『3学期から学校に行く』そう担任の前で宣言してからも 私は行くなと言い続けた。
でもジャマをするなと殴られてから、もう何も言わないできた。どんなにつまずこうがこけようが、もうそれを自分で何とかするのだろうとそう思うようになったから。
長男の普通という言い方はそれこそまだ親や周りの期待に添おうと自分の体の訴えを無視している。無意識の領域を学べば学ぶほど、それは言わなければいけないと思った。それを認めない限り、それに気付かない限り、自分の人生は歩けないと。
ただそれは私が近道を望んでいただけなのかもしれない と気が付いたのだ。私の都合だ。親が学校は無理してでも行くところではないと思えたなら、本人も時間をかければわかるだろう。
行っても行かなくても 息子が自分で決めた事 どんなあなたでもオッケー
そんな気持ちで淡々とダンナと過ごせた事、ありがたく思う。
暗闇でこそひかりが感じられるように 起きる事は偶然であって必然。
前日『お母さん弁当箱』『雑巾ちょうだい』そして出かける朝『ハンカチとって』私が頼まれたのはそれだけ。
きっちり下校まで過ごして帰ってきた。でも何も聞かず、何も言わず。
支援の先生から電話を頂いた。教室でずっと過ごして、始業式も普通に出て、5時間目は疲れているようだったので相談室に行く事を進め、担任から勉強を見ていただいたそうだ。
そして担任に変わり、教室での友達との係わりはとても自然だった事 困ったことがあると担任の下に来て質問し、自分で対応していた事等、大変積極的で驚きましたとかなり興奮して話してくださった。
丁度 長男の心療内科の日で、時間が迫っていたので、長くなりそうな話を遮ってすぐ出かけた。相手が興奮してると、聞くほうは冷めるものなのかなあ。
病院で主治医に学校に行った事をさらっと報告する長男。
『それは疲れたねえ』と言われ『いえ、家に居る方がずっと疲れます』と答えていた。
それは罪の意識から逃れられるという意味なんだろうか?そんな私の思いに
明日は明日。期待も心配もしない。今を生きる。長男の背中がそう言っている気がした。
今日は起きれずにお休み。
起きたダンナが自分は仕事だから今日だけは私に家に居てくれと言うのだ。
長男が起きたときに傍にいてほしい。最初の頃のようになったら心配だからと。
冗談じゃないと思った。今日は私のバランスセラピーの日。私が真剣に学びたいと思っていること、理解していてくれたと思っていたのに、この期に及んで何を言っているのか。
『私は予定通り出かける』
『それは自分のためにすることなの?家族のためにすることなの?』
『私が自分のためにしたいの』
『それならいい。じゃあ俺が仕事休む』まるで駄々っ子だ。
長男が学校に行ったのは、向こう岸まで泳ぎつく準備がないまま、親のために飛び込んだと思っているのかとダンナに聞いた。だとしたら学校に行くなと言い続けるべきじゃなかったのか。でもそうではない。という。
『だったら何が心配なのか。私はRを信じている。そんなことぐらいでもう死のうとしたり暴れたりしない。こんな事はもう何回もあったけど、Rがそうなったのには辛さを私たちがわかってあげてなかったことが理由じゃない。今はそんなことは無い。私とRは何回も繰り返し繰り返しぶつかって受けとめて気持ちと向き合ってきたんだから』
何だか悔しくて、長男が可哀想で泣きながら話した。
『学校にトライしたからって、すぐに行くとは限らない。そうして欲しいとも望んでいない。自分で決めて準備した事が嬉しいんじゃなかったの?きっと自分で乗り越えていくはずだよ。信じてあげようよ』
『もちろん 信じてる。でも今日だけは いつもと違うんだ』ダンナもゆずらない。
でも長男とずっとそばに居たわけじゃないから、そんな申し訳なさも感じているのか。
『明日は試験だから最初から休む事を決めているほど、じっくり考えて行動している。もう自分で飛び込んだのだから、そっぽを向いている事だよ。親はあらぬ方向を向いている事だって 思春期ブルーの先生の言うとおりだと思う。
私がやりたい事を我慢して、それで昼過ぎに起きて来たRに暖かく向き合えると思う?Rだって私が今日勉強に行くのを知っているのよ。行かなかったらお母さんは僕のためにって喜ぶかなあ?あなたが仕事を休んだりなんて そんなに俺の事を信用できないのかって私なら我慢できない。親は自分のしたい事をする。そして私は癒やされて帰ってきてこそ子供達にエネルギーを分けてあげられるんだと思うよ』
『そんなことは1年半前からわかっているよ。あなたもやっとそこまで来たかと思うくらいだ』ちょっと悔しそうにダンナ。
『じゃあ、自分の感情を 心配だなんて押付けないで。子供は鏡だよ。あなたがそう思っていたらRだって俺はそんなに心配な駄目な奴なのかって思っちゃうよ。』
『俺は初めから自分の感情になんか溺れないよ。Rの気持ちになっているだけだ』
『絶対大丈夫だから。私の事も縛らないで』それでダンナは黙った。
赴任先に向かう時『自分の感情を抑えなくっていいんだよ。会社じゃないんだから、家族なんだから』って言ってあげた。
ここのところ部下の評定をすごく悩みながら書いている姿を思い出したから。
『うん。もう仕事で頭の中いっぱいいっぱい』テレながらそういって出かけた。
昼すぎに帰ったら、長男と次男で仲良く囲碁をしていた。それから遅い昼食をわいわい食べて、長男はずっと2階の自分の部屋だ。
ダンナから電話があった。
『大丈夫だよ。講座の先生がね、ライオンに動物をいじめてはいけませんなんていっても通じないでしょ。無理なんですよ最初から。そういう時は あら~そんなに私の事愛しているのって言えばいいんですって言われた』と言うと
ふっと笑って『さすがだね~』とダンナが言った。
長々とロビンも食わない日記になってしまったなあ・・・