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アルサロ(アルバイトサロン)は主婦、OLや学生などの素人ホステスを売り物にした大阪発祥のキャバレーで、今でいえばキャバクラのように一世を風靡した風俗であった。 この本邦初のアルサロが大阪千日前の「ユメノクニ」と「大劇地下サロン」であり、磯田敏夫支配人(後に親会社千土地観光の取締役)が発案し、取り仕切っていた。新聞豆広告や市電の中吊広告は磯田さんによるエスプリの効いた文案で、評判を呼んだ。 「酒は一合、女は二号」「よろめきで おどろき、ツマヅキで どないしょ」「今日はメーデー 晩は酩酊」「~酒の飲む月日かさねつつ」「菊の花よりアルサロの花」「狩猟解禁 ガールハント解禁」「袋にボーナスが入っている 水着に女体が入っている」「えーオセンにキャラメル、ビールにアルサロ」「八十以後は女をつつしめ」「煙の都水の都花の都アルサロの都」...。 実は磯田さん、戦前から文学雑誌に小説を数多く発表していた作家でもあり、織田作之助の一番弟子を名乗っていたのだ。現に織田作之助賞と大阪市民文学賞のともに第一回の受賞者となっている。8年前に亡くなられたが、「文学雑誌」では追悼号が発刊された。 著書には『ネオン太平記』や『道頓堀左岸』があるが、今村昌平脚本、磯見忠彦監督で日活から1968年に映画化されているのが『ネオン太平記』で、これは「文学雑誌」に掲載された『企業防衛』(1965年)が原作である。 主演;アルサロ支配人役に小沢昭一 共演:園佳也子、吉村実子、西村晃、三国連太郎、渥美清(オカマ役)、桂米朝、小松左京など。 なお、余輩は若き頃に大劇地下サロンでアルバイト・ボーイをしばらくやっており、辞めたときには9番ボーイであったが、この映画は大劇地下サロンでもロケされており、懐かしい。 さて、第2回オダサクCINEMAさろんでは、磯田敏夫七回忌にあたり、この『ネオン太平記』をテーマにして6月20日(日)2~5時に集いをもつ。
2010年06月16日
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十五夜は見れなかったが、今日、十三夜の月は上空やや南に観た。 本当は両方見ないと片月見といって縁起が悪いことらしいことは、今日読んだ樋口一葉の『十三夜』(明治28年発表)にも語られている。 夫に仕打ちに耐えかねて実家に戻った娘が結局、父に諭されて子のために戻る、そのとき乗った人力車の車夫が、嫁ぐ前に相思の仲だった男性だったという儚い物語、語り口調で息もつかせず綴られている。 十三夜といえば、榎本美佐江が歌った『十三夜』というのもあったなあ、あまりにも古いけど。 ♪ 河岸の柳の 行きずりに ふと見合わせる 顔と顔 立止まり 懐かしいやら 嬉しやら 青い月夜の 十三夜 ♪ そんなわけで、スーパーで買ってきた月見だんごと柿を備えて、こちらは手取川の古古酒で一杯愉しんだ。 月待てず供えの芋へる子沢山(母・遺句) 帰省子に父が注ぐや月見酒(拙句)
2008年10月11日
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