Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2010/11/23
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カテゴリ: カクテルブック


バルチモア・キッセス (Baltimore Kisses)
 鉢か甕(かめ)に、鶏卵の白身ばかり六個分を入れ、メープル・シロップかメープル・シュガーを適宜な量だけ加えて甘みをつけ、充分にかき立てて泡雪に仕立て、別に壜(びん)のまま冷やしたカーラント・ワイン 【注1】 一壜を、泡雪をなほかき立てながら、初めの間は少しずつ加えて行って全部を混ぜ合わせ、四個の水呑につぎ分けてすすめます。

ビショップ (Bishop)
 ソーダ水呑に砂糖小匙(さじ)で一杯を入れ、水小匙で二杯を加えて溶かし、次にレモンの輪切二片(きれ)か又は搾り汁小匙で一杯を加え、氷の塊一個を入れ、ソーダ水を四分の三位までつぎ入れ、更にジャマイカ・ラム二注(つぎ)と、赤葡萄酒か或いはレッド・バーガンデー 【注2】 一ジガーを加え、充分にかき混ぜ合わせて氷をとり除き、麦稈(むぎから)をさしてすすめます。

ブラック・ストライプ (Black Stripe)
 ソーダ水呑に、ニュー・オルレアン・モラッセス 【注3】 を大匙で一杯とクロアクス・ラム 【注4】 一ジガーとを加え、冬期は熱湯をつぎ入れ、かき混ぜ合わせてすすめ、夏期には氷水をつぎ満たし、よくっかき混ぜ合わせ、麦稈をさしてすすめます。

ブラックソーン・カクテル (Blackthorn)
 調合器に砕き氷を入れ、フレンチ・ヴェルモットとイタリアン・ヴェルモット、およびスロージンの三種を各一ジガーずつ加え、次に香料としてオレンジ・ビター二滴とアンゴスチュラ・ビター一、二滴をたらし、充分にかき混ぜ合わせカクテル・グラスに漉してつぎ分け、レモンの皮一そぎずつを押しつまみ、浮かしてすすめます。

ブルー・ブレーヅァー (Blue Blazer) 【注5】
 銀鍍金(ぎんめっき)をかけた耳付盃(マグ)二個を用意して、その一個に砂糖小匙で一杯を入れ、熱湯で小匙で二杯位の量を加えて溶かし、次にスコッチ・ウイスキー一ジガーを加え、かき混ぜ合わせてマッチで火を付け、ぱっと火焔(かえん)が燃え上がったらば直ぐに、手早く別のマグにうつし、更に前のマグにうつし替え、この方法を四五回くり返している間に、酒精分がすっかり燃えつくしますから、そしたらナッツメグ少しをおろしかけ、レモンの皮一そぎを押しつまみ、浮かしてすすめます。

ブランデー・エンド・ガム (Brandy And Gum)
 水呑にガム・シロップ大匙で一杯を入れ、氷の塊二つ三つを入れ、別に、氷水と、ブランデーを壜のまま添えてすすめます。

ブランデー・エンド・ソーダ (Brandy And Soda)
 水呑に氷の塊二つ三つを入れ、ブランデー一ジガーを加え、ソーダ水を九分目までつぎ入れてすすめるか、または水呑に氷を入れ、別にブランデーとソーダ水を添えてすすめます。

ブランデー・ブァント (Brandy Burnt)
 小皿の中央に角砂糖二個を置き、ブランデー一ジガーをつぎかけ、マッチで火を付けて酒精分を燃やしつくし、炎が消えたらば直ぐ水呑にうつし、熱湯を八分目までつぎ入れてすすめます。

ブランデー・シャンペレル (Brandy Champerella)
 シェリー・グラスに(一)レッド・キュラサオ四分の一、(二)アニゼット四分の一、(三)シャルトルーズ四分の一、(四)コギャク 【注6】 四分の一を、プース・カフェの場合と同様、静かに段々とつぎ入れ、別に氷水を添えてすすめます。もし好みなれば、初めにシェリー・グラスの中へアンゴスチュラ・ビター一二滴をたらし、グラスの内部に流してから四種の酒をつぎ入れてすすめます。

ブランデー・カクテル (Brandy Cocktail)
 調合器に砕き氷を入れ、トッディ・ウォーター小匙で一杯、オレンジ・ビター二注、アンゴスチュラ・ビター二滴およびコギャク一ジガーを加え、充分にかき混ぜ合わせてカクテル・グラスに漉してうつし、レモンの皮一そぎを押しつまんで浮かし、別に氷水を添えてすすめます。

ブランデー・クラスタ (Brandy Crusta)
 まづカクテル・グラスの内側の縁(ふち)をレモンの薄切りで、むらのないようになでまわし、砂糖の中に伏せてレモンの露で湿らせた部分に砂糖をまぶしつかせて置き、別に調合器の中へ二つ切りにしたレモンの中身を除けて皮ばかりを起こして置きます。
 その皮の中へガム・シロップ三注、オレンジ・ビター一注、ブランデー一ジガー、キュラサオ二注及びレモンの露半個分を入れ、静かによくかき混ぜ合わせて、前に用意して置いたカクテル・グラスの中へ、まぶし付けた砂糖のしずくを垂らさぬよう、グラスの中央を目がけてつぎ入れ、静かに持ち運んですすめます。

ブランデー・デイジー (Brandy Daisy)
 中位の調合器に砕き氷を半分位まで入れて、レモン一個の搾り汁、オレンジ・コーディアル 【注7】 三注、及びブランデー一ジガーを加え、よくかき混ぜ合わせてパンチ・グラスの中へ漉してうつし、冷たいサイフォン・ソーダ水 【注8】 を九分目までつぎ入れてすすめます。

ブランデー・フィックス (Brandy Fix)
 ソーダ水呑に砕き氷を二分の一位まで入れて置き、別に中位の調合器に砂糖中匙で一杯を入れ、水中匙で二杯を加えて溶かす。次にレモン一個の搾り汁とウイスキー一ジガー、及びソーダ水呑に丁度一杯になると思われるだけの水をつぎ入れ、充分にかき混ぜ合わせて前のソーダ水呑の中へ漉してうつし、パインアップルの薄切り一片を浮かせ、麦稈をさしてすすめます。


【Bの項<下>へ続く】


【注1】 「カーラント」とはカシスやブルー・ベリーなどのスグリ類の木種のこと。従ってこのカーラント・ワインもスグリ類の実でつくったワインのことであろう。

【注2】 「バーガンデー」(Burgundy)とは、フランス・ブルゴーニュ(Bourgogne)地方またはブルゴーニュ地方産ワインのこと。「レッド・バーガンディー」とは、ブルゴーニュ産の赤ワインのことを指すのだろう。

【注3】 「ニュー・オルレアン」とは米国南部「ニュー・オーリンズ」のこと。「モラッセス」(「モラセス」とも表記する)は「廃糖蜜」のことで、砂糖を精製する時に発生する糖分以外の成分を含んだ黒褐色の液体。米国の一般家庭ではよく食用に利用する。

【注4】 「クロアクス・ラム(Croix Rum)」とは、カリブ海の米領ヴァージン諸島の「セント・クロイ(St.Croix)島」産のラムを指す。

【注5】  現代の一般的表記なら「ブルー・ブレイザー」。カクテルの父とも言われるジェリー・トーマス(1830~1885)が生んだ代表的なオリジナル・カクテル。

【注6】 ご推察の通り、「コギャク」とは「コニャック」のこと。

【注7】 「コーディアル」とは身体を元気づけ、刺激する強壮作用のある食品、主に飲み物のこと。英米では、コーディアルは極めて甘い、(たいていは人工的に)濃縮されたノンアルコール飲料を指し、水で薄めて味わう。オリジナルのカクテル「ギムレット」は、生ライムジュースではなく、ライム・コーディアルを使用することで有名。「オレンジ・コーディアル」とは従って、薄めて飲む濃縮オレンジ・ジュースのような甘口飲料か。

【注8】 「サイフォン」とはコーヒー・サイフォンのように文字通り、器具・装置のことである。この「サイフォン・ソーダ水」という表現は、天然ソーダ水との比較として、秋山氏は用いているのかもしれない。


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Last updated  2020/11/10 07:40:25 PM
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うらんかんろ

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Comments

汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

Free Space

▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。 ▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
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