忘れられないお客さん・1


何年経っても今でも思い出すくらいにインパクトの強い人って、結構多い。
まぁ、美容院って場所自体が結構独特なところで、ふだん、なんてことない大人しい人が、急に傍若無人な態度を取ったり、人には言わないことをつい、ここでは言ってしまったり・・・ていうのが結構多い。

まずは希望の髪形で笑わせてくれた人。
先生のヘルプ時代のことである。
おばあちゃん(でもまだ、60くらい?ほとんど白髪)がやってきた。
私が「今日はどうなさいますか?」と聞くと、顔を赤らめてうつむき加減にこう答えた。
ダイアナ妃にしてください
笑いをこらえて裏にいる先生に報告に行く。「先生~!○○さん、今日はダイアナ妃になりたいって言ってます~!!(笑)」
先生はまじめな顔で怒鳴った。「帰ってもらえ!」(でもその後、先生はちゃんと説明してた・・・。「ダイアナ妃になるには、パーマだけじゃダメなんですよ~
、毎日、ちゃんとブローされますか?」って・・・。)

こういう人は多い。
その他、やはり先生の客で、50代のアトピーのおじさん、髪の毛ちょっと薄めが持って来た雑誌の切り抜きは 馬にまたがるリチャード・ギア だった・・・。
何も馬にまたがらなくても・・・・・。

あと、毎回ジャニーズの誰かの切り抜きを持ってくる人がいた。
彼は結構かっこよかったので(でも結婚してたけど)シャンプーはいつも後輩と取り合いだった。
ある日、「今日は誰の切り抜きかなぁ~」などと、言っているのが聞こえてしまったらしく、彼はそれっきり、切り抜きを持ってくるのを止めてしまった・・・。

あるお姉ちゃんは、すごく申し訳なさそうに「すいません・・・。図々しいのは百も承知ですが・・・。ミポリンにしてください・・・」と言った・・・。

さて、ここで誤解されると困るのですが、切り抜きは大歓迎なんです。
ただ、ダイアナ妃とか、馬に乗ったリチャード・ギアってのがあまりにも、突飛だったので印象的だった、ってだけで・・・。
芸能人の名前を出してくれるのももちろん、大歓迎です。
しかし、この店に前回カットしてもらいに行って、後輩を指名して「ジュリア・ロバーツにして」と言ったら、その後輩には「帰ってください」と言われ、隣で仕事をしていたTさんはわざわざ手鏡を目の前に持って来てくれた・・・・。
まぁ、このようにあまり身の程知らずなのは裏で笑いものになる可能性大ですので気をつけましょう。


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