部に提出しているが、取り上げられた試しはない。「よし、準備が整い次第、リスボンに向けて出航せよ」私は、私の所有する移動用の船、-16%減量した冒険用ジーベック「アルカディア高速艇」に乗り込み、船員に指示を出した。そうして、私は先ほど情報屋から受け取った資料に目を通すため、一人船長室に入っていった。今回の戦いは、イスパニアの攻撃だ。攻撃目標は我がポルトガル国のカサブランカだ。カサブランカが攻撃対象だと、戦闘海域は、リスボン沖、ジブラルタル海峡の2つになる。そして、今回の戦いから、同盟諸国の参戦も認められた。イスパニアの同盟は、ヴェネチアとフランス。ポルトガルの同盟はネーデルランドになった。今回の戦いは、2国で、3国の侵攻を防がなければならない。情報屋からの情報をさらに読み進む。最初のほうのページは、状況分析だ主体だが、後半部分は、これまでに行われた海戦の、各国の戦術家が起てた作戦と勝敗などが書いてある。ここには、ポルトガルが圧勝した第一次カサブランカ戦役のことも記してある。しかし、この時と、今とでは戦いのルールや国勢が大きく変わっている。注目すべき項目はほとんど無い。資料を読み進んでいるうちに、勝敗の一つの傾向が見えてくる。もちろん、戦力数というのは大きな要因だが、それだけでは説明できない部分もある。さらに読み進むと、ほとんどの戦術家が触れていない、ある勝利ポイントを見つけることが出来た。私は、それを大きく3つのポイントにまとめてみた。今回、私の考えた作戦は、まだ実証は出来ていないので、提案するつもりはないが、今回の第二次カサブランカ戦役でデーターを集めながら、より確証を得たいと思う。さあ、まもなくリスボンだ。ポルトガル、そして同盟国のネーデルランドに勝利あれ!カサブランカを守りとおすのだ!
2005/10/20
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紡績商の聖地といわれるインドのディブ。まさか、こんな短期間で、この場所に戻ってくるとは思っていなかった。せっかく貯めた、数百メガのお金を、一瞬につかってしまったツケが回ってきたのだろう。お金はもっと大事に使うことにしよう・・・。ディブでベルベットを折り始めて、一番よく聞く話題は、海賊の話題だ。特に最近では、イングランドのガレアス海賊ですたんの噂をよく聞く。今日も、ディブの前で、一人のポルトガル人が、ですたんの餌食になっていた。海事訓練をしているときに私は、戦列艦に乗り、カロネード砲14門をフルに積んでいるので、海賊に襲われることはまずない。しかし、今は、一商人だ・・・・「うわ!!船長、6時の方向に海賊船が見えます」ディブで生糸を仕入れて、ブーメランと言われる行動をとっているときの出来事だ。「なに!すぐに反転し、ディブに戻るんだ!」私は大声で指示を出した。しかし、船員は生糸をベルベットに変える作業で夢中になっていたので、少し行動が遅れた。「船長!海賊ですたんの強襲です!!!!」船員が叫び声を上げた。通常なら、港から数マイルは安全海域で海賊に襲われることは無い。その中で日数を過ごせば海賊に襲われることはないのだ。しかし、織物に熱中していた私の船は、ついつい安全海域から出てしまったのだ。その瞬間を襲われた。私の船は商用クリッパー。少しは船員が増員されているが、ガレアスが相手だと、逃げるしか選択肢がない。2度ほど撤収に成功し、退路を開いたが、相手は熟練した操船で私の進路をふさぐ。結局、1.6Mの現金と刺繍糸、そして名匠カロネード砲14門を収奪されてしまった。さすがに悔しくなり、私はすぐにディブに引き返すと、トーガを脱ぎ捨て、鎧に着替える。ダチョウの羽扇子を放り投げ、アレクサンドロスの剣に持ち替えた。そして、出航所で商用クリッパーから戦列艦に乗り換える。補給を済ませて、ディブの港を出港した。やられたら、やり返す。普段温厚な私でも、やられっぱなしは気分が悪い。すでに港前には、ですたんの姿は見えない。しかし、事前の情報ではですたんは、カリカットを根城に、ゴア、ディブの間を行き来しているという。私は、ゴアに向けて船を走らせた。途中、インド海賊をよけ、ゴアの街が見えてきたとき、1隻のポルトガル船がですたんに追われているのが見えた。「船長、あれは・・・・」見張りに立っていた船員が言葉を詰まらせる。「なに!報告をしっかりと」私はそういうと、望遠鏡で前方のポルトガル船を確認した。そこには・・・「ネドベド」と書いてあった。そう、我がアルカディア商会の冒険家なのだ。「ネドベドを救うのだ」私は、船員に発破を掛けたが、間に合わない。ネドベドとですたんは交戦状態に入った。私はなすすべもなく、ネドベドがやられるのを見ているしかなかった。ネドベドとの戦闘が終われば、すぐに、ですたんに戦闘を仕掛ける体制に入ったが、さすが、手馴れた海賊だ。非交戦時間中にゴアの安全圏にはいり戦闘を仕掛けることが出来なかった。その後、1時間ほどですたんを追い掛け回したり、捜したりしたが、結局、一度も戦闘を仕掛けることが出来ずに諦めざるを得なかった。よく、「PKKは海賊を倒してくれない」という話を聞くが、実際に海賊を追って戦闘を仕掛けるのは至難の技だ。海賊からすると襲う対象は星の数ほどいるが、海軍からすると、対象の相手はたった1隻だ。それをこの広い海から探し出さなければならないのだ。また、海賊をするだけあって逃げ足も速い。アラビアンガレーでも追いつくかどうか・・・。戦列艦の私は、まず追いつかないのだ。その後、商会連絡を通じて、次々に海賊被害の報告が届いた。すべてですたんに襲われたと。インドにいる商会員で、襲われていないのは、ガレアスにのっているthReadとウィリスの2名ぐらいだ。商会として、海賊の討伐も考えたが、まずしなければいけないのは、自衛ではないだろうか。これほどまで、アルカディア商会の商会員が襲われるには、襲われるだけの理由があるのではないだろうか。つまり、危機感がないと・・・。そこで、私が考えている自衛の手段を商会連絡を通じて、数人に話した。まず、襲われないためには・・・・ 1.危険海域を航行するときには、海賊がいると仮定して行動する。危機感を持つ 2.青ゾーンブメの徹底。船上では生産しない。もしするならターンの後。 3.海賊情報の共有。商会の連絡だけでなく、現地の連絡網にも積極的に参加。 4.ガレアスの船影を覚える。船の形を見ただけで逃げる。見張りで名前を見た後ではもう遅い。 5.街と街の間は、最短距離を行かず、遠回りになっても沖合いを選ぶ。街の入り方に安全に入れる道を探しそこから進入する。この5つを徹底するだけで、海賊に襲われる可能性は極めて低くなると思う。次に、海賊に襲われたときは・・・・ 1.旋回がマイナスになる補助帆はつけない。旋回が低いと初速が遅くなるので、接舷される可能性が高い。 2.機雷の能力を持つ。運がよければ相手を倒せる。もし、相手が機雷発見を持っていても、直線で襲ってこなくなるので、逃げ切れる可能性が高い。 3.撤収の鐘は必須。PKK艦隊が近くに常駐するようなところでは、援軍要請書を持つ。 4.船員の練度を100に近づける。練度が高ければ白兵時に先攻が取れる。撤収の鐘が1度で聞けば、船員の損失なしで逃げられる。 5.船員は50人以上乗せておく。船の容量が少し減るが、50人いれば、即死はしない。即死しなければ、1ターン目に逃げられなくても次の可能性がある。 6.船の耐久を上げておく。白兵から逃げても、相手はこちらが逃げないように巻き込んでくる。その時に、機雷を使えば、相手を沈めることが可能になる。但し、機雷10で3発ぐらいは必要。それに自分の船の耐久が低ければ先にこちらが沈んでしまう。まだまだあるだろうが、私がすぐに思いついたのは、この6つぐらいだろう。これぐらい対策すれば、まず海賊に襲われることはないし、襲われても逃げ切れる可能性が高いのではないだろうか。襲われて嘆いたり、激怒して海賊に暴言を吐いたり、何とかしてと他を頼る前に、まず自分で出来る事を、1つでもやってみるべきではないだろうか。「危機意識」と「自衛手段」を持つことが、一番の海賊対策になるのだ。スキル枠の関係もあるだろうが、襲われたくなければ、1つや2つ自衛手段のために、割くことを考るべきだ。ただ、自衛手段を施しても、海賊の被害が続くのなら、商会の威信と名誉を掛けて、討伐艦隊を出す事を考える。アルカディア商会は、ナポリの地方商会だが、戦列艦やガレアスに乗れるメンバーを5人、戦闘ガレオンやラ・レアル、重ガレーに乗れるメンバーを含めると10人以上の軍人を抱える、そこそこの戦力を持つ商会なのだ。
2005/10/10
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アテネの街に行ったとき、一冊の新しいレシピを見つけた。「改訂版 参謀の心得書」というレシピだ。これは、工芸の技術を使って、「偽造通信文」や「援軍要請書」などの海戦で使用する小道具をつくるためのレシピだ。その中に「投資申請書」というレシピが新しく追加されたのだ。私は、早速、「投資申請書」がどのようなものか作ってみたくなった。材料は、アテネとベイルートで揃う。アテネでワックスと羊皮紙を買い込み、ベイルートに移動する。ベイルートで紅花を買うためだ。ただ、誰でも紅花を買えるわけではない。ある程度投資しなければ、買うことが出来ない。いくばくかのお金をベイルートの街に投資して紅花を買い付ける。後は、レシピにそって作成するだけだ。街の休憩所で一休みし、「投資申請書」の作成にかかる、1枚、2枚、3枚・・・次々に出来上がる。つくってみたら、つかってみたくなるのが、人の性だ。私は、出来上がった「投資申請書」を持ち、近くの街を回ってみた。ベイルート、ファマガスタ、ヤッファ、カイロ、カンディア・・・・その中で、今はあまり利用することはないが、以前よく利用していたヤッファの街に注目した。ここは、私が「香料取引」の技術を身につけたばかりのとき、よく名産品の「スイセン」を買い込んで交易していたのだ。私にとって、ヤッファは東地中海で一番思いいれのある街なのだ。また、貴金属や宝石の売場としても、なかなか使える港だというウワサだ。ヤッファの街は、ポルトガルがオスマンから奪い取ってから、ほとんどポルトガルの同盟領となっていた。途中、イングランドの投資攻撃やヴェネツィアの投資攻撃を受けるが、ポルトガル商人の結束で、ポルトガルの同盟領として確固たる地位を築いている。「やあ、こんにちは」私は、ヤッファの街役人に話しかけた。「こんにちは。ランド・フォックス様。今日は、なに用で?」街役人は、どの街でも無愛想だが、少なくとも私はここに数メガ投資をしている一人だ。「いや。ちょっと追加で投資させてもらおうと思ってね。」私は街役人に言った。「おお。投資していただけるか。」街役人は、無愛想な顔を、綻ばせて言った。自分の街が発展することが、彼にとって無常の喜びなのだろう。「とりあえず・・・・」そういうと、私は、隣の銀行員から、30Mほどのお金を下ろした。「じゃ。これだけ。」そういうと、私は、私が現在投資できる最高金額をつぎ込んだ。「ありがとうございます。これでこの街も発展します。」ヤッファの街役人は私の手を握り、もっと多く投資してくれと目で訴えた。今までなら、一度街の外に出て、しばらく日を過ごさなければ、投資は出来ないが、今は違う。私の懐の中には「投資申請書」があるのだ。「シャキ~~~ン」懐から「投資申請書」をだし、1枚使う。「投資申請書」を使うと、すぐその場で、投資が出来るようになる。そして、私は、次々に投資を重ねて、ヤッファの投資ランキング4位まで上り詰めることが出来た。投資ランキングの5位までに入れば、その町の投資ランカーとして名前が載る。商人にとって、投資ランキングに自分の名前が載るのは憧れだ。私は、本職の商人ではないが、少しの間、商人として稼いでいたこともあり、「いつかは自分も」の気があったのだ。私はヤッファにはこれ以上つぎ込みはせず、他の街に投資することにした。そうして、投資申請書がなくなるまで、各地の町に投資し、あっというまに100Mが吹っ飛んでいった。いままでは、「ブーメラン」と呼ばれる作業が必要だったが、いまでは一瞬に10M、20M、30Mとつぎ込むことが出来るのだ。攻撃投資の仕方、防衛投資の仕方が、変わったのだ。投資申請書がなくなり、ふと我にかえると、自分の資産が何割か減っていることに気がついた。当り前といえば当り前だが、投資しているときはそんなことを考えない。「やばい・・・ビンボウになってしまう・・・・」砲撃軍人の私は、ほとんどの場合、お金を消費するだけなのだ。砲撃軍人=ビンボウなのだ。そのため私は、紡績商だったころに貯めたお金を貯蓄しておいたのだが・・・。勢いには逆らえなかった。私は、リスボンに戻ると、まよわず「商人転職クエスト」を受け、紡績商にもどった。そう、失ってしまったお金を稼ぐためにだ。いまの私の稼ぎの中心は、紡績と香料だからだ。また、ベルベット織りという狂気に晒されるかもしれないが、今は、資産を回復をさせるため、インドのディブに向かった。
2005/10/07
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収奪の能力を鍛えるため、ジブラルタル海峡のジェノバ商船を襲っていた私は、マラガに補給に寄ったとき、商会員のウィリスに出会った。インドに行っていた彼に買い物を頼んだので、その品物を届けてくれたのだ。彼は、商会の中で最高の白兵能力を誇る根っからの軍人だ。「ウィリスさん。カリブ行きません?レディ紋章とって~」私は、カリブのバッカニアから奪える地図の一つで得られる「レディ紋章」が無性に欲しく思っていたので、ウィリスに頼んでみたのだ。今までは「ランド・フォックス」の名前にちなんで「フォックス」の紋章をつけていたのだが、見栄を張るためにも、キツネの紋章をデザインし豪華になった収奪紋章の「レディ紋章」が欲しくなったのだ。しかし、私はまだ収奪の能力を身につけたばかりで、取れる可能性が低い。そこで、少しでも収奪確率が高いウィリスに手伝って貰おうと思ったのだ。「いいですよ」半分は断られると思っていたが、ウィリスはすぐにカリブ行きを快諾してくれた。そうして、私とウィリスの2人は、リスボンで準備を整え、一路カリブを目指した。カリブに着くと、修行仲間の2人を加え、4人艦隊で通称「壷」といわれる場所で狩りを始めた。カリブの「壷」での狩りは、他の地域との戦い方とは一風変わっている。白兵をガンガンしかけ、1回の経験より、数をこなすことを重視している。収奪や調達で補給をしながら、50日、100日と同じ場所で狩りをするのが当り前ため、砲撃専門の軍人にはいづらい場所だ。そのため、ガレー船に乗ったことがほとんどない私も、ウィリスにラ・レアルを借り、バーバリアンガレー以来久しぶりのガレー船に乗って戦った。50日が過ぎ、100日が過ぎ・・・ようやく1枚目の地図を収奪することが出来たが、目的の場所ではない。150日が過ぎ、200日が過ぎ・・・艦隊全員を含め4枚ほどの地図を収奪したが、それでも目的の地図は出ない。「今日もダメか・・・」心の中でそう思い始めていたとき、私が収奪したバッカニアの船長室に1枚の地図が置いてあった。「もしや・・・」期待半分、諦め半分で地図を手に取ると・・・「うぉ!!!これは・・・・」そう、私が捜し求めていた、「レディ紋章」の地図だったのだ。その後、100日ほど狩り続け、この日は300日連続で壷での修行に励んだ。そのため、乗るかどうかは別として、軍人最高の船「ガレアス」に乗れるレベルになるまで、後少しの所まで来た。サントドミンゴに戻ってきた私たちは、そこで一旦艦隊を解散した。なぜなら、この後、商会員のそらまめが企画した、商会初のPvPイベントが予定されていたからだ。リスボンに戻り、商会員のぱんぷぅと合流した私は、まず、ほとんど在庫が尽き掛けていた料理を、ぱんぷぅと共に作った。本来は、「レディ紋章」を発掘できるのが商会内ではぱんぷぅしかいないので、一緒に発掘に付き合って貰うつもりだったが、時間があったので、料理作りまで手伝ってもらった。その後、アテネに向かい、念願の「レディ紋章」を手にすることが出来た。手に入れた「レディ紋章」を高々と掲げ、私とぱんぷぅは、商会イベントが行われるナポリに向かった。ナポリでは、既にそらまめとティッティとげげんが待機していた。私たちは、取り留めない雑談をしていると、ゾクゾクとメンバーが集まってくる。最終的には、主催者のそらまめ&ティッティ、ガレアス乗りのウィリス、戦列艦乗りのthReadをはじめ、ぱんぷぅ、紅鯱団、2Pac、げげん、少し遅れてロンベルク、そして私の10人が今回のイベントに参加するために集まった。過疎が進んでいるこの時期になっても、商会イベントに10名の参加者を集められるアルカディア商会は、商会の中でも優秀な商会ではないだろうか。少し、誇りに思う。時間になると、主催のそらまめが、艦隊分けを発表する。20人、30人といるなら、船のランクごとという分け方もあるのだが、今回は、ガレアスからピンネースまでごちゃ混ぜにして、2艦隊をつくることになった。今回は、練習といえども本気の装備をしてのガチンコだ。そのため、少しハンデをつけるため、私とthReadとウィリスの3人は、一切装備をつけないシャツ姿になった。艦隊に分かれた私たちは、作戦を練る。今回の参加者の中で、対人戦の経験があるのは、数名しかいない。初めての商会員が大半だ。そのため、艦隊のメンバーに緊張と不安が走る。いくつかのポイントを説明し、戦闘開始だ。対人戦は経験がモノをいう戦いだ。そのため、他の商会員に比べて戦闘経験がダントツに多いthReadが頭一つ、二つ飛びぬけている。数度戦い、艦隊を組み替え、合計10戦ぐらい戦った。商会のほかのメンバーも戦いの回数を重ねる毎に、だんだんと動きが良くなってくる。やはり、大海戦の時だけ戦うのではなく、日ごろからこのようなイベントを商会内や他商会と組み訓練を重ねていきたいものだ。戦いが終わると、全員が商館に集まり、お互いの戦いをねぎらった。手探りで始めた「商会メンバーPvP大会」だったが、参加した商会員は、対人戦の面白さに気づいてくれたようだ。幾人も「またやろう!」と言い出した。私たちは、主催のそらまめに、感謝の言葉を述べると共に、写真撮影で今回のイベントの成功を祝った。次回の「商会内海事演習」が楽しみだ。
2005/10/02
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交易レベルも55と最大になり、縫製の能力も15とこちらも最大になった私に、もう縫製を行う理由はなくなってしまった。私が、投資戦を行う商人なら、レベルも能力も関係なく縫製をやり続けて、お金を貯めるのだが、私はあくまで軍人だ。今回の縫製修行は、交易のレベルを上げて商用クリッパーに乗ることと、スキルの枠を増やすことと、行動力を増やすことが目的だったのだ。縫製をやり終えた私は、もう紡績商になっている必要はない。次の段階に進もうと、私の持っている能力と職業による優遇を見比べていた。そこで私は戦闘能力の一つ、「機雷敷設」に目をつけた。私はソロ活動が多かったので、「機雷敷設」の能力は7とそれなりには高かったが、この機会に「機雷敷設」の能力を10にしてしまおうと考えた。7と10は、ダメージで80ぐらいは変わるのだ。私は最終的には、砲術家か上級士官、いやまだ見ぬ大提督を目指している、大提督の優遇能力はわからないが、砲術家も上級士官も「機雷敷設」は優遇ではない。そのため、10以上に上げる意味合いがほとんどないのだ。能力を上げるときには、その能力が優遇になっている職業に就くのがいい。「機雷敷設」が優遇の職業と言うと、現在では「戦術家」しかない。そのため、私はリスボンに戻り、「戦術家」転職のための依頼を受け、「戦術家」に転職した。久しぶりの軍人職業だ。「機雷敷設」の能力を上げるには、より多くの機雷を爆発させればいい。そのために、すぐに沈んでしまうような船より、耐久力が高い船と戦うのだが・・・耐久力の高い船は、総じて砲撃力も高いので、あまり強すぎる相手と戦っていると、こちらが沈没させられてしまう。特に、こちらはただ相手からの砲撃を受け続けるため、船装備の消耗も激しいので、多くの場合は、装甲も含めて船の装備を一切つけずにやらなければならない。私より少し前に戦術家に転職し、「機雷敷設」を修行していたTOMMYは、カーポヴェルデの近くの海でやっていたようだが、ポルトガル海軍メンバーの情報では、マラガからマルセイユのあたりに航行している「ジェノバ商船隊」を相手にするといいと聞いていたので、私はそちらを選んだ。「機雷敷設」の修行で一番ネックになるのは、食料の調達だろう。「機雷敷設」の能力を行使すると、20の行動力を消費する。機雷は1つの戦場に15個置けるので、機雷を最大限配置するだけで、300の行動力を消費してしまうのだ。それに、相手からの砲撃によるダメージを回復させるための修理を繰り返していると、行動力が700以上ある私でも、足らなくなってしまうときがあるのだ。それもたった1戦闘でだ。そのため、戦闘2戦、3戦と続けるとなると、大量の食料が必要になる。しかし、私は自前で高級料理の「丸鶏のガーリック焼き」が、いとも簡単に短時間で大量に作れるので、その点は他の「機雷敷設」修行をしている軍人より恵まれていた。そして、もう一つのネックが、「ジェノバ商船隊」があまりいないことだ。いるにはいるのだが、他の軍人も修行のために襲っているので、奪い合いになっているのだ。そのため、私は「ジェノバ商船隊」だけでなく、「ヴェネツィア商船隊」をも攻撃の対象にして戦っていた。「ヴェネツィア商船隊」は、ヴェネツィアの旗がついているので、1艦隊を殲滅するたびに、ヴェネツィアとの敵対度があがり、今では、ほとぼりが醒めるまでヴェネツィアに近寄れなくなってしまうぐらい憎まれてしまっている。そうこうしているうちに、「機雷敷設」の能力は順調に上がっていった。しかし、同じ敵を同じように、倒しているだけでは飽きてくる。そこで私は、近くを航行しているオスマンの旗を付けたガレアス1隻、重ガレー1隻の艦隊に戦いを仕掛けた。ガレアスは最高クラスの耐久を誇る戦艦だ。そのため、倒すのには時間がかかるが、その分、多くの機雷を撒くことになり、結果的にたくさんの熟練度がはいる。ただ、「ジェノバ商船隊」や「ヴェネツィア商船隊」は、私の船に接舷を仕掛けてくることはないが、オスマンの旗を付けた艦隊は、私の船を目指して接舷してくるのだ。船員差が100名以上あるのと、私は極めて白兵力が弱いので、かなり厳しい戦いになる。砲撃できれば、まだ足止めを出来るのだが、機雷修行のために砲門は積んでいない。1戦目は相手の旗艦が、機雷を蒔いたところに突撃してきたので、接舷されることなく簡単に勝利できた。しかし、この勝利が私の気を緩めてしまった。しばらく後、またオスマンのガレアス艦隊に出会った私は、先ほどと同じように、戦いを挑んだ。今回の相手は、ガレアス2隻、重ガレー1隻の艦隊だ。最初は難なく機雷を蒔きダメージを与えていたが、次第に距離を詰められ、気がついたときには、重ガレーに接舷されていた。「ランド船長、右舷に敵重ガレーが接舷」航海士が叫ぶ。重ガレーは砲撃艦としては格下だが、白兵艦としては、私の乗っている戦闘ガレオンより格上の艦だ。「全員撤収せよ。副航海士、撤収の鐘を鳴らせ!」私は撤収の指示をだす。このまま白兵を続けられたら負けてしまうからだ。「船長、ダメです。撤収できません」悲壮な声で報告が帰ってくる。「もう一度、撤収の鐘を鳴らすのだ!」私は、再び撤収を試みた。「撤収成功です!し・・・しかし!敵ガレアスが目前に・・・・・」航海士は絶望的な声を出した。「かまわん!そのまま、機雷を蒔きながら、3時の方角に退路を開くのだ」私は、敵との距離を測りながら言った。「ズズゥ~~ン」大きな音と共に、船体が揺れる。周りは白煙に包まれた。「船長、右舷より重ガレーからの砲撃。船員は突然の攻撃に混乱をしています」副航海士から報告が届く。「混乱・・・ヤバイ。」船員が混乱すると、私の船の船員の攻撃力も防御力も半分になる。逆に敵船の攻撃力、防御力は倍になるのだ。もともと、重ガレーもガレアスも白兵専門の船だ、私より攻撃力も防御力も勝っているところに、混乱させられたのだ。「ランド船長!!!!!」私が、船員の混乱を収めるために、統率しようとしていると、副航海士が叫んだ。「ドン!」鈍い音と共に、船体に大きな揺れが起る。先ほど、よけようとしていたガレアスが私達の航路をふさぎ、白兵を仕掛けてきたのだ。「まずい!撤収・・・」船の混乱は納まっていなかった。しかし、練度が高い私の船員たちは、なんとか撤収することに成功した。「今のうちに、体制を立てな押して・・・」「ドン!」私が、言葉を言い終わらないうちに、また鈍い音と船の揺れが起った。いままで戦闘に加わっていなかったもう一隻のガレアスが私たちの船に接舷したのだ。「もはやここまでか・・・」その時に私の船は、3隻のオスマン船に囲まれ、撤収をしても他の船に、つかまるという状況に陥っていたのだ。「ポルトガルの意地を見せるのだ。全員突撃せよ!」混乱の上に、周りを囲まれた私に取れる選択肢は一つだ。後は、華々しく散るだけだ。「お~~~~~!」よく訓練された船員だったが、多勢に無勢。一人また一人とオスマンの餌食になっていく。そして、最後の一人の船員が倒されると、オスマンの船長が私の船に乗り込み、物色を始めた。水や弾薬はもちろん、船長室においてあった金入れから金貨をつかみとり、さらに私を柱に縛りつけ私の身につけていた秘宝中の秘宝「緑柱石のイースターエッグ」をもぎ取って行った。「そ・・・それだけは・・・。」他のモノならば、お金を出せば、また手に入れる事が出来るが、緑柱石のイースターエッグは、記念品なので、一般的には流通することはないのだ。たぶん次回のイースターの日に手に入れるチャンスは出てくるかもしれないが、それまで誰一人として、どのような手段をとっても手に入れることは出来ない。以前、本当に貴重な品は、収奪されることはないと聞いていたので、勝手に「緑柱石のイースターエッグ」を本当に貴重な品だと思い込んでいて、身につけていたのだが・・・。まさかこんなところで収奪されてしまうとは。海賊にはNPCと呼ばれる海賊と、PKと呼ばれる海賊がいる。多くの航海者は、PKと呼ばれる海賊の方を怖がり、嫌悪するが、私は逆である。PKといわれる海賊にもし貴重品を収奪されても、交渉により自分の手に戻す事は可能だが、NPCと呼ばれる海賊に収奪されると、永遠にこの世から消え去ってしまうのだ。2度を私の手に戻ってくることはない。今回がいい例だ。貴重な「緑柱石のイースターエッグ」を失った私は、しばらくショックで呆然としていたが、「機雷敷設」を10にするという目標を思い出し、辛さに身を焼かれながら、修行を続けることにした。そうして、機雷修行を始めて3日目。私は目標の「機雷敷設R10」の能力を得ることが出来た。料理を手作りし、安く抑えるつもりの機雷修行が、損害の多い修行なってしまった。
2005/09/26
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アルカディア商会も他の商会のように、世界の外に「商会サイト」と言われるコミュニケーションスペースを持っている。名前は、「アルカディア商会宣伝本部R」という。もともとは、商会を立ち上げた時に、Sezyleが造っていたが、現在では、そのイメージを引き継ぎ新たにロンベルクが運営している。その商会サイトの中の商会員同士の連絡場所に1通の書込みがあった。--------------------------------------------------------------------------「商会員が増えたので」 TOMMYこんにちは^^ノ副会長(自称)のトミーです。ランドンに副会長っていうわりに働いてないねって言われたからちと働いてみます。商会員もが増えたので顔合わせ程度に我が商館に集まるってのはどうでしょうか?参加は自由です。時間などはランドンと相談して決めたいと思います。みんな!集まって楽しもうぜw--------------------------------------------------------------------------先日、アルカディア商会に移籍してくれた3軍人のうちの一人だ。TOMMYは商会に入会するとすぐに「副会長のトミーです」と自己紹介したぐらい自己主張が強い。あまりのことに、他の商会員はなんと答えていいのかわからず戸惑っていたようだ。しかし、いままで率先して商会をまとめる側の立場になりたいという商会員がいなかったので、私にとっては、嬉しい限りだ。たとえ自称であっても。というのは、リーダーは、大きく分けて2パターンに分かれる。「外部志向」と「内部志向」だ。「外部志向」とは、組織の代表として、他の組織との交流をメインに活動するタイプだ。「内部志向」とは、組織の代表として、組織内の充実を図る事をメインに活動するタイプだ。どちらが優れているというのはない。資質の問題だ。両方の資質を兼ね備えていれば、問題はないのだが、なかなかそういうリーダーは現れない。大体がどちらか片方の資質しか持ち合わせてないのだ。そのため、リーダーとは逆の資質を持っている人を、補佐役としてつけなければ組織運営は上手く行かない。私は「外部志向」のリーダーだ。アルカディア商会というのを世の中に知らしめ、ポルトガルいや、世界の国々の中でのアルカディア商会の知名度向上、地位向上が一番の感心ごとだ。そのため、多くの人と交わり、他の集団にも顔を出しという活動が多い。逆に、商会内部のことについては、疎かになっていた。以前、商会員の一人から、私があまりにも商会内部に目を向けないということで指摘を受けたこともある。そのため私とタイプの違う、「内部志向の補佐役」が現れてくれると、商会運営がスムーズに行くかもしれないと密かに期待を寄せていた。その様に思っていたとき、TOMMYの書き込みを見たのだ。私の商会運営の基本思想は、以前も書いたように、「衆議独裁」と「コアマンとサポーター」だ。ワイワイ話しながら、やると決めたら、一致団結で実行する。そして、「やろう」と声を上げた人が中心になり、皆はソレをサポートするという形だ。商会長も中堅も新人も、レベルも職業も関係ないのだ。今回の商会イベントの中心は、発案者のTOMMYに任せ、私はTOMMYがイベントを成功させるよう、バックアップするという立場を取ることにしている。中心はトミーであり、楽しむ対象はすべての商会員。そして私は、楽しむ対象の中の一人でしかないということだ。その証拠に、今回のイベントの日程を決めているとき、「私はこの日ダメ」といってのだが、TOMMYは、私の出席できない日にイベントをやると決めた。より多くの商会員が参加しやすい日程を優先したのだ。他からみれば「商会長が出席しない商会イベント?」と疑問に思うかも知れないが、私は変だとは思わない。逆に、何でもかんでも商会長に頼るほうが問題があると思っている。今はまだTOMMYは「自称」副会長だが、こうやってイベントを行い、実績を上げるごとに、誰もが認める副会長の立場になっていくだろう。いや、ぜひとも、そうなって欲しいものだ。
2005/09/22
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本当にあっという間だった。ぱんぷぅの成長振りを見てはいたが、自分でやるのと、話を聞くのでは大違いだ。前回、記録を書いてからも私は縫製をやり続けた。ひたすら、ディブに篭り、生糸を買っては、チクチクと。そうして、縫製を始めて、たった1週間で縫製の能力がR12になったのだ。これで、ホウキを使えば、噂のベルベットが織れるようになる。ディブやマスリパダム、カルカッタでしか作ることは出来ないが、ベルベットはインド圏で高額で取引される交易品なのだ。それも単に金額だけではない。ヨーロッパの特産品なので、獲得経験、獲得名声にボーナスがつくのだ。それが、少しつくぐらいではない。びっくりするほどつくのだ。そのため、縫製を始めた時に交易レベル42だった私だが、縫製を始めて8日も経たないうちに目標だった交易レベル52に達することが出来た。これで、念願の商人としての最高の船「商用クリッパー」に乗船することが出来るようになった。私は、軍用船は「戦列艦」、冒険船は「冒険ジーベック」、そして交易船は「商用ジーベック」に乗れる。現存する船であと乗れないのは、軍用船の「ガレアス」と冒険船の「冒険用ガレオン」と「冒険用クリッパー」の3隻だけになった。造船の能力がR5あるので、世の中の船のほとんどは、造船は出来ないが改造することが出来るのだ。交易レベルが52になり「商用クリッパー」を手に入れた私は、もう縫製をやる理由がなくなったので、転職を考えた。しかし、あと3つレベルを上げれば、スキル枠が増えることと、どうせなら55までやってしまおうかと言う気持ちが働き、私はもうしばらくだけ縫製をやることにした。そうして、縫製を始めて10日目。私は交易レベルが55になってしまった。ほんとあっという間だった。今までの苦労は何だったのだろうと疑問に思わないでもないが・・・。しかし、こういう状態もあと1週間ぐらいしか続かないだろう。世界政府コウエイが、特産品の売却時にかかるボーナスの上限を設定したからだ。その条例が発効されるまで、いかに稼いでおくか。私は商会員に何度も「いま、上げられるだけ上げておけば」と言ったが、賛同してくれたのは近江屋一人だった。今後、交易レベルを上げる為には、今の数倍の労力が必要になってくるだろう。そのために少しでもと思っていたのだが。。。近江屋は、いま私の後を追うように縫製修行をしている。私がぱんぷぅや北尾こうじに助けてもらったように、私も近江屋の成長を少しでもバックアップしてあげるつもりだ。なんとかこの期間の間に彼もクリッパーに乗れるように。縫製を始めて、11日目の今日。イングランド国籍の友人ラマルクから1通の手紙を貰った。そこには「世界政府コウエイが発表しているランキングをすぐにみろ」と書いてある。私は、ラマルクから言われたように、コウエイの本拠地に赴きランキングボードを閲覧した。ランキングとは、ある一定期間の間に、功績のあった航海者を発表するというものだ。名声の獲得や、発見物の数、戦闘における戦功、好まれている職業や装備や船などが集計してある。私は、ランキングボードを端からみていたが、あるところで目が留まった。「交易名声獲得ランキング」第9位 ランド・フォックス (ポルトガル)「合計名声獲得ランキング」第10位 ランド・フォックス (ポルトガル)と2箇所で私の名前を発見することが出来たのだ。軍人としてこの世界に足を踏み入れ、軍人として修行し、軍人として戦っていた私にとって、これは果たして名誉なのだろうか。砲撃軍人は、大砲にしろ船装備にしろ非常にお金がかかる、そのため少しでも楽になろうと思い、調理の技術を身につけ自給自足を始めたのが商人としてのまねごとのスタートだったのだが、いつの間にか交易レベルが戦闘レベルを超してしまった。現在一番高い能力は、縫製のR14だ。このままではいけない。私は投資戦に参加するわけではないので、巨額の資金を必要としているわけではないのだ。ソロソロ縫製に見切りをつけ、次の活躍場所を見つける時期だろう。
2005/09/21
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「ランド提督!聴きましたかい?」ナポリ1番商館のライティングデスクで、商会の帳簿をつけていると、私の副官のペリンがドアを蹴り破る勢いで商館に飛び込んできた。ペリンは私がこの世界に来たときからずっと私の船に乗っている航海士だ。たとえ海賊に拿捕されようと、嵐で他の船員がすべて流されても、必ず一人だけ生き残り、船を動かしてくれる、頼りになるヤツだ。「ん?なんだい、そんなに慌てて。」私は、帳簿から顔を上げペリンの方を向いた。「いや、いま発表があったんですが・・・これまでのように“一定距離の航海 → 元の街へ戻る”という方法で、交易品が買えなくなるようです。」ペリンは、いま街で聞いてきた噂を私に語った。「ふむ・・・・つまり、儲け方や生産の仕方の仕組みが、今までとは全く違うようになるわけか。」私は、椅子に深く腰をかけ、すこし考えることにした。仕組みが変わることに、不満を抱く人は多い。それは、人というものは、長年同じ事をしていると、それが当り前になり、神聖化してしまうのだ。そのため、改革が行われると聞くと、過剰に拒否反応を示してしまう。まだ、どのようになるか解らないのに勝手に想像を膨らませて、マイナス感情が積もり積もっていく。変わるというなら、次は、その舞台で何が出来るか、どう楽しめるかなど全く考えないのだ。私の考えは、「自分で何か出来ること、自分でどうしようもないことをしっかり認識し、どうしようもない事はそのまま受け入れ、自分のできる事を出来る範囲で最大限にやる」という考えだ。そのため、いまの仕組みで残された時間、どう動くか、何を達成するかを考えていた。新しい仕組みに変わって一番状況が変化すること・・・それは、交易や生産ではないだろうか。海事は転職のための依頼以外は特に影響なさそうだ。冒険も私のレベルではそうそう問題になることはないだろう。そこで私は、残された期間で交易のレベルを上げ、最低限「商用クリッパー」に乗ることを思いついた。いや正確には、商会員のぱんぷぅがたった2週間で交易レベルを30ぐらいから55までに引き上げ、あっという間に商用クリッパーに乗った為、それが悔しく、何時かは私も・・・という意識はあったのだ。今回の仕組みの変更が「今やらなければ」の引き金になったのだ。ぱんぷぅが、飛躍的にレベルを伸ばした理由は、彼が「縫製」をやったからだ。そのため、私も「紡績商」に転職し、「縫製」をやることにした。ただ、縫製は、今までやったことがなく、未知の世界のことだ。私は初めに、商会員のぱんぷぅと、りーちゃんに縫製の技術の磨き方をしつこいぐらい聞いた。どのようなレシピやアイテムが必要か、どのランクで、何を造っていけばいいのかなどだ。何か新しく始める時には、いかにそのことに対しての情報をたくさん持っているかどうかが重要だ。未踏の地に踏み入れる時に「地図」という情報を持っているか、持っていないかを考えればわかることだ。リスボンで必要な装備やレシピを買い求め、紡績商に転職する。ぱんぷぅに言われたように、最初は皮革を革紐に加工する。2回ほど繰り返すと、あっという間にランク1からランク2に上がった。その後、アルギンに行き、毛織生地とニットを作る。船がいっぱいになる前に、ランク4になる。その後、インドのディブに移動する。ここからは、ひたすら「綿生地」を作りまくった。最初は、休憩所の前で、他の紡績商から綿花を買い、ただひたすら作る、造る、つくる。一人で買い集めるには、大変だが、多くの協力者のおかげで、作成や回復が間に合わないぐらい綿花が集まる。多いときなど、5人ぐらいが綿花を私に売ってくれる。また、ディブに行くと、商会の紡績商のぱんぷぅと北尾こうじが待機していてくれた。そのため、私の貧弱な取引スキルを補って、大量に材料を購入することが可能になった。そうして、私は縫製を始めて、たった2日で縫製の技術がR8になった。4日後の今日にはR10になる。1週間で、縫製の極み「ベルベット」を織れるようになるかもしれない。私が、これだけ早く縫製の能力を伸ばせたのは、まず「情報」と「協力者」のおかげだ。ただ、それだけではない、縫製に必要な「箒(ホウキ)」や「レシピ」、商人としての必須装備「トーガ」「杖」などがすぐに手に入ったのは、「潤沢な資金」のおかげだ。私は軍人だが、ビンボウをするのが嫌なので、香料取引の能力を持っている。その能力は今では、商会内では最高クラスだ。投資戦をしない限り、何も困らないぐらいの貯蓄はある。また「商用クリッパーに乗る」「縫製のスキル上げが最優先」という「明確な目標」を持っていたため、他の交易品や冒険に心を奪われることもなく、生産品が赤字でも気にせず売りまくるという判断も躊躇わずにできた。これも大きいだろう。新しい仕組みがこの世の中に導入されるまで、あと2週間はある。今から「縫製」を始めても、十分「商用クリッパー」に乗れるレベルになれるだろう。環境の変化に嘆く時間があるなら、いまからでも自分でできる事を探し、すぐに実践してみることをお勧めする。そうすることで、また新たな発見があり、新たな道が見つかるのだ。
2005/09/15
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アルカディア商会も設立の時から比べて、大分メンバーも変わった。設立の時からいて、現在も活動していいるのは、もう、天照御大神ぐらいだろうか。ナポリに商館を持つ頃までと考えても、ぱんぷぅ、セリアスぐらいしかいない。ここしばらく、商会を去っていくメンバーがいて、気分が落ち込んでいた。特に「商会の方針と違う」という理由は、相手の気持ちが痛いほど解るだけに、なんか非常に申し訳ない事をしたという気分になった。というのは、アルカディア商会はもともとポルトガル商会として設立したため、9割以上がポルトガル国民なのだ。そのため、普段の会話もポルトガル中心で他国のメンバーには肩身の狭い思いをさせていた。それも、各々のレベルが上がり、投資や海賊討伐、大海戦などに積極的に関与してくると、お互いの利害が食い違うため、ますますポルトガル国籍と他国との壁が出来てしまっていたのだ。しかし、その落ち込んだ気分を吹っ飛ばす出来事が立て続けにあった。一つは、ほぼ設立メンバーで、3ヶ月以上休止していたため、強制的に商会を脱会させられていたネドベドが戻ってきてくれた事だ。行方知れずになっていた古き友人と再会したようで非常に嬉しい出来事だ。彼が現役の頃は、商会内で一番最初にインドに行き、一番最初にカリブにいった冒険者の中の冒険者だった。私は彼に追従するため、日々、修行をしていたことを思い出す。またネドベドは話題が豊富なため、彼が商会にいるだけで、会話が弾みいい雰囲気が流れる。もう一つは、戦友達が、我が陣営に加わってくれた事だ。アルカディア商会で現役の軍人というと、今までは、ポルトガル最強といわれる砲撃軍人の霧亜、白兵専門のガレアス乗りのウィリス、そして戦列艦乗りの砲撃軍人の私の3名だった。それが、霧亜が他の商会に移籍したため、商会としての軍事力が弱まっていたのだ。そこで私は、親友のTOMMY(通称:トミ)に、「アルカディア商会に来ないか?」と打診してみた。彼とは、戦列艦修行の時に、カリカットで出会ってから、非常に親しい付き合いをしてきたのだ。TOMMYもアルカディア商会に来たいと言ってくれたが、彼は既に他の商会のメンバーだった。数日間、元の商会の商会長とTOMMYは話をして、ようやく移籍が認められて、アルカディア商会の一員となった。次に、移籍をしてくれたのは、私が大海戦のとき艦隊を組むメンバーの一人で、常に提督を引き受けてくれているZephyra(通称:ゼフィ)だ。Zephyraは、提督を引き受けるだけあって、回避能力がこの世界最高クラスなのだ。逃げるのだけは、人一倍上手い。彼が提督をやっているおかげで、大海戦のとき、何度、敗北から救われたことか。先日、私が「イスラムの王政」という依頼をやる時に、ZephyraとTOMMYと私の3人で艦隊を組んだ。その時に、「アルカディア商会に来ないか?」と誘いをかけてみたのだ。Zephyraも、もちろん他の商会に所属していたが、しばらく相手の商会長と話をしたあと、すぐにアルカディア商会の一員となってくれた。そして、最後の一人は、Zephyraと同じく、私が大海戦の時に艦隊を組むメンバーで、アタッカーのthRead(通称:スレ)だ。彼は白兵も砲撃も両方器用にこなし、PvP(対人戦)にも長けている。また、他の高レベル軍人との交友も広く、頼りになる。彼には、前々から「アルカディア商会に来ないか?」と声を掛けていたが、なんとなくタダの社交辞令のようになっていた。それが、TOMMYとZephyraがアルカディア商会になったのをきっかけに、もう一度、移籍を打診してみた。そうすると、彼のいる商会は、ほとんどメンバーがいないとの事もあって、アルカディア商会への移籍を快諾してくれた。元からアルカディア商会にいる戦列艦乗りの私と、ガレアス乗りのウィリス、そして新たにメンバーに加わった高レベルの3軍人、戦列艦乗りのTOMMY、間もなく戦列艦に乗れるZephyra、そして戦列艦乗りのthReadと商会内で、精鋭艦隊と言われる「ガレアス&戦列艦艦隊」が組めるような陣容になった。ポルトガルには数百の商会があるが、1商会で「ガレアス&戦列艦艦隊」を組めるところはそう多くないだろう。霧亜の脱会は痛かったが、それを補って余るようなメンバーが揃ったのだ。もちろん、後進もドンドン育ってきている。「ガレアス&戦列艦艦隊」のほかに、第二艦隊として「戦闘ガレオン艦隊」も組めるだけの人材がいるし、投資戦においても、十分戦力になる商人たちも多い。生産体制も整いつつある。私は、まだまだ陣容を拡大していくつもりだ。新たなメンバーを歓迎する。レベル・職業は問わない。仲間として、お互いが協力しあいながら、「楽しむ事を忘れない」メンバーを募集している。商会としての力を持ち、他の商会や組織と連携をとり、ポルトガルを強い国にしていくために・・・・。
2005/09/10
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財宝探索家になって、何日が過ぎただろう。私の発見物数も着実に増えて、まもなく500個に達する。もちろんこの数字は、専門の考古学、財宝鑑定だけの数字ではない。私は、これまでに、地理学、生物学、美術と3つの発見を軍人でありながらやってきた結果だ。しかし、ここ数日、発見数がめっきり減ってきた。私の知識ランクで発見できるものをほとんど発見してしまったのと、これ以上の発見をするとなると、やたら高いランクの学問知識を要求されるようになるからだ。私が専門の冒険家ならば学問修行をして、より困難な発見ができるようにがんばるだろうが、私は軍人だ。冒険ばかりに力をいれていられない。「じゃ、いまからリスボン戻ります~」縫製の技術を覚え、2週間ほどディブに篭りっぱなしだったぱんぷぅが言った。現在、アルカディア商会には、縫製で稼いでいるメンバーが5人ほどいる。ぱんぷぅはその一人だ。「は~い、いってらっしゃい~」商会の縫製屋のりーちゃんがいう。私は、ぱんぷぅの言葉に何か気になることがあった。そうして、確認のために、商会のメンバーリストをみると・・・。「!!!!!!!!」ぱんぷぅの交易レベルが52になっているのだ。ついこの間まで、交易レベルが30そこそこしかなかったぱんぷぅが縫製を始めて数週間で、52なのだ。交易レベル52というと、商人として最新で、最高の船、商用クリッパーに乗れるレベルなのだ。正直、ショックだった。本職の商人が商用クリッパーを乗っているのは当り前として、その次に商用クリッパーのレベルに達することができるのは、私だと思っていたからだ。それが、突如最後尾から、差されたという感じだ。私の現段階での乗船する船の目標は「戦列艦」「冒険ジーベック」そして「商用クリッパー」の3隻なのだ。「戦列艦」は既に持っている。そして、冒険レベル32になっているので「冒険ジーベック」も乗れるレベルだ。あとは、「商用クリッパー」を目指すだけだったのだ。それなのに、越されてしまうとは・・・・。「おお。ぱんぷぅさん。商用クリッパーおめでと~」口では、祝福を述べるが、心は穏やかでない。発見物もまもなく500を越える。「冒険ジーベック」に乗れるレベルにも達した。そろそろ、目標の「商用クリッパー」を目指す時期かもしれない。しかし、戦友のthReadから「軍人にもどってこい~」と言われているのも気になる。軍人に戻るかどうかは、そんなに気にはしてなかったが、thReadのもう一つの言葉「俺に砲撃スキル抜かれるよ」というのが引っかかる。私は、ガレー船にほとんど乗ったことがなく、砲撃一筋で戦列艦レベルまで来たのだ。それなのに白兵中心で修行してきたthReadに砲撃スキルを抜かれるのは、やはり、修行の足りなさが身にしみてくる。このまま、冒険者として、つっぱしるか。軍人に戻り、砲撃関係のスキルを鍛えるか。商人になり、商用クリッパーを目指すか。悩みは尽きない。
2005/09/06
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冒険家になって、数日が過ぎた。考古学のランク、財宝鑑定のランクとも6になり、ようやく初心者の域を脱出する頃だ。ただ、いまだに開錠が4しかないので、すこし足踏みをしている時期でもある。「ランドン~。いま何してるの?」親友のTOMMYから直接連絡が届いた。私の事をランドンと呼ぶのは彼だけだ。普通なら、疑問に思うような呼び方だが、彼ならなんとなく許せるのだ。彼は、私がカリカットで戦列艦に乗るための修行をしていたときに、一緒に修行し、仲良くなったのだ。「いま、東地中海で冒険中」私は言った。「そっか~。合流してもいい?冒険レベル上げたいんだ。」TOMMYは、言った。「いいよ。でも、軍人のままやっても、対して経験はいらないよ。」戦闘経験、交易経験、冒険経験などは、その職業でない限り、半分になってしまうのだ。つまり、冒険者が冒険経験を得ると200入るところが、商人や軍人がやると100しか入らない。私が、発見物の数が多いのに、冒険レベルが低いのは、今までの冒険はすべて軍人のままやっていたからなのだ。「う~ん・・・どうしようかなぁ。ちょっと軍人疲れたから、この際冒険家になろうかと思ってるんだ。」TOMMYは、そういった。TOMMYの気持ちはよくわかる。私自身が、戦列艦のために根を詰めて修行したため、しばらく軍人から離れたくなったからだ。私が戦列艦に乗れるようになってから数日後に、彼も戦列艦乗りになったのだ。同じような状態なのだろう。この日は、軍人のTOMMYをつれて冒険していたが・・・次の日。またTOMMYから直接連絡が来た。「ランドさん。冒険者に転職しようと思うんだけど、どれがいい?」転職にはデメリットが付きまとうが、彼はそんなことも気にせず言ってきた。「う~ん、片手間にやるなら、地理か生物がお勧めかな。」私は自らの経験を元にアドバイスをした。地理学と生物学なら、書庫で地図をあさるときには、その街の言語が必要だが、依頼自体を達成するのに言語は必要としないことと。最低限、学問と「視認」+「観察」、「生態調査」+「観察」の3つのスキルで出来るようになるからだ。「う~ん。じゃあ、地理をやることにするよ。」TOMMYは、そういうと、冒険者に転職する準備を整えていった。「ランドン、リスボンまで来て~~」しばらくすると、TOMMYから連絡が入った。ちょうどマルセイユの書庫で本を読んでいたときだ。「どうしたの?」私は尋ねた。「いいから、きて~」TOMMYは、強引だ。普段の私なら、強引に誘われることに嫌悪感を抱くのだが、なんとなくこのときは、いいかという気持ちになっていた。辛い海事修行から開放されて、なおかつドロドロとした投資戦から開放た「冒険者」として活動していたので、心が綺麗になっていたのかもしれない。「OK」私はそういうと、リスボンに向けて船を走らせた。「TOMMYどこにいる?」リスボンついた私はTOMMYに尋ねた「まだ・・・もう少しまって」TOMMYから返事が帰ってきた。呼び出しておいて、待たせるとは!!と思ったが、不思議とハラはたたない。しばらくすると、TOMMYからリスボンに到着したとの連絡が入った。私は、TOMMYの指定する場所に向かった。目的の場所に着くと、そこには・・・「測量士」の肩書きを持つ冒険家TOMMYがいた。地理学の知識1、視認の技量1と駆け出しも駆け出しの冒険者だ。私は彼に冒険のイロハを教えるため、しばらく一緒に地理の依頼を受けることにした。リスボンは比較的簡単な地理の依頼があるので、地理を始めたばかりの冒険者には優しい街だ。お互い、準備を整え、出航所に向かう。私が食料や水を積み込んでいると、TOMMYは横に戦闘ガレオンを並べてきた。「え、それでいくの?」私は尋ねた。「うん、これしかないの・・・」TOMMYは言った。TOMMYは戦列艦、戦闘ガレオン、ラ・レアルの3隻を持っている。そして私は戦列艦・戦闘ガレオン・商用ジーベックなので、必然的に提督を私がやることになった。商用ジーベックに引っ張られた戦闘ガレオンがリスボン港を出航する。各船の船長は、2人とも戦列艦に乗れる元軍人だ。そして向かう先は、ラスパルマスで新たな島を発見するという仕事。ここにまた一人、TOMMYという「戦列艦乗りの冒険者」が誕生したのだ。まもなく、東地中海やカナリア沖が各国の保護を失って、危険海域に戻る。その時に、我々のような戦列艦乗りの冒険者がいると、海賊にたいして牽制になるだろう。特に「考古学」と「財宝鑑定」を持った私は、東地中海にいることが多い。冒険者としてはまだまだ新米の域を少し出たところだが、いままで培ってきた軍人としての能力も活かせる冒険者でありたいものだ。
2005/09/05
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財宝探索家となった私は、「財宝鑑定」と「考古学」の両方の冒険をやることにした。いまでは、軍人のまま片手間に、「生物」「地理」「美術」と、単体でしかやっていなかったので、2つの学問をもっていると「冒険家」という実感が湧いてくる。服装も、物騒な鎧と兜ではなく、商会員のおぐおぐが造ってくれた「蒼色のベルベットジュストコール」を着込み「ピューリタンハット」をかぶることにした。「ベルベットジュストコール」は冒険者しか着れない服で、街のバザーで買うと1Mぐらいする高級品だ。ずっと軍人だった私にとっては、憧れの服の1つだったのだ。しかし・・・考えてみれば、アルカディア商会には多くの縫製屋がいるが、服を作ってもらったのは、初めてかもしれない。これから、機会があれば、オシャレにも力を入れていくことにしよう。ただ、軍人用の服は「コルセアコート」か「パイレーツコート」しかないのが問題だが・・・・。街にいって「冒険依頼仲介人」から冒険の依頼を受ける。依頼を達成するため、東へ西へ走り回る。慣れない陸上での探索を行う・・・。新しい「歴史遺物」「財宝」を発見しては、発見の報告をする。また、書庫に篭って、書物を読み、地図をあさり、発見をしたり、財宝を手に入れたり。毎日毎日が新鮮で、充実した日々が過ぎていった。しかし、ここに来て一つ問題が出てきた。依頼に出てくる必要条件や、地図の必要条件のなかで「開錠」の能力が足らないものが多くなってきたのだ。冒険者の噂では聞いていたが、実際自分の身に起こると、非常に困惑する。今まで、私の能力でできる依頼はほとんど受けてきたにもかかわらず、「開錠」の能力が足らないのだ。やはり、批判が多い「クエ回し」や「地図回し」をしなければいけないのだろうか・・・・。しかし、ここでふと思ったことがある。「開錠」の能力を上げるための「スルタン開錠回し」や「ボルドー地図回し」は、非常に嫌われる行為だという。なぜなのか私にはわからない。ただ、私自身は、まだ両方参加したことがない。なぜなら、新しい発見物を1つでも多く発見したいのと、軍人として訓練しているときは、カリカットで「不穏な集結」と「セイロン前の危険海賊」の2つの依頼を延々と繰り返していたからだ。同じ依頼の繰り返しは、軍人の時だけで、おなかいっぱいなだけの理由だ。しかし、軍人が同じ依頼を延々繰り返すのは問題ないのに、なぜ、冒険家が同じ依頼を繰り返すと問題視されるのだろう。同じ行為でも立場が変わると、こうも評価がかわるものか。実際、冒険家になって冒険をして見ると、現在の能力でできる依頼をすべてこなしても「開錠」のレベルが足らなくなり、大体☆6か7程度の依頼で行き詰ってしまうとうのが実感できるだろう。やはり、批判の多くは、実際にソレをやっていない人が頭で考えただけの事や、今までの自分の中での常識・モラルに照らし合わせているだけだというのがわかる。人は、自分の見たままでしかモノを評価しない傾向がある。自分の立っている場所からでしかモノを評価しないのだ。すこし、位置をずらしてみると、もっと違うことが見えてくるのだが・・・これによるトラブルは後を絶たない。先日、そう大海戦の投票発表の前の日だ。私がリスボンの酒場で、あつあつのミルクを飲んでいると、ポルトガルの商人たちの一団が入ってきて、酒盛りを始めた。しばらく気にせずにいたが、なんとなく耳に入ってくる。話題は大海戦の投票についてのようだ。「いやぁ。このまま静観になればいいね~」「うんうん。」「だよねぇ。カルヴィなんて投票しているヤツは何を考えているんだろう」「ああ。オレはもちろん静観。これから票をいれてくるよ」「今回、戦うことになっても、支援なんてする気まったくなし~」「戦いたいヤツだけが、勝手にやればいいじゃないね」「うん。カルヴィ投票するヤツらは、何もわかってないよね。」「あははは」「うん。だよね~あはははは」正直、怒鳴りつけてやりたい気分だった。しかし、ポルトガル同士で争いをするのは、愚の骨頂だ。私は、さっさとミルクを飲み干し、酒場を後にした。私はもちろん「カルヴィ攻撃」に投票していたのだ。以前書いたように、戦いに決まっても、出たくなければ日常生活をすればいいのだ。しかし、「静観」は戦いたいと思っている仲間の楽しみを奪ってしまう行為なのだ。投票の結果が発表された。静観46%で、カルヴィ攻撃が40%だった。つまり、酒場で会話をしていた商人たちは、ポルトガルの仲間の40%をバカ扱いしたのだ。そして、46%のポルトガル人は、40%のポルトガル人の楽しみを強制的に奪ったのだ。この「静観」という状態が、ポルトガル全体に亀裂を入れなければいいのだが・・・・。しかし、酒場にいた商人たちが、なぜあのような発言をしたのだろうという観点からみると、また違ったことが見えてくる。彼らにとっては「静観」でなければいけなかったのだ。彼らを「静観」に追い込んだのは、KOEIが造ったこの世界の仕組みだろうか?いや、KOEIがつくった仕組みの問題であるなら、他の2つの世界も「静観」になっているはずだ。他の世界の「静観」は6%と、2%しかないのだ。となると、我々の所属する世界の我々1人1人の商人への扱いや、我々自身が作った流れ、ローカルルールが、自分たちの首を絞めつけているのだ。今回、我々の世界は、戦いを行わない「静観」になった。ただ、ここで「静観だったね。よかったね。」「静観で残念だ」というだけでなく、46%ものポルトガル人が「静観」したかった理由をもっともっと真剣に考え、議論し、解決していくべきだろう。それこそが、次に繋がるポルトガルの力になるのではないだろうか。
2005/09/02
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私の名前は、ランド・フォックス。ナポリの1番商館を所有する「アルカディア商会」の代表だ。数日間、冒険日記をつけていない間の事を、ここに記しておこう。この前「財宝探索家」に転職したと書いたが、そのすぐあとにあることが判明した。私の目標の一つであった戦列艦の乗船可能レベルが「冒険35、交易35、戦闘55」ではなく、「冒険16、交易8、戦闘52」でいい事がわかったのだ。当時の私は、「冒険30、交易40、戦闘47」だった。最初の情報を信じた私は、まず、冒険レベルを35にしようと「財宝探索家」になったのだが、判明した情報によると、戦闘レベル以外はすべて満たしていることがわかったのだ。今までは、軍人のまま生物学や地理学、美術をやってきた私が、始めて冒険家という職業に就き冒険を始めて、冒険のランクも上がり、だんだんと面白くなってきている矢先だったが、私は躊躇いもなく軍人に再転職することにしたのだ。やはり、「戦列艦に乗る」という砲撃軍人の頂点になる事を選んだのだ。インドに行く前に、「トリガーリック」と「クスクス」を大量に作成し、街を回り大砲を調達する。戦列艦に乗れるようになるまでは、ヨーロッパに戻ってこないという決心の元に。インドのカリカットにつくと、近いレベルが集まった艦隊の募集を探す。交易や冒険は、どれだけレベルが離れていても、とくにデメリットはないが、海事関係の艦隊は、艦隊メンバーの平均レベルから+-6離れると、取得経験値が激減してしまう。そのため、同じぐらいのレベルが集まらなければいけないという制約があるのだ。私は、砲撃の戦いしか出来ない軍人だ。白兵の能力は10も20も下のレベルのガレー乗り軍人に劣る。そのため、砲撃だけの艦隊を組みたいのだが、なかなか目的の艦隊が見つからない。募集のシャウトをしても、全然返事が無い。そのため、白兵の艦隊に入ることになるのだが・・・白兵の艦隊は、敵船に重なるようにして戦闘を始めるスタイルだ。敵船がジーベック級なら戦闘ガレオン乗りの私にも問題はないが、ガレー級の敵船と白兵するハメになると辛い。また、私が砲撃で敵船の耐久を減らしていると、あと少しで沈没するのに、味方のガレーが特攻してきて白兵を始めてしまう。あまりの戦闘スタイルの違いに、白兵のメンバーも、私もお互いストレスがたまってしまう。そのため、少し戦った後、適当な理由をつけて艦隊を抜けるしかなかった。カリカットに戻り、砲撃艦隊の募集を探していると、私に敬礼してくる軍人がいた。ポルトガル軍人仲間の一人、TOMMYだ。彼は、もともと白兵の戦いを得意とする軍人だったが、ここにきて砲撃軍人としての修行をしているという。ちょうど私と同じレベルだったので、艦隊を組むことにした。その後、大海戦メンバーのthReadや、他の砲撃軍人も集まってきて砲撃艦隊を組むことができた。カリカット近辺の海賊を白兵で倒すと150~200程度の経験しか得られないが、全部を砲撃で倒すと300~400の経験を得ることができる。私たちは、自らの操船テクニックと砲撃テクニックを磨きながら、順調に経験を稼いだ。私が、戦列艦に乗れるようになるまで、カリカットで篭り続けられたのは、TOMMYとthReadの存在のおかげだと思う。近いレベルで同じ目的を持っている仲間がいると、張り合いが出来るのだ。一人黙々とやっていては、どこかで心が折れてしまったかもしれない。私は調理の技術を持っているので、料理がなくなると「サモサ」をつくっていたので料理には困ることがなかったが、リスボンの倍近くの値段の大砲には困らされた。それでも、「戦列艦に乗れるようになるまでは・・・」の思いと、「TOMMYより早く乗れるようになってやる・・・」の思いで、どれだけ高くても、見かけたらすぐに買うようにしていた。途中、ヨーロッパ方面からきた、商会員のさにーれたすから大砲を譲ってもらったり、鋳造技術をもった商会員のロンベルクからの大砲の提供があったので、一度もリスボンに戻らずに戦い続けることができた。多くの支え、協力の下に、念願の「戦列艦乗り」として、デビューすることが出来たのだ。しかし、失ったモノもあった。それは、「戦闘に対する意欲」だ。あまりにも、根を詰めて戦い続けていたので、燃え尽きそうになっていたのだ。炎は激しく燃えれば燃えるほど、燃え尽きるのが早いように、意欲も強く持てば持つほど、燃える切るのが早くなる。このまま、惰性で戦闘を続けても、得るものは少ないだろうと思い。私は、また、冒険家に戻ることにした。ぱんぷぅにお願いし、「イル・ハン国の財宝」の依頼をだしてもらう。前回と同じ職業「財宝探索家」になるための試練だ。しばらくは、冒険家として自分のペースで生活をすることにする。もちろん、ポルトガルの国民を守るため、いつでも海賊討伐ができるよう、大砲や装甲は常備している。軍人を引退したわけではない、だた、少しの間の休息だ。無事に「イル・ハン国の財宝」依頼をこなした私は、財宝探索家に転職をした。これから、考古学と財宝鑑定を中心に冒険者としての生活を始める。そう、戦列艦に乗った財宝探索家ランド・フォックスの冒険の始まりだ。
2005/08/28
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ここしばらく、いくつかの会議に出席した。「ポルトガルをよりよくしよう」「ポルトガルのために何か1つでも出来ないか」という、意欲のあるメンバーが集まっている会議だ。一人で何かをするときには、一人で考えて、一人で答えを出し、一人で行動すれば良いが、集団になると、それでは何も動かない。会議がしっかりと行われ、実行部隊が会議の決定に従って動くと、一人では成し遂げられない事がいくつも実現可能になる。その仕組みを作り上げることによって、ポルトガルは更なる力を手に入れることになるのだが・・・・今まで出席したなかでは「おお、これは凄い」というような会議はなかなかないものだ。ダメな会議には、共通点がある。「初めから終わりまでリーダーが仕切っている」「一言も発言しない出席者がいる」「連絡と報告が会議時間の大半を占めている」「ダラダラと長時間」「定例・儀礼的」「結論が出ない、先送りをする」「会議で決まったことが実行されない」・・・・このような会議をしていては、リーダーの能力以上に組織は成長しないのだ。では、イイ会議とはどのようなものか。基本的には、ダメな会議の逆だ。1.司会者はリーダー以外の人がやる。司会者は、“中立な立場”と“全体を見る目”を持っている人物が好ましい。では、リーダーは何をやるのか?それは多くの意見をまとめ、「やる・やらない」の意思決定をすることだ。そう、会議を開いたら必ず「結論」を出さなければ、参加者のモチベーションを下げることになってしまうのだ。2.司会者は、発言しやすい環境を作り、一つの議題について、一人でも多くの参加者に発言してもらうよう気を配る。その時に気をつけなければいけないのは、無駄なコメントは発言させないという意識が大事。司会者の立ち回り一つで、会議時間が長くもなり、短くもなるのだ。3.では、会議で「やる」と決まったら。次に決めなければいけないのは「誰が」「いつまでに」「何をして」「どんな成果をだすか」を確実に決めなければいけない。多くの場合「ではやりましょう」で終わってしまっている。これでは、何も動かない。会議で決定したことが動かないのなら、その会議自体の意味がないのだ。4.まだまだあるが、以前に書いた「会議」という日記と合わせて読んでもらいたい。会議をうまく使うことによって、参加者一人一人の責任感が変わる、実行力が変わる、仕事のスピードが変わるのだ。そして、次世代のリーダーを育てることにもつながるのだ。1回1回の会議をそういう意識をもって進めてみてはどうだろうか。
2005/08/25
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商人は、大きく分けて3つの分類に分かれる。宝石や貴金属、香料を別の港に運ぶことによって利益を上げる「交易タイプ」工芸や縫製の技術を使い、交易品を加工することによって利益を上げる「交易品生産タイプ」調理や鋳造の技術を使い、航海者に販売できる料理や大砲をつくる「アイテム生産タイプ」だ。もちろん、単独で商売している商人は皆無だが、メインの稼ぎ手段は大体決まっている。私が、ここで論じたいのは、「アイテム生産タイプ」の商人の産業化についてだ。なぜなら、「交易タイプ」「交易品生産タイプ」は、投資戦の主力として十分な稼ぎがあるので私がいまさら何かをいう必要はない。最近、リスボンの銀行前を散策していても、なかなか目当てのモノを手に入れることは難しくなってきている。特に、軍人にとっての消耗品である「料理」と「大砲」、そしてオシャレのための「服」のバザーがほとんど見当たらない。インドで海事訓練をしていて、大砲や食料が切れると、ヨーロッパに戻って仕入れるのだが、運が悪いと2時間3時間、ロンドン、リスボン、ハンブルグ、バルセロナと回っても目的の大砲が手に入らない。食料も同じような状況だ。この現象の大きな理由は、「アイテム生産タイプ」は、満足する利益が得られないからだ。満足する利益とは、別に大きな金額ではない。生産するために各地を回り、材料を仕入れ、作成し、そしてバザーにて販売する。その行動に見合うだけの利益だ。特に、「アイテム生産」以外の儲けの手段を身につけた商人は、次々に「交易タイプ」や「交易品生産タイプ」に変わっていき、あえて満足する利益がでない「アイテム生産タイプ」の道をえらんで商売をしなくなってきている。そのため、市場での供給量が減り、価格の高騰を招き、値段が高いためそうそう買い手がつかず、また価格の高騰を起こす・・・この悪魔のスパイラルに陥っている。また、「イベントの度に安価で供給するような風潮」が、この「アイテム生産タイプ」の減少に拍車をかけている。特に大海戦の時など、利益を度外視した価格での販売が当り前になっているが、これは、職人のヤル気を削ぐ危険な状態だ。現に、公式BBSをみると、「ポルトガルで大砲支援してた者です。今回の生産会は不参加を表明させていただきます。」という書き込みをはじめ、「そんなにやりたきゃ、人の財布をあてにせず、自分たちだけでやったらどうです?」というものが出てきている。今回の大海戦では「静観」が多く選ればれているが、これは「また安価な値段で自分たちの作ったものを買い叩かれる」と危機感を抱いているアイテム生産タイプの商人の抗議の一つではないだろうか。本来なら、大海戦は、「アイテム生産タイプ」の商人にとっては、「特需」として喜ばしいもののはずだ。普段より多くの料理や大砲が消費されるからだ。「アイテム生産タイプ」にとっては、消費する機会こそ儲けのチャンスであるはずだ。なのにやりたくない人が多いのはいかなるものか。私自身は、「必要なときに、必要なだけ、必要な場所で、適正な金額で」が実現されれば、それでいいと思っている。この適正な金額とは、市場価格のことで、特に「安く」ということではない。買うほうからすると「安く」が望みだが、それは、生産者の利益を減らすこと以外にないのだ。生産者の利益を減らせば減らすほど、生産者の意欲を失うというのが、なぜわからないのだろう。生産者が意欲を失い、他の商売に手をつければ、ますます品薄になり、より値段が上がるのだ。この問題の一つに、「生産会」や「同業組合」の存在がある。もちろん「生産会」や「同業組合」自体が悪いのではない。そこで造ったものを「安価」で、提供するという姿勢が問題なのだ。「アイテム生産タイプ」が減少すればするほど、市場価格は高騰していくのに反して、「生産会」や「同業組合」で作成すれば安価で提供することを強いられる。数回なら我慢できるが、回数が重なると、その利益額のギャップがジワジワやる気を失ってくるのだ。こんな事をやっていれば、同業集団に入っていること自体が苦痛になり、メンバーが1人2人3人と抜けていくのだ。本来なら、「同業組合」は、同業者の利益をまもり、販売経路を確保し、後続を育てるのが役割ではないだろうか。軍人の下請けであってはいけないのだ。つまり、いま考えなければいけないことは、「アイテム生産タイプの商人の育成と産業化」なのだ。「アイテムを生産する商人」が、喜んで料理や大砲や服を造ってくれるような環境をつくっていくのが、長い目でみると国のためになるのだ。「欲しいものが、欲しいときに、欲しいだけ、適正な価格で手に入る」この環境を作り上げるだけでも、十分なメリットがあるはずだ。「安価」である必要はない、「探す時間」が削減されるだけでも、「安価」以上の価値がある。軍人の育成と同じように、支援である「アイテム生産タイプ」の育成も大事なのだ。買う側も目先の安さに惑わされるのではなく、「国の産業の育成」という視点を少しは持つべきであろう。
2005/08/24
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先ほど、リスボン王宮のブラガンサ公爵に面会してきた。ポルトガルとして、他国に戦いを挑むので意見を聞きたいとの事だった。現在、攻撃の候補地にあがっているのは、「ザンジバル」「マスカット」「マスリパタム」「カルヴィ」「ケープ」の5箇所だ。もちろん、戦いを挑むべきでないという「静観」という選択もできる。先ほど見た限りでは、「静観」が圧倒的に多く、2番目の「カルヴィ攻撃」の倍の投票数を得ている。倍といっても、まだ投票が始まったばかりなので100票ぐらいの差でしかないが。事前の噂どおり「静観」に投票する国民が多い。今回の大海戦について結論から言うと「静観すべきでない」と私は思う。理由の一つ目は、「海戦する」となっても、参加したくない人は普段の生活をしていれば何の問題もない。しかし、「静観」になってしまうと、参加したい人が参加できなくなってしまうのだ。今までは、ポルトガルが毎回攻められていたので、毎月大海戦が出来たが、今度、同じことが続くとは言い切れない。下手をすると、数ヶ月大海戦で戦うことが出来なくなってしまう。軍人にとっては、己の技術を磨き、経験をため、より強い船に乗ろうとしている目的を見失ってしまう可能性があるのだ。海戦のために戦列艦を目指した軍人のモチベーションを著しく下げてしまうことになる。理由の二つ目は、「外敵のいる時が、一番内部がまとまる」からだ。大海戦、投資戦とポルトガルは攻め続けられた。そのため、他国に対抗するため、連絡網や海軍、職人組合などが整備されてきた。そして、ようやく方向性も見えてきて、成果となって出始める時期だ。作り上げたモノは、使わなければ錆びてしまう、存在意義を失ってしまう。のんびりした時間を過ごせば過ごすほど、結束は薄れていくだろう。今回、ポルトガルが戦場を選べるという貴重な機会に、この作り上げたシステムを使わなくてどうする。日々の活動はあくまで「大海戦」という「本番」に対しての「練習会」なのだ。もちろん「海戦をする理由」があるように、「海戦をしない理由」もいくつも出てくるだろう。特に、人は、「出来ない理由」「やりたくない理由」を探すほうが得意だから、それこそ山のようにあるだろう。よく聞かれるのに、「休息」ということがある。「一月に一度が、そんなに厳しい?」「他国の矛先が変わると、数ヶ月チャンスはなくなるよ?」と私は問いたい。貴重な攻撃の経験を積む機会をあえて潰してまで、休まなければいけないぐらいだろうか。戦いの技術は、実戦でなければ身につかないし、新たな戦術は生まれないのだ。また、「休息」が必要な理由に、「資金の問題」が出てくる。まず、軍人の資金について考えてみると、「海戦があろうがなかろうが、懐具合は寒い」というのが実情ではないだろうか。海戦の度に船を新造するのならともかく、上位の船には海戦に関係なくレベルが満たすと手に入れるだろうし、海戦だからといって、特に莫大な出費がでるとは考えられない。次に、冒険者の資金について考えてみると「海戦であろうが、投資戦であろうが、懐具合は変わらない」というのが多くはないだろうか。もちろん国思いや、お祭好きの冒険者は、海戦や投資戦に積極的に参加するだろうが、多くの冒険者は「我関せず」が多いような気がする。最後に商人の資金について考えると、「大海戦に活躍する商人」と「投資戦に活躍する商人」は分けて考えられると思う。もちろん高レベルになってくると、兼業が増えるため、イコールになるだろうが、それはごく一部ではないだろうか。「大海戦に活躍する商人」といえば、大砲作りの「鋳造」と、料理作りの「調理」だろう。しかし、2つの職とも、投資戦でバンバン投資できるほどの資金をためることは難しい。逆に言うと、「投資のための資金稼ぎ」ではなく、「日常の活動」ができる商人達ではないだろうか。また、ここでの問題は、次回の「生産職人の育成と産業化」で書くが、「お祭だから安く提供する」「仲間だから安く提供する」という風潮だ。「大海戦という大義名分」のもとに、生産職人から大砲や食料を安く買うことが続けば、産業として成り立たず、時間が経つごとに協力者が減ってしまうという悪循環が起こるのだ。また「運営がつらい」という話も聞く。しかし、「つらい」という言葉が出てくる時点で「なにかおかしいのでは?」と考えなければならない。本来、楽しむべきものだ。それが「つらい」という言葉が出てくるのは、無理をしている証拠だ。また、やった事に対して、満足を得ていないということだ。「運営するのが毎回待ち遠しい」という言葉が出るようになるまで、「運営方法」を改善して、つめていく必要があるのだ。「いやいやながら」「しかたなく」では、長くは続かない。運営を改善するには、「仮説」をたて「実行」し、そしてまた「仮説」をたて・・・を繰り返すしかない。つまり、海戦をやれる機会があれば、「実行」のチャンスだと捉えて、どんどん活用していくべきだろう。ポルトガル全体の流れが「静観」に向かっている。投票する前に、「自分はどうか?」を考えて、周りの意見に流されるのではなく、投票したいものだ。
2005/08/23
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さて、そろそろ復活するとしよう。モノを書くのは、非常に労力のいることだ。単に自分の好きなことを好きなように書くだけでも、それなりの力を使うが、「読んだ人を楽しませよう」「読んでくれた人がためになることを書こう」「何か考えてもらうきっかけになるように書こう」などとスケベ心を持って書くと、数倍の力を必要とする。そのため、時には「書きたくない!」って思ってしまうことがある。そういう時には、素直に休むのが良いと思う。無理に書いたとしても苦痛が苦痛を呼び、結果、書く事をしなくなってしまう可能性があるからだ。辞めるぐらいなら、いっぱいいっぱいになる前に休息を取り、1日でも長く続けるほうが良いと思う。それは、書くということだけに限ってではない。この大航海時代の世界の生活についても言える事だ。いっぱいいっぱいの時に、無理して惰性で続けると、結局、この世界での寿命を縮めてしまうことになるのだ。よく「リアルが忙しくINできない。」というのを耳にするが、あれは単に大航海時代の世界での生活より、優先すべきことが出来ただけの話だ。ようは、この世界に魅力を感じなくなったか、燃え尽きてしまっただけだ。まあ、時にはこの世界に来れるだけの通行料を払えないというのもあるかもしれないが・・・。さてさて、しばらく書くのを休んでいるうちに、考えさせられること、意見を述べたいこと、提言などイロイロ頭に思い浮かんできた。私自身の整理のためにも、少しずつ書き記していこうとおもう。ポルトガルの方向性を決めている方々や、組織のリーダー、グループのまとめ役の方々の参考になればと思う。私が書きたいこととは、大きく分けて「大海戦について」「生産職人の育成と産業化」「会議のあり方」の3つだ。じつは、どれも根底で繋がっていたり、交錯しあっているので、まとめて書くことも考えたが、必要以上に長くなりそうなので、あえて3つに分類してみた。あくまで「ランドの独断と偏見」でこの場を書いているというのを忘れないで欲しい。考え方、ものの見方の一つでしかない。世の中には、「唯一正しい答え」というのはないのだ。
2005/08/22
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思うところがあり、しばらく書くのをやめます。楽しみにしていた方、すみません。また、書き始めたら、応援ヨロシクお願いします。
2005/08/10
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ぱんぷぅに手伝ってもらって、冒険者への転職書「発掘許可書」を手に入れた私は、戦闘関係の能力の調整に入った。ある職業につくと、その職業に対応した能力が「優遇」され、普段の半分の修行で次のランクにいけるようになる。転職するというと「優遇」と「非優遇」が入れ替わるのだ。この世界での新しいルールでは、転職でランクは変わらないが、「優遇」から「非優遇」になる場合、次のランクになるには倍の熟練度を要求される。そのため、ランクを上げてしまってから転職したほうが、有利になるのだ。また、逆に「非優遇」から「優遇」になる場合は、既に得た熟練が半分になってしまう。そのあたりのシクミをよく理解してから転職しなければ、多くの修行がムダになってしまう。私は、賞金稼ぎだ。賞金稼ぎの「優遇能力」で間もなく次のランクになるのに、砲術、貫通、弾道学、修理があった。この4つを次のランクにしてしまってから転職したほうがいいと思った。間もなくといっても、簡単にはいかない。弾道学は撃った回数で能力が上がるが、貫通はある程度のダメージを与えなければ熟練が入らない。なおかつ、砲術の熟練の入り方がいまいちよくわからないのだ。単に、すべてが撃った回数なら、小火力の大砲を次々に打ち込めばいい。しかし、それでは弾道学しかまともに上がらない。一度やってみたが、弾道学が300増えたのに対して、砲術は40、貫通にいたっては0だった。このため、ある程度火力の強い大砲を使う必要が出てくるが、強い大砲はコストもかかる。船を停船させながら、好き勝手撃っていては、相手からの砲撃をまともに受け、1戦闘をするかしないかの状態ですべての大砲が破壊されてしまう。逆に動き回っていると、なかなか砲撃数が稼げない。しかし、1日でも早く、1時間でも早く、財宝探索家に転職したかった私は、高価な大砲を次々に買い込み、無茶とも言える修行を繰り返した。ほとんど収入がない状態で、戦っていたので、使ったお金はすべてマイナスだ。結局、すべての能力が、私の目標値になるまでに5Mほどの出費をしてしまった。これも、すべて財宝探索家になり戦列艦に乗れるように冒険レベルを上げるためだ。そして、私は冒険ギルドに向かった。使い古した大砲や装備をすべて造船所で売り払って。しばらくは、戦闘をするつもりはない。目標の冒険レベルになるまでは、余所見をせず、冒険に没頭できるように、自分を追い込んだのだ。「ごめんよ。」私は、ナポリの冒険者ギルドのギルドマスターに言った。「いらっしゃいませ」冒険者ギルドのギルドマスターはいった。「転職をしたいのだが・・・」私はいった。「ほう。転職ですか。ちょうど発掘許可書をお持ちのようですね。それならば、史学家か財宝探索家に転職することが出来ます」ギルドマスターはそう説明した。史学家は財宝探索家になれない若い冒険者がつく職業だ。私は、上位の財宝探索家になれる冒険レベルを有している。「もちろん、財宝探索家で」私はいった。「わかりました。ではこちらで登録をお願いします。ギルドマスターはそういうと、私から発掘許可書を受け取り、1冊の名簿を取り出した。「これは?」私は尋ねた。「ギルド員を登録している台帳です。ここに記入いただいた時点で、私の方から海事ギルドへ行き、あなたの賞金稼ぎとしての登録を抹消し、こちらを有効にさせていただきます。」冒険ギルドマスターはいった。「じゃあ、お願いいます。」私はそういうと、財宝探索家名簿にランド・フォックスと書き込んだ。「ようこそ、冒険者ギルドへ」ギルドマスターはそういうと、私を歓迎してくれた。「いやいや。。。」照れるものである。私は再びギルドマスターに話しかけ、もっている能力を消してくれるよう頼んだ。私が現在覚えられるスキルの数は、すでに全部うまっていたのだ。何か能力を消さない限り、財宝探索家として必要な能力を身につけることができない。私は前々から考えていた能力を消した。「地理学」と「視認」の二つだ。両方R5までの能力を有していたのだが、軍人として行動している以上、戦闘能力が大事であり、それ以外の能力は惜しいながらも消していかなければ、新たな知識は身につけられない。「地理学」「視認」を消して、私は新たに、「財宝鑑定」と「考古学」そして「開錠」の能力を身につけた。あと必要だと言われている「探索」と「観察」は既に取得済みなので、この3つでいい。今まで、転職はほとんどしてこなかったが、「戦列艦」という目標ができたので、それにむかってまっしぐらだ。転職も私の縛りではなくなっていた。そう。今日から私は軍人のランド・フォックスではなく。財宝探索家のランド・フォックスになったのだ。まずは、ナポリで冒険依頼をさがし、受けてみよう。冒険者として冒険依頼を受けるのは、この世界がはじまっていらい最初になる。
2005/08/06
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新興国の台頭から一夜明けた。力を蓄えていたようで、いくつかの既存3国の港が投資攻撃にあい陥落した。今まで、ポルトガル対イングランド&イスパニア連合の戦いだった世界情勢が、この3国の台頭で、大きく情勢が変わるだろう。どこと手を結び、どこと戦争するか。過去のしがらみを断ち切り、新たな情勢の下、新たな政策を取っていけば、ポルトガルの未来は明るいだろう。といっても、私は単に、ポルトガル中心のメンバー構成の30人程度の商会の代表でしかない。ポルトガル全体の政治を語るほどの者ではないが、出来る範囲で、これからもポルトガルのために、働いて行くつもりだ。私の近くの目標は「戦列艦」に乗ることだった。しかし、噂でしかないが、私のレベルでは到底乗れる代物ではないようだ。冒険レベル35、交易レベル0、戦闘レベル55は、極めてハードルが高い。今の私のレベルは、冒険レベル28、交易レベル40、戦闘レベル47だ。あと、冒険レベルを7つあげ、戦闘レベルを8つ上げなければいけないのだ。そのため、戦列艦という目標は持ちつつも、少し遠くの目標として設定しなおすことにした。私は、以前から「冒険家」にあこがれていた。ただ、「軍人」という誇りもあったので、今までは、軍人のままで「生物学」「美術」「地理学」の探索を行ってきたが、戦列艦の目標が遠ざかったので、これをきっかけに本格的に「冒険家」として活動するのもいいだろう。本格的な冒険家として活動するには、まず、冒険家に転職しなければいけない。しかし、まだ軍人を辞めるのには抵抗がある。悩むところだ。「ぱんぷぅさん~、イル・ハン紹介して」私は、ナポリの商館で悩んでいたが、とりあえず冒険者へのきっかけとして、「財宝探検家」に転職できる「発掘許可書」が取れる依頼の紹介を、リスボンにいたぱんぷぅにお願いした。考えているのなら、まず行動する。これが私の信条だからだ。しかし、返事が帰ってこない。「イル・ハン国の財宝」を探す依頼は、条件はそんなに厳しくないが、ほとんど依頼として出てこないことで有名なのだ。依頼を受けたいといって、簡単に受けれるものではない。また、ぱんぷぅ自身もまだ未発見の「アフリカの真の最南端」という依頼をリスボンで受けようとしていたのだ。そのため私のお願いは、スルーされたのだと思っていた。私はしばらく商館で書き物や商品の整理をていた。そして、もう一度商会員リストをみると・・・ぱんぷぅが、チェニスにいることがわかった。そう、ぱんぷぅは、自分のやりたい事を犠牲にして、私のためにイル・ハン国の財宝の依頼を探しにきてくれたのだ。「ぱんぷぅさん、イルハン探しにきてくれたの」私は念のためにぱんぷぅに聞いた。「ええ」ぱんぷぅは、短く答える。「おお、ありがとう~」私はぱんぷぅの気遣いに感謝しつつ、早く商館での用事をおえて、チェニスに行こうとした。「お。。。生者の町・・・?これは初めてだ」ぱんぷぅが、チェニスでイルハンの依頼を探している途中、まったく新しい依頼が出てきた。「む。。。どんなの?」私は尋ねた。「場所はナイル川みたいですねぇ。視認がある考古学の依頼だから、たぶん希少でしょう」ぱんぷぅはいった。希少とは、その人物が一生のうちで1度しか依頼を受けることが出来ない依頼だ。遺跡を探す依頼や、高価なアイテムや装備が手に入る依頼には、ほとんどこの「希少」と言うのが設定されているのだ。そのため、冒険者でない私たちは、冒険者が依頼を出したときに優先してくっついていかなければ、自力で発見するのは、ほぼ不可能だ。「それいきたい~~~」冒険者への転職をさっさと横に押しやり、私はぱんぷぅに新しい依頼に連れて行ってくれるよう頼んだ。「はい~」ぱんぷぅは快諾してくれた。チェニスについた私は、ぱんぷぅと艦隊を組んだ。ぱんぷぅと冒険艦隊を組むのは久しぶりだ。一時、毎日のように組んでいたのだが、ここしばらくは行き違いが多かった。私がヨーロッパにいるときは、ぱんぷぅはインドで。私がインドにいるときはぱんぷぅはヨーロッパにと言う具合だ。冒険依頼仲介人から依頼を受ける。そうして私たちは、新たな遺跡を発掘するためにチェニスを後にした。目指すは、アレクサンドリアだ。アレクサンドリアで情報を仕入れ、カイロに向かう。カイロで話を聞いていると、だんだんと探しているものの輪郭がつかめてきた。目的地は、ナイル川中流の奥地だそうだ。ぱんぷぅに聞くと、いままでそんな場所はなかったとのこと。私たちは胸躍らせながら、ナイル川中流の上陸地点から内陸部にはいる。なかなか、奥地への道は見つからない。やはり・・・と思ったときに、目の前にとんがり岩があった。今までの経験からここが奥地への入り口だとぱんぷぅは言った。ナイル川中流の奥地に入ると、そこには・・・。見渡す限り、石細工の神殿が広がっていた。私たちは、「ルクソール神殿」を発見したのだ。商会の中では、一番乗りだろう。アレクサンドリアに戻り、発見の報告を終えた私たちは、イスタンブールに向かった。イル・ハン国の財宝の依頼は、イスタンブールで多く出るとの事だからだ。しかし、目的の依頼は出ずに、「ルクソール神殿」を発見した人にしか出ない依頼が出たのだ。私たちは、再び冒険者への転職を横にどけ、新しい依頼をこなすために、ナイル川に向かった。初期の目的はどこにいったのやらと話しながら、2人で冒険する。もともと、冒険好きの2人なので、なんの苦にもならない。私はやはり軍人気質より冒険者気質のほうが強いのかもしれない・・・。「ルクソール神殿」での発見を終えた私たちは、再びイスタンブールに戻ってきた。と、そこに・・・「イルハン国の財宝、無料で紹介します~~」と叫んでいるイスパニア人に出会った。本当に物事はタイミングだとおもった。やりたい事をやった後、すぐに目的の物が目の前に来るなんて。ぱんぷぅがイスパニア人に声をかけ、私たち2人は、「イル・ハン国の財宝」の依頼の紹介を受けることができた。さあ、あとは探すだけだ。黒海の奥に行くようだが、これもちょうどタイミングがいい。黒海の奥に2つほど新たな街が発見されたという噂を聞いていたので、ついでに街の確認もできる。タイミングとチャンス。この2つを上手く掴み、逃さないことが、世の中を上手く渡っていくコツだろう。私とぱんぷぅはその点、上手いほうにはいるだろう。冒険なれしたぱんぷぅと、戦闘ガレオンで護衛を務める私との艦隊に、海賊も手出しはしない。何の問題もなく、2つの新しい街、そして「イル・ハン国の財宝」を探し当てることが出来た。途中、海賊に襲われている冒険者を見るが、ポルトガル人ではないので、私は特に手出しはしなかった。ポルトガル人が襲われているのなら、それなりの報復は考えたが・・・。イスタンブールに戻って、冒険の報告をする。そうして私は、冒険者への切符「発掘許可書」を手にすることが出来た。後は、戦闘スキルの調整と、地理のクエスト1つを終えると、正式に冒険者に転職する事にする。軍人ランド・フォックスから、冒険家ランド・フォックスへ。私の新たな航海の物語が、間もなく幕を開けるだろう。
2005/08/04
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いままで隠されていた新興国3国が、姿を現した。フランス、ヴェネツィア、ネーデルランドの3国だ。我が商会からは、今のところ一人のメンバーが、ヴェネツィアに亡命した。新たな旗の下この世界を堪能することだろう。また、それに伴って、今まで補給港だった港も、新たに街が興され、いける場所、交易品、新レシピ、新アイテム、戦列艦やガレアスなどの新船、冒険や海事の依頼が増えた。ベーター期、オープン期に続いて、大航海時代の第3期のスタートだ。世界が変わったとき、私は、カリブ海のサントドミンゴにいた。この方面には、2つの補給港があるので、そこがどうなっているか、調べておきたかったのだ。私は、ポルトガルの情報網に加入しているので、イロイロな情報が入ってくる。特に、インドやアフリカは多くのメンバーが行っているだろうから、私は、誰もいかないようなカリブ方面を選んだのだ。カリブ方面の新港は、ジャマイカの向かいにある、サンティアゴと、そこから北西にあるハバナの2つだ。私はまず、サンティアゴの街に行く。サンティアゴの町の交易所を覗き販売品を調べる。そうして、調べた結果をポルトガル情報網に流す。そして、ハバナに移動し、同じように交易品を調べる。「サンティアゴア=パイナップル/ピーナッツ/サトウキビ/カボチャ/トウモロコシ/カカオ」「ハバナ=ラム酒/コーヒー/タバコ/砂糖/銅鉱石/カカオ/テキーラ」メインの交易品が「香料」の私にとって、特に注目すべき交易品が無かった。残念だ。しばらく街を歩くと、ハバナには、製材所がある事を発見した。これは、重要な発見だ。今まで、カリブ方面には、装甲が売っていなかったので、装甲がなくなると、わざわざヨーロッパまで帰らなければならなかった。それが、ずっとカリブで篭ることが可能になるのだ。後は、料理さえ調達できれば・・・。広場の方に行くと、人だかりが出来ているのが見えた。私は近くに寄ってみる。そこは、街役人のところだった。そして、そこに集まっているのは、イスパニアの投資家たちだった。5名や10名じゃない。ざっとみても20名以上の投資家が、ハバナの街に投資しているのだ。10Mだった投資額が、20M、40M、100Mと跳ね上がっていく。ポルトガル連絡網に報告すると、他の地域では特にイスパニアによる投資は行われていないという。つまり、イスパニアはカリブをすべて占領するつもりなのだ。私は、ハバナの投資報酬で貰えるという「酒造秘伝2巻」を得るために投資を始めた。隣には、海戦のときいつも艦隊を組むゼフィとゼフィの友人の由騎がいる。彼らとレシピを得るために投資しても、イスパニアの圧倒的な投資力には一矢も報いれない。約800Kを投資した頃、私は街役人から「酒造秘伝2巻」を受け取った。「酒造秘伝2巻」には、ヤシ酒、ラム酒、シェリー、フルーツブランデー、そして、盟約の美酒があった。今までに作れなかった酒だ。特に、盟約の美酒は、交易品ではなくアイテムとして船員の忠誠度を20上げる効果があるのだ。まだ、認知はされていないが、このアイテムを持っていると、インドから食料なし、水なし、船員最大でも、リスボンまで、忠誠度100という状態で航行できることになるかもしれない。私たち3人は、レシピを手に入れた後、新大陸方面を探索することにした。噂では、補給港がないところでも、新たに港や上陸地点が出来ているというからだ。ゼフィは、バハマから北へ、由騎は、バハマから南へ、私はバハマから西にあるメキシコ湾を探索した。10日、20日、30日。メキシコ湾を1周したが何も発見しない。結局、噂だけだったのだろうか。私は、諦めてリスボン方面に帰ることにした。途中、船に関する情報がポルトガル情報網から入ってきた。ヒサでガレアスが見つかったそうだ。私は、帆船専門なのでガレアスに興味はないが・・・その乗船条件をみて驚いた。冒険16、交易20、戦闘54だ。現状では誰一人乗れない。また、造船でもつくれないようだ。私が今回の激変で一番期待しているのが、「戦列艦」の登場だ。噂では、砲室が5室あり、砲撃特化の最強船なのだ。これに乗るのが、私の一つの目標である。しかし、噂はいくつかでるが、まだ実物を見たと言う報告は聞かない。ただ・・・噂によると、乗船条件は、冒険35、交易0、戦闘54だという。冒険の専門家で無い限り、冒険35はハードルが高すぎる。しかし、問題は冒険レベルだけではなかった。戦闘レベルも50から51になるためには、50000という破格の経験を必要とするそうだ。それを55まであげるとなると・・・。近くに思っていた「戦列艦」という目標が、一気に遠ざかっていった。しばらくは、急がず、あせらず、まったりと、この世界を堪能することにする。冒険家に転職するのもいいし、商人に転職するのもいい。今まで、スキルを取る以外、すべてを軍人でやってきた私にとっては、新しい試みだ。そう、まだまだ世界は始まったばかりだ。
2005/08/03
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コミュニケーションは難しい。大切なことであるのは、みんなわかっているが、実際にそれを上手く出来ているかと問われると、「No」という答えしか出てこない。特に、お互いの思いの強さ、見ている方面が違うと、目指しているところは一緒なハズなのに、話せば話すほど、時間をかければかけるほど、上手く伝えようとするほど、遠ざかっていく。これほど、歯痒いことはない。先日、インドのカリカットで海事訓練をしていた私に、「こんにちわ」と直通連絡が入った。その人物に記憶はない。しかし、私のように航海記を書いている場合、読者から応援のメッセージを貰うことがあるので別に気にすることではない。「こんにちは」と差しさわりの無い挨拶をして、相手の次の言葉を待った。読者なのか、何かの依頼なのか、知り合いの別人格なのか・・・。その人物は、以前、アルカディア商会に移籍を考えていると連絡をくれた相手だった。連絡をくれた時の名前と、今の名前がまったく違ったので、私はすぐには気がつかなかったのだ。今から思えば、この時点で既に、すれ違いが起こっていたのかもしれない。私は元来、匿名や偽名というのは好きじゃない。何かを発言するのなら、しっかりと自分の名を名乗るのが礼儀ではないかと思っているからだ。ただ、相手にも名乗れない理由があるかもしれない。しかしその時には「これは○○○の理由で偽名です。」と言ったり、名前が表に公開されない連絡方法もあるので、そっちを使ったりして欲しいものだ。今回、私からその人物に何度も何度も連絡を取ろうとした。相手が困っていそうだから何か手助けが出来るかと思ったからだ。しかし、一度も繋がらなかった。「偽名」なのだから当り前だ。これが、たまたま繋がらないで済んだので良かったが、もしその「偽名」と同じ名前の航海者が現実にいたとしたら・・・・。そう、私はまったく関係ない人に、直通連絡を入れるハメになるのだ。危うくピエロになるところだった。どちらにしろ、偽名を使われるのは、スキじゃない。ようは、偽名はウソなのだ。相手にそのつもりは全く無くても、私自身は「だまされた」「ウソをつかれた」と感じてしまう。これから、同じ集団に入って、同じ時間を過ごし、お互いに最高の楽しみを得ようとする仲間として適切かどうか・・・・疑問に思いながら話すことになった。それから、その人物は「なぜ、今の商会を抜けるのか」「なぜ、移籍したいのか」を話し始めた。しかし、この手の会話は危険である。私は、話を聞き、所々私なりの考えを述べていたが、「これは、まとまらないかも」と思い始めていた。なぜなら、「今の商会を抜ける理由」を話せば話すほど、現在所属している集団の悪口や、内情の暴露、リーダーの手腕の批判になってくるからだ。その人物からすると、移籍するための理由を述べているだけのつもりだろうが、受け入れる私の方からすると、「この人は、アルカディア商会で嫌なことがあれば、ヨソの商会に移籍の話を持って行き、そこでアルカディア商会や私の悪口を言いまくるのだろう」と感じさせるのだ。もちろん、その人物は、そういうことを全くしないかもしれない。しかし、最初の偽名から生まれたすれ違いは、ここでも私の判断や感情にフィルターをかけてしまっていた。特に、「仮入会」という形を先方がこだわっていたのが、フィルターを厚くすることになった。「仮入会」というのは、入会する側が、集団を評価するという事なのだ。私は、アルカディア商会のメンバー一人一人に誇りを持っている。いい仲間が集まっている商会だと自負しているのだ。それを他人から評価されるのは、いい気分はしないのだ。アルカディア商会のメンバーとして、アルカディア商会に飛び込んでくる、大航海時代の世界はアルカディア商会で楽しむ、という気概をもった航海者なら、私は喜んで商会に迎えるのだが・・・・。「仮」と「ここでがんばる」では、ものの見方、その場での過ごし方、他のメンバーとの接し方が全然違うのだ。「仮」はあくまで、逃げ道を最初から確保しているとしか取れない。それは、試験で赤点を取りそうだから、試験を受ける前に赤点を取ったときの言い訳を考えているようなものだ。私が「仮」にいい顔をしないのは、赤点の言い訳を考えているぐらいなら、試験でいい点を取るようにがんばったほうがイイと思っているからだ。もちろん、先方もアルカディア商会の雰囲気などに不安を持っているだろう。だから、「仮入会」にして欲しいと言っている。商会の移籍をするのは、簡単な事ではないからだ。それもわからないでもない。ただ、ここでも最初の印象で出来た負のフィルターが私の判断を硬化させてしまっていた。すれちがいがドンドン広くなっていく。結局、このときの話は、お互いに態度を硬化した状態で進むことになってしまった。決して、いい雰囲気の会談ではなかった。私がその人物の発言に次々手厳しい意見を言うようになってしまったので、先方もドンドン引いていったのだろう。極めつけは、先方の「考えさせて欲しい」との一言だった。私は、この言葉を聴いて、2つの感情を抱いた。一つは、「やっぱり、こういう展開になってしまったか・・・」という自嘲と、もう一つは、「ああ、この人もか」という苦笑いだ。そのため、私はつい、「考えさせて欲しい・・・かw」と「w」をつけて発言してしまった。それが、相手の怒りを買ってしまった。私が真面目に話をしていないという印象を与えてしまったのだ。もちろん、「w」一つだけで怒りを覚えたわけじゃないだろう、今までのやり取りでの積み重ねがここに来て爆発したのかもしれない。その後、「不真面目だ」と指摘された私は、お詫びをしたが、もう壊れた関係は戻らない。なぜ、私が「考えさせて欲しい」という言葉に、自嘲と苦笑を抱いたか。一つは、話の流れが険悪になっていっているので、いつかはこうなるだろうと思っていたからだ。もう一つは、ここにも一人、「考えさせて欲しい」を使う人がいたとおもったからだ。私は、正しい答えの無い問題を話しているときに、「考えさせて欲しい」という発言は、相手を軽んじる時以外は使ってはいけない言葉だと思っている。自分だけの都合で強制的に話し合いを終了させ、相手に無駄な待ち時間を与える禁じ手の一つだからだ。特に、「考えさせて欲しい」という人は、ほとんどの場合、すでに答えが出ているものだ。実際には、考えているのではなく、出ている答えを引き伸ばしているだけにしか過ぎないのだ。チェスというゲームで「ブリッツ」という指し方があるが、これはお互いに1手に5秒しか使ってはいけないという縛りがあるのだ。その5秒で指した手と、1時間考えた後に指した手、どれぐらいの相似があるか・・・実に86%の確立で同じ手を指すそうだ。問題に対する答えも同じだ。すぐに出す答えと、「考えさせて欲しい」と言って数日考えた後の答えの相似は86%だという。世の中で86%の正解率というのは驚異的な数字だ。そう、すでに、答えは出ているのだ。私に言わせれば、本当に問題を真剣に考えているなら、「考えさせて欲しい」という言葉は出てこない。「考えさせて欲しい」と言うのは、その場その場で問題を真剣に考えていない証拠だとも思っている。問題に対する答えは、「詳しく説明して欲しい」「はい・いいえ」「交渉」の組み合わせしかないのだ。結局、移籍したいと私に話しかけてきた航海者は、「あなたの商会に入会するつもりはありません」とアルカディア商会への入会を断ってきた。私自身も、もし「入会させてくれ」と言われても、断るつもりでいた。この状態では、うまくいくハズがないからだ。普段「来る者は拒まず」の姿勢で、商会の入会を認めていた私にとって、初めての経験だ。しかし、最初からこのような険悪な雰囲気ではなかった。最初私は、「アルカディア商会に入会して、今まで辛かったところを取り戻し、さらにこの世界で楽しんで欲しい」と思っていた。移籍希望の航海者は、「今の商会よりよさそうなアルカディア商会に移籍し、さらにこの世界を楽しみたい」と思っていたことだろう。道や形が違うが、最終的に、お互いが願っているところは、まったく一緒だ。しかし、すれちがいが、すれちがいを引き起こし、最終的にはお互い嫌な気分で別れるハメになってしまった。お互い、同じ目的で合致していたハズなのに、ちょっとしたすれ違いで、ここまで関係が悪化するとは・・・。もう、その航海者が私に話しかけてくることはないだろう。新しい縁を得る機会を失ってしまった。非常に残念だ。ああ、コミュニケーションは難しい。
2005/08/02
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アルカディア商会の構成員は、現在32名だ。なおかつ、常に活動しているのは、20名以上いる。商会としては、中堅クラスといってもいいだろう。いや、活動人数だけで見ると、大手にも決して引けをとらない。ここにきて、商会の人数が減り商館を放棄しなければいけない商会や、最悪、商会解散がポツポツで始めた中で、アルカディア商会のこの好状況を影で支えているのは、商会員のそらまめをはじめ、数人のスカウトマンだ。そらまめは、商会の中では決して多く発言するほうではない。必要なことを必要なときに、丁寧な言葉で「ぽつ」っと発言するぐらいだ。しかし、彼ほど多くの航海者をアルカディア商会に入会させたメンバーはいない。商会での発言の少なさは、艦隊などでの発言が多いからなのかもしれない。彼は、海事艦隊などを組むと、必ず相手の状況をチェックする。そして、商会無所属だと知ると、しばらく会話してじっくりと相手を見極める。アルカディア商会になじむかどうか大事なところだ。そして、「これは!」と思った相手に、絶妙のタイミングで商会への勧誘をする。どのように説明しているのかは私は知らないが、いつも、そらまめから「ランドさん、少し先方と話してみて」といわれて話したときには、すでに相手方は入会の意志を固めている。私が説明するよりよっぽど的確な説明で、商会を紹介してくれているのだろう。そして、そらまめから紹介を受けて、アルカディア商会に入会した航海者たちは、一人残らずいい人たちだ。商会の雰囲気を盛り上げ、商会としてのまとまりを強め、商会としての強さをより強めてくれる。今となっては、私が入会希望者に話すのは単に形だけで、そらまめが「この人は」と認めた相手は、無条件で入会してもらっている。それほど、私は、彼の人選眼は信頼している。また、アルカディア商会へのスカウトは、そらまめだけがやっているわけではない。今日もティッティから「ランドさん、商会員の枠を一人あけておいて~」と依頼があった。また、天照御大神もよく入会希望者を探してきてくれる。私は最近は、ポルトガルの中での横のつながり、ポルトガル商会代表たちとのつながり、他国とのつながりをメインに活動しているので、なかなか、新たなメンバーを探している余裕がない。しかし、それを補って余る働きを、そらまめをはじめ多くの商会員がしてくれている。だからこそ、アルカディア商会は強くなっていくのだ。しかし・・・。楽しいことばかりではない。世界政府「コウエイ」の取り決めで、商会の会員が3ヶ月一度もこの世界に来なければ、無条件で商会から脱会させられてしまうというものがある。商会の人数枠は決まっているので、新しいメンバーを入会させるためには、既にこの世界に来なくなったメンバーを強制脱会させなければいけない。事前に、「引退します」「いっぱいなったら脱会させていいよ」と言う言葉を貰っている場合や、無言でいなくなる場合は、新たな集団を作るために、古き絆を断ち切ることもいとわない。しかし、中には・・・「必ず戻ってくるから、脱会させないでね」と言って、この世界をしばらく休んでいるメンバーもいるのだ。私は、彼に「私が商会代表である限り、脱会はさせないよ」と約束していたのだ。そのメンバーが、先日、商会のメンバーリストから消えていた。誰に見送られるでもなく、何の前触れも無く、「スッー」と消えていた。
2005/08/01
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いよいよ、来週には、新たに3カ国の住民が現れる。ネーデルランド、フランス、ヴェネツィアの3つの国だ。新たに、その国で誕生し、純血の国民として冒険できるのはもちろんのこと、既存のポルトガル、イスパニア、イングランドからの亡命も受け入れている。亡命は、国力の強い国から弱い国にしかできないが、新国家は、既存の3カ国よりも国力は弱い。つまり、何処の国民であっても、新国家に亡命可能なのだ。亡命が可能となると、ひとつ問題が出てくる。それは、商会のメンバー構成だ。今まで、我が「アルカディア商会」は、ポルトガル人を中心とした商会だった。メンバーのうち一人がイングランド国籍で、後はすべてポルトガル人だったのだ。そのため、商会内の会話にしても行動にしても、ポルトガルのことだけを考えたモノでよかった。それが、メンバーの中から「亡命する」と表明するものが数名出てきた。ここにきて、商会をまとめる立場の私は、困った。このまま、ポルトガル人のみの商会の立場を貫き通すなら、いままで一緒に冒険してきた仲間を切り捨てなければいけなくなる。また、逆に、多国籍化に踏み切ると、ポルトガル人商会だというのでアルカディア商会に入会してきてくれたメンバーに不満が起こる。どちらを選んでも、どこかに不満が出てきてしまうのだ。また、友人を商会に入会させたいというメンバーもいる。それが、ポルトガル国籍だったら、何の問題も無い。しかし、他国籍の場合は・・・・。単一国家の商会を維持するか。多国籍化に踏み切るか。アルカディア商会の目的が「ポルトガルの発展のため」だったら、特に迷わずに済む。ただ、今のところ、商会の目的が「個人の楽しみを優先しつつ、各々の得意なところで仲間を助け合う」というものしかない。そのため、亡命したいと言うメンバーを引き止めることは出来ない。彼らの楽しみを優先するのが、商会としてのスタンスだからだ。結局、私は商会の多国籍化に踏み切った。これから問題はイロイロ出てくるだろうが、今のところ、この選択が最善だと思えたからだ。但し、新規に商会に入会する多国籍の航海者たちには一言言うようにした。「この商会はポルトガルが中心なので、ポルトガルに牙を向くことや商会内の会話を他国籍の人に漏らすことは控えて欲しい」と。そうして現在、商会員のうち約1割が、他国籍となった。この割合は、これから増えるだろうが、あくまでアルカディア商会は、ポルトガルの商会だということを個々に記しておく。しかし、考えれば考えるほど、アルカディア商会のように、明確な目的が無く仲のいい者が集まって出来た集団というものは統率が難しい。一番統率が簡単な集団は、「宗教」によって結びついている集団だ。これは、教団の指示・命令が、自分の信じているところとイコールなので、無条件に指示・命令を受け付ける。カリスマによって形成されている集団も同じといえよう。次に統率が簡単な集団は、恐怖やデメリットによって結びついている集団だ。軍隊や不良の集団がこれにあたる。上からの命令に対して疑問を持つ場合でも、自らの命が危険に晒されるような、大きなデメリットがあるので、指示・命令を聞くしか道が無いのだ。これと似たような集団に、金のためだけに仕事をしている人たちの集団もある。命令拒否には「解雇」や「減給」など金を得る手段を失ったり、金が減ったりするデメリットがあるから、命令に従うという形だ。この形で統率すればするほど、表面上では上手く動いているように見えるが、水面下ではリーダーに対し、恨みが積み重なるというデメリットがある。リーダーの力が弱まったとき、一気にその不満が噴出し、反撃される可能性がある。次に統率が簡単な集団は、「目的」によって形成された集団だ。これは「何かを作り上げる」「何かを達成する」という明確な目的があるため、集団は同じ方向に向くことが出来るのだ。そのため、その方向から外れない限り、集団を統率していくことは難しくない。ただ、初期の目的から外れてきた場合が問題だ。もともと、自由意志で集まってきた集団なので、自由意志で集団から外れていく。このときに、どう采配するかがリーダーとしての手腕を問われるところである。そして一番、統率が難しい集団は、特に目的も無く、なんとなく集まった集団だ。今のアルカディア商会がこれに当たるだろう。各々は、「何がしたい」「何をする」というのを持っているはずだが、「集団としての目的」が無いため、方向性も意思決定の基準も何も無い状態だ。そのため、統率はほぼ不可能だ。あえて言うなら、維持をどうするか?を考えていくしかない。一番難しい集団をまとめていくのは、一つ一つが非常に勉強になるが、その分、毎日ストレスとの戦いでもある。あまり肩肘をはらずに、流れに任せて、時々修正を加える。これしかないのかもしれない。アルカディア商会をますます発展・活発化させるには、やはり、「目的」ぐらいは必要だろうか・・・。
2005/07/26
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リスボンから南に30日ほど、アフリカ西岸にサンジョルジュはある。金やダイヤモンドを産出し、香料や酒類、工芸品の売り場としても優れている。サンジョルジュはポルトガルの資金源として、死守すべき同盟領の一つだ。その、ポルトガルの生命線ともいえるサンジョルジュに、イングランドが攻撃を仕掛けてくるという情報が入った。世界中の酒場は、戦争の噂で持ちきりだ。ポルトガルはカリカット、アンコナに続いて3連続の大海戦だ。ポルトガルは、カリカットでイングランドに大敗した後、その敗戦を糧に結束を強めてきた。なぜ負けたのか、どこが悪かったのか、戦力の増強と支援体制の確立・・・そういう討議が連日連夜繰り返された。味方のよかったところをさらに伸ばし、敵方のいいところを柔軟に取り入れ、ポルトガル独自のノウハウと蓄積してきた。そして、サンジョルジュ防衛の初日を迎えた。私が組んだ艦隊は、前回のアンコナ戦の最終日に一緒になった船長達だ。その時の戦果がよかったのと、お互い気があったので、次回も組もうと固い約束を交わしていたのだ。提督は「Zephyra」(通称:ゼフィ)世界最高水準の回避能力を有し、提督になるために存在するような船長だ。提督護衛は「サイオン」身を挺して提督を守ることに定評がある。艦隊を敗北させないための最期の砦だ。アタッカーは「thRead」(通称:スレ)と「レスタル」(通称:レス)の2名。日ごろから海賊と戦い、戦闘能力も高い。そして私「ランド・フォックス」は、遊撃手兼艦隊指令だ。ブイからもたらされる戦況を分析し、必要なものを提督に伝える。また戦闘になれば全体を見渡し、優勢なら攻撃に転じ、劣勢なら提督護衛に回る役割だ。戦闘は、決められた時間に行われる。私は、前日からサンジョルジュに入り調整をしていた。後は、海戦の時間を待つだけだ。サンジョルジュの街に続々とポルトガル人が集まってくる。軍人はもちろんのこと、支援物資を販売する人、情報収集をする人、艦隊支援をする人などなど。実に多くのポルトガル人が大海戦に関わっている。戦いは、軍人だけでは出来ないのだ。支援部隊、後方部隊が充実すればするほど、勝利の確率があがってくる。まもなく海戦の時間だ。私達の艦隊は、もういまさら細かいことを説明する必要はない。あとは、各自自分の役割にしたがって思い存分戦うだけだ。決まった相手と組むと、すでにお互いの役割と動きを熟知しているので、戦果があげやすい。今回は戦功10を目指そうと各々が口にする。ポルトガルの役人から拠点防衛の依頼を受ける。そして出向所に向かう。装備や船の備品、大砲の弾、資材、食料や水を確認する。今回は、事前のブリーフィングで帆の色を統一しようという申し合わせがあったので、普段、赤い帆をトレードマークにしている私も、このときだけは帆を蒼く染めることにした。「ポルトガルブイより入電。イングランド艦隊サントメより出撃した模様」「くりかえす、イングランド艦隊、サントメより出撃中。」「数は、5艦隊、いや10艦隊、いや・・・30艦隊。うわぁぁぁ数え切れません」「艦隊は、サンジョルジュ方面を目指して進軍中」ポルトガルの情報ブイから、イングランド艦隊の出撃が伝えられた。「時間だね。じゃあ、行くか」私は海戦開始の連絡を受け取ると、艦隊のメンバーに伝えた。「おう。」「いくぞ~」艦隊のメンバーがそういうと、ギニア湾に船を出した。今回の編成は、全員、鉄張りの戦闘ガレオンだ。連携の取れたメンバーで、鉄張り戦闘ガレオン。それも全員が最大耐久と、エース艦隊の一つといっても過言じゃない艦隊だ。海にでると、ポルトガルの艦隊がサンジョルジュより続々と出航してくる。ほとんどの船が、帆を蒼く染めている。ポルトガルの統率度合いの表れだ。サンジョルジュの青い海に、右をみても蒼の帆、左をみても蒼の帆、前も後ろも蒼の帆が広がっていく。海一面が蒼く染まっていく。私たちは、情報ブイからの連絡で、南西に布陣することにした。今回は、防衛戦だ。無理に相手の懐に飛び込む必要はない。じっくり待って、相手を誘い込み、一気に叩くのだ。出撃し、1日が過ぎ、2日が過ぎる。しかし、まだイングランド艦隊は見えない。元々、攻撃好きが集まった艦隊なので、自らの戦闘意欲を抑えるのが大変だ。「2時の方角にイングランド艦隊発見」見張りから伝えられる。艦隊に緊張が走る。できることならこちらから、有利な陣形で戦いをしかけたい。「全員、戦闘配置につけ」私の副官が、激を飛ばす。「戦闘いきます」提督のZephyraから、戦闘開始の報が届く。「全軍、攻撃開始!」私は援軍を呼びつつ、敵の旗艦に向かって船をすすめる。艦隊の規模は格下だ。敵に先に援軍がつかなければ、相手の旗艦を逃さなければ、勝利は固い。相手もそれを感じ取ったのだろう。必死に逃げる。Zephyraは、安全圏に待機し、サイオンは突然敵の援軍が現れてもいいように提督に付き添う。thReadとレスタルは相手の幕艦を蹴散らしながら、旗艦に迫る。レスタルが、相手の旗艦を射程に捕らえた。「ドド~~~ン」レスタルの砲門が全門火を噴く。一瞬にして、敵の旗艦は、海の藻屑になった。「勝利!」その後、私達の艦隊はその後、順調に勝利を重ねていった。私たちだけでない、ポルトガル全体も次々にイングランド艦隊を撃破し、勝利数が伸びていく。一日目の結果は、ポルトガル100、イングランド65となった。カリカットで敗戦して以来、はじめての勝利ポイントだ。そして、二日目では、ポルトガル67、イングランド31。最終日には、提督護衛のサイオンがこの世界にこれないため、急遽オクタビアヌスを仲間に向かえ戦うことになった。そして、結果は、ポルトガル73、イングランド56となった。3日間のトータルでは、ポルトガル240、イングランド152と、イングランドに100近い差をつけた。その結果、サンジョルジュにおける影響度は、ポルトガルが62%から73%に、イングランドが35%から24%になった。イングランドはサンジョルジュ攻撃を失敗しただけでなく、大きく影響度を落とすことになった。この海戦の勝利は、ポルトガルにとって投資額1G以上の効果だといわれている。そして、このサンジョルジュ攻防戦のことを、後世の歴史家は、勝利したポルトガルが帆を蒼く染めていたことにちなんで、「蒼の海戦」と呼ぶようになったという。
2005/07/17
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次回の大海戦の攻撃目標が正式に決定したようだ。やはり、イングランドは、我がポルトガルのサンジョルジュを攻めるようだ。サンジョルジュは、金やダイヤモンドを産出し、ポルトガル国民なら比較的早くいける場所にある。そのため、ポルトガルにとっては、最重要港の一つだ。この港を落とされると、ポルトガル国民の収入源の一つは絶たれ、モチベーションは一気に下がってしまうだろう。そのため、守るほうも必死だ。いつになく白熱した海戦になることだろう。私は、海戦でポルトガルの港が狙われると知ってから、ほとんどの時間を、海事演習に費やしている。普段、交易をしたり冒険をしたりしている私にとっては、ここまで海事演習をすることは珍しいだろう。おかげで、砲術、貫通、回避、水平、弾道学など、砲撃関係の能力がすべて1ランクアップすることが出来た。後は、微調整と練習用大砲の消費だけだ。砲撃の練習をするのに、カリカットやカリブなど、遠くまで行く必要はない。ただ、あまりに相手が弱いと、ほとんど砲撃する間もなく、撃沈してしまうので、私は普段はアルギンに出向いている。しかし、今日は、ナポリの商館に品物を納めにいくため、ジェノバを中心に砲撃訓練をしていた。「ランドさん。一緒に組んでくれませんか?」アルカディア商会の軍人そらまめが、商会連絡を通じて私に連絡してきた。私がちょうどジェノバで「大船団現る」という依頼を受けて、シラクサの街で情報収集していた時だ。「ん?いいけど、経験値が・・・」交易や冒険は、どのようなレベルの航海者が艦隊を組んでいても、取得経験に差はない。しかし、戦闘艦隊だけは、艦隊の平均レベルより+-6以上離れると、取得経験が激減するという縛りがあるのだ。「いや、今回は経験値じゃなく、戦い方を教えて欲しいんです。」そらまめはそういってきた。「おお。それなら喜んで」私は、そらまめからの申し出が嬉しく、すぐに承知した。アルカディア商会は、商会員30名を抱える中堅商会だが、商人や冒険者が多く、大海戦に出る商会員がそう多くは無かったのだ。しばらく、シラクサの酒場でミルクを飲んで待っていると。そらまめ達がやってきた。そらまめと同じように海事演習をしたいと言う、ぱんぷぅと蒼莱の2人も一緒だ。私が戦闘用ガレオン、ぱんぷぅが冒険用ガレオン、そらまめがフランダースガレー、蒼莱がピンネース(?)という4人艦隊だ。私は簡単に艦隊行動の基本的な動きを伝え、シラクサの港を出港した。目的の場所まで2日ほどしかないが、その間、ぱんぷぅには、旗艦としての動き、そらまめには、旗艦の護衛としての動き、蒼莱には回復補助としての動きを伝えた。一度伝えただけでは、なかなか実行するのは難しいので、あとは、実際の戦闘のときに、各自の動きを見ながら、伝えていくしかない。「ランド提督、敵船を発見しました。」見張りから報告が来る。「OK。気楽に行こう。」私のレベルだと、この程度の相手は、ほとんど損害無く討伐できるので、今回は私自身はほとんど砲撃をせず、3人の仲間の動き、戦い方をじっくり見ることにした。しばらく戦闘を見ていると、共通した問題点が見えてきた。まず一つは、砲撃範囲に入ると、すぐに砲撃してしまうと言うものだ。クリティカルを狙わないのだ。彼らは、ペリエ砲を装備していたので、敵船の横腹にあたっても、それなりのダメージは与えられる。しかし、大海戦ではそうはいかない。横腹に当てもほとんどダメージが無いだけでなく、最大10隻からの修理が行われると、瞬時に500程度の耐久ぐらい回復されてしまう。つまり、砲撃での戦いは、いかにクリティカルを敵船に入れられるかが勝負なのだ。適当に撃っていても勝利は転がり込んでこないのだ。もちろん、ガレーに乗っているそらまめには、そこまで重要なことではないが、ある意味があって、「まず、クリティカルを狙うように」ということを徹底した。次に、自分が動くので精一杯で、味方の状態を見ていない、と言うものだ。味方が砲撃を受けてダメージを受けていようが、白兵で船員が減っていようが、混乱してようが、回復すると言うことを忘れてしまっている。これは、「まず、見方を回復する」という意識と、「戦いに慣れて、余裕をもって戦局を見渡す」という事をやるしかない。事ある毎に、「外科」「修理」と叫んで、注意を喚起するようにした。もう一つは、帆や舵が壊れていてもなかなか修理しないと言うものだ。これは、海事依頼ばかりやっていると、こういう傾向がでてくる。海事依頼では、戦闘が終了するまで、いや終了しても自分が提督でないかぎり、なかなか帆を修理しない人が多い。依頼で出てくる相手にはこれでもいいかもしれないが、大海戦ではそれが命取りになることもある。帆が壊れると、その分速度に影響すると言う事を忘れてはならない。そして、戦局を左右する要因の一つに「すばやく動く」というのがある事を忘れてはいけない。これも、私が気づき次第、注意を喚起するようにした。他にもいくつか指摘することがあったが、最初ぎこちなかった3人が、回を重ねるごとに、だんだんとコツを掴んで上手く戦えるようになってきた。誰だって、少し意識を傾け、練習すれば掴めるような事ばかりなのだ。たまたま、今までは、そういうことを教えてくれる相手がいなかっただけなのだろう。これは、我が商会に限っての事ではない。多くの戦闘要員が、基本的な事柄を知らないでいる。軍人同士の交流が盛んな航海者は、お互いに情報を交換し合って、より強くなるのだが、多くの戦闘員までは、その情報やノウハウが共有化されていないのだ。私1人の力で、ポルトガル国民に徹底することは不可能に近いが、まず、商会員と積極的に艦隊を組み、私の知っているノウハウの共有化を計りたいと思う。基本的ないくつかのこと。それを徹底するだけで、次回の海戦では、今まで以上の戦いを繰り広げられるだろう。
2005/07/13
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大海戦の攻撃目標が、ほぼポルトガルのサンジョルジュに決定されるに伴って、ポルトガルでは大海戦のサポートのためにいくつかのイベントが開かれた。海戦のための資金を稼ぐための「サンジョルジュ、ダイヤ・金交易ツアー」大砲を格安で提供するための「大砲注文&作成ツアー」回復のための料理を提供するための「クスクス製作ツアー」の3つのイベントだ。今まで、私は、この時期にはカリカットにいって軍事演習に励んでいたので、イベントには出たことが無かったが、今回は、たまたまリスボンに戻っていたので、一番早い時間に行われる「ダイヤ・金交易ツアー」に参加することにした。私自身は、先日、貴金属取引の能力を身につけ、地道に熟練を積んだために、「金」ならある程度の量は自分で買えるが、ツアーに参加するということに意義があると思い参加したのだ。集合場所のリスボン王宮に行くと、アルカディア商会のさにーれたすが、艦隊編成をしていた。今まで、アルカディア商会のメンバーは、個人個人の動きをしている商会員が多いので、私と同じくイベントに出る人はほとんどいなかった。だからこそ、こうやってイベントの手伝いをする商会員が出てくることは嬉しいことだ。やはり、限られた商会というグループのなかだけでなく、より広く交流を深める更なる楽しみが広がるだろう。「ランドさんも参加するんですか?」さにーれたすが私に尋ねた。「う・・・うん・・・」私は返答に詰まった。なぜなら、このイベントを主催しているメンバーとは親しいからだ。本来なら、私も運営側で手伝いをしていてもおかしくは無い。「少し待ってくださいね」そういうと、さにーれたすは、他の参加者との調整に入った。「じゃ、ランドさん提督お願いします。メンバーは・・・」さにーれたすは、私にそう伝えてきた。「OK」私はそう言うと、さにーれたすに言われたメンバーを一人一人艦隊に誘っていった。私は、リスボンで必要な装備を整え、出航所へ行き補給を済ませた。「じゃあ。みなさん準備はいいですか?」私は自分の艦隊のメンバーに言った。「は~い」「OK」「K」「できました~」艦隊のメンバーから返事が返ってきた。みんな高レベルだ。やるべきことは既に自分たちでやっている。「ランド艦隊、ただいまよりリスボンを出航します」私は、イベントの本部にそう伝えると、一路サンジョルジュを目指して出航した。途中、海賊に襲われることなく、無事にサンジョルジュについた。私たちのレベルが高いので、海上に浮いている海賊も、私たちを襲っては来ない。サンジョルジュにつくと、私たちは、まずダイヤモンドを買い始めた。まだ、金の相場が少し高かったからだ。サンジョルジュには、100名を越えるポルトガル人が、ダイヤモンドと金を購入していた。時間が早いので、集まりを心配していたが、多くの参加者を得て、大いに盛り上がったツアーになっていた。私たちの艦隊には、ダイヤモンドだけを買うメンバー、金だけを買うメンバーがいたので、お互いに交換し合い、思いのほか早く船を満杯にすることができた。このツアーには、アルカディア商会から私のほかに、ルナ・ネイル、パメラ=アンダーソン、セリアスの3名も参加していた。「じゃ、みんな帰りの準備はいいかな?」私は、サンジョルジュの出航所で帰り支度を整えながら、艦隊のメンバーに尋ねた。「は~い」と全員から返事が帰ってくる。「では。ランド艦隊、ただいまより、サンジョルジュを出航します」私は、イベント本部にそう伝えると、ヨーロッパを目指して出航した。途中、イベント本部から、次々に相場の情報がもたらされる。交易ツアーで大事なことは、買いの時の相場も必要だが、売り場所の確保が大事になってくる。相場確認用に、各都市に有志のスタッフを配置し、相場の確認と、暴落操作をおこなっていた。彼らのことは、決して表に出ないが、このイベントを成功させるために欠かせない重要なポジションなのだ。「海賊を補足!」ちょうど、ラスパルマス近辺まで戻ってきた頃、イベント本部から緊急入電があった。「どこです?」私は、尋ねた。「カナリア沖で海賊が出没している模様」イベント本部が伝えてきた。「なに!」私の艦隊がちょうど、カナリア沖なのだ。私は艦隊のメンバーに全方向に注意を向けるよう促す。各自、自分の旗艦にのっていると、海賊の1隻や2隻はまったく脅威ではないが、いまは全員が交易用の船にのっている。大砲も積んでない。船員も最小だ。「あとすこし・・・」カナリア沖からマディラ沖に入れると、そこは海賊禁止区域なのだ。「いませんね。」艦隊のメンバーが言う。「うん。もうすこし・・・よし、危険区域を超えた!」私たちの艦隊は、無事に安全区域に入ることに成功した。「ランド艦隊、無事にマディラ沖にはいりました。これから、販売に行きます」私は、イベント本部にそう伝えると、イベント本部から売場として推奨された港に向かった。イベント本部から伝えられた港で、金とダイヤモンドを無事に販売すると、私は約3.2Mの利益を得ることが出来た。私の得意とする香料貿易ではなかなか個々までの利益は出ないので、嬉しいものだ。「SOS、SOS・・・こちらカナリア沖・・・・きた!!」突然、イベント本部との通信回線に救難の連絡が入った。「どうしました?」イベント本部の伝令担当が尋ねる。「海賊が・・・ぎゃぁぁぁぁぁ」そこで、しばらく連絡が途絶えた。「緊急連絡、哨戒部隊は、カナリア沖に向かってください。」イベント本部から全艦隊に緊急連絡がとんだ。この交易ツアーを安全に行うため、戦闘部隊を用意していたが、その哨戒の目をすり抜けて、海賊がポルトガル艦隊を襲ったようだ。「私も、すぐに駆けつけます」「オレも行くよ」「私も」今回の交易ツアーは、もともと大海戦のための資金調達が目的だったので、職業軍人が多く参加している。そのため、海賊に襲われた艦隊がでたとなると、交易を終えた人たちから次々に海賊討伐艦隊への加入者がでてきた。私も、ポルトガルの賞金稼ぎだ。もちろん、討伐艦隊に参加することにした。総勢20隻にも及ぶポルトガル海賊討伐艦隊は、カナリア沖を中心に、海賊を探した。普段、海賊討伐をしない人たちも、仲間が目の前で襲われたという事実の前に奮起したのだ。私たちの討伐艦隊は、結局、海賊を捕らえることは出来なかったが、他の艦隊からは、海賊補足の知らせが届いた。さすがに、海賊も、これだけの艦隊を相手にするのは避けたのだろう。それ以降、ツアー艦隊が襲われることは無かった。ダイヤ・金交易ツアーを終えた私は、しばらく軍事能力の調整をしていたが、次に「大砲注文イベント」の時間になったので、指定された場所に行った。ここでは、私は単に注文するだけしかできないので、いちお客さんだった。必要な大砲を注文し、お金を払う。あとは、作成部隊の人たちに任せるしかない。そのあと、「クスクス製作ツアー」があった。最初、このツアーには参加しない予定だった。なぜなら、私自身、調理R10、食料取引R4、工芸R8、香辛料取引R5と、クスクスを作るのになにも困らない能力を有していたからだ。しかし、主催者がこの世界にこれなくなったため、急遽、顔を出すことにした。なぜなら、もしこのイベントが失敗すると、次回以降、こういうイベントに参加する人が少なくなってしまうと思ったからだ。もちろん、私が参加したからといって、特に何かが変わるわけではないのだが・・・。時間になると、一人また一人と参加者が集合場所に集まってきた。アルカディア商会のぱんぷぅも手伝いに来てくれた。こうやって、商会から1人2人とイベントに参加してくれるようになると心強い。主催者代理は、一人一人の参加者を確認しながら、手続きをしていく。しかし、圧倒的に手が足らないようだ。私は、主催者代理の邪魔をしない程度に、自分ができる事をやっていこうと決めた。結局は、私の権限を大幅に離脱し、行き過ぎのところもあったかもしれないが、何とかクスクスを大量に作ることに成功した。後、2艦隊ほど多く集まっていれば、10000個のクスクスを作り上げることが出来ただろう。今まで、イベントは一つも参加したことの無い私だったが、この日はすべてのイベントになんだかの形でかかわった。こういう日があってもいいものだ。イベントの主催者の人たちには、お礼を言いたいものだ。そして、「ご苦労様でした」と。
2005/07/10
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ナポリ1番商館。我がアルカディア商会の商館だ。入り口を入って奥の突き当たりに、ライティングデスクが置いてある一画がある。その右から2番目のライティングデスクが私の思考のスペースだ。自らの能力をどう鍛えていくか、商会の運営をどうするか、交易品や生産品の相場は、私が今たしなんでいる冒険の記録・・・・航海している時間が圧倒的に多い中、私は時間を見つけて、そこでゆっくりモノを考えることにしている。航海中はあらゆることに気を配らなければいけないので、まとまった思考の時間は取れないからだ。商館の中央のテーブルでは、セリアス、ぱんぷぅ、とっとが、ポーカーに興じている。歓声が上がったり、ため息が聞こえてきたり、盛り上がっているようだ。私もその場に加わりたいものだ。ギャンブルは弱いがギャンブル好きなのだ。しかし、今は、その気持ちをぐっと抑えて、先ほど酒場で聞いた一つの噂について考え事をすることにした。ナポリの酒場での噂とは・・・「イングランドのサセックス伯が、戦争の準備を整えているようだ。」「イングランド国民にむけて攻撃目標の投票行っている。」「目標の候補地は、カイロ、ヤッファ、マッサワ、カーボヴェルデ、サンジョルジュだそうだ」「マッサワ以外はすべてポルトガルの同盟港。またポルトガルが攻撃される」まだ、どの同盟港が攻撃対象になるかは決まっていないが、攻撃のしやすさ、本拠地からの距離、国力の差などで、ポルトガルが海戦に巻き込まれるのは、ほぼ間違いないだろう。私はそこで考える。いま、大海戦のために、何が出来るのかと。戦いの勝利における一番の要因はなにか・・・それは、人数だ。極端な話、相手の倍の人数が海戦に参加すれば、どの戦場も10:5の関係を作れる。もちろん机上の空論の域をでないが、人数が多ければ多いほど、よりその状況に近づける。では、人数を揃える為に、私は何が出来るか。それは、私が常にコミュニケーションが取れる仲間。そう、商会員やフレンド登録してある友人に対して、「海戦にでませんか」「一緒に戦いましょう」と誘いをかけることが一つだ。もちろん、あまり強く誘いすぎると相手の負担になるので、しつこくない程度にする必要がるだろう。次に出来ることは、ノラ艦隊を積極的に組んで、その時に誘うぐらいだろう。私と海事艦隊を組む相手はほとんど海戦に出るだろうから、私が冒険艦隊や交易艦隊にはいってその時に誘うぐらいか。ただ、冒険者や商人の多くは、戦いに役に立たないとおもっているところがある。実際は、どのようなレベルの航海者でも、イロイロな形で海戦に協力できるのだが・・・。もちろん一番いいのは、戦闘に参加してもらうことだ。船の耐久度が200ある船に乗れるのなら、戦力として十分通用する。また、先ほど述べたように、1隻でも多いほうが、有利になるからだ。また、あたらしく海戦の決まりが変わってから、戦力差がある場合は、ポイント加算されないので、敗北によるマイナスポイントも心配しなくていい。また、商人は本業のほうで、戦闘にでる航海者を大きくバックアップできる。事前の資金調達から、大砲や船、料理や各種アイテムなどの調達がスムーズに行かなければ、いくら戦いの参加人数が多くても十分に戦えない。戦いには、事前の準備が大切なのだ。なにも、鋳造ランクの高い強力な大砲である必要は無い。鋳造レベル3でつくれる撤収の鐘や、調理レベル4でつくれるパウンドケーキなども必須のアイテムなのだ。では、冒険者は?一つは、当日の情報収集がある。前回アンコナで戦ったとき、私は5勝したが、その戦った場所はすべて「ブイ」と呼ばれる非戦闘員から得た情報で、重力場が無いところ、イスパニア軍がいるところだった。戦いにおける正確な情報は、実際に砲撃を交えるより重要な時がある。また、当日以外でも、生産の手伝いで大きな意味が出てくると思っている。特に生産スキルも持たず、戦闘レベルを上げていない場合でも、生産能力と取引の能力をもつ提督に、4隻くっつけば、通常の5倍のスピードで材料を集めることが出来るようになるのだ。例えば、私は調理技術と食料品取引と香辛料取引を持っている。それで「鳥丸焼きニンニク詰め」を1000個つくろうとすると、ガーリック、鶏肉、ブランデーを450個ずつ集めなければならない。一人で作ると、4時間ぐらいかかるだろう。その時に、補助に4隻ついてきてくれれば・・・・。マラガでは1回に30個のガーリックが買えるので、3回買えばOKだ。鶏肉もファロで1回に30個は買えるので、3回買えばOKだ。ブランデーはマディラに行けば、ワインと干しぶどうからすぐに作れる。それも2~3回買えば450個手に入るのだ。また、一人ではすべての材料を一度に持つことは出来ないが、5人で持てば、一人270の容量で済むのだ。1000個を一人で作ろうとするなら、マラガ、ファロ、マディラを2往復ほどしなければならないが、5隻艦隊でいくと、片道で生産できる。つまり1時間もかからずに1000個できるのだ。私は、料理しか知らないので料理を具体例に挙げたが、鋳造などでもまったく同じことが言えるだろう。「戦いだから関係ない。」「交易しないから同盟国がどうなろうが」「弱いから戦力にならない」「かってにやってれば?」「興味ない」・・・・こういう風に思ってしまったら、確かに大海戦は自分にはまったく関係ない出来事になってしまうだろう。勝敗がどうあれ、自分の普段の生活が変わることがないならなおさらだ。私は、私はそう思っている航海者に「お祭だから参加しようよ」と呼びかけることしか出来ないが、何も役に立たないことは、決してないということだけはわかって欲しい。誰だってどの職業だって、どんなレベルだって、「よし、参加する!」という意識を少しでも持てば出来ることは山ほどあるのだ。まあ・・・実際は、人を動かすことは、極めて難しいことだ。論理で説いても人は動かない。感情に訴えても人は動かない。唯一、人が動くときは、その人自身が「動こう」と思ったときだからだ。今は、「人の心」という私の力で変えられないモノを、「あーだ、こーだ」といろいろ考えているより、まず私自身が動くことだろう。そう、常におのれの最善を尽すのみなのだ。私は、「常におのれの最善を尽すのみ」という言葉を繰り返しながら、ナポリ第1商館を後にした。
2005/07/06
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人の欲望は尽きることが無い。私が、この世界に来たときには、最初に貰える船「バルシャ」から「軽キャラベル」に乗り換えるために必要な資金92000ドゥカートという金額を貯めるのに苦労した事を覚えている。当時は、純粋軍人として生きていたので、海事依頼の報酬ぐらいしか収入の道が無かったのだ。それが、能力の枠に余裕が出てくると、まず出費を抑えようと、自らの食べるものぐらいは自ら作るために調理の技術を身につけた。それに伴い、食べ物の材料を多く買えるように食料品取引と酒類取引の技術を身につけた。これで、大分生活が楽になってきた。貯金も100000ドゥカート単位でたまるようになってきた。その後、調理の技術が向上し、調味料を必要とする料理が出てきたため、調味料を自作できるよう、工芸の技術を身につけた。酒類取引と工芸の技術を使い、ヨーロッパとアフリカで、酒類交易をしていた頃が懐かしい。海事依頼だけでは、ほとんど貯金も出来ない状態だったが、交易をやり始めると、メガという単位で貯金できるようになってきた。酒類取引の能力がランク3になると、私は、香料取引の技術を身につけた。香料取引は、地中海や北海ではたいした儲けは出ないが、インドでは1度の交易で1メガ、2メガという利益を生み出した。もともと、香料取引は、調理のときの材料で香辛料が必要となるので、香辛料取引を取るための通過点としか思っていなかったので、ある意味驚きだった。今では香料は、私のメインの交易品だ。しかし、人間の欲望は尽きないものだ。10メガドゥカート、20メガドゥカートという貯金が普通に出来るようになると、さらに上を狙いたくなってくる。そこで私は貴金属取引に目をつけた。今はまだ、金、砂金、銀しかないが、今後、貴金属取引が有効に使える場所が出てくるだろうという予想している。黄金の国ジパングを・・・。貴金属取引の技術を身につけるには、転職が手っ取り早い。宝石取引のように上位職だけしか取れないスキルではなく、初級職の会計士になれば、貴金属取引を身につけることが出来るのだ。もちろん、取引技術がなくても購入はできるのだが、取引技術がなければ、1個や2個しかかえない。それでは、倉庫が600ある私の船を満杯にするのにどれだけの時間がかかるのやら。しかし、能力を1つ身につけるためだけに転職はしたくない。行動は軍人からかけ離れているかもしれないが、あくまで私は軍人でありたいのだ。もっとも、私の職業「賞金稼ぎ」の転職依頼がなかなか来ないというのが一番の理由だが・・・。そこで私は、段階を経て貴金属取引の技術を覚えていくことにした。最初、セビリアで警戒の技術を身につける。そして、リスボンに行き鉱石取引の技術を身につける。鉱石取引の技術を覚えるには、特に警戒の技術の熟練を必要としない。鉱石取引の技術を身につけた私は、北海のハンブルグに向かった。ハンブルグでは、4種類の鉱石があるので、熟練がたまりやすい。4回ぐらいブーメランをすると、すぐにランク2になった。鉱石取引がランク2になると、アムステルダムで工業品取引の技術が身につけられる。ハンブルグから近いので、すぐに覚えに行った。そして、次の目標は工業品取引ランク3だ。これがなかなか厳しい。工業品をたくさん売っている港を調べると、アテネだった。私はアテネに移動し、工業品を買ってみる。規定個数を買うと3回買える。そうして、船が満杯になるまで、アテネの工業品、大理石、羊皮紙、ワックスを買い続けた。船が満杯になると、私は近場の港をいくつか回ってみた。赤字覚悟で取引技術だけを上げるなら、そのままアテネで売り払ってもいいのだが、商人のハシクレとしては、赤字は許せない。たとえ1ドゥカートであっても利益が出る場所で販売するのだ。しかし、羊皮紙とワックスは何とか売り払えたが、大理石だけは何処の港に持っていっても大赤字だ。私は、時間が惜しいとは思いながらも、大理石で利益がでる港を探し、西地中海まで行くことにした。なんとか大理石を売り払ったが、このままアテネに戻ると、また同じ事をしなければいけない。そこで、また工業品を売っている場所を探すと、先日イングランドから奪い取ったカイロにアラバスターとパピルスが売っているのを発見した。カイロは現在ポルトガルの同盟港なので、多くの量が買える。2種類しか売っていないが、規定数を買える量は、アテネと同じ3回だったのと、アラバスターもパピルスも隣の港ヤッファで、いくばくかの利益がでるので、私はカイロで取引修行をすることにした。なんど往復したことだろう。もう記憶に無い。感覚的には、インドを往復するぐらいだったと思う。ようやく私は、工業品取引をランク3にすることが出来た。後は、ヴェネツィアに行って貴金属取引の能力を身につけるだけだ。よく、インドのカリカットで、「香料商人転職クエ紹介して下さい」や「宝石商転職クエ紹介してください」という叫びを聞くが、その職業で優遇を得たいのなら、その職業に就かなければいけないが、スキルだけを取るなら、地道に取ってもそんなに大変ではないと言うことがわかった。インドに行き、なおかつカリカットで1時間も2時間も、下手をすれば丸一日叫んでいる時間があったら、その半分の時間で目的の取引能力が身につけられる。もちろん紹介料を払う必要もないし、転職のために必要な宝石やコショウの代金も必要ない。いや、ちゃんと値段を見ていれば利益がでるのだ。香辛料取引、貴金属取引、宝石取引と、3つの上位取引のうち2つを転職せず1から地道に取得した私が言うのだから、間違いないだろう。貴金属交易自体はまだやってないが、これで一度の交易で香料交易以上の利益が見込めるだろう。ああ、人間の欲望は尽きない・・・
2005/07/05
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「ランド提督!8時の方向よりガレー戦が攻撃を仕掛けてきました」商用ジーベック“アルカディア0号”の船長室で、仕入れたばかりの紅茶を飲んでいたとき、見張りに立っていた当直士官が私の部屋に飛び込んできた。「なに!!海賊か!!!見張りは何をしていたんだ!!!」私は当直士官を突き飛ばすように、船長室をでて上部甲板に上がった。左舷後方から8時の方角をみると、イングランド旗を掲げた私掠船がこちらにむけて恐ろしいスピードで突進してくるのが見えた。「逃げるぞ!北に向かえ!!」そう命令を出したが、実際、諦めも入っていた。進行方向は、風上に向かうことになる。補助帆を満載した交易船では最高速こそ早いが、立ち上がりがおそく、漕力が使えるガレー船に追いつかれるだろう・・・・・。それは、カリカットの港を出て、ゴアに向かう航路でおこった。ここは、各国の私掠海賊をはじめ、無差別に船を襲う極悪海賊の集結場所になっているところだ。いま、もっとも危険な海域だといっても過言ではない。普段は、見張りをつけ、全方位に警戒を張り巡らせているのだが、このときは、海事演習の休憩をかねて、香料貿易をしながら「ぼ~っと」していた。海賊のことなど頭に無く、ただ北に向かって船をはしらせていたのだ。イングランドの私掠船はそれを見逃しはしなかった。この世界には、海賊を避ける手段がいくつも用意してある。私自身は、海賊に襲われるのは、襲われる側の船長の注意の怠りでしかないと思っている。今回も、私自身の不注意からだ。私は、久しぶりに恐怖に襲われた。私掠船に襲われるのが、久しぶりだったからだ。また、船倉には、仕入れたばかりの香料が満載だ。装備も、香料を効率よく仕入れられるためのルビーのアクセサリーや、スルタンの王冠、冒険をするための六分儀などを身につけている。どれを取られても、今後の活動に支障がでる。「接舷されます!」ドーンという嫌な音と共に、私掠船が“アルカディア0号”に接舷した。「戦闘をしてはらなん。まったく勝ち目がない。撤収の鐘を使って非戦闘海域まで逃げるのだ」私は叫んだ。「カンカンカン」船中に撤収の鐘が鳴り響いた。「提督・・・」しかし、突然の襲撃で船員が恐れおののいていたため、撤収の鐘は効果が無かった。「もう一度、鳴らせ」私は再び怒鳴る。「カンカンカン」鐘の音がむなしく響き渡る。またしても撤収できない。勝負あっという間についた。ガレー船と商用ジーベックでは戦闘能力が違いすぎるのだ。私の船には38人の船員が、そして私掠船の船には200名ちかい船員が乗っている。私掠船の乗組員たちは、“アルカディア0号”に乗り移ると、私を縛り上げ、手にはめていた使い古しのミトンと、金庫から200,000程度のお金と、火事対策用のダミーの交易品を1つだけ奪っていった。そして、私掠船の船員たちは引き上げていった。私掠にはあったが、大きな損害はでなかったのがせめてもの救いだ。「おみごと!」私は、その手際のよさに、私掠船の船長に賞賛を送った。戦っているときは、全力を持って相手に挑むが、勝負がつくと、お互いを認め合うぐらいの度量は持っている。「あり~」私掠船の船長から返事が返ってきた。彼も、気のよさそうな船長だ。と、突然、私掠船の船長から艦隊に誘われる。どうやら、私をカリカットの港まで引っ張ってくれるようだ。私掠船の乗組員に、私の船員をすべて殺されたため、私の船は、ほとんど航行能力を失っていたのだ。この申し出は、非常にありがたい。私は、私掠船に牽引されながら、カリカットの港にたどり着いた。「ありがとう。次回は、戦闘ガレオンに乗っているときに出会いたいものです。」私は、私掠船の船長に言った。「望むところだ。ふふふ。」そう一言言うと、私掠船の船長は颯爽と海に出て行った。次の獲物を探すために。私は、船員を新たに雇い、いったんゴアに向かった。そして、手持ちの交易品を特に値段を気にすることなく、すべて売り払い、銅張りの戦闘ガレオン「アルカディア旗艦」に乗り換えた。普段乗っている戦闘ガレオンは、練習用なので耐久が最低だが、この戦闘ガレオンは大海戦用だ。耐久はもちろん最大に回復してある。大砲は、ペリエ14門を4基設置する。私は遠距離砲撃を得意とするので、一番お気に入りの大砲だ。補助帆、装甲、特殊兵器、船首像・・・すべてチェックする。すべてOKだ。私は、ゴアの港を出港し、カリカットを目指した。先ほどの私掠船はこの航路で張っているはずだ。「ランド提督、いました!」見張りが報告に来た。「よし、全員戦闘配置に着け!先ほどのお礼をするぞ!!」私は108名の船員を鼓舞した。私掠船の船長も私の事を覚えていたようだ。進路を変更し、私の方にまっすぐ向かってきた。後から、海賊連合の友人に話を聞くと、海賊はワザワザ戦闘ガレオンには戦いを挑まないそうだ。勝っても負けても、損害がひどく、得るものが少ないからだ。それなのに、私掠船の船長は、私の方に向かってくる。先ほどの私の挑戦を受けてくれたのだ。敵ながら好感が持てる。戦闘が始まった。私はいかに接舷されず、砲撃をするか。私掠船はいかに砲撃をかいくぐって私に接舷するか・・・。一進一退の攻防の繰り返しだ。戦いは、消耗戦に入った。戦いの技術は、毎日私掠をしている相手に分がある。私は、普段は私掠船や海賊との戦いをしないので、熟練の差がでてきた。しかし、負けるわけには行かない。何日ぐらい戦ったのか、もう記憶にない。突然、ドン!と大きな音がして、相手の船が沈没した。資材が切れた上、私が牽制のために撒いていた機雷に引っかかったのだ。もし、機雷につかまらず、私の方に接舷されていたら、私のほうが負けていたかもしれない。勝負は、最後の最後までわからないものだ。戦闘が終わって、周りを見渡すと、ポルトガルの戦艦2隻が私達の周りを周回していた。私が援軍要請をだせば、すぐにでも駆けつけられるよう待機していてくれたのだ。戦いの後、私は白旗を揚げている私掠船を艦隊に誘った。先ほど私をカリカットまで連れて行ってくれたお礼だ。もちろん、拿捕したわけではないので、自力で港まで帰れるだろうが、途中、他の賞金稼ぎに襲われないとは限らない。お互いの同意の下、死力をつくして戦った相手だ。勝っても負けても戦いが終われば、お互い相手への礼儀を忘れないようにしたい。普段は、ポルトガルの商船や冒険者を襲うイングランドの私掠船と、その海賊を討伐する軍人と彼と私では、まったく住む世界が違うが、この瞬間だけは、お互い戦いあった相手という共通の世界にいるのだ。「また、戦おう」カリカットに着くと、どちらともなくそう言い、お互いの住む世界に戻っていった。
2005/07/03
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商会も大分人数が多くなってきた。今までどおり、自由気ままに個人個人で動くのもいいが、やはり集団になっているのだから、集団でしか出来ないこともチャレンジしていきたくなるものだ。そのためには、多くの商会員の意見を集めたり、話し合いも必要となってくるだろう。私の商会運営は、「衆議独裁」と「コアマンとサポーター」という2つのキーワードに基づいている。まだ、完全に機能はしてないが、徐々に浸透させようと思っている。「衆議独裁」とは、喧々諤々の議論を重ねた上で、代表が決断した事を一致団結で実行すると言うものだ。「コアマンとサポーター」とは、レベルや職業に関係なく、その事項に最もふさわしく、強い思いを持つ人が「コアマン」となり、それを周囲が支えるという柔軟な組織運営だ。この2つのキーワードがスムーズに商会内に流れるようになると、他の商会や集団とは一味もふた味も違った商会になるだろう。そう、大航海時代の神といわれるKOEIが用意した世界やイベントだけを楽しむのではなく、自分たちの手でこの大海原という舞台を使って、最高の楽しみを得ようではないか。さて、イベントをするにしても、大海戦や投資などの戦いをするにしても、個人でやるときには、勝手にやればいい。しかし、2人以上があつまってやるとなると、そこには話し合いが必要になってくる。会議と言われるものだ。ただ、会議のやり方を知らない人が多いため、「結論が出ない会議」「長時間の会議」「つまらない会議」「ムダな会議」・・・が多くなり、回を重ねるごとにマンネリや参加者数減になってしまう。なかなか、効果的な会議をすることは難しい。では、どのような会議運営が効果的なのだろう。いくつかの方法があるが、私は以下の事を推奨したい。まず会議を始めるときには、主催者が絶対に決めておかなければいけない3つのことがある。一つは、「会議リーダー」だ。これは、全体の意志決定権者の意味合いも含める。会議のときには「議論のあとは意思決定!」という決まりを作ったほうがいい。二つは、「会議の目的」だ。これが明確でないと、ムダな雑談会になってしまう。最初のうちは“共通の短期的な明確な目的”に絞ったほうがまとまりやすい。長期目標の設定は、かなり上位の技術レベルが必要になるからだ。三つは、「終了時間」だ。これが会議の緊張感を高め、無意味な発言が減るきっかけになる。もちろん終了と決めたからには、絶対にその時間を守ることだ。“約束は厳守”これはどんなことにも通じる基本の基本だ。つぎに、会議に参加する人が守らなければいけない“発言のルール”がある。それは、「発言は、“提案”“リクエスト”“明確化のための質問”以外はしない」と言うものだ。一般的な会議の90%以上の時間が、単なるコメントの交換、または単なるスピーチで終わってしまっている。本人は建設的な意見を言っていると思い込んでいるのが厄介だが・・・。。会議は問題をどのように解決するかを話し合う場所なのだ。そこに、第三者的な評論家のようなコメントは一切必要がないのだ。ムダとしか言いようが無い。最初に、この「“提案”“リクエスト”“明確化のための質問”以外はしない」というのを会議メンバーに明示し合意がとれていれば、驚くほど会議が進展するだろう。「提案」とは、「○○さん、~しませんか?」「リクエスト」とは、「○○さん、××(期日)までに~してくれませんか?」「明確化のための質問」とは、「それは○○ということですか?」「もう一度説明してくれませんか?」というものだ。そして、「提案」「リクエスト」を受ける側には、「Yes」「No」または「ネゴシエーション」の3つの選択肢がある。例えば、「○○さん、今週の水曜日午後8時に大砲を作る人を10人あつめてくれませんか?。」「10人は少しきついです。8人でよければOKです」という具合だ。実際に会議を進める順番は、長くなるので簡単に項目だけ記しておく。1.会議の目的と終了時間のアナウンスをする。2.前回の会議から、何がうまくいっているのか?発言してもらう。これで会議の雰囲気を盛り上げる。3.前回の会議から、何がうまくいっていないのか?を発言してもらう。4.ステップ3で得た“うまくいっていない事”に優先順位をつけ、問題一つ一つの本質を掴む。「それによって、発生する問題は何ですか?」の質問を何度か繰り返すと、問題の本質が見えてくる。多くの場合、最初に出てきた“うまくいっていないこと”は、本質ではなく、表に見えている現象の一つでしかない場合が多い。5.問題の本質がつかめたら、“どのようにすれば○○○できるか”に言葉に置き換え、議論をする。このときに「発言の決まり」を忘れないように。もちろん、議論の時間もきっちり決める。6.会議で何を得たかを全員でシェアする。8.会議で約束された各自の役割を明確化し、会議の結果を実行に移す。個人個人で楽しむ分や雑談会では、なにもここまで厳密にやる必要はない。いや、まったく意味のないことだろう。ただ、多くの人を巻き込み、一つの方向を目指そうとするならば、やはり、準備はしっかりしておかなければいけない。その準備のスタートこそが意味のある会議なのだ。一つのイベントをやる場合、一番いいのは、全員で会議に出席することだ。もちろん、会議の中心で発言する人、傍聴人とに別れることにはなるのだが・・・。ただ現実問題、全員が常に会議に出ることは不可能だ。そのため、会議に出ていない人まで巻き込む場合は、その後の広報活動が重要になってくる。どのような集団でも10人いれば、2人が賛同し、6人が無関心、そして2人が反対派に回るものだ。イベントを成功させるなら、2人の賛同者と6人の無関心層をいかに巻き込むか・・・・また、機会があったら書くことにしよう。
2005/06/30
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私は軍人だ。何度も書いているが、いまだに誤解している人もいる。冒険・交易・戦闘のレベルのうち、戦闘レベルが突出して高いこともその証明になるだろう。ただ、少しでも戦闘にかかる費用を抑えるために、調理の技術を身につけ、食料品取引の技術を身につけ、高ランクの料理を作りやすくするために、工芸の能力を身につけ、香辛料取引の技術を身につけ、その過程で香料取引の技術を身につけ・・・・。また、単に移動するだけではもったいないので、学問を一つだけ身につけ、冒険の依頼も受けている。もう一度書いておく。私は軍人だ。今まで、身につけた学問は、地理学、生物学、美術の3つだ。大体、ランク6ぐらいまでやって、その学問を忘れることにしている。そうでないと、能力の枠が足らなくなるからだ。今まで、発見した数は、すでに300を越える。商会の専業冒険者にはとても及ばないが、発見数では商会の中で上位に居るだろう。そして、今は・・・また地理学を覚えている。なぜなら以前覚えたときには、やっとインドにいけた頃で、ほとんど発見らしい発見をせずに忘れてしまったからだ。「トリスタンの剣が貰える依頼がきた~誰か、一緒にやりたい人います?」ロンドンで冒険依頼を受けていたぱんぷぅが商会連絡を通じて商会員に呼びかけてきた。「おお。いきたい~」「ほしい~」私と、あんにゅいが、その呼びかけに答えた。しかし・・・私はその頃、地理学の依頼で、カリブ方面に行っていた。カリブからロンドンだとどれだけ急いでも40日はかかる。残念ながら、依頼を受けることを諦めた。数日前から始めた地理学だが、すでに地中海方面、北海方面、そしてカリブ方面の依頼は9割以上こなした。後は、アフリカ、インド方面だ。かたやあんにゅいは・・・インドのディブで裁縫をしているとの事だった。これでは、せっかくぱんぷぅが誘ってくれたのに誰もいけない。もったいないことだが、仕方ない。私がカリブのジャマイカから北北西に15日ほど行った所にあるハドソン川を無事に発見し、リスボンに戻ってきたときに、またぱんぷぅから連絡が入った。「ランドさん、ロンドン来ます?」「え?なにかいいの見つけた?」私は、ぱんぷぅに尋ねた。「いや、さっきのトリスタンの依頼、まだやらずに持っていたんですよ。」ぱんぷぅは言った。「えっ!!待っててくれたの?ありがとう~今すぐいくよ」私はそういうと、すぐにリスボンの出航所行き、ロンドンに向けて針路をとった。ぱんぷぅは、普段は口数が少ないが、こういうさりげなくチョコっと人の心を掴むことに優れている。また、新入会員が入ったときも、率先して一緒に艦隊を組み、この世界の過ごし方を教えたりしてくれている。面倒見のいいヤツだ。彼のような商会員がいるから、私は安心して、他の商会との外交や、新入会員の募集に力を入れられるのだ。「ロンドンに着いたよ。」「じゃあ、広場に」そうして、私はぱんぷぅの艦隊に入った。「“トリスタンとイゾルデ”という依頼ですが、受けれます?」ぱんぷぅが聞いてきた。というのは、依頼の中には「希少な依頼」というのがあるのだ。特に珍しい発見物には、航海者1人に付き生涯に1度しか紹介してくれないのだ。実は、私は以前、アーリンと共にこの依頼を受けて「トリスタンの剣」を手に入れたことがあったのだ。「よう、なにか仕事を探しているのかい?」ロンドンの広場にいる冒険依頼仲介人が言った。「え~っと・・・この“トリスタンとイゾルデ”という依頼をやりたいのですが」私は、仲介人に言った。「ほう。これは、劇作家のシェークスピア氏から依頼だよ。いま構想中の劇のために、あることを調べてほしいそうだ。くわしくは本人に聞いてみてくれ」仲介人はそういうと、私にこの仕事を依頼してくれた。「やったね。受けれたよ。」私はぱんぷぅに言った。「おお。よかった。じゃあ、ランドさんよろしく・・・」ぱんぷぅは言った。「え?ぱんぷぅさんが案内してくれるのでは?」普段、私とぱんぷぅが艦隊を組んで行動するとき、海事依頼なら私が提督を、冒険依頼ならぱんぷぅが提督をやるのが暗黙の了解になっていた。そのため、今回もぱんぷぅに追従したのだが・・・。「ランドさん、前にこの依頼受けたことあるんでしょ。だから、よろしく~」と、それだけ言うと、ぱんぷぅは私の後についてきた。 この“トリスタンとイゾルデ”という依頼は、ロンドンの街中だけで終わる。私は最初、依頼人のシェークスピアに会うために、彼の家を訪ねた。シェークスピアから依頼の内容を聞き、彼のために街中で聞き込みをすることに。もう、誰に話しを聴けばいいのかわかっている私は、すぐにシェークスピアの依頼を達成することができた。その後、ぱんぷぅと共に、シェークスピアからの次の依頼“死を望んで命は残り”と、その次の依頼“愛ゆえに死す”を次々とこなした。しかし、“愛ゆえに死す”を終えてからしばらく、次の依頼が来なくなった。私とぱんぷぅは何度か依頼仲介人を往復する。ここまで、すんなり来すぎただけだろうか・・・3度目、4度目・・・そして、ようやく次の依頼“トリスタンの剣”の依頼が、仲介人のリストに並んだ。「あんた、前に、シェークスピアさんから頼まれて「トリスタンとイゾルデ」について調べてたよな?そのことか知らねえが、シェークスピアさんから話があるそうだぜ」仲介人が言う。「やっと来たね。」そういうと、ぱんぷぅは仲介人から“トリスタンの剣”の依頼を受ける。「うんうん。粘ったかいがあったもんだ」そういうと私は仲介人のところに行き、“トリスタンの剣”の依頼を受けようとした。「おっと、ランド・フォックスさん。あんた、この依頼、前に受けたことあるだろう。これは、希少な依頼でねぇ。もう、あんたには紹介できないんだ」冒険依頼仲介人はそういうと、さっさと“トリスタンの剣”の依頼をリストから消してしまった。「え・・・・。ここまで、やっておいて・・・・」私は、しばらく呆然となった。まさか、ここまでシェークスピアの依頼を達成しておいて。「え・・・・今まで、鎧とか、史跡は希少クエは見たことあるけど・・・剣は・・・」ぱんぷぅも言葉にならないようだった。私とぱんぷぅは、2人して無言でロンドン広場の冒険依頼仲介人の元から離れた。なんともやるせない気分だ。私は、気分を紛らわせるために、荷物をゴソゴソいじっていた。と、なにか身に覚えの無いものが手に触れた。手の中にすっぽり納まるカードだ。ふと思いだした、今日からこの世界にもたらされた「ポーカー」というギャンブルのカードだ。私は、気分転換にはこれしかない!と思い、さっそくその場で「ポーカー」を始めることにした。1回戦目、レイズやコールの方法がよくわからないまま、私の勝利。2回戦目、手が出来ていなかったが、ブラフを掛けて・・・失敗。ぱんぷぅの勝利。3回戦目、ショボイ手しか出来上がっていなかったが、もう一度ブラフでぱんぷぅを下ろさせようと、最高額のレイズをする・・・失敗。ぱんぷぅの勝利。ついてない日は、トコトンついてない。明日は、倍額を奪い取ってやる!しかし・・・今日も海事依頼を1つもやってない、1隻の船も沈めていない・・・
2005/06/29
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