2010年09月17日
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 「あら、誰か来たみたいよ」しかし父も、給仕をしている家政婦にも聞こえなかったようだ。(落し物を届けに来ました)落し物?「違うよ、人間の来客じゃねえ」ニコがひくひくと鼻を動かす。椅子から降りた彼が窓を開けると、大きな黒いものが窓をふさぐようにして突っ立っていた。「何だ?おまえ」(すみません夜分に)闇夜の壁みたいなものがうごめく。お辞儀をしたのだろうか。外見は不気味だが、意外と礼儀正しい妖精だった。「落し物って何なの?」立ち上がり、リディアも窓辺の妖精に問う。(これです。私のねぐらの側にあったのですが、これは明るすぎて眠れません。あるべき所にお返しします)真っ黒な墓守妖精が持って来た謎の宝石に導かれ、リディアは幽霊屋敷に行くことになって・・・。
 「伯爵と妖精」シリーズは、妖精が見える主人公の少女リディアが復讐に燃える美貌の青年エドガーに口説かれてイギリス王室を狙う災いのプリンスと対決することになっていくストーリーです。妖精を操る宿敵プリンス。エドガーはプリンスに対抗するために青騎士伯爵(妖精国伯爵)の地位を手に入れようとしますが、エドガー自身は妖精を見ることができず妖精の知識もありません。そのため、エドガーはリディアを妖精博士(フェアリー・ドクター)として雇い、利用しようとします。プリンスとの激闘を乗り越えていく中、エドガーとリディアはしだいに愛し合うことになっていき、二人で協力して妖精が関わる不思議な事件に立ち向かうことになるのです。
 幽霊屋敷で開かれる謎のオークション。最近すれ違ってばかりいたリディアとエドガーは幽霊屋敷で思いがけず出会ってケンカをしてしまいます。そんな時、性悪な小鬼妖精(ボギービースト)に背中を押されたリディアは、身体を残したまま精神だけを鏡の中に閉じ込められてしまうのです。元の世界に戻るため「月が出なくなった幽霊屋敷」の謎を解こうとする精神体のリディア。一方、エドガーは精神が抜けて本能と欲求のおもむくまま行動するようになってしまったリディアに戸惑うことになります。エドガーの側にいてずっとニコニコしているリディア、リディアの体のあちこちにキスをしまくるエドガー、猫妖精ニコのふさふさした尻尾に頬擦りするレイヴン、など意識が抜けてとんでもない行動を繰り広げる登場人物たちの様子がとても面白かったです。それにしてもニコのふさふさ尻尾は皆に大人気。読んでいるうちに、私も尻尾に触りたくなりました。
 ジャンルは妖精謎解きラブストーリー・ファンタジー。ラブストーリーやファンタジーが好きな人にお薦めです。<終>
伯爵と妖精(あいつは優雅な大悪党)

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伯爵と妖精シリーズ





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最終更新日  2010年09月27日 08時24分20秒
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