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【BB&R バルバドスラム2010 Selected by Bar Lamp】BB&Rバルバドス2010バルバドス:フォースクエア蒸留所のラム、東京にあるラム愛好家の聖地、ラム専門バー「Bar Lamp」の中山氏によるセレクトです。ラベルによると、2010年蒸留、2022年ボトリング、度数50.1%、カスクはホグスヘッド、フィニッシュは無し、とのことです。注目すべきは輸入元による日本語表記ラベルで、カスクのホグスヘッドはソーテルヌカスクだそうなのです。そう、以前飲んだBB&Rの似たようなスペックのやつはソーテルヌカスクフィニッシュでしたが、今回のはなんとソーテルヌカスク熟成品なのだそうです!驚きの1本です。販売サイトの説明文でも「ソーテルヌカスクで熟成」と書いてありましたが、正直言って間違えてるのだろうと思ってました。だって蒸留年が同じ、ボトリングは発売時期からして順当に1年遅れ、度数はほぼ同じ、しかもフォースクエアでは珍しい(フォースクエアオフィシャルでソーテルヌカスク熟成品はおろか、ブレンドとしても使用されたものは無かったと思います)ソーテルヌというワード入りなので、僕以外にもそう思った人はいるのではないでしょうか?そんなわけで興奮気味に飲み始めます。香りはやはりソーテルヌ感が高く、いつものフォースクエア風味であるココナッツアイスクリームの感じに、外国の花から外国のミツバチが集めた蜂蜜、桃やネクタリン的なフルーツ感、ライムやレモン系統の爽やかさが明確に感じられます。飲んでみると、以前のソーテルヌカスクフィニッシュのやつよりも濃厚でコク深く、フォースクエア感が強めに感じられます。もちろん蜂蜜、レモン、フルーツとかのソーテルヌ風味ははっきりとあって、あくまでもソーテルヌカスクフィニッシュのやつと比べると、ということですが、僕は今回のやつの方が濃厚さといい、バランスといい、優れていると思いました。もちろん、好みの問題だし、なんといっても僕のいい加減な記憶を基にしての話しなので、実際はそうではないかもしれません。それにしても不思議なのはBB&Rのラベル表記です。「カスク:ホグスヘッド」という表記だけで、このラムの最も大きな特徴であるソーテルヌについては何も書いてないのはなぜでしょう?輸入元の日本語ラベルが無かったら、誰が見てもベーシックなバーボンカスク熟成のフォースクエアラムだと思うに違いありません。で、飲んだみたら誰が飲んでもソーテルヌ風味なので、クレーマーの餌食になるだけだと思うのですが・・・僕の知らない表記ルールがあって、これだとソーテルヌに決まってる、ということになっているのかもしれませんが、みなさんはご存じでしょうか?【僕の評価】5段階中5+バルバドス ラム 2010 11年 フォースクエア ソーテルヌカスク 50.1% 700ml BB&R【SELECTED BY Bar Lamp】ベリーブラザーズ&ラッド価格:21,450円(税込、送料別) (2023/8/14時点)
2023.08.26
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【プランテーション ガイアナ2007】プランテーション ガイアナ2007ガイアナのラムです。僕の中でプランテーションのガイアナと言えば、シングルカスクコレクションの「ガイアナ2008」が思い出されます。マロンペースト入りのデメラララムといった感じで凄く美味しく、日本国内ではまだ流通があるので、僕はまだ未開封のやつを1本キープしてるほど大好きなラムです。今回のやつはヴィンテージコレクションというカテゴリーで、フェランカスクによるダブルエイジングのみ。発酵は1週間で、2007年蒸留、2022年ボトリング、蒸留はポートモーラント・ポットスティルとコラムスティル、バーボンカスクでのトロピカルエイジング13年、フェランカスクでのコンチネンタルエイジング2年、度数51.0%、というスペックです。香りは「2008」系統で、エルドラド15年やパッサーズほどポートモーラントすぎない、クセの無いデメララといった感じ。甘くコク深い黒糖キャラメルにクローブ、シナモンが少し溶け込んだあの香りが力強くあって、その他の要素は控えめです。フェランカスクのフルーティーさもそれほど感じられません。飲んでみても同様で、風味的には黒糖キャラメルとクローブなどの微量スパイス、少し蜂蜜やある種の花、チョコレートっぽさも感じられます。全体的にはオイリーで厚みのあるリッチなボディで飲みごたえ抜群。革製ギターストラップやメントールなどの一部のデメララにある(と僕は思います)クセがないので、濃厚なのに飲みやすく、僕はとても気に入りました。「2007」の方が栗要素のおかげで風味的には複雑なのですが、ラムそのものは今回のやつの方が上等な気がします。熟成年数がこちらの方が長く、度数もこちらの方が高いので、そういうのも影響してるのかもしれません。やっぱりガイアナ:デメララって美味しいな、と思った1本でした。【僕の評価】5段階中5+プランテーション ガイアナ 15年 2007 ヴィンテージラム 正規品 51.0度 700ml価格:9,680円(税込、送料別) (2023/8/6時点)
2023.08.18
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【ケーンアイランド キューバ】ケーンアイランド キューバもちろんキューバのラムです。ケーンアイランドはオランダのインフィニティスピリッツ社のブランドです。ここのやつは「オーストラリア」や「バルバドス」など幾つか飲んでどれも美味しかったのですが、それらは「シングルエステート」というシリーズで、オーストラリアならビーンリー蒸留所、バルバドスならフォースクエア蒸留所というように単一の蒸留所のラムでしたが、今回の「キューバ」は「シングルアイランド」というシリーズで、キューバの幾つかの蒸留所のラムをブレンドしたやつだそうです。インフィニティスピリッツ社の人は、巨大ラムブローカー・EAシーア社のブレンダーだそうなので、ブレンド技術もハイレベルだと思われます。度数は40%、アメリカンオークカスクで3~5年熟成させたラムのブレンドだそうです。キューバといえば「ハバナクラブ」が一番メジャーなブランドですが、僕が一番好きなのは「サンチアゴ・デ・クーバ11年」、2番は「ロン・キューベイ レゼルヴァ・エスペシャル」。今回のやつはどれ系統でしょうか。香りも味わいもとても優しく、バニラ、キャラメルにグレープかプラム系のフルーツ、それに強すぎないオークの風味があります。とても滑らかで、ネガティブな要素が無く、たちまち減っていくタイプのラムです。系統としてはロン・キューベイに最も近い感じで、お値段も手ごろなので普段飲みラムとして最適。と言っても僕は全てのラムを普段飲むので、普段飲みというカテゴリー自体が存在しないのですが、とにかくそのような雰囲気のラムだと思います。【僕の評価】5段階中4P3倍ケーンアイランド ジャマイカ 700ml 40度 ラム RUM ラム酒 スピリッツ 長S誰でもP3倍は 8/4 20:00 〜 8/11 1:59まで価格:4,378円(税込、送料別) (2023/8/4時点)
2023.08.05
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【ヴァリンチ&マレット オーストラリアンラム12年】ヴァリンチ&マレット オーストラリアンラム12年オーストラリア・クイーンズランドのラムです。最近気に入っているオーストラリア・ビーンリー蒸留所のラムは、オフィシャルは日本で手に入らないので、ボトラーのやつを飲んでいます。今回のヴァリンチ&マレットのやつは蒸留所名は書いてないのでビーンリーのラムかどうかわかりませんが、ボトラーのやつは全部ビーンリーだからこれもビーンリーだろうと思って買ってみました。オーストラリアにはビーンリー以外にも幾つかラムの蒸留所があるようですが、どれも日本には入ってきてないし、ボトラーものも見かけないので、今のところ僕にとってはオーストラリアンラム=ビーンリーです。さて今回のやつはビーンリーなのでしょうか?蒸留は2007年・ポットスティル、2020年ボトリング、トロピカルエイジング10年、コンチネンタルエイジング2年、カスクストレングスで度数54.8%、というスペックです。グラスに注いだ時点の香りでビーンリーだなと思いました。他のオーストラリアンラムがビーンリーと同じような香りかもしれないので断定はできませんが、ここまでビーンリー的ならそうだろうと思います。プラムやある種のメロン、焼いた黄桃などの濃いフルーティーさと、カカオ、若干のナッツ的な感じもあります。飲んでみてもビーンリーだとしか思えません。キャラメリゼした完熟フルーツの深い風味と濃縮チョコレート溶液、バニラも感じられます。全体的に重厚で、カスクストレングスということもありますが、とても飲みごたえがあります。カスクストレングス54.8%でも飲みやすく、水を入れたくなることは無いと思います。このヴァリンチ&マレットのやつが優れているのだろうと思いますが、人気のあるラムの産地として、バルバドスやガイアナ、マニアにはジャマイカと同列の(僕としてはバルバドスの次か同じくらい)、オーストラリアはもっと注目されていもいいのではないかと思います。いや、オーストラリアのラム全部がそうなのかはわからないので、オーストラリアのビーンリー蒸留所のラムがそう、だとしておいた方がいいだろうと思います。とにかく、ウマい。【僕の評価】5段階中5+オーストラリア 12年 2007 ピュア シングル ラム (ヴァリンチ&マレット) 54.8度 700ml価格:16,130円(税込、送料別) (2023/4/21時点)
2023.04.29
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【ブリストル クラシックラム バルバドス14年 for Shinanoya」ブリストル クラシックラム バルバドス14年バルバドス・フォースクエアのラムです。英国のボトラー ブリストルスピリッツ社の製品で、有名な「信濃屋」さんのプライベートボトルです。ラベルには「バルバドス蒸留所」と書いてありますが、そんなの無い(たぶん)し、信濃屋さんのサイトではフォースクエア蒸留所のラムです、と記載されています。シングルカスクでカスクストレングス60.1%。2022年ボトリングの14年熟成です。香りはチョコレートやバニラ、オークなど、お馴染みの要素に加えて、針葉樹の樹脂、雨上がりの森、革のギターストラップ、ネクタリンなど、これまでにない感じもあります。味わいにも、ビターチョコレート、バナナ、木の器に入れたバニラココナッツアイスクリーム、だけでなく、キャラメリゼした桃系フルーツ、外国の花から集めた蜂蜜、外国の森、のような、一般的なフォースクエアにはない風味も感じられます。とても濃くて重く、複雑で後味も長く感じます。フォースクエアオフィシャルよりも強力な一本で、他の蒸留酒マニアにもアピールする力強さを備えた、上級者向け的な味わいだと思います。ウイスキーエクスチェンジのプライベートカスクセレクション・エリジウムと系統的には似ている(味・風味はかなり違います)かなという印象です。マウントゲイXOとマウントゲイ・アンディーンオークカスクほど大きな違いがあるわけではありませんが、違いの方向性としてはそれ系で、例えばシングルモルトウイスキー愛好家の方々からは絶賛されるのではないかと思います。こういうのは数ヵ月後に大きく変化する可能性があるので、ゆっくり飲んでいこうと思います。【僕の評価】5段階中5
2023.04.22
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【ラムエクスプローラー タイ】シャトー ド ブルイユ・ラムエクスプローラー タイタイのラムです。シャトー ド ブルイユは、前回の「オーストラリア」で見事な樽さばきを感じました。そのラムエクスプローラーブランドに新しいラインナップが増えていたので、今回はその一つである「タイ」を飲んでみます。 タイのラムは以前に「プラヤ」というのを一度飲んだことがありますがそれ以来です。なかなか美味しかったのですが、タイのラムはほかにあまり売ってないので、どうしようもなく遠ざかっていました。まあラムの産地としてタイは全然メジャーじゃないし、ヨーロッパのボトラーがチョイスすることは考えにくいので、仕方ないことだと思います。ところが! 今回フランスのカルヴァドスメーカー・シャトー ド ブルイユがチョイスしたということで、驚きと共に、あのピラヤの杏仁豆腐&カスタードクリーム感を思い出したので買ってみました。さて、どんな感じなのでしょうか。熟成年数は5年、度数は42%。色はやや薄め。香りは一発でプラヤを思い出す、丸いカスタードと杏仁豆腐の感じ。プラヤの蒸留所と同じかどうかわかりませんが、ほぼ共通のように感じられます。飲んでもプラヤ的で、カスタードと杏仁豆腐が優勢のあの風味。生キャラメルとバニラ、乳脂肪分低めのクリーム、家具の木、若干のスパイスが感じられます。味わい的にはプラヤよりややあっさりしていて、その代わりに淡く透明感のあるフルーティーさが加わっている、という気がします。そこはかとなく熟成年数の短さが感じられますが、アルコール刺激があるということではなくて、濃縮感が控えめであるような印象。あっさりめの味わい、というキャラクター設定によるものかもしれません。そういう感じで、同ブランドの「オーストラリア」と同じく、熟成年数短めなのに端麗で飲みやすい、という一貫した意図的な方向性が感じられます。このラムエクスプローラーブランドのラムは、あまり身構えずに(ラムを飲むのに身構えたりしませんが・・)普段気楽に飲むのにイイと思いました。【僕の評価】5段階中4.5シャトー ド ブルイユ タイ (蒸留所非公開) ラム エクスプローラー 42度 700ml価格:6160円(税込、送料別) (2023/3/12時点)
2023.04.15
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【トランスコンチネンタル ラムライン オーストラリア2014】LMDWトランスコンチネンタルラムライン オーストラリアオーストラリアのラムです。僕的に最近注目しているビーンリー蒸留所のラムです。ここ数年、幾つかのボトラーが出してきているオーストラリア:ビーンリー蒸留所のラムですが、今回は信頼のブランド「トランスコンチネンタルラムライン」からのものです。フランスのラ メゾンデュウイスキー社がボトラーとしてリリースしているラムブランドで、これまでも幾つかのラムを飲みましたがどれも素晴らしく、しかもちゃんとトロピカルエイジングとコンチネンタルエイジングの年数が表記されているところがエライと思います。そんなのどっちでもいいという考え方もあるとは思いますが、トロピカルエイジングとコンチネンタルエイジングの差は当然あるし、書いてないより書いてあった方がいいに決まってる、と僕は思います。それをちゃんと明示しているボトラーは、このトランスコンチネンタルラムラインとプランテーションが筆頭でしょう。今回のやつはトロピカルエイジング5年、コニャックカスクでのコンチネンタルエイジング2年の合計7年、蒸留はポットスティル、度数48%というスペックです。香りはプラムとグレープ、メロン、キャラメリゼされた黄桃、黒糖など、とても濃いフルーティーさが印象的です。香り自体とても豊かで濃厚。香りの時点で満足できるほど。飲んでみると、やはり凄くリッチです。丸くて太くて滑らかで、ポットのクセがなくて飲みごたえがあるのに飲みやすい。完熟プラムとチョコレート、濃厚な品種のグレープ、焼いた桃、黒糖ミルクキャラメルなどの風味が濃く感じられ、とても満足感のある味わいだと思います。総合的に、これまで飲んだビーンリーの中ではケイデンヘッド版やケーンアイランド版に勝るとも劣らない素晴らしさです。スペック的には、前回飲んだシャトーデュブルイユのやつと似たような感じなのですが、こちらは非常にリッチで濃い口、そしてズッシリした重量感が感じられ、シャトーデュブルイユの端麗さが際立ったスタイルとは真逆な印象を受けました。今回のコレといいケーンアイランドのやつといい、比較的熟成期間は短めなのに、この美味しさは驚きです。ケイデンヘッドやプランテーションのやつは10年オーバーですが、それらに勝るとも劣らない、この円やかな味わい・豊かな風味・グッと来る濃縮感は素晴らしいと思います。【僕の評価】5段階中5+オーストラリア 7年 2014 トランスコンチネンタル ラムライン 48度 700ml価格:6,750円(税込、送料別) (2023/3/25時点)
2023.04.08
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【ケーンアイランド オーストラリア】ケーンアイランド オーストラリアオーストラリアはビーンリー蒸留所のラムです。最近気に入ってるビーンリー。前にバルバドスが美味しかったボトラーズ「ケーンアイランド」のバージョンです。熟成年数4年、ポットスティル、度数43%というスペックです。なかなかの短熟ものですが、色は濃いめ。香りはモロにビーンリー。プラムやメロン的なフルーティーさがメインで、その奥に香ばしいカラメルやカカオが感じられます。ポットの力強さとファンキーさが感じられますが、不快な要素はありません。飲んでみるとアルコール刺激はほぼ無く、キャラメリゼされたフルーツ(プラム、メロン、グレープ)と、キャラメリゼされてない同じフレッシュフルーツ、バニラ、ミルクチョコレートなどの風味が濃くあり、はっきりした重量感が相まってとても満足感のある味わいです。熟成年数4年とラム的にはかなり短熟ながら、それを感じさせない見事な出来栄え。ケーンアイランドが凄いのかビーンリー蒸留所が凄いのかはわかりませんが、どう考えても(飲んでも)、1桁熟成年数のラムとは思えません。買って良かった。これをこの値段で出すケーンアイランドに感謝の念を抑えられません。前回のシャトードゥブルイユ:ラムエクスプローラ・オーストラリアは、コニャックカスクでの2次熟成を経て素晴らしいアレンジバージョンを完成させていましたが、今回のケーンアイランド・オーストラリアは細工無しの直球勝負。オーストラリア・ビーンリー蒸留所のラムを試してみるには、価格的にも最適な1本だと思います。そしてビーンリーが好きになる、のではないかと思います。というか、もうこれでいい、という気がしてくるほど気に入りました。【僕の評価】5段階中5+ケーンアイランド オーストラリア 4年 シングルエステイト ラム 43度 700ml価格:4378円(税込、送料別) (2023/3/8時点)
2023.03.31
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【ブーガンビルVSOP】ブーガンヴィルVSOPモーリシャスのラムです。モーリシャスのラムと言えばグレイス蒸留所の「ニューグローブ」が有名ですが、今回のはオキシナム蒸留所というところの製品です。オキシナム蒸留所はクラフト蒸留所らしいのですが、幾つかラインナップがあるようです。日本で入手できる普通のラムは今回のVSOPだけで、あとは全部スパイストラムなので、今回はこちらのVSOPを試してみます。オキシナム蒸留所はトラディショナル製法とアグリコール製法の両方でラムを作っているようですが、今回のVSOPは安心のトラディショナル製法。シェリーカスク(オロロソとペドロヒメネス)で最低4年熟成、度数40%です。香りは黒糖とレーズン、キャラメルなど。シェリーブランデーっぽい印象もあります。飲んでみると、意外なほど濃口で、酒質的にもヘヴィまたはヘヴィ寄りのミディアムボディという感じです。蒸留器はフレンチサヴァレ蒸留器を使用しているらしいので、ライトなのからヘヴィなのまでコントールできるという特性を活かして重めにしているのかもしれません。また、度数をあまり上げないくらいに蒸留して熟成・樽へ入れるという製法で風味を維持しているそうです。とにかく、糖蜜が持っている(と思われる)黒糖キャラメル風味をベースに、オロロソカスクのフルーティーでふくよかなコク、それにペドロヒメネスカスクの濃縮液化レーズン的な風味が、余計なファンキーさを覆い隠して、この独特な風味が形成されている、という感じがします。ちょっとガイアナ/デメララ的な感じもあり、かなり複雑、重層的な風味です。同じモーリシャスなのに、ニューグローブとは全然違う風味でした。ジャマイカにはジャマイカの、バルバドスにはバルバドスの、それぞれ共通する風味があるのは、そこにいる酵母が発酵時に否応なく作用するからからなのかなと思ってましたが、どうやらそれだけではなさそうです。ま、それに各蒸留所とも品質の安定化のために、酵母の管理はしっかりやってるそうなので、空気中に漂ってる酵母の作用は僕が思ってたほど強くはないのでしょう。とにかく今回のブーガンビルVSOP、予想してたよりも、はるかに飲みごたえのある美味しいラムでした。【僕の評価】5段階中4.5
2023.03.24
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【シャトー ド ブルイユ ラムエクスプローラー オーストラリア】ラムエクスプローラー オーストラリアオーストラリア:ビーンリー蒸留所のラムです。まだまだマイナーっぽい印象のオーストラリア産ラムですが、僕は最近注目しています。ビーンリー蒸留所はオフィシャルのラムを出していますが、残念ながら日本には入ってきていません。そこで各ボトラーの出番となるのですが、ガイアナ(デメララ)やジャマイカのラムは、もうイヤというほど各社盛んにリリースしている一方、オーストラリア:ビーンリー(他にもオーストラリアにはラム蒸留所があるようです)のラムはまだまだ少ない印象です。生産量によるものなのかはわかりませんが、それでも幾つかのボトラーからはリリースされています。最初に飲んだケイデンヘッド・グリーンラベルのやつで僕はビーンリーにハマり、それからプランテーションのやつもとても美味しかったのですが、それ以来飲んでませんでした。今回カルヴァドスで有名な、シャトー ド ブルイユが出してる「ラム エクスプローラー」というシリーズにオーストラリアンラムがあることを知って買ってみました。どんな感じでしょうか。熟成年数は5年で、数か月コニャックカスクで追加熟成させているとのこと。プランテーションとほぼ同じプロセスですが、熟成年数自体はかなり短めですが、それだけにかなり安価な価格設定になっています。色は薄めで少しオレンジ色っぽい感じがします。香りは爽やかなグレープやプラム、ネクタリンなどの感じがいっぱいで、黙って出されたら何かのブランデーかと思うほどのフルーティーさ。キャラメルやバニラの感じもありますがフルーツ感が前面に出ていて、端麗ビーンリー、フルーツ強化バージョンといった感じの素敵な香りです。飲んでみてもそんな感じで、フルーティーさが支配的。ポットスティルのクセとも感じられる風味(ポットだけとは書いてありませんが)が上手く抑制されているので、とても飲みやすく、2次熟成とブレンドの巧みさが感じられます。淡麗過ぎるとも思えますが、ビーンリー風味に拘らず、飲みやすくてフルーティーなラムとしては、すごく見事な出来栄えだと思います。「~樽熟成とブレンド技術を活かして」と豪語するだけのことはあるな、と思いました。熟成年数の短かさに少し不安がありましたが、とても飲みやすく、飲みだすと止まらない系で、みるみる減っていきます。味わいと価格比的にとても気に入ったので、常備ラムの一つに追加決定。買ってよかった。【僕の評価】5段階中の5シャトー ド ブルイユ オーストラリア (ビーンリー アーティサン蒸留所) ラム エクスプローラー 43度 700ml価格:4370円(税込、送料別) (2023/3/8時点)
2023.03.10
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【ダンカンテイラー クオーターデッキ バルバドス フォースクエア16年】ダンカンテイラー フォースクエア16年バルバドスのラムです。ダンカンテイラーはスコッチのボトラーですが、ラムも扱っているというボトラーズ・ラム的にはよくある感じの会社のようです。今回のは僕の好きなフォースクエア蒸留所のラムで、2005年蒸留で2022年ボトリングの16年もの(トロピカルエイジング、コンチネンタルエイジングの各期間は不明)、シングルカスク、カスクストレングス50.2%というスペックです。フォースクエアのオフィシャルが入手できなくなっているので、最近は仕方なくボトラーのものを飲んでいますが、僕は大きく2種類に分類しています。ポット比率が高い濃厚系と、コラム比率が高い端麗系です。どちらも美味しいのですが、前者の濃厚系がフォースクエアオフィシャルに近く、僕はよりそちらが好みです。これまで飲んだ中で該当するのが、トランスコンチネンタルラムライン バルバドス2005とキングスバリー フォースクエア15年、ワットラム フォースクエア13年の3本、それにカスクストレングスではありませんがBB&R バルバドスラム12年。これらはフォースクエアオフィシャルのエクセプショナルカスクに匹敵する素晴らしさでした。さあ、今回のダンカンテイラーはどうでしょうか。香りをかいでみると、大いに期待できそうな感じです。ナッツやココナッツなどの基本要素が明確にあり、香りそのものも濃厚。オークの感じもばっちりです。飲んでみると、カカオ比率が高いダークチョコレートの風味が最初に感じられ、それからすぐに常温ココナッツアイスクリームとナッツ、それに甘酸っぱい焦げオークのオレンジピール風味が、口の中~鼻~おでこあたりまで充満してきます。とても美味しい。「フォースクエアオフィシャルのエクセプショナルカスクシリーズが手に入らなくても、これがあれば大丈夫」系の素晴らしいラムだと思います。エクセプショナルカスクのカスクストレングス/バーボンカスク熟成品とはどこか風味バランスが違うような気がしますが、フォースクエアのニューモデルですよと言われたらすぐ笑顔で納得するであろう秀逸な風味です。ちょっと高いけど、その価格に見合う美味しさだと思います。買ってよかった。【僕の評価】5段階中5++【国内限定36本★シナモンシュガー、チェリー、リコリス、フルーツガム、ウッディさ】フォースクエア(バルバドス) 2005 16年 ダンカンテイラー 50.2% 700ml価格:23980円(税込、送料別) (2023/1/13時点)
2023.02.18
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【サンチアゴ デ クーバ11年】サンティアゴ デ キューバ11年キューバのラムです。以前飲んで素晴らしく美味しかったサンチアゴ デ クーバ11年とラベルのデザインが違うやつが国内販売されはじめました。これまで国内ではアネホ(7年)、12年は流通していましたが、なぜか11年はこれまで見かけませんでした。僕的には12年よりも11年が好みなので嬉しい限りです。さて、中身は一緒でしょうか。嬉しいことに同じでした!もしかしたら違うのかもしれませんが、僕レベルでは全く同じに思えます。キューバンラムの特徴であるコラムスティルによる滑らかさと、しっかりした味わい、風味の複雑さが素晴らしい、世界有数のラムだと思います。この香りや味わいのフルーティーさ、柔らかなブドウ、プラム、ネクタリン系の感じは、12年のキャラメル優勢の風味より僕の好みです。キャラメル系の風味は他のラムでもよくあるから、ということもありますが、この滑らかさと爽やかさのバランスは際立っていると思います。素晴らしいラムを輸入してくださった株式会社ウィックさん、ありがとうございます!【僕の評価】5段階中5+
2023.02.10
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【ニューグローブ エモーション 1969】ニューグローヴ エモーション 1969モーリシャスのラムです。1969年からウイスキーカスクで熟成されたラムと、2008年までの色んなヴィンテージをブレンドしてあるそうです。一番古い1969年のものは全体の17%だそうで、かなり凄そうな感じです。以前飲んで物凄く美味しかった「ニューグローヴ ロイヤルブレンド LMDW60周年記念」も似たようなスペックでしたが、似てるのか似てないのか?それも気になります。1969年という僕が生まれる前の超古いヴィンテージがブレンドされたこのラムは、2018年にボトリングされたそうです。それが今でも入手できるということは、そのビンテージのストックがかなり大量にあって、その古さ・貴重さから我々が想像するよりもいっぱい生産できたのか、単に人気が無くて売れてないだけなのかわかりませんが、とにかく嬉しいことです。もちろんそれなりに高価なお値段ですが、もっと高価なラムはいくらでもあるし、お正月ということもあって、あるうちに買っておきべきだと思いました。お正月に親戚の集まりに持っていってみんなで飲んだので、いきなり減りました。普段ラムを飲まないメンバーなのに、この減りようから既に美味しいということがわかると思います。ニューグローヴは、ヴィルバーギュとロイヤルブレンドがまだあるので、あらためて飲み比べもしてみました。香りは間違えようもなくニューグローヴ。桃と紅茶がメインの特徴的な香りです。柑橘類やアプリコットのジャム的な感じもあって、ヴィルバーギュより濃さを感じます。飲んでみると、これまた明確にニューグローヴ。でもかなりリッチな感じです。ピーチティーとハチミツ、リンゴ系果物の砂糖漬け、アップルパイの風味。最後には恒例のタンニン的渋みも出てきます。バターをふんだんに使ったタルト生地的なリッチさは、ヴィルバーギュ以上で、ロイヤルブレンド並み。若干ロイヤルブレンドの方が濃くて丸い感じがし、風味要素の多くて複雑な感じがします。世界のラム愛好家の間ではかなりマイナーな存在のニューグローヴですが、非常に高品質でハイレベルなラムだと思います。それが国内で入手可能ということが有難いです。【僕の評価】5段階中の5ニューグローヴ エモーション 1969 47度 700ml価格:25520円(税込、送料別) (2023/1/10時点)
2023.02.03
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【ロン バルセロ インペリアル 40周年】ロン バルセロ インペリアル40周年ドミニカのラムです。久しぶりのバルセロです。今回のやつはバルセロ・インペリアルが誕生して40周年を記念してのプレミアムブレンドです。30周年のプレミアムブレンドから早くも10年、時の流れは早いものですね。海外の様々なサイトによると(サイトごとの違いがあって正確には不明)、熟成に使用されたカスクなどはノーマルのバルセロインペリアルと違いはなく、熟成年数が大幅にアップされているバージョン、ということのようです。スペイン系ラムとしては珍しく度数43%と今風。ボトルや外箱は高級感あふれるデザインですが、僕としてはどちらでもいいところです。香りはいつものバルセロインペリアルに似た、チョコレートとカラメル、バニラなど。味わいもやはりバルセロインペリアルそっくりで、柔らかくて濃い系のスパニッシュスタイル。キャラメルとチョコレート、ヨーロッパ的な深煎りコーヒー、ハニーバターなどの風味。とても飲みやすく、クセがなく、それでいて丸みを帯びた濃い口の味わいです。はっきり言って風味・味わいはノーマルのバルセロインペリアルとの差は大きくありませんが、それだけバルセロインペリアルの完成度が高いということで、僕的には前回のシャトーデュケーム(というワインらしいです)カスク使用バージョンより却って印象深い一本です。ノーマルとの価格差をどう捉えるか、ということが焦点、という感じです。最後に、加糖量が少し気になりました。表示は無いので、どれだけ加糖されているかは不明ですが、まあまあな量が加糖されているのではないかと思います。これだけ美味しいければ、加糖しなくても充分美味しいと思うのですが、メインの商圏(スペインが主な輸出先だそうです)では、こういう感じがウケるのでしょう。【僕の評価】5段階中の4ロン バルセロ インペリアル プレミアム ブレンド 40周年記念ボトル 43度 700ml価格:21980円(税込、送料別) (2023/1/11時点)
2023.01.28
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【プランテーション エクストリーム No,5 バルバドス WIRD 2007】プランテーション エクストリーム バルバドス 2007バルバドスのラムです。数々のラムをリリースしているプランテーションですが、今回のは「エクストリーム」という「一番イイやつ」シリーズのようです。時々熟成庫で偶然凄く良い樽(の中身)が見つかって、それはそのままでもう完璧なのでより分けておいて、ブレンドせずにそのまま特別限定版としてボトリングする、のだそうです。プランテーションから2022年に発売されたエクストリームコレクションは3種類あって、全部バルバドスのウエストインディーズ蒸留所(プランテーション=フェラン社が所有)のラムです。それぞれ使用蒸留器や熟成年数が違っていて、今回僕が買ったのは一番安いやつ。あとの2種類のやつも飲んでみたいのですが、僕的には予算オーバーなので保留。グレッグポットスティルとコラムスティルで蒸留され、バーボンカスクでのトロピカルエイジングが2年、バーボンカスクでのコンチネンタルエイジング10年、さらにフェラン社のコニャックカスクで2年、ABV58%、というスペックです。トロピカルエイジングが短くて、コンチネンタルエイジングが長いというのは、あまり聞いたことが無いパターンです。香りはみずみずしいフルーツエキスとバニラ、カスタード、ココナッツ、白ブドウなどが感じられ、全体的に華やかな印象です。たぶんコニャックカスクの効果だと思います。飲んでみると、程よくシャープな口当たりで、香ばしいナッツとココナッツ、カカオ率マックスのビターチョコレート、軽い風味のブランデー、かなり焦げたカラメル、などの風味が重層的に感じられます。飲みごたえが充分ありながら、明るい華やかさが全体を覆うというフェラン(コニャック)カスク効果は、数あるプランテーションラムの中でも、バルバドス(ウエストインディーズ蒸留所)のラムにおいてが最も顕著ではないかと思いました。僕はそれが好きなのですが、もしコニャックカスク無しで全部バーボンカスク熟成のやつがあったら、ぜひそちらも飲んでみたいです。でもそれは難しいかもしれません。プランテーション(フェラン社)は、バルバドスのGI(地理的表示)についての話し合いにおいて、伝統的ラムの再現とその保全も唱えていて、バルバドスでトロピカルエイジングされたラムだけがバルバドスラムだと定義されると、それは伝統的なラムではなくなる可能性があると主張しているようです。ラムは三角貿易の構成要素の一つとして、植民地からの搾取、宗主国の利益のための酒であったはずなので、「伝統的なラム」という定義を突き詰めれば、それはそのとおりかもしれません。そういうところがスコッチやコニャックとは違って、歴史の中でのラムというお酒の存在は極めて複雑なものだということを改めて感じます。でも当事者ではない僕としては、伝統的ラムと生産地呼称制度に則ったラムの両方を飲んでみたいと思います。それにそもそも原産地呼称の厳守を言い出すと、プランテーションだけでなく、ボトラーズのラムは全て原産地を表示することができなくなるんじゃないでしょうか?そういうことも含めて、なかなか興味深い1本です。【僕の評価】5段階中の5プランテーション エクストリーム No.5 バルバドス WIRD 2007 ラム 58度 700ml価格:17600円(税込、送料別) (2023/1/11時点)
2023.01.20
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【ヴァリンチ&マレット フォースクエア16年】ヴァリンチ&マレット フォースクエア16年バルバドスのラムです。ボトラーズブランドのフォースクエアラムです。フォースクエア蒸留所のやつばっかりで飽きないかと思われるかもしれませんが、全然飽きません。僕的にフォースクエアのラムは、多くのラム愛好家と同様に、星の数ほどあるラムの頂点・最高峰です。もちろんボトラーズブランドのフォースクエアラムの中にはイマイチなやつもありますが、イマイチなだけで不味いということはなく、それは風味全般に不快要素が全然無いというフォースクエアの大きな特徴のおかげだと思います。フォースクエアラムはオフィシャルのエクセプショナルカスクシリーズが頂点で、濃いココナッツアイスクリームとナッツ、程よいオークの風味が大きな特徴で、さらにズッシリとしたコシの強さと飲みやすさのバランスという点でも群を抜いていると思います。ボトラーズブランドの製品は、各風味要素・コシの強さのバランスが様々(主にはポットとコラムの比率、それに熟成年数と熟成場所などで違いが出ると思われます)で、どうしても頂点であるオフィシャルのエクセプショナルカスクシリーズとの比較になってしまうのですが、オフィシャルが一番凄いのをリリースしている以上、それは仕方ないことです。フォースクエアが売ってくれる樽にも制限があるでしょうし(僕ならベストな樽はオフィシャル用として誰にも売らないと思います)、そもそも嗜好品なので最終的にはセンス・好みの問題になると思います。さて今回のヴァリンチ&マレットのフォースクエア16年。ヴァリンチ&マレットは英国でイタリア人お二人がスコッチとラムを扱っているという、よくある感じのインディペンデントボトラーのようです。ウェブサイトによると、トロピカルエイジングが13年、コンチネンタルエイジングが3年とのことです。2005年に蒸留され、2021年にボトリング、288本出荷、アルコール度数は56.7%。非常に高スペックです。香りも味わいも申し分ありません。ココナッツアイスクリーム感の明確さ、コシの強さも最高レベル。間違いなく買って幸せになれる1本だと思います。問題は価格だけでしょう。めちゃくちゃ高いわけではなく、これより高価なラムはいっぱいありますが、やはり高価に感じます。オフィシャルが安価な設定になっていることがその最大の要因なのですが、そのオフィシャルは日本には全然入ってこないし、世界的に人気が高すぎて海外通販でももう入手できないので、もはや適正価格というものが無い状態です。手に入るだけありがたい、といった感じでしょうか。【僕の評価】5段階中の5フォースクエア 16年 2005 ザ スピリット オブ アート リミテッドエディション2022 ラム (ヴァリンチ&マレット) 56.7度 700ml価格:23180円(税込、送料別) (2023/1/10時点)
2023.01.13
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【2022年ベストラム&今現在おすすめラム】早いものでもう2022年ももう終わりですね。今年も随分マシになってきたはいえ、まだコロナ騒ぎが収まらず、何かと制約の多い年でしたが、みなさんはどんな1年だったでしょうか。「2022年ベストラム」は2022年に新発売されたラムばかりではなく、僕が2022年に飲んだ中で美味しかったラムをピックアップしてみます。「今現在おすすめラム」は、自分の嗜好の変化もあるし、入手性も変わってしまうものなので、アップデートしてみます。【2022年ベストラム:第5位】【ワットラム フォースクエア13年】フォースクエア蒸留所オフィシャルの「エクセプショナルカスク」シリーズが入手困難になっている現状、インディペンデントボトラーからリリースされるフォースクエアラムを購入するしかありません。フォースクエアは人気が高いので、いろんなボトラーから出てきますが、僕にとってはどれもが最高にウマいというわけではありません。その中でも、このワットラムのやつはポット比率が高く(たぶん)、コク深さという点で秀逸でした。【2022年ベストラム:第4位】【ハンプデン グレートハウス ディスティラリーエディション2022】ジャマイカのハンプデン蒸留所の限定品、ディスティラリーエディション2022。ジャマイカのラムは、はっきり言ってクセがあり、普段ラムを飲まない友人などに飲ませると無言になるか、「うわっ!」と言うかのどちらかが多いのですが、この1本はそのクセが美しく昇華され、とても洗練された風味になっていると思いました。ポットオンリーなのでコシの強さも申し分なく、素晴らしい1本でした。輸入元はスリーリバーズさん。素晴らしいラムをありがとうございました。【2022年ベストラム:第3位】【プランテーション ガイアナ2008】僕的にはガイアナのオフィシャル、エルドラドよりも美味しいと思う、デメラララムの最高峰。デメラララムの美味しいと感じる要素にマロンをトッピングしたような風味で、2重熟成が得意なプランテーション・ブランドのラインナップの中でも特に秀逸な出来だと思いました。ありがたいことに、まだ流通があるので、僕は現在2本目です。【2022年ベストラム:第2位】【キングスバリー オーセンティック バルバドスラム】フォースクエア蒸留所のラムで、僕の中ではラムの最高峰であるオフィシャルのエクセプショナルカスクシリーズに匹敵する素晴らしさです。香り、風味、コク深さなど、文句のつけようが無く、これがあればエクセプショナルカスクシリーズが手に入らなくても大丈夫、と思えるほどの美味しさです。【2022年ベストラム:第1位】【BB&R バルバドスラム12年】バルバドスのラムだとしか分かりませんでしたが、どう見ても(飲んでも)超素晴らしいフォースクエアラムだとしか思えない美味しさで、裏の輸入元のラベルを丁寧に剥がしたら、その下の英文ラベルに「フォースクエア」と書いてあったというエンターテイメント性はさておき、46%というアルコール度数にしてこのコク深さ、コシと風味の強さは素晴らしいの一言です。エクセプショナルカスクシリーズでも、各種ワインカスクを使ったものにカスクストレングスではないラインナップがありますが、これはそれのバーボンカスクだけバージョンみたいな感じでした。フォースクエアからリリースされていても全く違和感のない、僕的には最高の1本でした。この他にも、海外通販で購入した「フォースクエア インデリブル」「ニューグローヴ ロイヤルブレンド」も素晴らしい美味しさのラムでした。こういうのも全て日本で流通があればいいのですが、なかなかそうはならない感じです。日本でラムがもっとメジャーな存在になるといいですよね。【今現在おすすめラム】【ケーンアイランド バルバドス8年】世界的定番ラムである、フォースクエア蒸留所の「RLシールズ」「ドーリーズ」が入手できない我が国の状況で、僕的にはベストな選択と思えるのが、このケーンアイランド・バルバドスです。RLシールズやドーリーズも、いずれ並行輸入品などが流通してくると思いますが、これはそれを待たずしてフォースクエア風味が堪能できる1本です。巨大ラムブローカーであるオランダのE&Aシーア社の小売りブランド、インフィニティスピリッツ社からのリリースなので、膨大なフォースクエアラムストックから自社用にイイやつを使っている、のではないかと思える美味しさです。熟成年数8年ですが、2桁年熟成品と比較しても全く遜色ないものだと思います。もちろんこの他にも、入元が代わった「フロール・デ・カーニャ」の「18」や「ロン キューベイ」、定番の「パンペロ アニヴェルサリオ」「マウントゲイXO」「ロン バルセロインペリアル」などは、僕のラム棚にいつもあります。みなさんの今現在お気に入りのラムはなんでしょうか?2023年も、みなさんが素晴らしいラムに出会えますように。僕もまた色々飲んでみたいと思ってます。今年も拙いブログを見ていただき、ありがとうございました。よいお年を!
2022.12.30
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【ブラックアダー ロウカスク バルバドス フォースクエア11年】ブラックアダー フォースクエア11年バルバドスのラムです。インディペンデントボトラーのブラックアダー。もちろんウイスキーのボトラーズとして知られているのですが、ラムもいっぱいリリースしています。ウリであるロウカスクというのは「樽から生のまま」ということらしく、カスクストレングスであることはもちろん、フィルタリングされていない証拠のように、樽の焦げた細かい木片までボトリングされています。今回のフォースクエアラムは2004年蒸留、2016年ボトリングの11年モノで度数は62%。トロピカルエイジング、コンチネンタルエイジングの記載は無くて不明です。色はやや濃い目です。グラスに注ぐと、香りはブライトな印象で、キャラメルクリームと焦げオーク由来のオレンジ、バニラ、それにバナナと少しカカオ等が感じられます。フォースクエアの香りですが、どことなく明るく、透明感を感じます。飲んでみると、ボディはやはりやや軽めの部類のようです。キャラメルとバニラ、オーブンで焼いたオレンジにバナナの風味と、澄ましバター的オイリーさが少しあり、それらの全体を覆うようにオーク感が強めに感じられます。総合的には軽めな酒質の強いやつ、といった感じで、濃さとボディの軽さでバランスが取れている、という印象です。インディペンデントボトラーの手法は様々ですが、今回のやつのように、追加熟成や別樽でナントカフィニッシュとかをしていないのなら、やっていることは蒸留所かブローカーから購入する樽のチョイスだけ(ボトリングやラベリングなどの作業はありますが)なので、そういうボトラーズラムを購入するということは、そのボトラーのセンスというか好み・傾向が、自分の好みと合致していれば幸せに、そうでなければオフィシャルを買って飲めばよかった、ということになります。今回僕の場合、フォースクエアのオフィシャルが入手できないのでこれを購入してみたわけですが、フォースクエア風味が楽しめたことで幸せな反面、もっといい樽がありますよね、とも思いました。樽の選択肢には制限があるかもしれないし、コストの問題もあるでしょうから、全てのボトラーズラムが物凄くウマい、とはならないだろうとは思いますが・・・【僕の評価】5段階中の4
2022.12.10
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【ケイデンヘッド フォースクエア11年】ケイデンヘッド フォースクエア11年バルバドスのラムです。2010年蒸留、2022年にボトリングとのことですが、トロピカルエイジング、コンチネンタルエイジングについては記載が無いので不明。度数55%のカスクストレングス、フォースクエアのラムなので、ポットとコラムのブレンドです。香りも味わいも意外にもかなりオークが強く、甘酸っぱい焦げオークの柑橘(オレンジ)、バニラの感じが前面にあるように感じられます。裏ラベルのテイスティングノートにも書いてあるように、さっぱりしたレモンクリームや透明感のあるカラメル、フルーツジュース的な感じが強く、いつものフォースクエアとは少し違った感じ。度数なりの飲みごたえはあるものの、まったりした感じがあまりなく、ナッツやココナッツの風味も少な目に思えます。例えるなら「1731ファイン&レア バルバドスの高度数バージョン」といった感じです。僕的には最高のフォースクエアラムだとは言えませんが、これは僕がフォースクエアについては評価が厳しい傾向になってしまっているからかもしれません。フォースクエアへの要求値が高すぎ、自分で自分の首を絞めているだけです。【僕の評価】5段階中の4ケイデンヘッド・バルバドスラム・フォースクエア2010/11年 55度 700ml_あす楽平日正午迄_[リカーズベスト]_[全品ヤマト宅急便配送]お家 家飲み価格:10659円(税込、送料別) (2022/12/4時点)
2022.12.04
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【ケーンアイランド バルバドス8年】ケーンアイランド・バルバドス8年バルバドスのフォースクエア蒸留所のラムです。前回のファイン&レアに続いて、安価なボトラーズブランドのロウスペックなフォースクエアラムです。蒸留所でのトロピカルエイジング8年、度数43%。最近よく聞くオランダのインフィニティスピリッツ社の製品で、ここはヨーロッパのラム流通を仕切る(と言われる)巨大卸問屋、E&Aシーア社の小売りブランド会社というような感じらしいです。インフィニティスピリッツ社は、自分用オリジナルブランドを展開しているだけでなく、小売業者にオリジナルラムブランド制作を提供したりもしているようです。ヨーロッパのボトラーズブランドの出どころは、みんな同じE&Aシーア社なのかもしれません。香りは予想を上回る強さで、前回のファイン&レア・バルバドス8年をはるかに上回っています。バニラやココナッツ、ナッツペーストが濃く香り、8年熟成品とは思えません。味・風味も同様で、バニラココナッツアイスクリーム的ふくよかさが顕著。濃厚なまったり感があります。深くにはオレンジピールやオーク、僅かなスパイス感があり、複雑さも後味も申し分ありません。8年熟成で、しかもこんなに低価格でこの味わいは驚きです。もはやRLシールズの代用品としてではなく、このラムとしてウマい。当分コレだな、という感じでした。【僕の評価】5段階中5ケーンアイランド バルバドス 8年 シングルエステイト ラム 43度 700ml価格:4950円(税込、送料別) (2022/11/7時点)
2022.11.19
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【1731 ファイン&レア バルバドス8年】1731ファイン&レア バルバドス8年バルバドス・フォースクエア蒸留所のラムです。RLシールズもドーリーズも売り切れが続いていて、日本のラム需要が如何に乏しいかを感じます。パンペロやフロール・デ・カーニャ、マウントゲイを飲んでいればよい、どうしてもフォースクエアが飲みたいならボトラーズブランドのやつを買えばよい、と言われればそれはそうなのですが、なんとかしたいと思うのが人情というものです。円安で海外から買うのも割高だし、そういえば以前発売されていてなぜか飲んでなかった幾つかのラムを思い出しました。その一つが今回の1731ファイン&レアのバルバドスです。フォースクエアの蒸留所のラムで、最低8年熟成というボトラーズとしてはロウスペックで、その分安価な価格設定になっています。熟成年数的には短めですが、度数は46%で昨今の高度数化に対応しています。色は薄め。香りはRLシールズ系のバーボンカスク熟成タイプ。バニラやナッツ、ココア、ココナッツに若干の柑橘などの典型的なフォースクエアの香りです。全体的にやや淡く、艶が無いような感じですが、まあ許容範囲内。飲んでみると度数なりの刺激があり、まろやかとは言えませんが、まあすぐ慣れる程度です。風味も香り同様に淡いものの、度数なりのパワーでそれを補っている感じで、飲みごたえ的にはまあまあな方だと思います。でもやっぱり味・風味も薄いというか、飲みごたえがある割には物足らないような気がします。総合的に素晴らしいラムだとは思えなくて、RLシールズがあるなら間違いなくそっちを飲みます。ラムとしてはマウントゲイのブラックバレルくらいのレベルでしょうか。次回は同じような安価ボトラーズブランド「ケーンアイランド」のバルバドスを飲んでみようと思います。【僕の評価】5段階中41731ファイン&レア バルバドス 8年 700ml 正規【RPC】【あす楽_土曜営業】【あす楽_日曜営業】【YOUNG zone】【ギフト】価格:5602円(税込、送料別) (2022/11/7時点)
2022.11.11
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【キングスバリー オーセンティック バルバドスラム フォースクエア15年】キングスバリー フォースクエア15年バルバドスのラムです。キングスバリーは英国スコットランドのボトラーで、今回のやつは以前飲んで美味しかったジャマイカのワーシーパーク15年と同じ「オーセンティック」シリーズのフォースクエア版です。フォースクエアの15年モノは珍しいので買ってみました。15年モノといっても、どうせ15年間バルバドスでトロピカルエイジングしたやつじゃないと思います。どこにも書いてないので不明ですが、フルにトロピカルエイジングなら誇らしげにそう書くはずなので、大方ヨーロッパでのコンチネンタルエイジングでしょう。また個人的にバルバドスのラムで一番気になるのは、ポット:単式蒸留器とコラム:連続式蒸留器による原酒のブレンド度合いなのですが、それは完全に不明なので飲んでみるしかありません。フォースクエアでも、RLシールズとかドーリーズはコラム比率が高くて滑らか・飲みやすさが特徴で、エクセプショナルカスクセレクションやリアルマッコイ、シックスティシックスはそれらよりもポット比率が高くて飲みごたえがある印象です。ボトラーズものでは、モルト グレーン&ケーンはフルコラムかと思うほどコラム的で、先日飲んだBB&Rやワットラムのやつはポット多めブレンドに感じました。さ、今回のキングスバリーはどうでしょうか。ここのオーセンティックシリーズはジャマイカ・ワーシーパーク15年が美味しかったので、コレも美味しいだろうと期待しています。度数は59.3度のカスクストレングス。シングルカスクです。香りも味わいも、モロにフォースクエア!オークのボウルに入れたバニラココナッツアイスクリーム感が満点です。めちゃくちゃウマい。香ばしいナッツや柑橘、焦げオークの甘酸っぱい風味もあって、これはもうほとんどエクセプショナルカスクのバーボンカスク熟成カスクストレングス版です。おそらくポット比率もそれくらいだと思います。フォースクエア好きなら間違いない1本。エクセプショナルカスクが輸入されていなくても、これがあればもう大丈夫、という感じです。ま、すぐ売り切れになるでしょうけど。【僕の評価】5段階中5++フォースクエア 15年 2005 バルバドス ラム キングスバリー オーセンティック ラム 59.3度 700ml価格:14520円(税込、送料別) (2022/9/20時点)
2022.10.08
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【ブティックラムカンパニー シークレットディスティラリー#7 バルバドス】ブティックラムカンパニー シークレットディスティラリー#7バルバドスのラムです。 シークレットではありますが、巷のウワサではマウントゲイ蒸留所のラムらしく、21年という長期熟成であることに加えて、「ポットスティルラム」だということが特徴的です。販売店の説明書きによると、6年トロピカルエイジングで残りはコンチネンタルエイジングだそうです。大幅にコンチネンタルエイジングですが、かなりの希少性が感じられるので買ってみました。マウントゲイのポットスティルといえば、僕が先ず思い出すのは、ポットとコラムの2本組で発売された「ザ・コッパースティルス」です。それを最初に飲んだ時は、正直言ってコラムの方が飲みやすく感じました。バナナやカラメル、ナッツなどのバルバドス風味が全開で、このまま売ればいいのにと思ったほどの美味しさでした。ポットの方はコシが強くて飲みごたえがあるものの、酸っぱいメンソール的なポット臭さが感じられ、なるほどこれはブレンドの一部として使うのが適切だなと思ったものです。最近ではマスターブレンダーコレクションの「アンディーンオークカスク」。こちらはアンデスオークカスク効果のせいか、ポット100%なのにポット臭さが感じられず、複雑な風味とコシの強さでとても気に入りました。この他、マスターブレンダーコレクションには「ポットスティルラム」というそのものも発売されていますが、それは僕は飲んだことがありません。本来ならそちらを先に飲みたいことろですが、まあ順番はいいとして先ずはこちらを飲んでみます。今回のやつはカスクについての記載はありませんが、書いて無いということはたぶんアメリカンオーク(バーボン)カスク熟成だと思います。さてどんな感じでしょうか。度数は52.6%。香りはリンゴと青リンゴ、洋ナシ、あまり熟していないネクタリン、蜂蜜、ワサビっぽい感じもあります。コッパースティルスのポットで感じたイヤな感じはなく、とても落ち着いた感じです。飲んでみても、キャラメルやアイスクリームなどのベーシック要素は奥深くに隠れていて、先ずそれを感じることはないだろうと思います。ミント青リンゴシロップというか、リンゴや青リンゴ、ネクタリンなどフルーティーさが支配的で、ハーブやスパイス(カルダモン?)の感じもあり、シンプルな造りのはずがかなり複雑な風味です。このリンゴ系のフルーティーさは「アンディーンオークカスク」で感じたので、それはアンデスオークの効果かと思っていましたが、どうやらそうではなくて、これがマウントゲイのポット風味のようです。ジャマイカのバナナやパイナップル風味みたいな感じでしょうか。全体的には度数の強さもあると思いますが、コシの強さがグッと感じられ、かなり飲みごたえがあります。アンディーンオークカスクと飲み比べてみましたが、やはりバルバドスファンクとでもいうべき共通の風味があります。アンディーンオークカスクの方が明るい感じで一般ウケしそうな風味に思えますが、度数の違い(アンディーンオークカスクは48%)が大きくあるにもかかわらず、こちらブティックのやつの方が落ち着いた感じで、むしろより飲みやすいのではないかと思いました。コンチネンタルエイジングとはいえ、熟成年数の長さが影響しているのかもしれません。アンディーオークカスクを飲む前にこのラムを飲んでいたら、マウントゲイのラムだとは思わなかったに違いありません。それほどマウントゲイXOとは違いが大きく、あらためてブレンドの威力を思い知りました。こういうのはマニア傾向のある人しか買わないでしょうけど、そのマニアには大いにウケるであろう反面、普通の人はマウントゲイXOの方が美味しいと感じる可能性が高い、と思いました。【僕の評価】5段階中5シークレットディスティラリー #7 バルバドス 21年 バッチ1 ブティック ラム カンパニー 52.6度 500ml価格:17230円(税込、送料別) (2022/9/20時点)
2022.09.23
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【ベリーブラザーズ&ラッド バルバドスラム 12年】BB&R バルバドスラム12年英国のベリーブラザーズ&ラッド社によるバルバドスのラムです。蒸留所は不明で、マウントゲイかフォースクエアかウエストインディーズかわかりません。12年熟成ものですが、トロピカルエイジングとコンチネンタルエイジングの比率も不明。でもBB&Rなら美味しいだろうと思って買ってみました。アルコール度数は46%です。色はそれほど濃くはなく、淡い方に見えます。グラスからは、キャラメルとクリーム、ココナッツの香りが届き、これはフォースクエアのラムじゃないか?と思いました。RLシールズより濃く、ドーリーズよりピュアで、リアルマッコイほどオークっぽくなく、エクセプショナルカスクセレクションのワイン系カスクじゃないやつにそっくり。飲んでみて、フォースクエアであることをほぼ確信しました。ポットとコラムのバランスはエクセプショナルカスクセレクションのカスクストレングスっぽく、46%ということで飲みやすい反面、満足できるコシ・重さがあって、ココナッツクリームやナッツペースト、キャラメル、柑橘、程よいオークの風味がたまりません。めちゃくちゃウマい!調べようがないのでフォースクエアじゃないのかもしれませんが、素晴らしいラムだと思います。ウエストインディーズとは思えないし、マウントゲイとは風味の傾向が似ている言えば似ている部分はありますが、やはり違うと思います。やっぱりフォースクエアなんでしょうか。でもフォースクエアは大人気なので、フォースクエアと書いておけばセールス的に有利になることは間違いないので、それならそうと書くはず・・・例によってラベルの上に輸入元のラベルが貼ってあって全然読めない状態でしたが、丁寧にやったらキレイに剥がせました。そしたらなんと!「フォースクエア蒸留所はトップクラスの蒸留所で~」と書いてありました。ラベルの上にラベルを貼るという行為は、消費者を軽んじているとしか思えません。皆さんはどうお考えでしょうか?ま、今回は答え合わせもできてスゴく楽しめたので良かったですけど。【僕の評価】5段階中5
2022.09.17
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【ハンプデン エステート オーバープルーフ】ラ・メゾンドウイスキー&ヴェリエによるリリースの、ハンプデン エステート オーバープルーフジャマイカのラムです。以前飲んだやつの高度数バージョンです。以前飲んだハンプデン・エステートは46%でしたが、今回のやつは60%。46%バージョンでも充分美味しかったのですが、無くなったのでどうせならと思って今回はこちらのオーバープルーフの方を買ってみました。熟成年数は最低7年で46%と一緒。ただ度数が違うだけです。香りはやはり濃厚なフルーティーさが顕著で、熟れたパイナップルに青いバナナと熟れすぎたバナナ、それと濃い紅茶、チョコレートクリームなどの感じがあります。味わいの方は46%バージョンよりもワンランク濃く感じます。それに思ったよりもはるかに飲みやすく、僕としてはこちらの方がイイと思います。今となってはなぜこちらの高度数バージョンを最初に買わなかったのか思い出せませんが、それほどジャマイカンラム慣れしていなかったのでビビったのかもしれません。好みは人それぞれなので、46%バージョンの方が好きな方もおられるだろうと思いますが、46%バージョンとこちらのオーバープルーフバージョンのどちらを買おうか迷っている人に会ったら、僕はこちらをお勧めすると思います。美味しい。【僕の評価】5段階中5ハンプデン ピュア・シングル ジャマイカン・ラム オーバープルーフ 60° 700mlHAMPDEN PURE SINGLE JAMAICAN RUM OVERPROOF 60° 700ml価格:7953円(税込、送料別) (2022/8/4時点)
2022.08.27
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【サバンナ レ マスト】サバンナ レ マストフランス海外県レユニオン島のラムです。以前、世界中を巡ったヨット乗りのレジェンドとお話しした際に、ラムのお話を聞いたことがあります。航海の途中でカリブ海もそれ以外もいろんな島に寄港したけど、地元の人が行くバーとかで飲んだラムは安くてクセの強い地酒風のやつばかりで参った、イイやつは殆ど全部輸出されているようで、中でも一番凄かったのがレユニオンのラムで、とても飲めなかった・・・そんな話を聞いていたので、今まで恐ろしくてレユニオンのラムは飲んだことがありませんでした。でも日本で買えるということは「輸出されているイイやつ」だろう、ということで今回勇気を出して買ってみました。サバンナでは普通のラムだけでなく「グランアローム」という発酵期間の長いタイプのラムも作っているようで(飲んだことはありません)、今回のレ マストは両方のブレンドだそうです。ラベルにトラディショナルとグランアロームのブレンドで、最低9年熟成とあります。色は淡く、白ワインくらい。軽めな香りはフルーティーで、桃と洋梨のカルヴァドス、少し蜂蜜。コラムスティルらしいクリアな感じなのにリッチな味わいで、バナナと桃、ホイップクリーム、洋梨などの風味が感じられます。とても飲みやすく、ニューグローブに通じる、ある種のブランデー的な雰囲気があるように思えます。バーボンカスク的な感じは全然なく、タンニン感もそれほどないことから、新樽ではないフレンチオークカスク、コニャックカスクなんかが熟成に使われているのかもしれません。恐る恐る飲んでみたレユニオンのラム・サバンナですが、僕は非常に気に入りました。世の中の分類としてはフランス系ラムなのだと思いますが、僕の中では味わいの傾向から、コラムスティルのブランデー風ラム、キューバのサンティアゴデクーバや、モーリシャスのニューグローブと一緒にカテゴライズされるラムです。とっても美味しい。【僕の評価】5段階中5サバンナ ラム レ・マスト 45度 700ml 正規輸入品 【箱入り】【6月新商品】価格:8778円(税込、送料別) (2022/8/5時点)サヴァンナ レ マスト ラム 45度 700ml価格:8980円(税込、送料別) (2022/8/5時点)
2022.08.19
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【ディクタドール エピソディオ 1 1996】ディクタドール エピソディオ1996コロンビアのラムです。ディクタドールのレギュラーラインナップとは別に、マスターブレンダーのエルナン パーラさんが熟成させた限定品とのことです。このエピソディオというシリーズだけでも熟成年数や使用カスク違いのバリエーションが幾つかあって、今回のはその中の一つ。1996年に蒸留、アメリカンオークカスクで25年熟成されたようです。度数は44%です。先ず、こんな感じになっていて、もうとにかく開けにくい。前にカルヴァドスの何だったかがで物凄く開けにくくてイヤになったことがありましたが、それよりは柔らかい材質なので幾分マシです。でもコルクキャップ上部のギザギザ樹脂部分は表面積が大きいからか、材質的に親和性が良いのか、その部分は剥がれにくく、途中で全部剥がすのは諦めました。普通にしてほしいです・・・香りの第一印象はデメララチック。濃いキャラメルと黒糖が支配的ですが、チョコレートやコーヒーの感じもにじみ出てきて、とても美味しそう。飲んでみると、口当たりは優しくて味は濃厚系。キャラメル、知らない花の蜂蜜、無糖チョコレート、飲んだことがない産地のコーヒー、守口漬けなどの風味が感じられます。それに何かフルーツの感じもあるのですが、それだけを抽出して感じることが難しく、フルーツの種類は不明。あとスパイスというか古い家具的な風味も若干あり、風味の要素が多くて複雑です。ディクタドールは、このエピソディオ以外にも色々な限定品がいっぱいあって、かなり積極的に展開しているようです。ディクタドールのサイトを見てみたら、以前飲んだ「インソレント」や「パーペチュアル」がそれぞれ「プラティナム」「オーラム」に名称変更されていました。名前が変わっただけなのか中身も変わったのかは不明ですが、12年、20年もボトルデザインが変更されていました。その新しい12年とかはもう日本でも出回っていて、中身が以前と違うのか気になります。どなたか飲まれたら教えてくださいね。【僕の評価】5段階中4.5【国内正規30本★当店6本のみ★クルミ、ダークココア、オーク、深みのあるバニラ、シナモンを添えたコーヒー】ディクタドール エピソディオ 1996 25年 アメリカンオーク 44% 700ml価格:17490円(税込、送料別) (2022/8/4時点)
2022.08.06
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【サマローリ カリビアンソウル ブレンデットラム 2021】サマローリ カリビアンソウル 2021複数国のラムをブレンドしたブレンデットラムです。販売店さんの説明書きでは、2012年のパナマと2004年のデメララのブレンドだそうです。それ以上詳しいことは不明ですが、なかなか珍しいブレンドだと思います。サマローリはサマローリさんという方が創業されたイタリアの会社で、ウイスキーの世界では著名なインディペンデントボトラーです。ラムもいっぱい出していて、近年ではウイスキーと同じくらいの出荷量なのだそうです。ラベルなどのデザインなどはイタリアで、ウイスキーやラムはスコットランドで保管・熟成・ボトリングしているそうです。今回のカリビアンソウルは2回目のリリースだそうです。アルコール度数は嬉しい45%。香りはレーズンや干しプルーン、ミキプルーン、オーブンで焼いた黄桃などの果物感、黒糖、キャラメルなどが感じられ、比較的軽めな印象です。でも飲んでみたらかなりの濃い口で、まさしくデメララとパナマの感じがします。それがまた上手い具合に調和していて、丸くて濃厚なパナマというか、フルーツ感がアップしたデメララというか、実に違和感なくブレンドされている感じです。限界までよく焦がしたキャラメル、オーブンで焼いて焦げる寸前の桃、煮詰めミキプルーン、ミルクチョコレート、少しだけのナツメグなどの風味が溶け合って、もはやブレンドではなく、こういうラムとして在る、という感じです。僕的にはブレンドラムとしてはロン・イザルコ以来のシームレス感。ブレンドだとか産地だとかを超えて美味しいラムだと思います。正直言ってサマローリのラムは高いので、これまで手を出していなかったのですが、今回飲んでみて高いだけのことはある見事な出来映えだと思いました。しかもこのカリビアンソウルは、それほど高くありませんでした。買ってよかった。【僕の評価】5段階中5【ひよこ豆のディップ、ピーナッツバター、ヘーゼルナッツ】カリビアンソウル ブレンデッドラム 2021エディション サマローリ 45% 700ml価格:8140円(税込、送料別) (2022/7/22時点)
2022.07.23
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【XM スペシャル 12年】XMスペシャル12年。ガイアナの会社のラムです。XMブランドは謎数種類がラインナップされていますが、いずれも現在は日本に入ってきていないようです。なかなか謎の多いラムです。XMはガイアナにあるバンクスDIHという会社のラムブランドです。販売サイトにもガイアナ産ラムと記載されていましたが、どうやらそうではないようです。ラベルにも「ブレンデッド&ボトルドインガイアナ」と表記されています。ガイアナ産ラムだとは書いてありません。飲んでみても所謂デメララ感は全然ありません。バンクスDIHはかなり昔からガイアナにあって、ラム以外にも様々なビジネスを展開している大きな会社のようです。バンクスDIHは蒸留しているわけではなく、当初からいくつかのラムをブレンドしてXMブランド販売する方式だったようで、今でもそれは変わっておらず、今回のスペシャル12年もラベルにそのように書かれています。ガイアナに幾つもあったラム蒸留所は、時代を経てエルドラドで有名な現在のDDL(デメララディスティラーリミテッド)に統合されます。その過程でXMのブレンドに使われていたであろうガイアナ産ラムは、DDLによって供給されなくなったようです。そのため、ガイアナの会社なのにガイアナ産ラムをブレンドに使っていない(使えない)XMは、「デメララ」を謳うことができないとのことです。でも、まあデメラララムじゃなければいけないということはないので、美味しければ別にどっちでもいいでしょう!度数は40%。香りは蜂蜜と黒糖、バニラ、ココナッツなどのベーシックさがありながら、アニスやフェンネル、ドライフルーツなども感じられ、全体的には複雑な感じです。飲んでみても同様で、風味要素が多くて複雑。チョコレートやキャラメル、ココナッツ、木、ドライフルーツやオーブンで焼いたフルーツ的な風味もあります。ボディは重くはなく中くらいですが、充分な感じ。後味にオレンジと言うよりグレープフルーツのようなフルーツ感がタンニンっぽさを伴って感じられます。総合的に美味しく、ブレンドラムとしてはとても上等だと感じました。デメララじゃなくても全然OK。【僕の評価】5段階中の4.5
2022.07.15
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【フォースクエア エリジウム 12年】フォースクエア エリジウム 12年 ウイスキーエクスチェンジバルバドスのラムです。英国のウイスキーエクスチェンジが販売する、フォースクエア蒸留所の「プライベートカスクセレクション」シリーズ。以前飲んだ「フォースクエア ダイアデム」と同じシリーズです。フォースクエアのラムなので、ポットとコラムのブレンドです。ダイアデムは熟成が基本のバーボンカスクに加えてマデイラカスクが使われていましたが、今回のエリジウムはマデイラではなくてシェリーカスクが使われているそうです。熟成年数は12年、度数60%です。フォースクエアでシェリーカスクというと、メジャーなところではドーリーズXO、エクセプショナルカスクセレクションではプレミスですが、それぞれ熟成年数も度数も違っていて、僕的にはかなり違いが大きいと感じました(僕はドーリーズXOの方が好みです)。今回のやつはどうでしょうか。香りは強く、ココナッツアイスクリーム、キャラメル、オレンジ、ナッツが顕著で、モロにフォースクエアのカスクストレングスの感じですが、奥底にシェリーカスク効果と思われるフルーティーさが感じられます。飲んでみると最初は強さが感じられますが、慣れると香りよりもシェリー(オロロソ?)が明瞭で、でもバニラやココナッツ、アーモンドパウダー、クリームなど他の風味を圧倒することなくバランスの良い構成だと思いました。シェリー感はドーリーズXOやプレミスよりも控えめに感じられます。僕的には今回のエリジウムのバランスの方が好みです。全体的に大排気量エンジンを思わせるハイパワーさで、先ずはそこが一番。次にバランスの良さ、シェリー風味度合いの絶妙さが印象的です。強さに関しては、以前飲んだウイスキーエクスチェンジ・プライベートカスクセレクションのやつと同等で、わざとなのかどうか知りませんが、その均質性に一貫したものを感じました。評価5+
2022.07.09
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【ウルティマタム セレクテッド ラム 8年】ウルティマタム セレクテッド ラム 8年ボトラーズブランドのブレンドラムです。ウルティマタムはオランダのヴァンウィーズ社というインディペンデントボトラーのブランドです。以前、ここのニカラグアンラムを飲んだことがありますが印象が希薄です。凄く美味しかったわけでも、飲めないほどマズかったわけでもない、ということですが、今回そこのラムが国内販売されたので買ってみました。8つのラムをブレンドしていて、50%ポットスティル、8年もののラムだそうです。度数は46%。色はつけてなくて、低温濾過もしてなくて、加糖もしてないスパニッシュスタイルのラム、とのこと。スパニッシュスタイルでポットスティルって珍しいですね。ヴェネズエラとかペルーのラムがブレンドされているのでしょうか。香りはポットスティル臭さがあって、バニラと悪くなった梨、シリアルに入ってる各種ドライフルーツやメロンクリームソーダ的な感じもあります。似てるラムが思いつかず、どことどこのラムをブレンドしたのかよくわかりません。飲んでみると、基本的には優しい口当たりですが、それなりの濃度が感じられ、でも特徴的な風味が強すぎることはないという、香り同様にすぐには似たものが思いつかない独特な味わいです。風味的には、リンゴ系発酵クリーム、レーズン、プラム、蜂蜜、薄めのカスタードなど、パナマっぽい感じはあるものの、やはり「どこのラム」かとは思いつかないオリジナリティー溢れる感じがします。これまでブレンドのラムはあまり飲んでいなかったということもありますが、なにか落ち着かない気持ちになりました。ありようとしては、僕が飲んだことのある数少ないブレンド・ラムであるロン・イザルコが連想されます。ロン・イザルコの方がはるかに濃い口で風味も強く、まとまりがあるというかブレンデッドラムとして生みだされた一つの完成形としての説得力に満ちていますが、こちらはそれと比べるとかなりあっさりした感じ。度数43%のロン・イザルコの10年より、味・風味ともにかなり淡いと思いました。スパニッシュスタイルというにはコシが強く、一般的なスパニッシュスタイルのラムから連想される軽さはないように思えます。ポット50%のおかげだと思いますが、それが功を奏しているかどうか微妙な感じ。僕にとっては掴みどころのない味と風味に感じられますが、コシがあるのに飲みやすい、新しいスパニッシュスタイルラムという立ち位置でしょうか。【僕の評価】5段階中の4ウルティマタム 8年 セレクテッド ラム ポットスティル 並行品 46度 700ml価格:3980円(税込、送料別) (2022/5/29時点)
2022.07.01
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【ケイデンヘッド ベネズエラ14年】ケイデンヘッズ ヴェネズエラ14年ボトラーズブランドのベネズエラのラムです。ケイデンヘッドはウイスキーのボトラーとして有名なようですが、ラムもいっぱいリリースしています。幾つか飲んだことがありますがどれも満足いく品質で、特に度数46%くらいのグリーンラベルシリーズは、飲みやすさと風味の強さのバランスが良いと感じました。今回のやつはカスクストレングスシリーズのやつです。ベネズエラのラムはかなり久しぶりです。ベネズエラといえばサンタテレサ、パンペロ、ディプロマティコで有名なラムの産地です。サンタテレサ1796はフルーティーで複雑さとコクが印象的、パンペロは美味しいのに不思議なほど安く、ベネズエラというと僕はこの2つがすぐに頭に浮かびます。それ以外にベネズエラに関する知識はほとんどありません。もちろん、ディプロマティコ・レゼルヴァエクスクルーシヴァは、ラム好きなら誰でも一度は飲んだことがあるだろうと言えるほどのド定番です。今回のやつはそれらとは別の蒸留所らしく、CACSA(Corporacion Alcholes del Caribe)という会社の製品だそうです。コラムスティル蒸留で、14年熟成(何年トロピカルエイジングなのかは不明です)、シングルカスクでカスクストレングル:58.3%です。香りは、ダークチョコレート、完熟プラム、バター、黒糖など。ベーシック系Ronといった印象ですが、さすがに高度数なので力強さが感じられます。飲んでみると、無糖ココア、黒糖バターキャラメル、コーヒー、プルーンペーストなどの風味があります。各風味の強さ、濃度の高さも香り同様に高度数によるものだと思いますが、度数が高くても非常に飲みやすく、総合的にいい感じになっています。開栓してすぐグラスに注いで即飲んだのと、開栓後一週間ほどしてからグラスに注いで5分くらい時間をおいたやつとでは、かなり違いがある印象です。どんなラムでもその違いはあると思いますが、これは特にそう感じました。一週間後のやつの方が圧倒的に美味しく、コーヒーとココアパウダー、チョコレート系風味と、プラムやプルーン、黄桃などフルーツ系風味のバランスが良く整う感じがします。想像だけですが、これが度数40%以下だったらやや辛口の評価になってしまうであろうところ、この高度数で良かったと思います。46%くらいでも美味しいかも、と思いました。【僕の評価】5段階中の4.5ベネズエラ ラム 14年 2005 カスクストレングス (ケイデンヘッド) 58.3度 700ml価格:8730円(税込、送料別) (2022/5/16時点)
2022.06.25
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【アドミラルロドニー オフィサーズリリース No,1】アドミラルロドニー オフィサーズリリース No,1セントルシアのラムです。セントルシア唯一の蒸留所、セントルシア蒸留所の製品で、同社はチェアマンズリザーブ・ブランドで有名です。アドミラルロドニー・ブランドは近年再編成され、以前飲んだアドミラルロドニー・エクストラオールドは現在のラインナップには無く、熟成年数違いで3つの商品が定番化されています。そして、その3つ以外に毎年リリースされる限定品のオフィサーズリリースがあり、今回のやつがその第一号ということのようです。今回改めてセントルシア蒸留所のサイトを見てみたら(リニューアルされてました)、アドミラルロドニーで使われる蒸留器はツインコラムコフィースティルで、今回のオフィサーズリリースではその最下段のプレートからの蒸留物を使用しているとのことでした。蒸留効率を度外視してコラムスティルの途中のものを使うという、なかなか気合の入った手法です。その後バーボンカスクで13年熟成させ、さらにポートカスクで9か月フィニッシュされているとのことです。もちろんセントルシアでの熟成なので全部トロピカルエイジング、アルコール度数は45%。これは期待できますね。ボトルの口部分に大きなフランジがあって注ぎにくい・・・グラスに注ぐと赤っぽい感じの色です。香りも口当たりもコラムスティルらしくない重さがあります。重すぎない程よいコシがあって、ブドウや柔らかいレーズン、イチゴジャムなどのフルーティーさと、バニラ、チョコレート、蜂蜜、オーク、それに赤ワイン的な風味とタンニン感があります。後味はフルーティーさと若干のスパイス、カカオ感、渋みが適度な長さで感じられます。ポートカスクの効果は絶大で、コラムスティル下段からの風味豊かなベーシック風味に、華やかなフルーティーさが加わって複雑な風味になっています。以前飲んだイングリッシュハーバーのポートカスクフィニッシュでもポートカスクの威力を感じましたが、今回のアドミラルロドニー・オフィサーズリリースは、バーボンカスク熟成によるベース部分の風味がより強く、調和の見事さが際立っていると感じました。【僕の評価】5段階中の5アドミラル ロドニー ポートカスクフィニッシュ 2006 オフィサーズリリース No1 45% 700ml 正規 ラム酒価格:9980円(税込、送料別) (2022/5/16時点)
2022.06.18
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【ハンプデン グレートハウス ディスティラリーエディション 2020】ハンプデングレートハウス2020ジャマイカのラムです。ラム好きだけでなく、他の蒸留酒ファンにも人気があるハンプデン。今回のディスティラリーエディションは、基本的には蒸留所とイベントの時だけに販売される限定品とのことです。ハンプデンはこの特別なブレンドを2019年にリリースして、大人気だったのでそれから毎年出すことにしたそうです。限定品ながら2020年からは一般流通量も増え、2021年版も出ているようですが、今回僕が国内で購入できたのは2020年バージョンです。とても楽しみです。ハンプデンは様々なエステル値のラムを生産していて、それらをブレンドするのだそうですが、今回のやつはエステル値が低いやつ(OWHという符丁)の7年熟成ラムと、かなり高いやつ(C<>H)の3年熟成ラムを8:2でブレンドしているそうです。度数は59%。この貴重なラムが日本で買えるなんて凄いと思います。*輸入元はスリーリバーズさん ありがとうございます!素晴らしい!濃い完熟バナナと溶剤、パイナップル、バルサミコ、カスタードクリーム、ホイップクリーム感が溢れ出る、非常に強い香りと風味です。まるで大柄なオペラ歌手がクライマックス部分を思いきり歌うのを間近で聴いているかのような感じです。ジャマイカンラムに存在する不快要素がなぜか感じられず、ジャマイカンラムの良いところだけを集めて強調したかのような出来栄え。濃く、柔らかく、暖かい。ポットスティル&フル・トロピカルエイジングで、しかも59%という高度数で、魅力を余すところなくボトリングしているという感じです。プリミティブさが却って極端に洗練されているように思える、というような不思議な魅力に満ちています。色んな事情があるのだろうとは思いますが、どうしてこれを限定品に留めておくのでしょう?ハンプデンが営業を再開したのは2010年くらいで、このラムも熟成年数はそれほど長くないみたいなので、どんどん瓶詰めして世界中に出せばいいのに、と誰もが思うことでしょう。【僕の評価】5段階中5++ハンプデン Great House Edition2020 59/700[159186][正規輸入][箱付]価格:13000円(税込、送料別) (2022/5/30時点)
2022.06.10
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【マウントゲイ マスターセレクト 2018リリース】マウントゲイ・マスターセレクトバルバドスのラムです。年一で約1万数千本が発売されるマウントゲイのハイエンドラムで、最低熟成年数10年から最高30年熟成までのブレンドだそうです。もちろんポットとコラムのブレンドで、度数は43%、2018年にリリースされたやつです。昔は「オールドカスクセレクション」という名称で、同じような熟成年数ブレンドのやつがあって、そちらは以前に飲んだことがあります。味や風味を具体的に思い出すことはできませんが、「物凄く美味しかった」ことだけは覚えています。あれから多くの色んなラムを飲んできた現在、今回のやつはどのような印象になるか自分でも興味深いところです。コルクはウッドキャップの中に内蔵されている方式になっています。香りはまったりとしたバターキャラメル。それにバナナ、ナッツ、オーク、柑橘。飲むと、オイリーなナッツペースト、バターキャラメル、バターソテーしたバナナなどの風味があって、口当たりは非常にまろやか。物凄く柔らかくて飲みやすく、いかにも超長期熟成ものがブレンドされている、という感じがします。とても満足できるラムなのですが、ポット比率は凄く高いわけではないように思えます。同じバルバドスのフォースクエア・エクセプショナルカスクシリーズの方がトルクが強い印象で、こちらは、より飲みやすさ重視の方向にベクトルが向いているという感じがします。先日飲んだ「マスターブレンダーコレクション・アンディーンオークカスク」は風味といい、いかにも全部ポットというような重厚感といい、蒸留酒マニアにウケる感じですが、こちらマスターセレクトは誰が飲んでも美味しいと思うであろう、万人向けの高級ラムをめざして作られ、それが見事に成功しているという気がします。とても美味しい。【僕の評価】5段階中の5+ラム マウントゲイ 1703 マスターセレクト 700ml (73798) スピリッツ rum(73-9)価格:9658円(税込、送料別) (2022/4/17時点)マウントゲイ 1703 マスターセレクト 700ml 43度 正規品箱付 Mount Gay Barbados Rum MASTER SELECT バルバドス産 正規品正規品品 正規品 kawahc プチギフト 内祝い ギフト 退職祝い 結婚祝い 新生活 応援 御礼 お礼価格:14799円(税込、送料別) (2022/4/17時点)
2022.06.04
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【ニューグローヴ ロイヤルブレンド LMDW60周年記念】ニューグローヴ ロイヤルブレンドモーリシャスのラムです。メゾンドウイスキーの60周年記念モデルです。そういうのにしては普通っぽい外観で好印象。お値段もそれほど高くないので全般的にイイのですが、残念ながら日本では出回っていないようです。何年か前にLMDWとヴェリエで同じ名称のラムを出していたようですが、それとは別物で、ブレンドも違うようです。今回のやつは、2005年、2006年、2007年の各ヴィンテージ、熟成は基本リムーザンオークですが、それぞれアカシアカスク、マロンカスク、ポートワインカスクフィニッシュで、それらをブレンドしたのだそうです。さらに、これらの他に物凄く古いヴィンテージもブレンドされているらしく、かなり複雑な構成になっています。度数は45.6度。グラスに注ぐと、ニューグローブらしい紅茶とみずみずしい桃の香りが溢れ、さらには柔らかでまったりした感じのホイップクリーム、カラメル、柑橘も感じられます。飲んでみると、とても濃厚なのに驚きました。ニューグローブのグレイズ社はコラムスティルを使ってて、透明感のあるさらりとしたラムという印象でしたが、今回のやつはその透明感が全く無いわけではありませんが、それよりもまったりと口の中を覆うような口当たりです。味も濃い口で、濃厚液体ピーチキャラメルと煮出し紅茶、クリーム、ブランデー、チャイ、オーク、若干のスパイスなどの風味があってとても複雑に感じられます。後味は各風味~スパイス感を伴った甘味と渋味へと変化しつつ、じんわりと長く続く感じです。 リッチでほどよくパワフル、素晴らしいブレンドだと思います。僕のボトルは800本中の348番です。買ってよかった。ウマい!【僕の評価】5段階中の5++
2022.05.27
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【チェアマンズリザーブ2009】チェアマンズリザーヴ2009セントルシアのラムです。セントルシア蒸留所の激ウマラム「チェアマンズリザーヴ2005」の新型のようです。チェアマンズリザーヴ2005は限定品ですがロットが大きかったようで、まだまだ国内でも流通があります。美味しさの割にブランドとしてはあまりメジャーではないので、限定品であるにもかかわらずいつでも(いつかは無くなるでしょうけど)買えるという状態は、僕にとっては喜ばしい限りです。2本目が残り1/3くらいになったので、近々また買っておこうと思っています。今回の2009はまだ日本では流通していないようです。さてどんな感じなのでしょうか。2009年にポットスティルとコラムスティルで蒸留したものののブレンドなのですが、熟成は別々に13年、ブレンド後さらに6週間バーボンカスク熟成させたそうです。熟成はセントルシアなので、フルにトロピカルエイジングです。「2005」は別々に4年熟成させたやつをブレンド後に10年再熟成させていたようなので、作り方は違っているようです。度数はどちらも46%と同じです。香りはカラメルとカカオ、青リンゴ、それにチェアマンズリザーブの特徴であるハーブ、松、ユーカリみたいな感じもあります。2005よりもハーブの感じが多目に感じられ、サトウキビジュースからの蒸留物がブレンドされている「チェアマンズリザーヴ・レガシー」寄りな感じがします。飲んでみると、ある種のワインカスク熟成品のようなまろやかな甘味と透明感が感じられます。カラメルと青リンゴ、ハーブ、カカオ、メンソールなど、2005よりも複雑な風味です。2005と比較すると、こちら2009のほうがハーブ感が顕著で、風味の要素はより多くて複雑な感じ。2005の方がストレートな風味で、カスクの影響はより顕著に感じられます。カスクの影響に関しては、2005の方が熟成期間が長い可能性が高いので当然かもしれませんが、2005はジョンドーレポットで、2009はポットの種類が不明(書いてない)なので、ジョンドーレではないポットかもしれず、その差が影響しているのかもしれません。僕はそこまで詳しく知らないのですが、セントルシア蒸留所が使っているポットスティル3種類は、それぞれの熟成物に風味の特徴が存在するらしく、マスターブレンダーさんはそれらを選択・使い分けているそうです。高品質で複雑な風味の美味しいラムなのですが、総合的にはストレートな風味の2005のほうが僕の好みです。海外では、フォースクエアほどではありませんが、このセントルシア蒸留所のラムも人気が出てきていて、小売店などが別注した様々な限定品が各国で出回っているようです。日本でもそういうのが出るといいなあ、と思います。【僕の評価】5段階中の4.5
2022.05.20
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【プランテーション シングルカスクコレクション ガイアナ2008】プランテーション・ガイアナ2008ガイアナのラムです。ガイアナと言えばオフィシャルのエルドラド、それ以外はパッサーズ15年、がメジャーなところですが、何しろデメラララムは人気があるので、インディペンデントボトラーズからは、過去から現在に至るまで膨大な量がリリースされています。あまりにも多くのそれらを全部飲めるわけがなく、しかも無駄に高いやつが多いので、僕の場合は却って敬遠ぎみになっていました。キリがないし、新しくなったエルドラド15年、パッサーズ15年は充分満足できる美味しさなので、それ以上のデメララを今のところは求めていない、ということもあります。でも、今回はプランテーションなのでそれほど高価でもなく、パッサーズ15年と同じくらい。僕でも手が出せる価格でした。発酵期間は一週間、2008年にポットスティルで蒸留、バーボンカスクでのトロピカルエイジング9.5年、コンチネンタルエイジング1年、さらにゼブラカスク(栗とアカシア)で6か月熟成され、2019年ボトリング、加糖量4g/L、アルコール度数は47.1%、となっています。僅かに加糖されていますが、僕的には経験上全く問題ない量です。それほど僅かならいっそ入れなくてもいいのにとも思いますが、贔屓にしてるレストランの味付けみたいな感じで、「注文してみるか」という気になります。とにかく近年のプランテーション・ラムは、全てがキチンと表示されているので、消費者にとっては安心ですね。栗やアカシアの樽というのは珍しく、ニューグローブのラムでそういうのを見たことがありますが、飲んではいないのでどんな感じか興味深いところです。僕にわかるかどうかは別ですが・・・香りはいかにもデメララで、甘い黒糖キャラメルと、シナモン、グローブなどのスパイスがバランスよく、マロンペーストのような栗っぽさがあるような気もします。それは「ゼブラカスク」というのを読んだからそう感じるだけなのかもしれませんが・・でも飲んでみると、やはりマロンペースト感があって、シナモンとクローブ、オールスパイス、黒糖を使った甘さ控えめの栗の焼き菓子に、ホイップクリームを添えたやつ、みたいな感じがします。リッチで、スパイス感が絶妙で堪らない味わいです。デメララの美味しい要素をブースト&凝縮したような感じで、僕としては今のところ一番ウマいと思うデメララです。コシが強くて濃厚なのにとても飲みやすく、素晴らしいバランスだと思います。これはプランテーションがリリースした数あるラムの中でも、かなり上位にランクする美味しさです。もちろん完全に個人的な好みですが、ペルー・マルチヴィンテージ/ライウイスキーカスクフィニッシュ、オーストラリア2007などと肩を並べる、プランテーションの名作だと思います。【僕の評価】5段階中の5++プランテーション シングルカスク ラム ガイアナ 2008 ゼブラ カスク フィニッシュ 47.1度 700ml価格:7920円(税込、送料別) (2022/4/14時点)
2022.05.14
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【ウイングウォーカーラム】ウイングウォーカーラムイギリスのInnovatus Drinksという会社のブランドが出してるラムです。ベネズエラとドミニカの銅製ポットスティルのブレンドでオークカスク熟成、ということですが、それ以外には何もわかりません。ベネズエラはいいとして、ドミニカにポットを使ってるところがあるんでしょうか?輸出されてなくて、僕が知らないだけかもしれませんが・・・ウイングウォーカーというネーミングや、紙一重といった感じのラベルのデザインから、多少胡散臭い感じがしましたが、ベネズエラとドミニカ産ラムということで、ラムとしては悪くはないのではないかと思って買ってみました。グラスに注いで鼻を近づけた瞬間に、自分が愚かだったことを悟りました。これはラムではない・・物凄い香り!1970年代くらいに駄菓子屋で売られていた子供だましの粉末オレンジジュースの香りそのものです。なんだコレ?不思議なほどラムの香りがしません。飲んだらまさに駄菓子屋粉末オレンジジュースの凄く苦いやつ。ベネズエラとかドミニカとかポットスティルとか、もうそういうのは何万光年も彼方の出来事で、ここにあるのはスパイスラムどころの騒ぎではない、邪悪な液体だとしか言いようがありません。これを売る販売元に悪気はないのかもしれませんが、悪質なジョークに思えます。人を見下すようなドギツいジョークとスパイスラム天国の英国(膨大な量のスパイスラムが生産され、流通しています)では許されるのかもしれませんが、僕としては完全にアウト。どう頑張っても飲めません。これをプレミアムラムと称して売るなんて・・・罰ゲームが存在する何らかの集まりがある日まで、幽閉しておくしかありません。そういう集まりが無かったら捨てます。あーあ。【僕の評価】5段階中の-5
2022.05.07
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【プランテーション パナマ2008/ビンテージコレクション】プランテーション・パナマ2008パナマのラムです。パナマのラムはとても久しぶりです。パナマといえばアブエロですが、ラインナップのどれもが加糖されているようで、かなり甘いと思います。風味自体は美味しいので、加糖してないパナマのラムがあったら飲んでみたいと常々思っていましたが、なかなか発見できず、半ばあきらめていましたが、プランテーションの新しいやつが加糖無しだということだったので、さっそく買ってみました。さて、どんな感じなのでしょうか。発酵は2~3日、コラムスティルで2008年に蒸留され、バーボンカスクでのトロピカルエイジング12年、フレンチオークカスクでのコンチネンタルエイジングが1年、2021年ボトリング、アルコール度数45.7%です。最近のプランテーション・ラムのパッケージデザインは素敵だと思います。今回のやつは暖かい地方の海の中でザトウクジラが泳ぐ姿が描かれています。香りは特別強くはありませんが、ふくよかな果物感が印象的。プラムやプルーン、桃、リンゴ、バニラなどが感じられます。飲んでみると、プルーンやグレープ、柑橘、キャラメル、桃の種の近くみたいな風味もありながら、カスタードクリーム的なまったり感やスパイス、オークの風味も感じられます。コラムスティルのクリアさはありながら、度数なりの強さというか濃さがあるので、飲みごたえも充分。風味の要素としては、やはりアブエロなどパナマ産ラムのそれに近いのですが、圧倒的に明瞭です。僕が鈍いだけなのだと思いますが、プランテーション・オーストラリア2007で感じたフェランカスク効果の威力は、今回のパナマ2008ではあまり感じられませんでした。でも、総合的にはガブガブ飲んでしまうのが惜しいほどの美味しさなので、やはり買ってよかったと思います。【僕の評価】5段階中の5プランテーション パナマ 13年 2008 ラム 度 700ml価格:7040円(税込、送料別) (2022/4/14時点)
2022.04.29
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【ロン ボトラン 18年】ロン ボトラン ソレラ18年グアテマラのラムです。グアテマラのラムは久しぶりです。ラムの沼に深くハマればハマるほど単式蒸留偏重主義になってゆく傾向があるようで、僕もこのところジャマイカやバルバドス、ガイアナのラムを買ってくることが多かったように思います。確かにこれら旧英国領のポットスティル、ポットとコラムのブレンドのラムはコシが強く、飲みごたえがあって満足感が高いのですが、コラムスティルの滑らかさ、飲みやすさも捨てがたい方向性です。また、シェリーとか色んな樽を使ってのソレラシステム熟成による風味の複雑さ、華やかさは、バーボンカスクだけで熟成されたストレートなラムとは、また別の魅力があると思います。ラム愛好家ではない友人(ラム愛好家の友人なんていません)にラムを飲ませてみると、概ね以下のような反応が得られます。バルバドスのラム:ウイスキー好き友人「あ、美味い」、普段蒸留酒を飲まない友人「意外と美味い」ジャマイカのラム:ウイスキー好き友人「うっ・・」、普段蒸留酒を飲まない友人「うわっ!」ガイアナのラム:ウイスキー好き友人「あ、美味い」、普段蒸留酒を飲まない友人「飲める」ドミニカのラム:ウイスキー好き友人「甘くて飲みやすい」、普段蒸留酒を飲まない友人「美味い」キューバのラム:ウイスキー好き友人「飲みやすい」、普段蒸留酒を飲まない友人「飲みやすい」*「ウイスキー好きの友人」といってもマニアというほどではありません僕のラム遍歴も、先ず旧スペイン領のラム(サカパやパンペロ)にハマり、それからジャマイカ以外の旧英国領のラム(デメララ&バルバドス系)の美味しさに気付いて更にハマり、ジャマイカを克服してますますハマり、といった流れです。加糖量が多すぎるラムに関しては全般的に苦手になり、アグリコールラムは未だに苦手です。そんな筋金入りの万年初心者の僕は、今回はコラムスティル&ソレラ熟成のボトラン18を飲んでみます。以前飲んだロン ボトラン ソレラ1893は、「まあまあ」といったところでしたが、あれから数年を経て自分の中の変化もあるであろう中、どんな感じかワクワクします。ボトランの原料はシュガーケンハニー、コラム蒸留で熟成はバーボンカスク、その後シェリーカスクとポートカスクでのソレラ熟成(ボトランではダイナミックエイジングと呼称しています)、トータルで5~18年熟成になっているようです。サカパと同じところで作られ、作り方も似たような感じですが、ボトランは加糖していないことをウェブサイトで明言しています。香りはキャラメリゼしたフルーツ、シェリー、チョコレート、バニラなど。軽い感じでいい香りです。飲んでみると、とても口当たりがよく、コラムスティルらしいライトなボディに、黒糖キャラメル、ふくよかなレーズン、メープルシロップ、オレンジチョコレートなどの風味があります。シェリーっぽいコクも感じられ、それでいてさらりと飲みやすく、後味持続力も意外とあるように感じます。過剰な甘さが無く、今の僕にはサカパより美味しく感じられます。サンティアゴ・デ・クーバやロンキューベイに通ずる透明感がありながら、舌の上でのコク、カカオ感が程よく、とてもバランスのいい味わいだと思いました。【僕の評価】5段階中の5ロン ボトラン ソレラ 18年 40度 700ml価格:4780円(税込、送料別) (2022/4/4時点)
2022.04.23
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【マウントゲイ マスターブレンダーコレクション アンディーンオークカスク】マウントゲイ アンディーンオークカスクバルバドスのラムです。ド定番のバルバドスラム・マウントゲイが時々リリースする「マスターブレンダーコレクション」の最新版です。過去にはマウントゲイXOをアイラウイスキーの樽で追熟させた「ピートスモークエクスプレッション」や、単式蒸留100%の「ポットスティルラム」、ポートワインカスクで追熟させた「ポートカスクエクスプレッション」があったようです。ポートカスクのやつが一番美味しそうですが、残念ながら僕は飲む機会に恵まれませんでした。今回のやつが日本でも発売されたのを知って、すかさず購入しました。アンディーンオークというのは、南米アンデス山脈の高地に生えているアンデスオークのことらしく、それの新樽を使ったのだそうです。蒸留酒(主にラムのことしか知りませんが)の熟成に使われるのはアメリカンオークとフレンチオークが一般的で、アンデスオークを使ったラムというのは聞いたことがありません。アメリカンオークとフレンチオークでけっこう違いがある(と思います)ので、アンデスオークがどのような効果があるのか興味深いところです。ポットスティルで2回蒸留し、いつものバーボンカスクで14年熟成、その後アンデスオーク新樽で11ヵ月月追熟させたそうです。カラメル色素、濾過無しで、アルコール度数は嬉しい48%です。色はそれほど濃くはなく、普通な感じ。香りは強くてジューシー。リンゴと青リンゴの香りがして、目隠ししてたら、カルヴァドスかライウイスキーかなと思うかもしれません。飲んでみると、まずかなりのコシの強さが印象的です。そしてとてもウッディ。焦げオーク風味が強いだけでなくタンニンも顕著で、香りで感じたリンゴや青リンゴ、ナシ、それにバニラなどの風味が圧倒的です。キャラメルやチョコレート、ナッツなどの風味は後ろに引っ込んでいて、そこにオレンジの苦味やナツメグ、若干のハーブ感などが混じり合って、かなり複雑な感じです。アンデスオークの新樽ということで、それのタンニンによる影響が大きいのだと思いますが、そもそもが全ポット蒸留なので、とにかく重厚。さすがはマスターブレンダーセレクション、いつものマウントゲイXOとはひと味もふた味も違った、スペシャルなマウントゲイに仕上がっていると感じました。【僕の評価】5段階中の5+マウントゲイ マスターブレンダー・コレクション アンディーンオーク・カスク 700ml 母の日 父の日 就職 退職 ギフト 御祝 熨斗価格:11550円(税込、送料別) (2022/4/4時点)
2022.04.15
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【ニューグローブ ヴィルバーギュ ヴィンテージ2004】ニューグローブ ヴィルバーギュモーリシャスのラムです。以前飲んだニューグローブはレギュラーラインナップの「オールドトラディッション10年」でした。とても特徴的なラムで、当時超初心者ラム愛好家だった(今は初心者レベルになっていると思います)僕は、その独自風味を楽しみながらも、他の一般的なラム、特に飲みやすいスペイン語圏ラムに夢中になっていて、後半はあまり楽しむことができていませんでした。今回のニューグローブはヴィンテージで、かなりスペシャルなやつです。ヴィルバーギュというのはモーリシャス島に最初にできた製糖工場があった場所だそうです。2004年蒸留、ボトリングは2020年、フレンチオークの新樽とコニャックカスクで16年熟成させているそうです。蒸留はコラムスティルで度数は45%。バーボンカスクを使うラムが多い中、昔々はフランス領だったこともあってか、ブランデー的にバージンフレンチオークカスクとコニャックカスクが使われているのが特徴的です。香りも味も、以前飲んだ10年とはかなり違っています。根底にある風味の要素に共通項 (紅茶やピーチの感じ)はありますが、力強さと円やかさ、それに内包された落ち着いたフルーツ感が強く、大幅にグレードアップされている感じがします。そのうっとりする香りには、熟した生の桃、オーブンでよく焼いた桃とマスカット、それのカラメル、木の枡にそそいだ柑橘の汁など、「いい香り」を集めたような感じです。飲んでも、ちょうどいい濃度とコラムスティルなのにしっかりしたボディ、それに透明感が共存していて、見事なバランス。濃縮した桃と濃く淹れた紅茶、タンニン、フルーツのジュースとフルーツのカラメルなどの風味が強く、全体的な印象としてはラムと上等なブランデーのハイブリッド的な印象があります。後味はまさにコニャックみたいな感じもあります。知らない人が飲んだらラムだとわかる人は少ないかもしれません。何かわからんけどウマイ酒だな、ブランデーの一種かな?みたいなことを言う可能性が高いと思います。これはウマイ!【僕の評価】5段階中の5+【パワフルでフルーティ、しだいにドライフルーツ】ニューグローブ 2004 16年 ヴィルバーギュ 45% 700ml価格:10780円(税込、送料別) (2022/3/15時点)
2022.04.09
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【ナインリーヴス エンジェルスハーフ】ナインリーブス・エンジェルズハーフ日本のラムです。ナインリーブスは2013年から滋賀県大津市で作られています。日本には他にもラム蒸留所がありますが、現状最も評価が高いようです。日本製であるということ以外にも、ナインリーブスには特徴が多々あります。多くのラムは糖蜜から作られていて、一部はシュガーケーンハニーと呼ばれる煮詰めたサトウキビジュースから、それにごく少数がサトウキビジュースから作られていますが、このナインリーブスはそのどれにも当てはまらず、黒糖から作られているそうです。酵母は具体的にはわかりませんが、他のお酒ではあまり使われていないものだそうです。そして滋賀県の長石鉱山からの超軟水が使われていること。それに熟成に使われる樽はバージンアメリカンオーク。過去にはフレンチオークバージョンもあったようですが、現在はアメリカンオークカスクだけになっているようです。熟成年数は不明ですが、ブレンドではないシングルカスクだそうです。アルコール度数は50%。さて、どんな感じなのでしょうか。香りにはカリブ海やその他のエリアのラムとは歴然とした違いを感じます。例えば、外国人と話していると、全く違う文化の中で全く違う教育を受けた人だなあ、という印象を受けることが多々ありますが、それと同じような感じ。原料の違いもあるのかもしれませんが、僕的には香りや風味の内臓部分(素人なので違ってるとは思いますが)である、発酵に際しての酵母が全く違うのではないかと思いました。とてもふくよかで、酒粕まんじゅう的な柔らかさが感じられます。飲んでみると、日本の滋賀県産という先入観があるからかもしれませんが、「和」を強く感じます。香りで感じた酒粕まんじゅう的な風味があり、でもバーボン的なオーク由来のバニラとキャラメルの感じもあり、さらに黒糖を使った洋菓子風和菓子、或いは黒糖を使った和菓子風洋菓子のような風味が感じられます。味そのものは濃く、酒質的には満足感のある飲みごたえ、重量感があります。高度数ということもあるかと思いますが、単式蒸留の効果と思われます。ラムとしては変わり種といえば変わり種なのですが、普遍的なラムとの同質性と共に、確信的なオリジナリティーが感じられ、単なる異端的存在ではない説得力が伝わってきます。また、ラムといえば圧倒的大多数の人がカクテルのベースくらいにしか思っていない状況下で、ホワイトラム(ナインリーブス・クリアがあります)だけでなく、手間とコストのかかるこの樽熟成ラムを作っているという姿勢からも「ちゃんとしたラムを作る」という気合が読み取れます。日本の伝統的な蒸留酒である焼酎の原材料違いという従来路線延長線上の蒸留酒ではなく、ナインリーブスは紛れもなく「ラム」を作っている、と感じました。今回のエンジェルスハーフは、ラインナップのベーシックモデル的な位置付けで(ホワイトラムのクリアもありますが)、これまでには数量限定で各種ワインカスクを使ったブレンドのバージョンもあった(現在は品切れ)ようで、そちらにも興味が出てきました。ベースがこの風味なら、ワインカスクブレンドはとても面白い風味であろうことが予想されます。その限定品が出たときに買っとけばよかった。【僕の評価】5段階中の4.9【包装不可】 ナインリーヴズ(ナインリーブズ) エンジェルズハーフ アメリカン オークカスク 50度 700ml価格:6596円(税込、送料別) (2022/3/15時点)
2022.04.01
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【フォースクエア インデリブル】フォースクエア・インデリブルバルバドスのラムです。日本にはほとんど入ってこないし、海外でも発売直後に即完売になるフォースクエア蒸留所の「エクセプショナルカスクセレクション」。限定品なので元々本数が少ないということもありますが、あまりにも人気があるために海外では高額で転売されているらしく、それで飲まない人までもが僅かばかりのお金のために先を争って買っているようです。飲まないなら買うな!と思いますが、そういう輩には何を言っても無駄でしょう。そんなわけで、日本の消費者がフォースクエアのエクセプショナルカスクセレクションを購入するのは至難の業ですが(ほぼ無理)、今回とある海外通販サイトが抽選販売方式で出していたので、ダメもとで応募したら運よく当たりました!度数は48%で、バーボンカスクとジンファンデルカスクで最低11年熟成されています。ジンファンデルというのは、主にカリフォルニアで栽培されている赤ワイン用ブドウのことらしく、それのワインカスクが熟成に使われています。過去にフォースクエアのエクセプショナルカスクセレクションで「ジンファンデル」というのがリリースされていて、それの新型という位置づけのようです。香りはバニラと蜂蜜、オークに加えて、今までに経験のないイチゴやクランベリー、それにマーマレード的な要素もあって、フォースクエアの基本の香りにそれらが混じり合っています。飲んでみると、先ずとてもフルーティー。イチゴやクランベリー、ラズベリーなどの特徴的な風味があって、バニラとココア、オーク、オレンジタルト、蜂蜜などの感じと溶け合っています。可憐さと濃厚さが共存した風味と、満足感充分の重さ・飲みごたえで、さすがフォースクエア・エクセプショナルカスク、といった感じです。熟成の内容構成は、①バーボンカスクで11年熟成、②ジンファンデルカスクで5年熟成、その後2つをブレンドして、それをさらにバーボンカスクで6年熟成させているそうです。ジンファンデルワインなんて聞いたこともありませんでしたが、その樽を使って素晴らしいラムを生み出すフォースクエアのリチャード・シールさんの手腕とセンスは、実に卓越したものだと思います。「Richard Seal is God 」【僕の評価】5段階中の6+
2022.03.25
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【チェアマンズリザーブ レガシー】チェアマンズリザーブ レガシーセントルシアのラムです。ラベルにはセントルシア蒸留所のチェアマンだったバーナード・ローリーさんが描かれていて、ローリーさんの業績を遺産としたネーミングがなされています。ローリーさんの業績とは、様々な原酒からのブレンドをめざして、各種単式蒸留器の導入、自前のサトウキビ畑の復活、熟成に使う様々な樽の調達などなど。ブレンダーが使うことができる原酒の幅を拡大したのだそうです。チェアマンズリザーブブランドで一番ベーシックな激安上等ラムの「チェアマンズリザーブ」からわかる基礎レベルの高さ、そして数量限定の「チェアマンズリザーヴ2005」の激ウマ度合いは、ローリーさんが整えた蒸留所の環境を、ブレンダーさんがフル活用して惜しみなく最高のラムを生み出していることがわかります。今回の「レガシー」はかなり低価格ながら、以下の複雑なブレンドのラムです。単式ジョン・ドーレ2:糖蜜:7.5年熟成:16%単式ヴァンドーム:糖蜜:7年熟成:4%連続式コフィー:糖蜜:5.5年熟成:72%単式ジョン・ドーレ2:サトウキビジュース:5年熟成:8%アルコール度数は43%です。ベーシックチェアマンズリザーヴの構成は不明ですが、熟成年数からするとベーシックチェアマンズリザーヴと同等で、それの構成を複雑化したバージョンといった感じでしょうか。未だにアグリコールラムが苦手な僕としては、8%のサトウキビジュースのブレンドが興味深いところです。香りはベーシックチェアマンズリザーヴにより濃くて複雑です。キャラメルとバナナ、メープルシロップ、オールスパイスなどに加えて、梅や梅シロップ、プラム、ある種のハーブ、松の葉っぱ的な感じもあります。飲んでみると、ポット比率が高くないのに十分な重さがあって、味・風味とも想像以上に濃くてしっかりしています。キャラメルや少しのカカオとバナナ、ナツメグとかのスパイス感に加えて、コリアンダーや松、サルナシのジャムみたいな風味もあって複雑な感じです。飲み終わった後のグラスから、少しアグリコールっぽい香りを感じられます。 ベーシックチェアマンズより濃厚で、かなり複雑な風味です。気に入りました。セントルシア蒸留所では、このチェアマンズリザーヴブランドの他に「アドミラルロドニー」ブランドなどもリリースしています。「アドミラルロドニー」ブランドのラムは連続式蒸留器による原酒で、ポットとコラムのブレンドである「チェアマンズリザーヴ」ブランドとの差を明確にしています。僕は単式蒸留至上主義者ではありませんが、味・風味共にチェアマンズリザーブの方が好みです。アドミラルロドニーも美味しいですけどね。【僕の評価】5段階中の4.5+チェアマンズ リザーブ レガシー ラム 40度 700ml価格:3580円(税込、送料別) (2022/3/15時点)
2022.03.19
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【BB&R バルバドスラム2010 フォースクエア蒸留所】BB&R バルバドス/フォースクエアラム1010バルバドス/フォースクエア蒸留所のラムです。ベリーブラザーズ&ラッド(BB&R)社は、英国最古のワインとスピリッツ屋さんで、英国王室ご用達として、またブレンデッドウイスキーの「カティサーク」の会社なのだそうです。日本にも支店があって、主にワインを取り扱っているようですが、お酒好きの間では高品質なウイスキーのボトラーとして有名なようです。ラムも主に「オウンセレクション」というカテゴリーで、いくつかの産地のラムをリリースしています。さて今回のラムはフォースクエア蒸留所生まれなのでポットとコラムのブレンド、蒸留は2010年で2021年ボトリング、トロピカルエイジング・コンチネンタルエイジングの期間は不明で、甘口貴腐ワインであるソーテルヌのカスクでフィニッシュされています。300本の限定品で、冷却濾過されておらず、度数は50.8%、というスペックです。香りは特徴的で、いつものフォースクエアの香りであるココナッツやナッツ、キャラメル、チョコレートに加えて、濃いハチミツと完熟の黄桃やレーズンなども感じられ、非常に複雑な香りです。そしてそれらの要素が強いためか、相対的にオークの感じは控えめに感じられます。味わいは香り同様にハチミツと黄桃感が印象的で、フォースクエア標準のココナッツと柑橘、カカオなどの要素と絡み合って濃厚まろやか複雑系。飲んだ後の余韻には、それらの風味に加えてオーク風味が湧いてくるように感じられます。各風味要素のバランスが良く、ハチミツ感があるといってもベタつく感じは無くて、しっかりまとまっているという感じです。さすが老舗BB&R。僕の評価:5段階中の5+バルバドス ラム フォースクエア 11年 2010 ソーテルヌカスク フィニッシュ (BBR ベリーブラザーズ&ラッド) 50.8度 700ml価格:16500円(税込、送料別) (2022/1/30時点)
2022.03.12
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【モルト グレーン&ケーン フォースクエアラム2005】モルト グレーン&ケーン フォースクエアラム2005 15年バルバドス/フォースクエア蒸留所のラムです。先日飲んだ同ブランドのインドネシア限定ラム、モルト グレーン&ケーン バルバドスラムのレギュラーバージョンです。日本では株式会社ラダーさんが輸入元だそうです。2005年にフォースクエア蒸留所で蒸留、11年トロピカルエイジング、4年間ファーストフィルバーボンカスクでコンチネンタルエイジングされ、度数は60.2%、267本限定とのことです。これらの情報は、裏のラベルにちゃんと全部書いてあります。全てのインディペンデントボトラーにこうしてほしいですよね。前回のインドネシアエクスクルーシヴより、ファーストフィルバーボンカスクでのコンチネンタルエイングが4年と長めなので、焦げオーク風味が強くなっているのかなと思いますが、どうなんでしょうか。香りはブライトなキャラメル、それにやはり焦げオークからと思われるバニラと柑橘の甘酸っぱさが明確に感じられます。でも焦げオークすぎるという感じではなく、思ったよりもはるかに丸くて華やかな感じです。インドネシアエクスクルーシヴ同様に、丸くて華やかな印象です。飲んでみると、先ず高度数なのにとても飲みやすいことに驚きます。艶のあるマイルドさというか、刺激が少なくて味や風味だけが濃いという感じです。明るいバニラキャラメルとオレンジの風味がメインで、フォースクエア・ラムの大きな特徴であるバナナやナッツ系統の風味はそれほど強くはなく、焦げオーク風味の骨太さが全体を下支えしている、という感じです。RLシールズを濃縮してファーストフィルバーボンカスクで追熟させたような感じ、にも思えますが、かなりオリジナルな風味に再構成されているように思います。インドネシアエクスクルーシヴ同様に、問題は価格だけでしょう。ちょっと高いと思います。【僕の評価】5段階中の5
2022.03.05
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【ラニョーサボラン No,35】ラニョーサボラン フォンヴィエイユ35年コニャックです。ラニョーサボランは、ブドウ栽培からボトリングまで全て自分たちだけでやる家族経営のメーカーということで有名なブランドのようです。コニャックはもうジャンフィュー・トレビューさえ飲んでいればOKだと思っていましたが、お祝い事とお正月が重なったので、こちらラニョーサボラン35年を飲んでみることにしました。こんないいヤツだから美味しいに決まってると思ってましたが、正にそんな感じ、物凄い美味しさです。ずっしりとした重量感があり、華やかでフローラルさに満ちています。瑞々しいブドウの香りはもちろんですが、ハチミツや洋ナシ、お花の要素もある重層的な香りで、飲んでみてもコシの強さと強烈なフルーティーさ、柑橘や乾燥イチジク、リムーザンオークの程よいタンニン的渋みが複合的に感じられます。素晴らしいコニャックだと思います。まあ、コニャックのいいヤツなんだから美味しいのは当たり前なのかもしれませんが、それにしても素敵な味・風味です。力強く、輝くようにピュアな感じです。それほど多くのコニャック、ブランデーを飲んだことがあるわけではないのですが、少なくとも有名なレミーマルタンやカミュのXOグレードよりも僕はこちらが好みです。【僕の評価】5段階中の5++お歳暮 お酒 ラニョーサボラン No.35 フォンヴィエイユ 700ml×1本 コニャック / RAGNAUD SABOURIN FONTVIEILLE No.35 - COGNAC ギフト 父親 誕生日 プレゼント価格:16964円(税込、送料別) (2022/1/3時点)
2022.02.25
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【プランテーション・ジャマイカ2003 ヴィンテージ】プランテーション・ジャマイカ2003。ジャマイカのクラレンドン蒸留所のラムです。糖蜜を原料に、発酵は2週間、ダブルレトルトヴェンドームポットで蒸留され、ジャマイカでバーボンカスク熟成16年、そして1年フランスのフェラン/コニャックカスクで熟成。全てちゃんとラベルに書いてあります。何も書いて無いラムもありますが、プランテーション(フェラン社)のこの姿勢は非常にありがたいですね。度数は49.5%と高め。プランテーションだけではなく、高度数傾向は最近のトレンドのようです。香りはジャマイカン・ファンク的な傾向は少な目で、パイナップルやバナナの感じはありながら、他のジャマイカンラムにはない、華やかなフローラルさが非常に印象的です。この上品な香りはコニャックカスクでの熟成によるものだと思います。ワーシーパークやハンプデンなどの正統的なジャマイカンラムとは違っていますが、僕的には素晴らしい香りです。飲んでみても味わい自体が明るくて濃く、やはり他のジャマイカンラムとは違うニュアンスを感じます。バナナやマンゴー、バニラアイスクリーム添えのパパイヤ、フルーツキャンディ、それにやはりフローラル系の風味があって、とても複雑。ブライトな感じの風味ですが、コシが強くて飲みごたえがあります。フェラン社のコニャックカスク効果は、これまでも様々なラムでその威力を感じてきましたが、このジャマイカンラムとの組み合わせも非常に効果的だと思いました。やはり美味しいプランテーション。【僕の評価】5段階中の5+
2022.02.18
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