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2020.03.15
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(修正2020/04/02)



前回、設計したこのオーバードライブ回路の説明をさらっといていこうと思う。

まずは左上の回路、これは電源を安定させる回路である。
J1に9V電池、またはアダプタから電源を供給。ダイオードD1は電流の逆流を防ぎ、
コンデンサC1は電源の交流分を取り除き、安定した直流電流を作り出す。
その後、一方は9Vとしてそのまま回路の電源として利用し、もう一方は
抵抗R2、R3の「バイアス回路」を通り、半導体回路が正常に動作する電位を上げる
状態を作り出す。(ここでは、電源の半分の4.5Vを作り出している)その後、C2で
更に交流分を取り除き、残った直流電圧分をバイアスとして、メイン回路に流している。

次にメインのエレキギターの音(信号)を増幅する回路を説明していく。
J2から流れてきた信号に、R8は入力インピーダンスを上げるための抵抗である。
インピーダンスをここに書くと、それだけで1つの記事になってしまいそうなので、ここでは、
「入力インピーダンスは通常、高くする。」
とおぼえていてくれればいい。C3は流れてきた信号から直流分を取り除くのと
同時に、一定の周波数を通すためのコンデンサである。そうして交流分だけになった
信号をR6で電流を抑え、バイアスが加わる。この前につけられているR4は、
バイアスに乗る電流を抑える役割がある。これは、オペアンプの動作には電圧のみがかかれば
いいものであり、ここに外部からの不必要な信号が流れてしまうと、ノイズの原因に
なるからである。こうして電位の上がった信号はオペアンプに流れていく。ここで、
今回使う一般的な2回路入りオペアンプの中身を見ようと思う。

オペアンプのピン8番には電源回路で作った電源をながす。そして4番をグランドに
流せば、オペアンプは正常に動くのである。
さて、回路のオペアンプU1では、「非反転増幅」+「波形のクリッピング」を
行っている。「非反転増幅」とは、入力した波形がそのままの形で増幅されて出てくる
わけで、普通に「増幅」としないのはこれもまた長くなるために割愛する。
波形のクリッピングの前についているC6はコンデンサの「ある一定の周波数を通す」
性質を利用し、回路の発振を防ぐ役割がある。そして、反対に平行に付けられたD3~6は
波形を「クリッピング」する役目がある。クリッピングを以下のように図で説明する。

このように、意図的に波形を歪ませることで、低増幅でも歪む回路を作っているのである。
ちなみに、このダイオードを取り払うと、単に信号を増幅させるブースターと呼ばれる種類の
エフェクターになる。(もしかしたら、最大に出力させるとオーバードライブのように歪むかも
知れないが、これも話が長くなるために割愛)そして、最後に付けられている可変抵抗VR2と
R9、R10は、オペアンプの増幅率を決める抵抗である。オペアンプの増幅率を決める式は、
以下の通りである。

増幅率 = (V5 + VR1) / R6

もし、VR1を短絡(0Ω)とした場合、増幅率は1で、入力信号を増幅させずに通す回路となる。
VR1を最大まで上げた(500kΩ)時、増幅率は約100倍となる。

C7は、これも「ある一定の周波数以上を通す」事で、この場合、高周波をグランドに
落としている。非反転増幅回路の場合、グランドに落ちた信号が増幅するので、低周波が
カットされた状態の信号が増幅されることになる。これらが、オペアンプU1で行われている
信号の処理である。

そして、ここで増幅された信号はC4で直流分を取り除く。R7の役目がちょっとわからなかったの
だが、流れる電流を抑えてノイズを抑える役目があるらしい。先に説明したR6のような役目だ。
そして、再度バイアスが加えられる。R5はR4同様、ノイズを抑える効果。そして、信号は
オペアンプU2に入力される。

オペアンプU2では何をしているかというと、実は増幅自体は何もしていない。書くとすれば、
「非反転増幅の増幅率1の回路」
である。これは別名「バッファ」回路といわれる。どんな役目なのかというと、
「出力インピーダンスを下げる」=「電流を流れやすくする」
ことを行う。これも入力インピーダンスの所で上げたように割愛。
(詳しくは後に書くかも知れないが、期待しないでください)
オペアンプはC5を通った後、直流分が取り除かれる。これが最終的な「増幅され、クリッピング
された信号」で、最後に可変抵抗VR2で出力を調整される。これがこの回路の動作全てである。

理解頂けただろうか?普段は何気無く使っているエフェクターも、
動作原理が分かると途端に面白くなる。

次に実装編になるが、これはちょっと後になるかも知れない。






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最終更新日  2020.04.21 18:14:17
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