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March 7, 2018
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カテゴリ: 教授の読書日記
入試業務に携わっていると、普段、あまり付き合いのない他の科の先生方と一緒に仕事をするようなこともあって、そういう先生方から案外面白い話を聞くことが出来たりする。まあ、入試業務の余滴みたいなもんですな。

 で、最近もそういうことが一つありまして。

 心理学系の若手のM先生とお話する機会があって、その先生は今、初の著書を出そうかどうしようか、考え中ということだったんです。

 そう聞いて、「おお、いいじゃないですか」とけしかけると、その先生曰く、高校時代の友人に、今、バリバリと仕事をしている売れっ子の学者がいて、その人の活躍を見る度に、自分も本を出して、少しはいいところを見せたくなる、というのですな。

 で、「ん? その友人というのは誰?」と尋ねると、「千葉雅也」とのこと。

 え、千葉雅也って、『勉強の哲学』を書いた人? あらまビックリ。そうなんだ。 

 で、さらに詳しく聞いてみると、M先生と千葉雅也氏は宇都宮高校での同級生だったと。さすが栴檀は双葉より芳し買ったらしく、千葉さんという人は高校時代から人並みはずれた抜群の頭の良さだったそうで。

 で、ジル・ドルーズとか研究しちゃった揚句、『勉強の哲学』書いて、世間的にも有名になったわけですが、私にとって面白かったのは、千葉さんという人が『勉強の哲学』を書くに当たって、自己啓発本の文体を研究した、という話。要するに、難しいフランス哲学のことなんか書いたって本は売れないので、売れる本を出すには、自己啓発本的なものにするのが一番、という戦略を、千葉さん自身が持っていたと。

 っていうことは、ワンフレーズ毎に改行するってことでしょうな。

 実際、『勉強の哲学』を見ると、段落が短くて、結構一文毎に改行していたりする。なるほど、これはそういう理由なのね。

 ま、とにかく、『勉強の哲学』の背後に自己啓発本あり、ということが、千葉さんの高校時代の友人の口から聞けたのは、ちょっと収穫だったかも。

 だ・け・ど・・・。

 実は私自身、ごく最近『勉強の哲学』を買って読もうとしたんですけど、ちょっとね、読めないんだよね。

 何だろう、年齢差なのかな。ああ、若いな、って思うだけで、啓発はされないわけ。この歳になると、なかなか同時代の若い人の本は読めませんな。若くても、昔の人の本ならいいんだけどね。例えば幸田露伴が40歳の時の本、とかだったら、啓発されるだろうからね。

 ま、とにかく、入試業務にかこつけて、今まであまり話をしたことがない先生と話をしたのは、ちょっと面白かったですな。





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Last updated  March 7, 2018 11:39:33 PM
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Re:入試業務の余滴(03/07)  
町田市民 さん

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