風とこころ

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コントw5

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・・・・しゅーりょー。(終了)





『シクシクシク。』

「まあ、まあ。そう泣くなって。なあ?」

試着室の隅で泣いている女の子・・・のような格好をした少年をなぐさめる、後ろから見ると男の子のような少女。

さきほど、少女もとい管理人に一生の恥を写真に収められてしまったオル・ゴールは泣いているところである。

「えーと、次にオル・ゴールにしてもらいたいことがあるんだけど~vv」

「な、なんデスか?(汗)」

「ゼロスの格好になってくれない?」

「ハア?」

オル・ゴールはワケがわからないというような顔をした。(実際ワケがわからない。)

「だ~か~ら。ゼロスの体になってくれってこと。」

服はそのままね?と付け足す管理人。

オル・ゴールは管理人の意図がわかってきた。

「マ、マサカ。そんナ・・・ゼロスさんに怒られマスよ。」

「いいのいいの。あいつには買いもんに行ってもらったから。気づきゃーしないって。」

「デモ;」

「いいからいいから!さあ、どんとしたまえ。」

「・・・・・。(汗)」

これ以上言うと管理人が、ぶちぎれるかもしれないと思い、何も言わずに本体である仮面を取り出し、顔に付けた。

そして、仮面を外すと違う少年のものになった。

それまでの間、管理人は試着室の前にドンと立ち、自らが壁になるようにして中が見えないようにしていた。

仮面を取り終えたオル・ゴールに管理人は一言。

「おっしゃ!!んじゃ、また写真とりまっせ~vv」

「ええ~;」

空しくも響くオル・ゴールの声に管理人が気にするはずもなく、写真撮影会は続いた。

不吉な影が近づいているということを知らずに。



つづく。





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