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2026.05.03
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カテゴリ: 温泉
このところ未音亭の黄金週間といえば、連休の谷間を狙って一泊二日の「温泉×(かける)ワイナリー」巡りが定番。これまではもっぱら群馬・栃木、長野、山梨といった亭の西方にある名湯を訪ねて回りましたが、今年は進路をあえて北に取り、隣県福島の「いわき湯本温泉×とみおかワイナリーツァー」に出かけました。これまでずっと避けていた震災と原発事故の現場に立ち、そのつめ痕を自らの目で確かめるとともに、復興にむけて前を向く人たちから元気のお裾分けを頂くのが目的です。



目的地は比較的近場ということで、寄り道しながらゆっくり北上することに。家人が運転する車で常磐自動車道を日立中央で降りて国道6号へと走り、近くのJR日立駅に寄って展望台で太平洋を一望した後、まずは「勿来の関」があったとされる県境の場所へ。



勿来の関は、奈良時代から平安時代にかけて奥州との境に置かれていたという古三関のひとつとして有名です。が、実は歴史資料中には明確な記録がなく、和歌などの文学作品の中でのみ知られるとのこと。同じ福島県内にある「白河の関」(一昨年に南会津・二岐温泉にお出掛けついでに訪問)については、江戸時代の末に白河藩主・松平定信が歴史的・地理的調査(発掘調査も含む)を行い、その場所が確定しているのとは対照的です。当地は公園として整備されていて(文学歴史館も併設)、新緑の間にまに小野小町のそれをはじめ数多くの歌碑が立てられていました。



次に向かったのが小名浜港にある「アクアマリンふくしま」(ふくしま海洋科学館)。巨大なガラス張りのドーム屋根が東京・有楽町にある国際フォーラムを思い起こさせます。



ここは環境をテーマに掲げる水族館で(2000年に開館)、日本近海やアジア・オセアニアの海洋生物に加えて淡水・気水圏の生物も展示し、巨大水槽にはイワシの大群などが舞っています。また、サンマの飼育やシーラカンスの生態撮影など、学術的にもユニークな研究を行っているようです。




ちなみに東日本大震災では当施設も4メートル超の津波に襲われ、交通網の遮断や原発事故の影響で燃料や餌が枯渇した結果、展示の9割を占める海洋生物20万匹が全滅するという大被害を被ったそうです。にもかかわらず、関係者の努力によって4ヶ月という短期間のうちに営業再開にこぎつけたとのこと。いまでは震災の痕跡はすっかり消え、当時のようすは写真パネル等で伝えられています。

水族館の長い順路をゆっくり散策しながら出口に辿り着くと、すでに閉館時間も間近の夕刻4時を大きく過ぎていたので、そのまま当日の投宿先であるいわき湯元温泉・古滝屋へ直行。

お宿のウェブページ によると、古滝屋は創業1695年という老舗旅館で、100%源泉掛け流しの湯がご自慢の宿です。とはいえ、大浴場入り口にある解説を読むと、お湯は旧常磐炭鉱の鉱底を掘って湧出した毎分5000リットルの源泉から引かれているとのことで、源泉は創業当初から変わったと推測されます。(ちなみに、そのうち毎分3000リットルが映画「フラガール」で有名な「スパリゾートハワイアン」に注がれ、残りが周辺の温泉旅館に引かれているとか。)泉質は塩化物と硫酸塩が同程度含まれるというやや珍しいもので、ほのかに硫黄臭がします。亭主は宿に着くなり早速大浴場でじっくりお湯を堪能、翌朝にも露天風呂で手足を伸ばしました。

ところで、ホテルの部屋に入ると、ちゃぶ台の上に本が2冊置かれているのが目に止まりました。見るともなく手に取ると、「ふるさとは赤」(2021年)、「土地に呼ばれる」(2022年)という短歌の歌集です。いずれも著者は三原由紀子さんという歌人で、浪江町の出身とか。ページをめくると、地元福島の街々を舞台に、若い人の感覚で日常の様々な想いを描いた短歌が並んでいます。もちろん、その背景にあるのは震災と原発事故。心の底に沈澱する災厄の記憶を抱えつつも、何とか前を向こうとする気持ちが素直に歌われていて印象に残りました。1階ロビーでも購入可とあり、どうやら宿の主人推しの歌人のようです。



宿の1階ロビーにはブックカフェと図書コーナーがあり、前述の歌集をはじめ震災や原発事故関連の書籍、映画史や常磐地方の郷土史、温泉や観光に関する本など多彩な本が並んでいました。また、(亭主はスキップしましたが)9階には「原子力災害考証館 furusato」という展示スペースもあることからも、震災や原発事故を未来へt伝承しようという宿の主人の思いが伝わってきました。

翌日はいよいよ福島第1原発に程近いとみおかワイナリーとその周辺地域へ。
(つづく)





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Last updated  2026.05.03 21:46:29
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