PR
Keyword Search
Calendar
Comments
Freepage List
私
:いよいよ、年度末で 大企業の子会社天下り人事
がはじまるね。
こないだ新聞の株式欄でそのことを書いているのを見たね。
社長
で天下りするが、大抵、従業員とは初めて顔を合わせる。
仕事は、 子会社採用の部課長連中
が仕切っているから、まかせればよい。
下手に介入するとかえって混乱する。
A氏 :毎日、出勤して、 新聞 でも読んでいればいいということか。
私 :ところが、こないだ知り合いの ISO9001 のコンサルタントに企業天下りのことを話していたら、 ISO9001と天下りが関連した話 が出たね。
その子会社は従業員 100人
くらいの 中小企業
で、ある大手の子会社だ。
社長や重役
は天下りで、 2年
くらいで、また、 子会社の
退職金
をもらって、退職する。
A氏
: 官僚の天下り
と同じだね。
私
:ところが、十数年前の話だが、当時、中小企業でも ISO9001取得がブーム
になり出したことがあった。
新しく天下りした社長
は、 2年間
の在任中に子会社に ISO9001を認証
させることを考えた。
A氏 :毎日、新聞ばかりよんでいないで、 自分の社長時代の手柄 を残したかったんだろうね。
私
:そこで俺の友人がコンサルタントとして呼ばれた。
予定通り1年ほどかかけて、準備は終り、審査に入った。
ところが1点、 主任審査員
が指摘したことがあった。
その子会社の現場は、コンベヤーで製品が流れ途中の 検査工程で最終品質が確認
され、包装され、最後にダンボールに入れて、ラベルを貼るという流れだ。
このダンボールに包装された製品を入れるときに 貼るラベルとの一致の確認
を 最終検査
としたんだね。
この会社は100人ぐらいの従業員だが、単純作業が多いので パートタイマーが8割
くらいを占めていた。
当然、最後のラベルとの一致確認は 単純作業
だから、パートがやっていた。
これを審査員は、 最終検査
は重要だからパートはだめだと言い出したんだね。
A氏 :だって、製品は包装の中だから 製品品質の検査 はしていなのではないの?
私
:そうだね。
そこでコンサルは、クレームをつけるべきだと助言した。
ところが、 社長
は、わざわざ、担当課長を連れて審査機関に足を運んで、審査員に修正案を提示して、なんとかパスできるように交渉に行ったんだね。
コンサルタントは頭に来て、指導をやめたという。
A氏
: 社長
は審査員に頭を下げてなんとか 自分の任期中
に ISO9001の勲章
が欲しかったんだ。
目的は、自分の手柄を作ることで子会社にきちんとしたシステムを残すことは無視だね。
私
: 社長の目的は達成
されたが、その子会社のシステムは歪んだものが残ったと俺の友人のコンサルタントは言っていたね。
企業天下りの弊害の一例かもね。