日常の記録

日常の記録

そして



ドアを入るなり、「おめでとう」と誕生日のプレゼントを差し出した。

      ・・・・・後に夫の鞄から、最後の買い物となったプレゼントのレシートを見つけて、これを買っていたために少し遅くなった事がわかった。

その後は再び乾杯をし、赤ワインを飲んだり、私が作っていったフライを食べたり、、、友達が作った料理に「味が薄い」と文句をつけたり、いつもどおりの宴会が進んでいた。



そのうち、夫がトイレに立ったまま、暫く出てこなかった。
出てきた様子を見ると、顔色が悪く、胃のあたりを押さえている。

「どうしたの? 吐いた?」と聞くと
「ウン・・・」と答え、暫くはまた宴の中に戻っていたが、「あれ・・おかしいなあ・・・」と言いながら再びトイレに籠もってしまった。

かなりの時間が経って出てきた顔を見ると、ものすごく顔色が悪く、辛そうだった。
「少し休んでいた方がいいよ・・・」
ということで、部屋の隅に横になって休むことにした。
時々見ていると、寝苦しそうに体の向きを変えたり、具合が悪そうで、心配になった。

   なぜ、事の重大性にあの時気づかなかったのか?
   なぜ、あの時点で救急車を呼ばなかったのか?

でも、飲み会の途中でお父さん達(我が家に限らず)潰れてしまうことは今までにもよくあることだったので、まさかそれ程の事とはつゆほども考えなかった。

そのうち11時も近くなり、子ども達が眠くなってきたため、一度子ども達だけを家に連れて帰ることにした。
「タクシーで帰ろうか?」と夫に言ったが「もう少し休んでいる」というので、子ども達を寝かせ、戻ってくることにした。
布団に寝かしつけてから「お母さん、お父さんがちょっと具合が悪いから、お父さんを迎えに行ってくるからね。待っていてね」というと、2人とも「ウン」と頷いていた。

随分吐いていたから、胃の調子が悪いだろう・・・・そう考えて、胃腸薬とウコンを持って、再び彼女の家に向かった




© Rakuten Group, Inc.
X

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: