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着いた途端、ニコニコと極めて感じの良い女将が現れたとき、これは久々のホームランと直感した。すべての客室の眼下に、本当に間近に、小国川の清流が滔々と流れ、つがいの川鳥たちがときおり飛び来てはかわいらしい仕草を演じ、それだけでも私など狂喜するのだが、さらには、陸羽東線の疾走を川向うに望めるのだから、これはもう値千金のロケーションと言わねばなりますまい。ただ、宿はこの稀有な立地を、あまりメシのたねとは思っていないフシがある。ネットでも、あまり強調していないのが惜しい。もしかして、川沿いでない旅館に遠慮しているのかも・・(きっとそうだ!)。 建物は1Fがピロティの駐車場、外階段を上がって玄関という造り。どことなく高度成長時代の名残りも感じるが、私はこういうのは断じて嫌いではない。というかフェチです(笑)。いろんなことがあった、多感な青春時代を振り返れるから・・なんちゃってこのオヤジ。館内はすみずみまであきれるほど、神経質なまでに清潔。ボロさがないのが口惜しい。ピンクのダイヤル式電話だけが、ゆかしい時代の語り部だ。通りがかりに扉があいていたのでちらと厨房を見たらあまりにもピカピカでびっくりした。少し打ちのめされた。こういう宿なのかと。部屋でしばらく景観や自然の息吹を堪能し、体を冷やしたのち風呂をいただく。 檜造りと御影石/鉄平石造りの二種の趣向、どちらも抑えが効いていて上品だ。(写真は楽天トラベルより)檜風呂も写真で見るよりだいぶ広いが、石造りのほうはさらに目いっぱい広いと感じる。泉質もまた清らかで、肌触りのシルキーさは極上である。瀬見の人情に共通する気がする。檜のほうは湯舟だけでなく天井まで貼られており、つい維持するのが大変だろうな・・じゃんじゃん流されるこのお湯も・・と貧乏性な心地になる。でもきっとこのあたりが、小規模温泉旅館の矜持なんだろうなとも思いなおす。近隣を散策してきますというと、女将がさっと走ってマップを持ってきて、図を広げて「ここから、ここまでで全部なんですう・・」とさも申し訳なげなのがおかしかった。「ハハハ広さじゃないよ、深さだよ!」と私は高らかに力説したかった。が、瀬見温泉エリアは確かに、散歩するとあっという間だった(笑)。風趣豊かで、写真の被写体にはこと欠かないが。マップは良くできている。いつも、最上町の役所は様々な取り組み、本当によくやっていらっしゃると思う。どの刊行物も、センスが際立っている。仙台市の観光交流部長がかつて、最上町はとても参考になりますと言っていたっけ。瀬見の空間を支配しているのはやはり文化財である「喜至楼」であろう。いつ来てみても圧倒される。この存在があっての瀬見なのだろうかと思う。そしてそう頭をよぎるたびに即座に打ち消すのも常だった。いや、瀬見はすごい、本当の本物が集い、頑張っているのだ!そしてこの「ほてい屋」だって、その重要要素に違いない! そんなことをつらつら考えながら少し疲れて部屋に戻った。2泊目の昼、何を食べようかと思った。朝からしこたまビールを飲んでいるので、近くの「ヤナ茶屋」に行くことはできないなあ・・かつ丼を食うかなあ・・中居さんたちにボヤいていたら、笑みをそのままに申し合わせたようにスーと消えてゆく。ボヤキ長すぎてて嫌われたかと鬱々と自省しつつ何となくそのまんまにしていたら、女将からキャピキャピした声で「やまやさん、かつ丼届けてくれますって!」と電話が来た。腰が抜けた。チンギス・ハーンの情報網かい(笑)!・・・こんな旅館、ある?私は伝説の「やまや」の女主人(ほぼ90歳)に、部屋まで出前していただくという栄を賜った。(ご本尊がぬっと現れたとき、まさかそんなと、ちょっと狼狽した。)私はご主人に感謝するとともに、自身の怠慢を少しく反省した。母親と同じくらいの歳ではないか!この親不孝者!(この際関係ないか)壁に頭を叩きつけた(嘘、刑法261条 器物損壊罪になる )。でも仮にぼっこり隣の部屋まで穴をあけてしまっても心優しい宿の方々は許してくれるに違いない(いやいや・・)。そして、今度はきちんと自分から食べに行こうと心に誓った(本当)。やがてカツ丼は、人情のたれもしみていて涙が出るほどうまかった。夕食の時間である。ここの料理は量・質ともに大変定評があるので、半ば恐れ、もちろん楽しみにしていたが、仲居さんが不敵な笑みを浮かべて何らかの儀式をするような風で机を広い部屋の隅まできっちり押し付けるので、スワ何事かと思ったが、・・やがて巨大なお膳が運ばれてきた!色どり豊かな器もいいが、小鉢一つとってみても念力が入っていて味わい深い。鍋物に質の高いぶどうエビを投入する暴挙に感動。でも採算取ってくださいね・・・。この上下は2泊目の一の膳と二の膳。この下の煮魚の名前は忘れたがホクホクと身離れが良くあまじょっぱさが適度で激うまだった。ただ顔がかわいいのでごめんねと謝りながらいただいた。「食べ物はみんな生きていた」という本を思い出す。また写真のパイのスープは・・かと思いきや、スジ肉のたっぷり入ったビーフシチューが仕込まれていておいしいサプライズだった。カニは嬉しい。たとえ火事にあって逃げ出しながら食ってもうまいと思うと思う(バカなの?)。う~む、これはご当地ゆかりの弁慶でさえ、「かたじけない!」とひれ伏す量と質ではあるまいか。山中なのにお造りがうまいと思ったら、ここは日本海と太平洋の中間地点に位置するため、どちらの魚介もおいしくいただけるのだとか。とにかく素材の質を重視している姿勢がひしひしと伝わってくる。帰り際、駐車場に置いた車の積雪を払っていると、女将が完全武装して助けに来た。天真爛漫な笑顔を携えて。後光がさした。それは瞬間、一幅の絵となった。凄い宿だなと思った。この世で「心映え」ほど尊いものはない。本当に来てよかった。小ぶりでゴージャスでも最新鋭でもないこの宿が、ホスピタリティを極限まで高めることにより、「いいことづくめ」の旅館を成立させているお手本ではないか。この旅館には、通い詰めるかもしれない。でもそうすると、このブログが連続しないよね。まっ、いっか。
Feb 8, 2021
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私がブログを始めたときの最初の記事が、このあべ旅館に関するものでした。老舗旅館でありながら土日でも一人旅を受け付けるし、なにより足元自噴の洞窟風呂が極めて素晴らしく、惚れ込んでいた宿のひとつでした。倒産後、営業を引き受ける会社があり、これでひと安心と胸をなでおろしていたのですが、今度は破産管財人からストップがかかり、この会社も手を引くことに・・。************************************** 山形県最上町の赤倉温泉「あべ旅館」の営業を引き継いだエムケーコーポレーション(仙台市)は27日、旧経営会社の破産管財人が建物明け渡しを求める訴えを起こしたことを受け、来月中に撤退する意向を示した。 同社の松原茂社長は「旧経営者への債権を担保に営業を引き継いだが、裁判で争ってまで続けるつもりはない。予約状況をみて来月半ばごろには撤退する」と話した。 一方、破産管財人の半田稔弁護士(山形市)は同日、同社に旅館の明け渡しなどを求め、山形地裁に提訴したことを明らかにした。「建物は管財人の管理下にある。営業権譲渡には法的根拠がなく、管財人の承諾なく使用しているのは違法だ」としている。第一回口頭弁論は7月25日の予定。 同社は仙台市などで居酒屋「こちらまる特漁業部」などを展開。経営難に陥った阿部旅館(破産手続き中)から営業を引き継ぎ、子会社「あべ旅館」を設立し、4月10日に営業再開した。 松原社長は「従業員の雇用を守る約束で公正証書も交わした。旅館は補修に1億円以上かかり、買い取るつもりはなく、競売で取得する業者があれば話し合い、営業権を譲るつもりでいた」と話している。****************************************旅館は経営環境が厳しいうえに、老朽化も進み補修費がかかるなど、建物に収益還元価値がつくようにも思えません。すったもんだしたあげく、解体などというようなことにならないことを願います。なにしろ、あの大浴場は重要文化財モノですから。裸婦像の律子さん(私が名付けただけですが)に笑顔で会える日が来るといいですが・・。****************************************あべ旅館が好きな人はたぶんこの旅館も気に入られるはず。赤倉温泉 悠湯の宿 湯澤屋
Jun 29, 2013
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最近ワンコがシニア化してきたので、温泉宿泊は自粛し、かわりに「部屋つき休憩」に凝っております。中でも最近の大当たりは、ここ赤倉温泉いづみ荘。外見は何の変哲もない鄙びた鉄筋ですが、中身は太鼓判です。楽天トラベルやじゃらんの日帰り・デイユースで見つけました。選んだのは「竹コース」(浴衣タオル付・食事はお膳・部屋は6時間使用可)4200円なり。土日でも、一人でもこの料金というのがうれしい。しかも案内されたのが2階の、もっとも眺望が良い8畳間。一人でゴロ寝するには十分以上の空間です。 目の前に農民家が二軒ありますが、あとは田園風景が広がります。遠くには川の流れも望め、宿にふれんばかりに立っているしゃくなげの大木の葉が心地よい。遠くに川音。私はこの部屋、たいへん気に入りました。風呂も私にはぴったり。日帰り入浴で3回も入る客は私だけでしょうか。4~5人がストレスなく入れるくらいの浴槽に、源泉かけ流し。このサイズが私にはとてもしっくりくるのです。無色無臭ですが、入浴後、肌のにおいが大変よろしい。部屋にゴロ寝しても、窓ごしにはシャクナゲの葉がそよいで、乙なものです。12時ちょうどに電話がなり、大広間で昼食。大広間は板の間で、最近リニューアルされたのか、木目の荒さといい、どことなく山小屋風のしつらえになっています。この料理には心底驚きました。写真ではとうていこの迫力は出ないのですが、ぶどうえびやホッキ貝のおつくり、キンキの煮付け、白身魚の蒸し物など・・まるで海辺の民宿のような、それでいて味付けは実に洗練された品々・・。しかもおひつには、一人客なのに炊き立てのほかほかご飯がたっぷり入り、私はもう夢中になって食べましたね。普段の倍の分量を(笑)。参りました。脱帽です!食堂から戻りがけ、厨房からご主人が出てきたので大変おいしかった旨をお伝えしました。がっしりした体格の、いかにも実直そうなご主人です。でもちょっぴり心配になりました。これで採算とれてるのかなあ・・。大女将さん、女将さんも一言二言かわしましたが、いいヒトぞろいという感じです。いいなあ、やっぱりこういう家族経営の旅館て。インテリアには女将さんのご趣味か、パッチワークがところどころに飾られています。せっかくのいい作品なので、もっと廊下などにもじゃんじゃん展示されればと思います。廊下がやや殺風景なのが気になったもので。赤倉は老舗の「あべ旅館」が倒産し、あわやあの「律子さん」(私が勝手に名づけた風呂場の裸婦像)にも会えないのかと絶望していたらどうやら経営の敬称先もみつかったようで胸をなで下ろしていましたが、温泉街の環境はいまだ厳しい状況にあるものと拝察されます。こういう小規模で、料理や風呂、背客でがんばっている旅館は、本当にぜひ大繁盛していただきたいもの。まずはおためしに、日帰り昼食に行ってみられてはいかがでしょうか?そして感想をお聞かせいただければ幸いです。赤倉温泉 旅館 いづみ荘<山形県>
May 20, 2013
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もう一か月も前のことですが、瀬見温泉喜至楼さんに日帰りに行ってそのまま泊まってしまったことがあったので記事にしましょう。楽天トラベルやじゃらんで、よく見ると「日帰りプラン」というのがあって、エントリー数はそう多くないのですが、部屋休息・昼食付きのプランが出されています。一人旅好きの私としてはとても重宝で、よく利用するのですが、今回、喜至楼さんにまた来てしまいました。 でもこの日は仙台から来るにはなかなか大変。すごい降雪で、走るのに結構神経を使いました。 「急ですが、このまま泊まることとか、できますか」 とフロントの大女将さんに聞いてみると、即答OK.「7000円くらいから泊まれますが」「休憩で使う部屋にそのまま泊まりたいのですが「じゃあ1万円です」この大女将さんもとても品がよく、いい感じの人です。 駐車場に車を止め直し、戻って部屋を案内されてみると、やや!なかなか、いい感じの部屋ではありませんか。 次の間あり、バストイレあり。窓からは美しい雪景色の和風庭園・・。 そして、ホットカーペットがしかれてあります。 少し体格のいい中居さんは、いつもニコニコしていてこちらまで元気が出そうです。 まずは大好きなローマ風呂へ。相変わらず広々して気分がよい。 無色透明の湯ですが、塩分を含んだあたたまりの湯。あのタイル画や彫り物も健在でした。 昼食が部屋に運ばれてきました。この食事の充実ぶりは、料金を考えると信じられない程。ま、天ぷらに目がない、というのもありますが・・。 一つひとつが丁寧に味付けされていて、実に美味です!ここの日帰り個室休憩は強くオススメできます。 館内は和の迷宮、当時の雰囲気をそのまま残しています。かといって手入れがよいので、○中温泉とか高○旅館のような陰惨さとは無縁です。 夕食、朝食と続けて紹介しましょう。喜至楼さんの食事はなかなか気がきいています。 夕食です。刺身も川魚のもの。特にこの川ガニの小鍋はだしが出てとてもうまかった。 独自のいけすを持っているので、朝食はいつもあゆの一夜干しが出ます。これをあぶって食べるのがまた楽しみです。 朝食は食堂でいただいたのですが、気のいいワンちゃんが遊びにきてくれました。この宿に来ると、この長い歴史のあいだに、どんな人々がここを訪れ、どんなドラマがあったのだろうと思いを馳せてしまいます。 本館の玄関の、あの女中さんがかしずく彫り物は喜至楼がどんな宿の機能を果たしていたことを物語っていたのか。別館のアーチ型に張り出したレストランは、建てた当時はまばゆいばかりに輝く存在で、新庄の名士たちの社交場にでもなっていたのではないか。こういう味のある建物はこういう想像をそそってくれる付加価値がありますね。 この宿、確かにアメニティなどは劣るので、ヤングファミリーなどには向かないと思いますが、40代以上の大人であれば、この渋い味わいがたまらないと思うのですが。 なんだか書いているうちに、また泊まりたくなってきました。瀬見温泉 喜至楼
Mar 9, 2013
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赤倉温泉特有の迷路小路の、一番突き当たりにある、鄙びた旅館です。ここのウリは、混浴の大浴場。写真をご覧あれ!建物の外観からは想像もできない、プールのような大きい浴層です。やれ嬉しとザンブリと入ろうとしたら、これがなんと足も入れられないくらい熱いんですな(泣)。ホースのバルブを開いて水をうめるのですが、なにせこの大きさ、ちょっとやそっとじゃ冷めやしない。20分くらい浴層の外で待ちましたとも。こうなってくると、風呂の大きさ、じゃんじゃん流れてくる湯量の豊富さがうらめしい(笑)。えいやっと身を沈めたものの、それでも44度くらいはあったでしょうか。体中が真っ赤になってしまいました。ご主人さん、風呂の温度管理はこまめにお願いしますよ!ここは楽天トラベルでも取り扱っています。どうやらみかけによらず(失礼)料理がとてもいいそうです。赤倉温泉 旅館最上荘
Jul 24, 2010
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さて待望の夕食は、川の流れが目前に迫る別室で。う~ん、トイレはついていませんが、やはりこの眺めは魅力・・。建物が面白いので大きめに配分しましたが、実際はもっと川にばっちりと向かってます。並べられた料理をみてびっくり!ローストビーフ、脂ののった馬刺し、そして極めつけはこの光輝く山形牛(スキヤキ)。こりゃベジタリアンは尻尾を巻いて逃げ出しますねえ。私は大歓迎^^鯉のあらい、あゆの田楽もあり、私の好物が並んだかたちです。(あゆはあとから出てきました)このほかにも揚げたての天ぷらが来る手筈でしたが、どうも、仲居さんが忘れたらしい・・。でもすでに私のおなかはパンパンになっていたので、督促はしませんでした。次はもっと腹を減らして臨まないといけません。でも、こういう渓流の風景を眺めながらご馳走をたべるというのはやはりいい気分であります。三之凾の夕食は、人によってだいぶ好き嫌いがわかれるかもしれませんが、こういうメリハリのある方針はいいと思いますね。翌日の朝食は、絵に描いたような日本旅館の朝ごはん。すなわち、シャケ、温泉たまご、納豆、冷奴・・。これが好きなんです。三之凾、部屋も料理も、もちろん風呂も大満足でした。施設の立派さにこだわる向きにはお薦めしませんが、温泉好き、レトロ志向の方には嵌る宿ではないでしょうか。///////////////////////////湯守の宿 三之亟
Jul 18, 2010
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三之凾2つ目の風呂は、ひょうたん風呂といって、3人も入れば目いっぱいといった感じの中浴場。 でもこういうお風呂って非常に好きなんです。浴槽が小ぶりなだけに、じゃんじゃん流される硫酸塩泉の鮮度は最高です。貸切風呂の気分でゆったり浸かれば、肌の調子も絶好調になるはず。底の規則正しく並んだ白いタイルが、流れ来る湯の漣でゆらぐ様が綺麗です。そして三之凾自慢の露天風呂もたいへん宜しい。普通のお風呂はドアをあけるとすぐに脱衣場になりますが、ここは違うんです。リビングルームのような中間点があります。レトロで和洋折衷的な、ちょっとお洒落な感じの空間です。どうして風呂の入り口にこのような空間があるのでしょうか。おそらく露天風呂は最後に増設されたもので、その通路をつくるときに既設の部屋を横切ることになった、その結果このようなしつらえになったのでしょう。そして扉を開けて風呂の全貌を見ると、新たなサプライズに包まれるでしょう。よくありがちな庭の池のような風呂ではなく、よしずで囲われてはいるものの、フキが生えていたりアジサイが咲いていたり、なんとも自然観あふれる湯浴み場です。渓流沿いに作られているため、湯の流れる音に川音も加わり、非常に快適。このように、魅力的な3つの温泉をもつ三之凾。時間帯で入れる風呂が変わるので、宿泊してうまく計画をたてて全部入らないと損であります。さて、次回は料理のご紹介。
Jul 17, 2010
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3箇所ある風呂は、うまく男女で時間割しています。この宿のウリの大岩風呂は、混浴の時間が長いですが、よほどの高齢の方でないと混浴には抵抗があるでしょう。女性の方は宿泊して、専用タイムをご利用ください。さて、その大岩風呂・・何度来てもその見事さに感動します。巨岩を、手彫りで掘り下げた浴槽は、非常に深く、足元はごつごつしています。この旅館で一番はじめにできたのは、この浴槽ではなかったか・・。そして湯量が非常に豊富でありながら、熱すぎないその温度管理が実にいい。源泉が湧き出る音や、上風呂の打たせの音など、轟々たる湯音がドーム状の風呂場にこだまして、心地よく頭をゆさぶります。温泉て、オトも重要なんだなあ・・。この風呂場だけで、高湯、中湯、深湯の3つの浴槽を楽しむことができます。多彩な表情をもつ巨岩の岩肌、不思議な洞窟など、興味深いアイテムも揃っています。次回は、のこり二つの湯をご紹介しましょう。///////////////////////////湯守の宿 三之亟
Jul 16, 2010
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赤倉温泉三之凾に一泊してきました。創業江戸中期、赤倉温泉の入り口に立地する古民家風の大型旅館です。あべ旅館や湯澤屋のような鉄筋コンクリート系の大型ではなく、建物を継ぎ足し継ぎ足して巨大迷路化したもの。玄関をくぐっただけで、えもいえぬジャパネスクの魅力を感じます。鄙びた、ある意味朽ちかけたような気軽さと、インテリアデザインを計算つくしたような気のきいたアレンジングが同居していて、ちょっと不思議な魅力空間となっております。ちょうどチェックインの際、外国人男性と日本人女性のカップルが、日帰り入浴の申し込みにきました。このカップル、ふたりで混浴の岩風呂に入るのだろうか・・とちょっとどきどきしたので、岩風呂には少し時間をずらして入ることにしました・・。はりめぐらされた迷路状の廊下。少し張りこんで、一人で二間続きの大きな部屋を確保。一泊16500円です(!)。旅館の中でこの列の部屋だけ妙に立派でピカピカしていますが、惜しむらくは、渓流と反対側を向いていて、眺望がほとんど望めないこと。渓流に向いた部屋は、ほとんどBTなしの古いローグレードな部屋です。このへんが悩ましいところ・・。この宿、こまこましたアクセサリーがなかなか良いのですが、とくに夕刻になると各所にあるランプのチョイスのよさが際立ちます。気が利いてるなあ・・。次回、「風呂」に続きます。
Jul 13, 2010
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広域鳴子温泉郷の湯めぐりクーポンで回ることができる一番西の端が、瀬見温泉です。ここ小川屋も、瀬見では数少ないクーポンの使える宿で、喜至楼の隣にこじんまりと建っています。入り口には、「あいさつの宿」とか、そんなキャッチフレーズがうたわれているだけあって、入浴を申し込むと、快く応じていただきました。玄関に入ると、どーんと二階に上がる階段が目に入ります。「この宿でワシがいちばん偉い」そんな感じの豪快な階段です。新撰組「池田屋」での階段落ちを想像しました。(話は変わりますが映画「蒲田行進曲」のラストシーン、感動的でしたねえ。)この宿は、存外奥行きが広く、2階の結構奥まったところに大浴場があります。脱衣場には天然の岩石があしらわれ、ちょっと面白いです。これはきっと風呂場も、赤倉温泉郷のように豊かな自然味を生かしているのではと思いきや・・何の変哲もない、フツーの広い風呂でした(笑)。風呂場に岩を持ってくるのが王道ではという気もします(笑)。写真では狭く写っていますが、かなり広い。7,8人はそう無理なく入れるでしょう。「かけ流しの湯」とうたっていますので、高温ゆえの加水はあるでしょうが、循環はしていません。含石膏芒硝弱食塩泉。男女交代の狭いほうの浴槽はバラを浮かべたりして工夫をしているようです。喜至楼では写真を撮るのに何かと忙しかったので、ここでは気も散らず、ゆったりと入浴させていただきました。湯に特段の特徴はありませんが、静かでゆったりとした気分になれます。館内はすみずみまで清潔で、ちょっとしたスポットの飾りなどにこの宿の心栄えを感じます。ちょうど帰りがけに、外から入ってきた女性が二階に上がってきてすれ違いました。「あ、どうも・・」 さきほど温泉街をうろうろしていたとき、「こんにちは」と笑顔で挨拶された方です。玄関口で「お疲れ様です」と言われていたので、この方はどうやらここの女将さんらしい。少しでも温泉街のホスピタリティを示そうと、出会った観光客に一人一人声がけをしているのでしょう。玄関の「あいさつの宿」というのがここで合点がいきました。こういう女将さんがいる宿なら(間違いならすみません)、きっと気配りが行き届き、気分よく泊まることができる宿でしょう。宿の命はホスピタリティですからね。湯の強烈なのを味わいたい、というニーズには合いませんが、山間の長閑な温泉で、ゆったり過ごしたい、温泉街の雰囲気も味わいたい、という方にはなかなかよろしいのではないかと思います。
Mar 13, 2010
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川の駅、ヤナ茶屋もがみ。「いやな茶屋」ではありません(笑)、魚を取る、あのヤナです。国道ぞい、瀬見温泉からちょっと仙台よりに建っています。「木造ローソン」もあり、非常に目立つサイトです。室内には、巨木の輪切りをテーブルにしたりして郷土色を出しています。最上産の、樹齢100年を超える木が使われているそうです。ここのウリはなんといっても小国川の鮎料理。この鮎は「松原あゆ」といわれ、香りがいいことで知られています。客の半分以上は、「鮎の天ぷらそば」(750円)を食べます。頭は固いですが、はらわたの苦味が何ともいえません。と、こう書いて、一人の「石頭で腹にイチモツある男」を思い出しました(何のこっちゃ)。食事のあとは、つり橋をわたって「森のふれ愛ランド」でワンちゃんやポニーと遊ぶこともできます。ただし冬季間は閉鎖されております。お土産や産直品も充実していますので、このあたりを通りかかったときはぜひ寄ってみましょう。この土産・・ぷぷ、「こりゃ美味いわな」だって・・。
Feb 23, 2010
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喜至楼の館内をご紹介します。このように、かつて輝かしい最新鋭の建物として聳えていたであろう、洋風の建築様式を折衷した「新館」がつながっているのがまた泣けます。「尾道三部作」とか好きな人(たとえば私)にはフェーズが合うでしょう。起伏のある土地に、本館・別館・新館が継ぎ足しで建っているので、館内はちょっとした迷路です。混浴大浴場・男女別浴場・貸切岩風呂の入り口です。本館玄関の美しい装飾です。耐震補強をした鉄骨が見えますが、この価値ある建物の存続と利用者の安全確保のためにはやむなしです。たぶん化粧板なんかで下手に囲うと、妙チクリンになるのでしょうね。喜至楼 館内6 posted by (C)オフミ同じく玄関の装飾です。こういうのはなんというジャンルなんでしょうね。彫刻とも違うし・・かつて、この旅館がどのように使われてきたかも偲ばれる気がします。たいがいのブロガーはここで写真を撮りたくなるでしょうね。本館玄関の全景です。すばらしい古式ゆかしい味わいです。使い古された言葉ですが、喜至楼、FOEVERと願わずにはいられません。
Feb 13, 2010
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瀬見温泉は、仙台方面から来るときに、いつも思いのほか遠かったなーと感じてしまいます。鳴子ー中山平ー赤倉とずっと一本道で来るので、運転に疲れがくるあたりにちょうど位置しているということでしょうか。道の両側に飲食店や旅館が建ち並ぶ温泉街は、いかにも湯治場らしい狭苦しい風情にあふれています。ここに来たのはもう5年ぶりくらいです。懐かしいような、新鮮なような・・。喜至楼の日帰りの受付は、旧館(西側)ですが、私はお昼時に行ったので呼べど叫べど誰も出ず、上がりこんで廊下を渡って、新館のほうで女将さんをキャッチしました。「どこでも温度のお好みのところに入ってください」と言われ、そんなに浴槽が多かったかなーとふと思ったのですが、行って了解できました。左側に男女別風呂、中央に混浴大浴場、右側に貸切岩風呂です。私は迷わず、この宿のシンボルともいえる中央の大浴場へ。動画もどうぞうーん、この円形の大浴槽ってのはどうしてこう心が躍るのでしょうか。湯にパンチがないともよく言われますが、風呂場の雰囲気という点では最高です。確かこの瀬見温泉は宿ごとの源泉ではなく、共同源泉で分け合っているはず。それと、泉温が高いので加水していることで、フレッシュな源泉の凄さは味わえないのは仕方ありません。動画もどうぞ私はこの、男女別の風呂場も気に入っています。シンプルで、瞑想向きです。岩風呂のほうは、今回はパス。いずれ、宿泊してじっくり入りたいと思います。動画はこちら館内のいたるところに昔ながらの彫刻や装飾品が配されており、訪れるたびに新しい発見ができます。旅館のHPでは自ら「ワンダーランド」と名乗っているほど。かつて泊まったときには、接客や料理も良く、大満足でした。次回は、この館内をご紹介します。
Feb 11, 2010
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わかるひとは一発でわかる、「あの宿」です!動画はこちらヒントはこの凝ったタイルモザイク画・・湯気ではっきりみえませんが・・デジタルカメラの原理ですね(笑)。本当に訪れるたびに新しい発見のある、飽きない宿です。
Jan 24, 2010
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赤倉温泉はいったいに土地が狭く、川の両岸にへばりつくようにして大小の旅館が立ち並んでいますが、みどり屋はその奥の奥、車もあまり大きいのが入れないようなところに建っています。 湯沢屋のほうから行くと、小じんまりした玄関が見えます。 事務室にはおじいさんが一人留守番をしていました。 鳴子の湯めぐりクーポンを出すと、「ご案内しましょう」。 歩きだしたときは民宿ふうだなあ・・風呂も青根の「名号館」くらいの小さいのに入るんだろうな・・と思っていたのですが、館内はかなり広い広い。 歩いていると、ついに新館のようなところに移りました。結構オシャレな玄関とロビーがもう一つありました。 「ごゆっくりどうぞ」と通された風呂をみてびっくり! 岩風呂なんてものじゃなく、「巨岩風呂」。 赤倉は三之丞、あべ旅館、湯沢屋など、天然の岩盤をそのまま大浴場に活かしている宿が多いのですが、こういう宿までその様式が息づいているとは・・。硫酸塩泉。無色無臭の湯が好きな人には、この風呂は最高でしょう。加水・加温のない純粋なかけ流しであることも嬉しいです。写真では、この風呂のスケール感はなかなか出ませんが・・。露天のほうも、大きな岩から湯が流れ落ちるものです。赤倉の湯めぐりをするなら、今挙げた宿あたりからが定番とは思うのですが、リピーターの方でも、この宿は見過ごすことが多いのではないでしょうか。ぜひ一浴を!価値がある宿ですっ。湯めぐりクーポンは、わずか2枚。いや~、やっぱり赤倉は凄いわ・・。ちなみに、下は旅館のHPより。こんな立派な部屋もあるのです。///////////////////赤倉温泉の定番はこちら・一人旅OK赤倉温泉 あべ旅館
Jan 16, 2010
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先日赤倉の湯めぐりをした時に、回りそこねたところ。場所は本当のどん詰まりのどん詰まりで、さらにそこから坂を上がったところにある隠れ家のような雰囲気の宿だ。みどりや旅館を出て湯の原ホテルに行く途中非常に気になる建物であった(湯の原に電話をしていなければこちらに飛び込んだのだが・・)。いかにも眺めのよさそうなところに建っているでしょ?ってこういう難所にどうやって建てるもんなのか・・。帰ってから調べてみると、ここが多彩な風呂とごちそう、サービスでかなり評判の高い宿だったことがわかった。じゃらん口コミ4.7!///////////////////貸し切り風呂がたくさんあって温泉を堪能できました。寒い時期だったせいか露天風呂よりも大浴場が一番の人気で、なかなか入れなかったのが少し残念でした。牛肉を中心としたボリュームのあるおいしい料理にもたいへん満足できました。チェックインの時に熱々の焼き芋がでるなど宿の方の心遣いにもうれしくなります。また行きたい宿です。///////////////////1年で3回も泊まりたくなるいぃ旅館です。他の旅館にも泊まりましたが、やっぱりここが一番です! 今回は初の囲炉裏プランでしたが、お腹いっぱいで全部食べられなくて残念でした。でも牛から鶏から魚から貝まで焼けたし、岩魚は身がぎっしりで本当に嬉しかったです。 まさかクリスマスケーキまでいただけると思ってなかったので、すごくいぃ思い出になりました。帰りに飴をたくさんもらいましたが、そういう小さな気遣いが嬉しくて、女将さんに背中を向けて帰るのがすまなく思ってしまいます。 来年も雪が溶けた頃に行きたいと思いますので、よろしくお願いします。///////////////////いろいろ手を替え品を替え、焼き芋やらクリスマスケーキやらでもてなしが濃厚!この2つの露天風呂の写真は宿のHPより。うーむ、ここは一人泊はできなさそうだが、せめてこの次赤倉に来たときは日帰り入浴でこの風呂からの眺めを堪能したいものだ。
Jan 8, 2010
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赤倉温泉は天然の岩盤を豪快にくりぬいて風呂にした宿が多い。あまり飾り立てず、田舎なりに自然を取り込んだ素朴な味が売りの温泉場であるといえよう。その中で「湯の原」は女性向けを意識した小奇麗な宿という点で異色である。空間の装飾にもこまこまと気を配っている。私のような中年一人旅の客にはなんとなく居心地がよくない。わかります?・・この感じ。フロントの職員も、居合わせた掃除の女の子が○○ちゃん!と呼んでようやく出てきた。その従業員たちの様子にも、どことなく馴れ合いのような弛緩した雰囲気があった。内風呂は、ごく常識的なもの。ジャグジー付。露天風呂は川沿いにあり、なかなかいいロケーションを楽しめる。ただ、橋向かいの道路から見えてしまうのでは・・と落ち着かない感じもある。いずれにせよ、ちょっとしっくりこないんだなあ。ターゲットになっている女性陣にとっても、どこにでもある装飾の綺麗な宿より、せっかく赤倉に来たのだから、野趣のある宿に泊まったほうが、思い出に残るのではないか?という気もした。まあ、これは趣味の違いだけかもしれないが。女性の意見を聞いてみたいものだ。
Dec 9, 2009
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赤倉は豪快な天然岩風呂を持つ宿が多いが、その代表格がこの湯守りの宿三之亟。開湯貞観5年(863年)、開業江戸時代初期の由緒ある温泉宿である。大岩風呂は、自然の岩を、湯舎で丸ごと覆って作ったスケールの大きなもの。脱衣場は別々だが、混浴。相客があったので写真は撮れなかった。大浴場の湯船は4m×3.2mという広さで、中央部が1.1mほどの深さがある。成分が固まっているので、注意が必要。私は以前、ここの風呂で、岩の成分で足の裏をちょっと切っちゃった事がある。立体的な構造になっており、階段を上がると高湯、打たせ湯もある。湯量の豊富なこと。凄い迫力である。硫酸塩泉。泉温が高いが、適温にするための工夫をし、一滴の加水もしていないのがこの宿の誇りである。(風呂の写真は、宿のHPより。)スケールでいえばあべ旅館には一歩譲るが、こちらの風呂は自然味が強いのが売りか。なにしろ岩からは天然の草が生えているのだから。この混浴風呂に入らないとこの宿の魅力は半減してしまうので、日帰りでいかれる方は、ぜひ絶対空いているはずだという時間帯を見極めて突入されたし。虎穴に入らずんば・・です!また、旅館全体に長い歴史と共に雛の宿っぽさも感じられ、旅情をかきたてられるところがある。先日一人で宿泊しようと思ったら、希望のプランが埋まってしまっていたので先送りになっている。川の流れを眺めながら、郷土料理などじっくり食したいなと思う。///////////////////湯守の宿 三之亟
Dec 4, 2009
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赤倉温泉みどり屋旅館さんの風呂場の入り口にある張り紙は、絵手紙ふうであった。ここは、お風呂が凄くいい。近いうちに紹介させていただく。家族経営の宿というのは、館主の価値観を思い切りだしたほうが味があっていいと思う。
Nov 23, 2009
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ここは赤倉に来たときによく寄る宿だ。なにしろ大浴場が凄く広くて気持ちがいい。旧館のこのたたずまい、素晴らしいですねえ。それからフロントの人がいつも応対がよくて感心する。今回、たまたま大浴場が女性用の時間帯だった。「小さいほうの風呂ですか・・」と私がいかにもがっかりしたように言うと、なんと、「カップルのお客さんいま帰ったところですから・・」と、特別に男女を入れ替えてくれるという。私も色々と湯めぐりをしたが、こんなに柔軟に対応していただいたのは初めてのことである。「大丈夫、入らないようにしておきますから・・」とはいうものの、女性用ののれんをくぐって入浴するのはスリリングな感じだった。また、受付の人がたまたま目を離したときに女性が入ってしまったらどうなるのだろう、などとはじめはちょっと硬くなっていたが、いちど湯をくぐってからは、そんなことも忘れてのんびりとさせていただいた。ここの風呂は、非常に広くて趣向豊かなのだが、どうがんばっても写真では(私の力量では)この広さが出ないのである。上段は天然の崖の岩肌がそのまま生かされている見事なもの。硫酸塩泉の常で、泉質は無色透明無臭である。物足りなく感じる向きもあると思うが、風呂の雰囲気が非常によく、また豪勢に掛け流されているから温泉気分は上々だ。そうそう、この建物、駐車場から玄関への通路が面白いのだ。狭いらせん階段下りていく。消防署みたいでしょう(あれは棒で下りるのか)。ここは一人客も受け入れるので、いつかゆっくりと泊まってみたいものだ。ここは川沿いに旅館がびっしり立ち並ぶ「温泉街」の雰囲気がまだまだ残っているから、浴衣で夕暮れ時を散歩するのは楽しいだろう。今は赤倉も鳴子の湯めぐりクーポンの圏内になっているから、ここを基地にするのもいいかもしれない。//////////////赤倉温泉 悠湯の宿 湯澤屋
Aug 19, 2009
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赤倉温泉スキー場の真下に自噴する温泉。赤倉温泉郷からぽつんと離れたところに山小屋風の宿と日帰り入浴施設が並ぶ。右手には、なぜかゴルフ練習場。赤倉温泉には何度も来ていたが、こういう施設があるとはまったく知らなかった。ここを知ったのは鳴子温泉郷の共同日帰り企画、「湯めぐりチケット」に赤倉、瀬見温泉が加わったおかげ。なんとここまで鳴子とおなじチケットで入れるというのはずいぶんと広域な連携である。この一覧表に、「ひやま山荘」・・シール大人2枚・・「露天風呂」「泳げる露天風呂」とあったのだ。わざわざ通常の露天風呂と並列して書いてある泳げる・・って・・これは好奇心をそそりますね。中に入ってみると、日帰り温泉施設風に、軽食のカウンターや休憩所があった。入浴のみ500円、大広間休憩をするなら一日1300円、半日(PM1:00-5:00)800円(浴衣貸与)。室内はなかなかこざっぱりとしたもので、なるほど、大広間で寝転んだり、風呂に入ったりと半日くらい過ごすのもよさそうだ。内風呂は7-8人は入れそうなもの。パンフレットによれば、泉温69.2度、含芒硝石膏泉。「異臭なし」という表現が笑える。けっして悪くないが、窓越しに露天風呂が見えるので、どうしてもそっちに気が行ってしまう。この「泳げる露天」というのが、確かに伊達じゃない。男女で区切られてはいるものの、まあ15メートル四方はありそうな巨大な露天風呂に、太いホースでじゃんじゃんお湯がかけ流されている。とにかく、半端じゃない湯量である。3人組の中年ライダーたちの先客がいたので、遠慮しいしい写真を撮らせてもらったが、ここの開放感は、かなりイイ!先客たちは湯船に並んで腰掛けて、仕事の話や家族の話を続けていた。真面目ライダーだったようだ。一人客にも気を配り、バカ騒ぎしない。一人だけ明らかに年配で、3人で並んでいる姿は、アリスを思い出させた。とにかく自然のなかのあっけらかーんとした露天は気持ちいいの一言。なんか十勝地方あたりにいるような錯覚を覚える。遠慮しいしいの写真なので、この風呂の広がり感が出せなくて残念。仙台に住んでいて、何度も山形に来ていて、なんでこのひやま山荘を知らなかったのか。なんだかとても損していたような気がする。泊るならここもナイス。大浴場の律子さん元気かなー(勝手に名前つけてる彫刻)赤倉温泉 あべ旅館
Jul 18, 2009
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ずいぶん前のことになるが、肘折温泉の元河原湯について記事を書いた。ふと思い立って旅館のメールに挨拶させていただいたら、こんなうれしいご返事をいただいた。私だけのところにしまっておくのは勿体ないので、公開させていただく。**************** この度は想いがけないような有難いメールを頂戴し、心より御礼申し上げます。 早速スタッフに報告させていただきました。 皆で感動!いたした次第です。 一昨年の12月3日にご利用いただいた折には、雪がたっぷりの景色の中だったと存じます。 今年は大変暖かな師走またお正月でしたが、今日はいくらか雪が舞い・・・メールのお写真に若干近づいたような景色となっています。 ブログの文の中に「桃源郷」「こだわりの居酒屋」といった文字を見つけたときは、飛び跳ねそうにうれしく思いました。私が嫁に来たとき(遥か19年前・・となってしまいましたが)、まさに「桃源郷」という印象を私自身が受けたものです。 それ以来、よりよい「桃源郷」をめざせたらいいなあと会合などで話した覚えがあります。また「こだわりの居酒屋」もまさに私が目指している形かもしれません。旅館の料理という何となく決まったような形から抜け出して、その時期に本当に美味しいものを楽しんでいただきたい。 それも多すぎず少なすぎず(ここが難しいのですが・・・)、全て手作りにこだわりながら(佐藤チーフのおかげですが・・・)これからも大切にしていきたい形と考えています。 穏やかな天候とともに清々しい幕開けとなった当宿の新年です。すてきなお客様に囲まれる幸せを日々感謝しながら、きっといい年にしていこうと思います。 では またお会いできる日を楽しみにさせていただきます。 寒さ募る折、ご自愛下さいませ・・・。************** こういう若い女将さんががんばっているところは、まず例外なくすばらしい旅館である。男鹿の「萬盛閣」さん、秋保の「岩沼屋」さんなどもそうだ。 私は旅館を経営していた前世があるのだろうか。 どうも旅行をしていても女将さんのような気持ちで(特段のシンパシーを伴って)宿を眺めてしまうのだ。
Feb 4, 2007
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※※※この旅館は廃業しています。ノスタルジーとしてお読みください。※※※ これぞ温泉!というトコロを求めているのなら、肘折に行かれては。 山あり川あり、レトロな温泉情緒あり・。 秋保とか有馬のような大型でゴージャスなホテルはないけれど、小~中規模の宿や地元向けの個人商店が所狭しと立ち並び(ホントに道が狭い!!)、とぼとぼ歩いていると、洟垂れ小僧だった自分に素直に戻っていけます。 「葉山館」はそんな温泉街の外れ、小さなダムに寄り添うようにぽつんと建っています。(写真は楽天トラベルより) 雪深い時期に泊まったため、部屋からダムが見えなかったのが残念でしたがそれもまた一興。 これも新館旧館あるのだが、館内はメチャレトロです。 この旅館は斜面に沿ってタテに長くできているので広々なんです。 「カメムシに注意!」という張り紙が(笑)。 経営は愛想のいいおふくろさん、都会っぽいご主人、美人の若女将で切り盛りしている。 でも、若女将さんはとても無口です。 風呂はそれほど大きくないものの、宿の規模からすると十分です。 「瞑想湯小屋風」であり、湯の良さをじっくり堪能したいものです。(写真は楽天トラベルより) 料理は朝夕部屋出しがうれしい。 深山らしく山菜などが並び、十分に満足できました。 いわゆる「鄙の宿」が好きな人にはたまらなく魅力があるでしょう。 ★★★☆
Mar 5, 2006
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瀬見温泉に行ったことのある方はあのドヒャーというくらい古めかしい旅館をご覧になったことでしょう。 瀬見温泉 喜至楼 なにしろ本館は一部明治元年建築。見るからに普請の確かさ、多くの歴史を感じさせる風格ある建物です。そして別館は昭和元年築ですが、外からはむしろコンクリートの色があせた別館のほうが古めかしい感じがします。 以前遠くから眺めたときは見事な建物だけど泊まるには腰がひけるなあ~と思っていました。 「まともなのだろうか」という不安です。 古いのはいいけど・・廃墟っぽさが少しでもあったらイヤなのです。 しかし意を決して泊まってみると、意外なほど居心地がよかったのです。 そして意外続きに、若くて威勢のよい従業員の方々が生き生きと働き、館内の隅々まで手入れしているのでした。 喜至楼の建物に話を戻しますが、「玄関を一歩くぐれば明治時代」。 本館玄関には、「いらっしゃいませ」とかしずく和服女性の、彩色も鮮やかな彫刻が出迎えています。 館内は、まるで迷路。ところどころに凝った彩色彫刻や古い大時計、昔の火鉢などが置かれ、語りかけてきます。夜中に風呂に入りにいくのはちょっとした肝試しかも・・。 朝夕ともに部屋出ししてくれる食事は十分満足がいきます。 自慢の鮎のほか、鯉の刺身、山菜、山形牛など・・。 朝食には、鮎の一夜干しを炙って食します。味噌汁を温めるより断然嬉しい。 風呂も超レトロです。円形の大浴場が見事。 塩化物泉の透明な湯がかけ流しになっています。 このだだっ広い風呂に夜中にたった一人で入るのはなんとも贅沢。至福じゃあ~。 脱衣場には「金太郎と熊」の彩色彫刻。 いま、こういうのを作れる人は日本にどれほど残っているでしょうか? なんとも楽しい趣向です。 もう一つの「ローマ風呂」もなかなか味わいの深い装飾がほどこされています。 料金は土曜の夜、一人で一部屋使って8500円位だからかなりリーズナブルといえます。(楽天トラベルに登録してるのに、なぜ予約受付がないのかっ?) この宿は・・好きな人はもうまさに「喜至楼」その名の通りですし、受け付けないヒトはもう全然ダメかもしれません。 私は料理もいいし、ムチャクチャとまではいきませんがかなり気にいっています。 今年のうちにもう一回くらい泊まろうかなと思っています。 ★★★★ 瀬見温泉では、このほか家族で「観松館」に二度ほど泊まったことがあります。 こちらは誰がいつ泊まっても満足できる宿と推薦できます。 ただ、増築を重ねた宿の規模の割りに風呂が狭いかなと感じました。
Feb 11, 2006
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湯宿 元河原湯 遠くからは近代的な(死語?)4階建が目をひきますが、玄関周りは木造の旧館を生かし、旅籠の鄙びた味わいを残していました。 フロントには囲炉裏のコーヒーラウンジがあり、ほっとする雰囲気。 山形県肘折温泉の回湯は明徳年間(1390-1392)とする説(阿吽院文書)と大同二年(807)とする説(蜜蔵院文書)が相対しており、後者によると肘折は弘法大師の開湯説と符号します。 ここは東北の桃源郷ではないか、 周囲を険しい山々に囲まれ擂り鉢の底のようなところに所狭しと立ち並ぶ、それぞれの由緒由来を囁きかけてくるような旅館、素朴な商店、こんなに風情のある温泉街は本当に数えるほどになってしまいました。 通された部屋は嬉しいことに、広々とした銅山川に直面しており、座ったまま川面を眺められます。そして雪を取り込んで凄まじいばかりの流れになった瀬音が窓を抜けて部屋に充満しています。昼も、夜も・・。 こたつがひとつ。 これは私にとってはたまらない、夢に見るような環境です。 宿の平面図で確認すると、狭い部屋のほうが川に面しているので、一人旅の私にはうってつけということになります。 温泉は肌にいい含重曹泉。 77.3℃の共同源泉と38.1℃の元河原湯源泉を混合し、適温としています。大浴場は大きくもなく小さくもなし。 4階にあり、深山幽谷に包まれた温泉街を一望できます。 むう~快適快適。どんどん洗い場に捨てられる湯がもったいない。(写真は楽天トラベルより) でもそれが嬉しい。 口に含むと、少し金気を感じます。そしてしょっぱい。 しかし強い匂いはありません。 湯で肩をさすると肌はたちどころにすべすべになりました。 顔のほうは・・少し時間がかかりました(笑)。 湯の色は・・絵の具でいうとビリジアンに明るい灰色をまぜたような感じ。 料理は囲炉裏の配された二階会場で。一人客はカウンターに通されました。 このカウンターが極楽の席であって、正面に銅山川と赤い橋を見渡せるのです。 料理は一品づつ手の込んだものが出されます。 普通の旅館料理とは一線を画すものがあります。 まるで「こだわりの居酒屋」。 刺身もシャキッとしたものをごく少量、山形牛の陶板焼き、キノコの煮物、ヤマメの塩焼きなどどれもアツアツのウマウマでした。 朝食も同じカウンターで。 さらに景色が冴え渡り、贅沢の極み。 「う~満腹じゃ~」という頃に、「納豆はお嫌いじゃないでしょうか」と、納豆もち2個!! 無論、ぺろりといただきましたとも。 帰りがけ、コーヒーを勧められましたが、帰りを急いでいたので辞退すると「じゃあ、これでもお持ち下さい」とホカロン。 うれしい差し入れでした。 総じていうと、この宿は隠れ家として最高だと思います。 一人旅以外では、カップルというよりは男同士、女同士の気のおけない仲間での旅行会などにいいでしょう。 部屋よし、湯よし、料理よし・・。 いわゆるコストパフォーマンスが極めて高い宿でありました。 当然★★★★★。
Jan 3, 2006
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※※※この旅館は廃業してしまいました。ノスタルジーとしてお読みください。※※※不覚にも、コンテンツを考える前にHP立ち上げてしまいました。 好きなロックのアルバムを一曲づつ紹介していくということと、温泉めぐりの体験記を中心に書いていく積もりです。 とりあえず去年の夏宿泊した山形県赤倉温泉「あべ旅館」をレポートしてみますね。 私のレポートは今後、多少なりともこんな感じになるでしょう(これは特別に長いですが)。■◇◆◆□ あああ赤倉温泉あべ旅館■◇■◇◆ 赤倉温泉「あべ旅館」はなかなかに立派な旅館でありまして。 もともと温泉街では豪壮で目立つ旧館に、道路を向かい合わせて新館を平成8年に建て、3階と地下の2本の連絡通路で結んでいます。 同じような増築の仕方を、ライバルとみられる滝澤屋もしています。 これは赤倉温泉街が川と山に狭められた細い2本の道を中心に形成されていることによるものですが、この二件の独自の建築様式が上の空間をも狭苦しくし、この温泉街に特異な風情を与えていることは間違いありません。 ただし「新館の旧館向き」の部屋はとても見晴らしなどない状態で、建設時にそれが課題になったのではないでしょうか・・。 ここに一番料金の低いツインルームを置いています(私はここに泊まりました)。 団体さん指向の宿だから、添乗員の部屋に使うほか、一人での宿泊者、経営者の親戚、およびグループからの余され者(寝言、歯軋り、窃盗癖、女装癖など)に使い勝手がいいのでしょう。 それでも部屋は新しく清潔で、何不自由ありません。 それに、土曜の夜一人で泊まるというのは旅館に対し、ほとんど嫌がらせともとられかねない暴挙ですが(私はこのパターンが中心)これでほぼ一万円というのがうれしいです。 52室、254人収容。ここ数年、世を捨てるように鄙びた宿ばかり選んできたから、このテの旅館は実に久しぶりで、忘れていたことがありました。 それは大きい旅館には得てして酔った田舎の団体さんがいて、それは基本的に「巨大な騒音源」だってことです。 今回も、かなり典型的なグループに遭遇してしまいました。 漁業関係の団体とおぼしき「ジジ・オヤジ」は既に往路のバス中で出来上がり、パラレルワールド状態と化し、「オバ」も負けじと、旅の恥もかき捨てとばかりに本来のありのままの身もふたもないありよう・・。 あああこういう連中に囲まれるということですね、団体に出くわすというのは。 このときも私がひとりで地下から上がってきたところに遭遇。オバさん連がエレベータを揺らして入り込むや、人の顔を見て「あ、3階3階!」 って、私、浴衣着てるのになんで従業員扱いなのでしょうか? (上海でもこんな目にあったことがありますが) 風呂に。 目当ての大岩風呂は夜中にならないと男は入れせん。 こっちは新館のあまり特徴のない風呂です。 ただし広さは十分であり、悪くないですが。 しかしここでも、ジジたちはすでにこの浴場を実質上占有しているのでありました。 3人の音圧で「結界」をつくっているのです。 私は洗い場に並びたくなく、ちょっとオケで体を流して湯船に入ると、まるで連動するように他の3人もどぼぼぼんと入ってきました。 ううっ、やめーい、手で湯を顔にすくって「ぷはーっ」とするのは!ぷはーの湯は私の肌にも接しているのだぞ。 湯船で共生しているのだぞ。 これそこな!手ぬぐいは湯船にいれるなっ!頼むから私を囲んで大声で話しあわないでほしい。 私にヌンチャクが使えたならと思う。 このへんの人たちなのか、訛りが激しく、ほとんど韓国語にしか聞こえません。ときどき「62度」とか数字だけはっきり聞き取れるから、不思議。 3人は以外に早く湯船からあがって、まったく同じポーズでカラダを拭いています。 シンクロナイズドです。 それがなんとも気持ち悪い・・。 そして、脱衣場でもステテコ姿で声高に座談会。 夕食も、この団体様とご一緒かあ、あ~あ・・と思いきや、やれ嬉し、夕食は部屋に持ってきてくれました。 食事を運んでくれた仲居さんの背中には確かな後光がさしていました。 「こんな山ん中まできて、海魚のサシミだすな!」と私は長年に主張してたのです(自分の日記帳に。) しかし最近は「クール宅急便」もあり、山も川も関係なくなってきています。さらに私、この日は無性にサシミ定食を無性に食いたい気持ちでした。マグロ、ホタテなどにワサビ醤油をつけてうまうまと夢中でクリご飯を貪り食う・・。・・・あ、しもうた。おひつにご飯が入っているわけじゃないので、サシミとご飯を食べ終わったあとに、6,7品ほどの山の幸が残ってしまった。 私は腕組みをしました。むうう・・このエントロピーの失われた状態を巻き戻すのは神の手にあっても至難!・・ このときである、さっきの仲居さんがほとんどノックと同時に飛び込んできたのです。 「どわーっ!(心の叫び)」 「お吸い物があったんですよー。置いていきますね!」 なにか落し物でも拾ったような口調で、腑に落ちません。 明らかな出し忘れではないでしょうか。 しかしこの吸い物はウズラを叩いて肉団子にしたようなものが入っていて、なかなかショウガも利いてイケます。 しかし仲居さんよ~♪なぜ膳を下げるとき、箸も下げてしまったの? 私は人差し指で肉団子を口元まで手繰り寄せなければなりませんでした。 こんなとき一人旅はいいものです。 (しかし家内に、留守番賃として、一万円置いてきてますが) さてこの団体には案の定、夜中まで悩まされました。 2次会、3次会と部屋でやるもんだから廊下をせわしなく往来し、廊下で声高でしゃべる。 早く寝込んだヤツをもういちど起こそうと激しくドアをノックする・・。 「コンコココンのスッコンコン」 ・・・・やっぱり、芸がないな・・・。 下のカラオケルームもけっこう盛大に響いてきます。 例によって「本人だけ気持ちいい」アレで、イントロは先食いするし間奏は守らない。 自分がなまじ楽器を演奏するものだから細かいところが聞き流せなくて悶々としました。 さて、11時・・。 ここの売り物である洞窟式の天然岩風呂に行きました。 天然の岩盤を刳り貫き、ローマ風というかアーチをしつらえ、そこに古風な裸婦の彫刻を置いたこの大浴場は、日本の温泉史上も不朽の名作でありましょう。 この間定年退職したオバサンが幼少のころまったく同じ風呂に入ったと証言していたから、これは優に50年以上は経つビンテージ・スパです。 ここには団体の姿はありません。 しめしめ。 裸婦像に私は勝手に「律子さん」と命名し、何かと話しかけました、健気なものだ、もう50年以上も一人裸でがんばっているのだといいます(?)。 十和田湖にも「乙女の祈り」とかいう像がありましたが、やはり同様にずんぐりでおなかがぷっくり出、足腰も質実剛健。・・このころの典型的な婦女の体型なのか。 顔だちは郵便局職員という感じですが、いかんせん愛嬌がなくオクタビアヌスとかカエサルのような厳しい表情・・。 こんな姿で50年も立たされて衆人の視線に晒されるのが、やっぱり不本意なのかもしれません。 彼女にマーフィーの法則などを説いても、栓なきことでありましょう。 この大浴場はしかし、実に魅力的です。 風呂自体がレトロで豪快で何か「夢の舞台」になりそうな「何か」が潜んでいます。 湯は硫酸泉特有の無味無臭、無色透明のもの。 湯量も豊富で、じゃんじゃん掛け流されています。硫黄泉のようなどっしりした入浴感はありませんが、下着が臭くならなくてよろしい。 新館の七階に行けば、檜の露天風呂もあり、この旅館では時間帯を変えて、3つの大浴場めぐりを楽しむことができます。 こういう宿だと、私は鼻血がでるほど風呂に入り浸ってしまいます。 さて、そろそろ総括しよう。 さきほど団体さんの悪口を書いたが、この旅館が悪いわけでは決してありません。料金を考えれば、部屋、風呂、料理とも申し分ありません。 また、朝食はレセプションホールでバイキングだが、場所を選ぶと川と赤い橋の風景を遠く望みながら食べることができます。 なんとも贅沢。 結局、何べん躾の悪い団体さんにでくわそうとも、私はこの宿に足を向けてしまうでしょう。 感想は5段階で、★★★★☆。あべ旅館
Dec 27, 2005
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