After22

ACL2.診断結果への疑問

2.診断結果への疑問(受傷翌日~受傷2ヵ月後)
日時 経過及び症状
受傷翌日~ 相変わらず、介助なしでは歩けない。
家の中で移動するのにも、左足を地面に着くと激痛が走るので、ままならない。

薬局で購入した膝用サポーター を装着し、
ケンケン、つかまり立ち、座りながらの移動など、あらゆる移動手段を駆使するも悪戦苦闘。

病院に行きたいが、あいにく GW中 でいつもの病院は休み。
救急病院も考えたが、「怪我は腰とも関係があるのかも」と思い、休みが明けるをひたすら待つ。

この期間は移動が本当に不便で、特に入浴は一番苦労した気がする。
受傷5日後
2004/05/06
いよいよ待望(←普通なら逆ですよね)のGW明け。休みを取って、掛かり付けのI整形へ。
やはり靭帯の損傷のようだ。 「左膝外側側副靭帯損傷」 と診断される。
「半月板」は大丈夫なようだ。

この診断は少し 意外な感じ がした。
事前に調べた限りでは、靭帯の損傷はほとんどが前十字靭帯や内側側副靭帯。
外側側副靭帯の例はほとんど見つけられなかったのだ。
しかし、素人だし、膝の外側が痛むのも事実なので、無理やり納得。

腰痛との因果関係については何の説明も無かった。
腰痛で通院していた事実さえないような感じだったので、 少し不信感を抱く
松葉杖 を借り、湿布を処方してもらって会社へ。

会社では、突然の松葉杖にみんな驚く。プライベートでの怪我なので、本当に恐縮だ。
受傷6~20日後 慣れない松葉杖に戸惑いながらも、何とか生活は可能。
膝用サポーターは手放せない。

通勤は自転車通勤から、許可をもらってマイカー通勤に変更。
日が経つにつれ、腫れも徐々にひき、痛みも和らいできた。
受傷20日後
2004/05/21
サポータを装着した状態でなんとか松葉杖で歩けるようになったので、杖を返却。
しかし、階段は一歩一歩で無いと歩けないし、走るのは到底無理な状態。

膝の外側の痛みはまだ治まらない。
人込みで転倒したりするのが怖いので、まだマイカー通勤。
受傷3~4週間後 膝の外側の痛みがまだ治まらない。

所属チームの練習を見に行ったりしていたが、
症状の改善が見られない日々にちょっと苛立っていた。

診察も相変わらずの 「触診」と「湿布を処方」のみ
湿布の張り過ぎか、患部の皮膚が剥がれて痛い。
このままで 本当に直るのだろうか、と不安 になる。

ここで医者から「半月板損傷」の可能性を示唆される。
受傷4週間後
2004/05/27
半月板損傷かどうかの確認のため、
膝の内部を別のN病院で MRI(磁気共鳴装置) により撮影。
金属類は撮影中はNGらしく、ほとんど外すことが無かった結婚指輪を外すのに苦労した。
~受傷5週間後 MRIの結果がなかなか出ず、悶々とした日々を送る。
症状は相変わらず改善しないまま。
受傷5週間後
2004/06/06
所属チームの 合宿に参加
といっても練習など出来るはずも無く、出来る範囲で手伝うだけであった。

何の問題もなく動けるみんなを羨ましく思い、参加した事を少し後悔した。
1ヶ月以上経っても、復帰の目処がたたないことにまた苛立つ。
~受傷6週間後 まだ、MRIの結果が出ない。
症状は 改善しないどころか悪化している 気がする。
正直、 サポーター無しでは生活できない
膝の外側が 引っかかるような感じ で痛く、階段の歩行が特に辛い。
半月板損傷は間違いないと予感する。

足が細くなっていることや、 筋力の低下 に気付く。
全く運動をしていないので仕方がないのだが、復帰が遠のいていくのを感じる。
受傷6週間後
2004/06/15
やっとMRIの結果が出る。
診察したI整形と、撮影したN病院の両医師の 所見が一致 したらしい。
結果は予想通り「左膝外側側副靭帯損傷」と「左膝外側半月板損傷」。

続いている痛みは半月板損傷によるもので、
症状の改善には 内視鏡による手術 が必要との事。
手術には 1~2週間の入院 が必要。また、設備が整った別の病院で可能だそうだ。
転院先の候補をいくつか教えてもらう。
~受傷8週間後 手術を決意 し、会社へ入院する必要があることを報告。

インターネットでいろいろと情報を集める。
結局、市内のM病院に転院することを決め、紹介状を書いてもらう。
受傷2ヶ月後
2004/06/29
紹介状とMRIのフィルムを持ってM病院を受診。
この時まで、半月板損傷で1~2週間の入院で済むと思っていた。

診察では、今まで見た事がない簡単な手技テストを施され、
その後、フィルムを見せたり、症状を説明したりなど、かなり時間が掛かったように思う。

結果、 「左膝外側半月板損傷」は間違いない らしい。
ただ、それだけではなかった!
膝の可動域やロッキング現象、MRIの結果から、「左膝外側側副靭帯損傷」ではなく、
何と 「左膝前十字靭帯断裂」である ことが判明。

「えっ、外側じゃないの?今までの診断は?二人の医師の診断は?」
動揺し、矢継ぎ早に質問する僕に対し、新しい担当医はゆっくりと、論理的に説明する。

「前十字靭帯」が非常に重要な靭帯であること。
伸びたり切れたりした靭帯は、 自然治癒することはほとんど無い こと。
従って、損傷も断裂も結局は同じで、機能していないのには変わらないこと。
スポーツを続けるには、 再建手術 の方がいいということ。
それには 1ヶ月の入院+半年以上のリハビリが必要 であること。
手術をしない選択肢もあるが、半月板損傷の再発は否めないこと。
「前十字靭帯損傷」は 整形外科医でも診断が難しい ということ。
などなど・・・・

新しい担当医の詳細な説明を受けずとも、今までの症状から多少は思う所があった。
もともとの掛かり付けの医師への不信感が日毎に募っていたので、自分なりに調べていたのだ。
ただ、それがどんなことなのか分かるにつれ、
「そんなことない、そうでないようにあってほしい。」という思いが強くて、
自分自身はそれを受け入れないようにしていたのだろう。


手術するかどうか、心では決まっていたが、その場では即答を避け、
とりあえずこれ以上、半月板損傷を進行させないために、
今まで見たことない、 ごつい医療用膝サポーター を購入して、病院をあとにする。

帰宅途中、何でもない段差に足を取られて転倒した。
膝の痛みを再認識し、改めて 手術を受けることを決意 したのが記憶に残っている。


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