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私
:先日のブログ 「
独自の統治モデルを意識、 『Gゼロ』世界、中国の好機 識者に聞く」
で、 「チャイナスタンダード」の拡大
にふれたが、実は、同日の朝日新聞のトップには、その
「チャイナスタンダード」化したカンボジア
が一面トップに掲載されていた。
「チャイナスタンダード」化の例
としてこれにふれておこう。
A 氏 : カンボジアのシアヌークビル は、 旧宗主国フランスをはじめ海外の人々を引きつけてきたリゾート地 で、 大型船が接岸できるカンボジア唯一の深海港をもつ国際貿易の適地 。
シルクロード経済圏構想「一帯一路」を打ち出す中国 は、 この港町の重要性に目をつけ、官民を挙げて投資を進め、中国資本によるカジノ建設 が相次ぎ、 年内に40カ所を超える予定。
30年以上にわたりカンボジアを率いてきた首相のフン・セン は 7月の総選挙を前に、最大野党による追い上げへの危機感から同党を解党 させ、 欧米から批判を浴びる が、 「選挙は与党が100%勝つ。安心した中国人の投資が増える。政党が少ないほど政治は安定し、経済は成長する。中国が手本だ」 という。
私 : 2月 、 中国の支援で首都プノンペン郊外に建設する橋の起工式 で フン・セン首相 は「 我々が中国に近すぎると言う人に聞きたい。侮辱や脅し以外に、欧米諸国が何かしてくれたのかと」 とあいさつした。
自国民を大虐殺したポル・ポト政権時代とその後の内戦を経験したカンボジア は、 91年、国際社会の仲介で内戦を終結させ、93年には民主国家建設に向けて内戦後初の総選挙も実施。
だが、四半世紀たった今、フン・センは中国を後ろ盾と頼んで独裁色を強め、民主化は後退 。
フン・センが追いかけるのは一党支配の中国が示す「チャイナスタンダード」の「民主化なき発展」の道 。
ポル・ポト時代の貧困から、カンボジアが復興し、人々が携帯電話を持てるようになった新しい時代のスタート地点にようやく立った 発展のさなか に、 政治で混乱してはならず、今大事なのは安定だ という。
手を貸してくれるのが中国なら、今はその手をつかむしかない。
人々は期待と不安を抱えたまま、限られたカードを引きつつあるというのが、「チャイナスタンダード」に立つカンボジアの姿 である。
低開発国への「チャイナスタンダード」化 は進むだろうか。