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A氏 : 大気汚染 だね。
私
: 開会式当日
も同じだったという。
これはあまりマスコミでは報じていないね。
著者は、 東京オリンピック
のときは、 東京都立の高校生
だったが、 開会式当日は快晴で、東京から富士山が見えた
ということをよく覚えているという。
これは「 目」の感覚のルポタージュ
だが、「 足
」では、 会場にたどり着くまで5時間
かかったという。
「 耳
」では各国選手団の入場行進で、日本選手が入場するときはブーイングはなかったが、 拍手はまばら。
熱烈な拍手
で迎えられたのは、 親中国路線をとった台湾
だったという。
開会宣言をした 国家主席への歓声は
少なかったという。
A氏 :現場での「足」「目」「耳」の情報は貴重だね。
私
:評伝の書き出しが重要だと言うことで、 正力松太郎
の例をあげているね。
この評伝「 巨怪伝
」は、 昭和34年(1959年)
の 昭和天皇
が プロ野球を観戦
された 天覧試合
から始まっているという。
この 天覧試合
は 巨人・阪神戦
だが、これは 正力松太郎が企画し、実行
したという。
だから、天皇が観戦していた ロイヤルボックス
には正力松太郎がいた。
試合は、 4対4で9回裏
まで進んだ。
天皇陛下
は 9時15分に退出の予定
であった。
長島のサヨナラホームランは、9時12分。
A氏
:天皇は、これをみてすぐ退出となったわけか。
そういう意味でも 劇的ホームラン
だね。
それと正力松太郎との関係は?
私
:著者はこの 天覧試合の成功
を、 皇室まで巻き込んだプロ野球とテレビの蜜月関係の開始を示す象徴
としているね。
それは、 正力松太郎
は、 36年前の大正12年には警視庁警務部長
だったが、いわゆる 虎ノ門事件
が置き、責任をとらされ免官されている
からだ。
虎ノ門事件
は、 難波大助
がステッキ銃で、 当事、摂政宮
(後の 昭和天皇
)を狙撃した事件だね。
著者は、この天覧試合の成功で、 36年前の汚辱が晴れた
ことになるとしているね。
A氏
:なるほど、本の冒頭で、 36年間を、昭和天皇を媒介としてつないだ
わけか。
君のブログでは 有馬哲夫著「日本テレビとCIA」
1
、 2
, 3
、 4
でも 正力松太郎
は登場するね。
私:東京・金町浄水場の水質係主査の 前田学
氏の話
は、まさに、 人間の「自然」性
を示しているね。
あるとき、 地下鉄工事現場で多量の水が噴出
した。
化学分析
をしてもどこからの水かが分からない。
最終判断
は、 前田氏の「鼻と舌」
にまかされた。
前田氏
は即座に「 それは朝霞浄水場の水です
」と答え、事実はその通りであったという。
また、ある年の正月早々、 東京周辺120万所帯の水道から嫌な臭いする水
が出た。
前田氏の「鼻」
は、 取水源の川の水
の臭いが残っているとして、彼はボートで利根川を遡り、 百キロも上流の渋川のチクロ工場をつきとめた
という。
A氏
:ところで 養老氏
がいう「 脳化
」「 都市化
」は、 共通性
を求めるね。
コンビニストア
には田舎でも見かけるようになったね。
私
:佐野氏も、 公立高校に入学した息子
がもってきた 卒業文集
を見て、息子のを含め、 まるで学校というベルトコンベヤーから生まれた型にはまった同じ文体、同じ発想に驚いた
という。
「 脳化
」「 都市化
」の影響だね。
まさにこれからは、「 虫捕る子だけが生き残る・『脳化社会』の子どもたちに未来はあるのか
」だね。
今後、 佐野氏の鍛錬された「目」「耳」「足」 をもとに「 人の自然 」を描いたノンフィクションを期待したいね。
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