2010年01月03日
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 シャーネという名前は、母親がつけたと聞いたことがある。顔も見たことがない母親だが、その名前だけが唯一のつながりと信じて今まで母の存在をうっすらと感じていた。母親にこがれることはなかったが、この名前は自分にとっては大事なものだ。父が呼んでくれる名前だから。私と父さんのつながりを証明してくれる言葉だから。感謝はしている。父さんに名前を呼んでもらえるだけで嬉しかった。構ってもらえるだけで嬉しかった。私には・・・父さんの他に何も存在しなかったのだから。それは今でも同じことだ。私の世界には父さんの他には何もない。何も要らない。閉じられた世界で私は充分幸せだった。それなのに・・・あの男は、私の殻にあっさりと穴を開けて入り込んできた。幼い頃に父に読んでもらった童話の中に出てくる存在のように。白馬の王子というよりも・・・どんな反則もやってのける邪悪な魔法使いのように。シャーネとクレアの奇妙なラブストーリーは・・・。
 「バッカーノ!」シリーズは、「錬金術師が悪魔を呼び出して作った不老不死になる」酒を飲んでしまったギャングやテロリストやマッドサイエンティストやバカップルたちが何百年にも渡ってバカ騒ぎを繰り広げることになるというストーリーです。シリーズ通しての主人公は存在しておらず、大勢の主要登場人物たちが入れかわり立ちかわりストーリーを進めていくことになります。今回の中心人物は口をきくことができない美女シャーネ・ラフォレット。本気で世界を滅ぼそうとしていたテロリストの父親ヒューイに育てられた彼女は、自分を実験動物としてしか見ない父親を助けるため健気に頑張ります。そんな彼女の前に現われたのが常識を超える強さを持った最強の殺し屋クレア・スタンフィールド。惨劇の豪華列車で運命的に出会った二人は普通では考えられない恋愛をすることになっていきます。
 1931年、アメリカを横断する豪華列車フライング・プッシーフット号で起こった異常な惨劇。アルカトラズ刑務所に送られる予定の父ヒューイを救おうとしていたシャーネは、鉄道ジャックを計画して列車に乗り込みました。しかし、その列車にはヒューイのテロ組織以外にもギャング集団や殺し屋たちが大勢乗っていて、そんな中でシャーネは圧倒的な強さを誇る殺し屋クレアと出会うことになったのです。鉄道ジャックを阻止したクレアにリベンジを誓うシャーネは「マンハッタンで待ちます」という書き置きをクレアに残します。一方、シャーネの書き置きを見たクレアは「シャーネがクレアのことが好きで会いたい」のか「シャーネがクレアを殺したいから会いたい」のか分からず悩みながらも「シャーネに俺のことを好きにさせてみせる」と決意してマンハッタンでシャーネを捜すことになるのです。シャーネは基本的に無口で無表情なので何を考えているのか分からないキャラクターです。また、クレアもあまりに常識はずれ過ぎて理解し難い人物です。そんなシャーネとクレアの目を通して見る「バッカーノ!」の世界はいつもよりも常識外れ満載でとても面白かったです。特に喋ることができないシャーネの心情が綴られるシーンは新鮮でした。
 ジャンルは不死者バカ騒ぎアクション・ラブストーリー・ファンタジー。アクションやラブストーリーが好きな人にお薦めです。<終>



バッカーノ!シリーズ


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最終更新日  2010年01月04日 16時01分25秒
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