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里山暮らし、ときどきヨーロッパ・ロングステイ
●坂本長利のひとり芝居「土佐源氏」
春爛漫の里山に、嬉しいお客様がやってきた!
1月31日の
「ひとり芝居 」
でご紹介した坂本長利さん、その人です。、
初めてお会いしたのは、冬の冷たい雨が降る、年の初めの頃でした。
「秦野にも来て頂けますか?」と聞いたら、
「はい、必ず‥」と、微笑みながら頷いてくれた。
約束どおり、ホントに来てくれました。
という訳で、伝説のひとり芝居「土佐源氏」が
秦野でも幕を開けることになりました。
2009年6月13(土)・14(日)です。
「坂本長利 ひとり芝居」 in 秦野
あの土佐源氏が秦野盆地にやって来る!
記念すべき1111回めが我が町・秦野で光栄です。
開催場所は以下の三箇所!
どこかに会いに来て下さい‥
・6月13日(土)昼の部 小蓑毛の古民家(松下家) 1:30pm開場 2:00pm開演
・夜の部 山の中のお蕎麦屋さん・石庄庵(野外) 6:30pm開場 7:00pm開演
・6月14日(日) 昼の部 秦野市・東光院本堂 1:30pm開場 2:00pm開演
・チケット入手先 各開催場所の他
秦野駅前 カネマス書店
鶴巻温泉駅前 エノモト書店
秦野上公民館でも取り次ぎます。
雲海が広がる山深い里山と外界を結ぶ一本の道は、
俳優・坂本長利が40年間かけて演じ続けた「土佐源氏」の
旅の道にも似て‥
・詳細はスローフード秦野
公式HP
で。
2009-05-01
例年のごとく「何処にも行かないGW派」の
リミン宅ですが、緑の風に誘われるように
我が家から半径10キロほどの円の中を飛び回っております。
まずは、6月の「ひとり芝居・土佐源氏」の上演会場として
本堂を貸して頂いた「東光院」まで資料等をお届けに。
チラシやチケットですが、切ったり、ハンコ押したり、
ルーレットで切り取り線つけたり、ナンバリンクしたりと、
ウチの彼と二人、最初は学園祭のノリだ~と笑っていたのが、
そのうち、夜なべ仕事の内職みたいだね‥と二人とも無口に‥
ここに下見と打ち合わせに行ったときに、
山田ご住職から禅宗の寺だと伺い、そういえばリミンの家も
同じ禅宗で、大本山は福井の永平寺だったっけ‥と気が付いて、
「小さなつながり」を発見して、ちょっと嬉しかったです。
それやこれやで、
もと博労のおじいちゃんの女遍歴、色ざんげ?
それとも人の心の深淵か。
語るは、寺の本堂とは、これ如何に?
幻の
「土佐源氏」
に、あなたもぜひ会いに来て下さい‥。
2009-05-28
「
土佐源氏
」
俳優・坂本長利が、1967年の初演以来
およそ40年以上にわたり、たった一人で演じ続けている。
坂本は、今年、劇中の老人と同じ八十歳を迎えるという。
『あんた、よっぽどの酔狂もんじゃの、
乞食の話を聞きにくるとはの‥』
※1985年、英国エジンバラ国際演劇祭で絶賛を博し、
同時招聘の「蜷川幸雄マクベス」を向うに廻して、
帰国後、第24回紀伊国屋演劇賞を受賞した。
※「土佐源氏」は、民俗学者・宮本常一著
「忘れられた日本人」(岩波書店)の中に収録されています。
●本日タウンニュースにも掲載されています。(5月28日号)
●
日本インターネット新聞
●Yahoo!地域情報
菖蒲
●Yahoo!地域情報
小蓑毛、寺山
..............................................................................................
★そんなこんなの大宣伝!が、
終わったところで
オマケ
の話。
えーと、今、読み返したら2007年05月30日というから、
ちょうど2年前なんですね。(もうそんなに経つのか‥早いね)
その日の日記
に書いている女優「小林トシ江」さんというのは、
前にも話したけど、ウチの彼の同級生なんです。
坂本長利さんが秦野に打ち合わせにみえたとき、
ウチの彼が何気に『女優の小林トシ江を知ってますか?』と聞いたのです。
すると『知ってるどころか北の国から~初恋編で夫婦役で共演しましたよ』と。
えーっ!思いがけないところで、繋がりました!
しかも‥
『北海道のロケ先で、撮影待ちが長引いたことがあるんですが、
この際、以前から倉本聰が見たがっていた土佐源氏を、急遽、
演れということになって‥
衣装や道具は東京から送らせましたが音響を入れる人がいない‥
それで、以前一度だけ観たことがあるというトシ江くんに
適当な間に音を入れろと頼んだのですよ。
やはり、勘がいいんですね。
なんとか急場を凌ぐことができました。
懐かしいですね‥トシ江くん、宜しくいって下さい』
と、おっしゃるではありませんか!
そりぁ、同じ俳優なんだから、しかもベテラン同士、
どこかで会ったり、共演したりすることもあるでしょう。
でも、「土佐源氏」の音響を手伝って、
急場をしのいだ役者はめったにいないと思う~~と
私たちもその奇遇に驚いたり、喜んだり!
早速、この話をトシ江さんに電話で伝えてお誘いしたら、
『うん、北海道で、チョーリさんに突然そう云われたことあったねー』
というわけで、小林トシ江さん、
秦野の6月公演に再会かたがた駆けつけてくれることになりました。
舞台裏のもう一つのドラマですね。
これだから人生は面白い!
秦野公演は全3回。
あなたも
何処か
に会いにいらして下さい‥ね
2009-06-09
私が土佐源氏とはじめて会ったのは、
冬の冷たい雨が降る、年の初めの頃だった。
東京の住宅街の一角、とある洋館ギャラリーに、
吸い込まれるように集まる不思議な人々は、
伝説のひとり芝居「土佐源氏」を捜し求めて、
この日、ようやく辿り着こうと、途を見つけた人たちだ。
雲海が重なる幽玄な世界と外界を結ぶ一本の道は、
俳優・坂本長利が40年以上の時間をかけて歩き続ける
「土佐源氏」の旅の道にも似て‥
「あちら」と「こちら」の二つの世界をつなぐ道だろうか。
もしかしたらこの道は、碧の水が一瞬の煌めきを放っている
深い淵へと誘い込む入口へと続いているのかもしれない‥
「秦野にも来て頂けますか?」と聞いたら、
「はい、必ず‥」と、静かに頷いてくれた。
それから半年‥
旅の途中で水無月の頃、
里山(秦野)に、約束通り立ち寄ってくれたことを
心から嬉しく思う‥。
2009年6月13日(土)
「土佐源氏」1111回目となる秦野公演は
松下さんちの古民家から始まりました。
「ホントにこんな山の中で芝居なんてやるの?」
そう思った人はきっと多かったのでは?と思います。
道が分らず通り過ぎてしまう車、
途中にあるお蕎麦屋さんで聞いてきましたという人や
道に迷ってこの辺をグルグルまわってしまったという方も‥
古民家のなかでは着々と準備が進んでいます。
照明チェック、音響チェック、動線の確認、
昼間の上演なので暗幕を張って暗くしたり‥と、
ひとつの舞台を作るというのは大変な作業なんですね。
速報
のページで書いた女優の「小林トシ江」さん、
朝早くから駆けつけて秦野のお母さんたちと一緒に
おにぎりを握ってくれたり、ほとんどスタッフの一員に。
トシ江さんも偶然の「土佐源氏」繋がりに驚いていました。
おにぎり、山菜、採れたてタケノコ味噌炒め、
秦野のお母ちゃんの味が並びます。
まずは、みんなで腹ごしらえ、
さあ、いよいよ長い一日の始まりです。
開場前から続々とお客様がみえて受付が始まり、
お弁当を持ってきた人もいるのでお茶をお出しして、
「お菓子の家」
でご紹介したヴァニラ渡邊さんのお菓子が
古民家「台所即売会」になったりと、大賑わいでした!
そして、暗闇で蝋燭に火を点すところから、
私たちは「土佐源氏」の世界に引きずりこまれていくわけですが‥
上演中の写真撮影は出来ません。
それに、この鬼気迫る世界は画像じゃ伝わらないと思います。
カーテン・コールでは、
「北の国から~初恋編」で妻役を演じた小林トシ江さんが
数十年ぶりの再会と公演を祝して花束をお渡ししました。
息つく暇もなく、
夜の部公演の準備に取り掛からなくてはなりません。
おなじみ山の中のお蕎麦屋さん「石庄庵」
夜の部はここの野外で上演します。
こちらでも入念なチェックが続きます。
秦野市長の古谷さんが奥さまとご一緒に
早々と観劇にお見えになったのを皮切りに、
この後は、怒涛のようにお客様が詰めかけて、
もはや写真を撮る余裕はありませんでした‥。
今回も例のごとくスローフード秦野の女性たちが
早朝から大活躍だったのですが、証拠?写真もなく
ごめんなさい。本当にお疲れさまでした。
そして‥
夜の舞台はまた一段と幻想の世界、
蛙の鳴き声、水の音、木々を渡る風の気配‥
里山の音や匂いがそのまま舞台です。
蝋燭の炎のゆらぎは、人生のゆらぎにも似て‥
月の光と、一本の炎の中に浮かび上がる
隣り合わせの「生」と「死」は、どんな人間にも、
人それぞれの弾け輝く瞬間があるということを、
思い出させる内観の時間がそこにありました。
上演中、舞台の上に蛙が一匹遊びに来て
30分ほどそのままじーっと聞き入っていたそうです。
終演後は、
石庄庵の店内で「坂本長利さんを囲む会」が。
大勢の人が残り大盛況でした。
●長い一日が終わって‥
翌日・14日(日曜日)
秦野公演の最終日、
実に1113回目の公演場所は、
秦野市菖蒲にある禅寺「東光院」本堂です。
二日間で3公演という過密なスケジュールを
引き受けて下さった長利さん、ありがとうございました!
土佐源氏と出逢えた幸せを神に感謝しています。
お別れの時間が近づいて‥
『秦野っていいところだね。
ここで演りたいなと思う場所がたくさんある処だ。
僕も引っ越してきたくなってきた‥』
長利さん、何より嬉しいお言葉でした。
また来て下さい!
「どんなもんだい」と自慢する
我が町・秦野でお待ちしています。
●神奈川タウンニュース2009年6月18日号掲載
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