2008年04月28日
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 「善治郎。女衒の善治郎。この恨み、晴らすゾォォォー。タツとヤヨイの恨み、晴らすゾォォォ・・・」がしゃがしゃと足踏みしながら女たちが呪わしき声を発する。蒼白い鬼火のような松明を手にしたおなごばかりの幽霊武者の軍団が善治郎の家を取り囲んだ。「取り殺される・・・もう、だめだ」善治郎は恐ろしさのあまり、小便をちびって腰を抜かしてしまう。「ゆるしてくれえええ!」「!善治郎ッ」裸足で土間に飛び出した善治郎が、景虎たちの制止も聞かず家の外へと飛び出した。「死なせたタツとヤヨイには本当に悪いことをした。あれは間違いだったと悔いておる。命ばかりはお助けを!命ばかりは・・・ギャアアア!」命乞いをする善治郎めがけて鬼火たちが飛びかかり、その身体がボウッと火柱をあげて燃え上がった。おなごを粗末に扱った男達に天罰をくだす女怨霊大将・琵琶島姫。琵琶島姫の正体が怨霊となった妻・春姫だと考えた景虎はその正体を探ることになって・・・。
 「真皓き残響 炎の蜃気楼(ミラージュ)邂逅編」シリーズは、養父・上杉謙信公の命を受けた主人公の上杉三郎景虎が仲間の夜叉衆たちを率いて怨霊退治の旅に出ることになるというストーリーです。景虎は上杉景勝との後継争いに敗れた結果、御館の乱で死んでしまいました。無念の思いで死んだ景虎は怨霊大将となって越後の国を荒らしまわることになるのですが、天上の上杉謙信に呼び出され「名代として怨霊たちを調伏してほしい」と命じられます。そして、佐渡の流刑者に換生(換生とは持ち主の肉体を完全に乗っ取ってしまうことです。一時的に体に乗り移り操る憑依とは違います)し、この世に甦った景虎は戦乱の世で荒れ狂う怨霊たちを謙信公から与えられた毘沙門天の力で鎮めることになっていきます。換生という罪深い行為、かつての仇敵・直江信綱や価値観が全く異なる安田長秀を仲間にするなど戸惑うことばかりですが景虎は越後と謙信公のため頑張ります。
 現代を舞台とした「炎の蜃気楼(ミラージュ)」シリーズ本編とは違い、この「真皓き残響 邂逅編」シリーズは戦国時代の越後を舞台としています。戦国時代当時の景虎が置かれていた状況や上杉謙信のエピソードなど本編とはちょっと異なる戦国時代の雰囲気が描かれていて興味深かったです。景虎の妻だったという人の話や複雑な上杉家の人間関係をめぐる因縁など景虎のことが色々分かってとても面白かったです。それにしても今回は怨霊になった姫君たちが男達に復讐をするという展開なのですが、姫君たちに振り回される晴家の姿にビックリしました。私にとっては柿崎晴家=門脇綾子というイメージが強いみたいです。それから怨霊になってもオシャレに気を遣う姫君たちは意外と親しみやすい感じでした。
 ジャンルは戦国退魔アクション・ファンタジー。戦国時代の歴史やアクションが好きな人にお薦めです。<終>


真皓き残響 炎の蜃気楼邂逅編シリーズ


炎の蜃気楼(ミラージュ)シリーズ1巻 本編は40巻ほど出ています

「真皓き残響」シリーズは、「炎の蜃気楼(ミラージュ)」シリーズの外伝的プレストーリーです。本編の400年ほど前のストーリーなので本編を読んだことがある方も読んだことがない方もそれぞれ楽しめます。









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最終更新日  2008年04月28日 12時05分08秒
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