学校で教えて欲しかった、こんな英文法!

学校で教えて欲しかった、こんな英文法!

2016年04月26日
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カテゴリ: 関係詞節
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熊本地震で被災された皆様が一日も早く通常の生活に戻れますよう
被災地域の復興を心よりお祈り申し上げます。

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本日の問題


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「カレンから借りた本」何が違うの?


1) This is the book that I borrowed from Karen.

2) This is a book that I borrowed from Karen.

































答:a と the の違いですが、伝える内容は異なります。


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「教授のお勧め本」何が違うの?


1) I’m looking for the book which one of my professors recommended reading.

2) I’m looking for a book which one of my professors recommended reading.


































今回は関係代名詞と冠詞の関係についてお話します。


実は両者はとても重要なつながりがあります。


今回の問題、見た目は単に the a の違いですが、 the a では伝える情報が異なることに注意しましょう。


日本語には冠詞という概念がないので、日本語に訳すと、どうしても同じような訳になってしまいますが、ここで重要なことは伝えようとしている情報が the a では違うということです。


日本人学習者にとって冠詞(the/a)は非常に難しい文法だと言われています。


しかし、冠詞が難しいからといって適当に a the を付けていては、英語は上達しません。なぜならば、くどいようですが、 a the が伝える情報には 相違点 があるからです。


みなさんにとって冠詞 the/a はどんな存在ですか?


「あまり気にしない」

「無視しても英語は通じる」

「日本語訳にでてこない」


などなど、意外と多くの人たちは冠詞にあまり注意を払っていないような気がするのですが。。。


でも、冠詞 the/a は英語という言語の中で「最もよく使われる単語ベストテン」のなんと1位と6位なのです。


ちなみに 1位 が「 the 」で、 6位 が「 a 」です。


単なる豆知識ではなく、何が言いたいかというと、これだけ頻度の高い the a に注意を払わないのはよろしくないということです。


だって、1位と6位ですよ! 


個人的には英語を習得する上で冠詞は最重要文法の1つだと思っています。


もっと the と a と仲良くしましょう。いい友達になれれば、きっと英語のことを色々と教えてくれる存在になりますよ。


ちょっと話がずれましたので、本筋に戻しますね(汗)



では、そもそも冠詞とは?


冠詞のルールはとても簡単です。


簡単に言ってしまえば「相手が名詞を特定できるかどうか」という話し手側の判断。特定できれば the 、特定できなければ a 、これだけです。


この基本イメージで問題を見てみましょう。


1) I’m looking for the book which one of my professors recommended reading.


the book は「聞き手にその名詞が特定できる」という話し手の判断に基づいて使われるのだから、聞き手にはたくさんある本の中の「その本」つまり教授が推薦した本だと特定できるのです。教授が推薦した本が1冊なら、話し手と聞き手は特定できますよね。


the の基本イメージは「1」です。


では、ここで場面をビジュアライズしてみましょう!


例えば、友達と一緒に本屋にいます。本を探しているマイク君。。。


あなた: Are you looking for something in particular?

マイク: Yes, I’m looking for the book which one of my professors recommended reading. Oh, there it is. I’ve found it. This is it.


こんな感じです。教授の推薦本は一冊だったのです。


My professor recommended one book.


だからマイクの頭の中では the の基本イメージ「1」があったのです。


2) I’m looking for a book which one of my professors recommended reading.


一方、2)の a book は「聞き手にその名詞が特定できない」という基本イメージ。なぜならば、a/an は「複数あるうちの1つ」という意味で、他にも存在することを前提としているから。教授が推薦した本が何冊もあれば、そのうちの1冊を特定できませんね。


では、また同じ場面をビジュアライズしてみましょう!


友達と一緒に本屋にいるイメージ。本を探しているマイク君。。。


あなた: Are you looking for something in particular?

マイク: Yes, I’m looking for a book which one of my professors recommended reading. Oh, there it is. This is one of them.


こんな感じです。教授の推薦本は数冊だったのです。


My professor recommended some books.


教授が推薦した本が複数あるので、マイクはあなたに「複数あるうちの1つ」という意味で a book と伝えているのです。


したがって、聞き手のあなたは「教授が推薦した本がこれ以外にも存在する」ことがわかるのです。


関係代名詞の先行詞が the になるのか、a になるのかは、冠詞の基本ルールで決まるのです。


簡単に言ってしまえば、関係代名詞節で修飾される先行詞(名詞)が1つ(一人)なら the, たくさんある中の1つ(一人)なら a ということです。


そして、場面をイメージする、これがビジュアル・ラーニングです!


* 関係代名詞については「ザ・英文法」DL版 Unit9 にてイラスト付で詳しく解説してあります。
* 冠詞についてはP31-36にてイラスト付で解説してあります。


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最終更新日  2016年04月26日 13時23分48秒
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Re:小さな巨人「a」と「the」!(04/26)  
山本隆 さん
質問させてください。

>>「相手が名詞を特定できるかどうか」という話し手側の判断。特定できれば the、特定できなければ a、これだけです。
これは私も認識してます。ただ、


1) I’m looking for the book which one of my professors recommended reading.
the book は「聞き手にその名詞が特定できる」という話し手の判断に基づいて使われる。聞き手にはたくさんある本の中の「その本」つまり教授が推薦した本だと特定。教授が推薦した本が1冊なら、話し手と聞き手は特定できますよね。

これがよくわかりません。教授が推薦した本だと言う属性を話し手が知っていても、聞き手が知らなければ、両者で特定できないのでは無いですか?
例えば、急に友人と再会して「the book which one of...」と言って「教授が推薦してくれた本を探している」と言っても、その友人はその話がわからければ、その本を「教授が推薦した例の・・」と特定できないのでは?
つまり聞き手と話し手がその「教授」や「教授から紹介されたその本」、話し手の状況を予め聞き手が知っていない(共有してないと)と「the book which..」と「教授から推薦された、あの、その本」だよと言っても通じなく無いですか?聞き手「何の話??」って。

私は勘違いしているでしょうか?theの意味を?theとは「その」とすでに聞き手話し手が同時に特定している何かを言うときに使うのですよね?それとも「the」=「その」でなく、話し手が独断で判断し何か人やモノに対し修飾句をつけ限定すること、今回の教授の例なら「教授が~の本」と限定する時に(話し手によるモノ、人の種類の限定作用)、theが付くと言う事ですか?それもその名詞が一つの時に?


また「the books which..」とtheと複数を組み合わせても大丈夫ですよね?the three books which=「教授が推薦したあの3つの本」(訳は合ってますでしょうか?)など?
(2022年09月01日 15時48分19秒)

Re:小さな巨人「a」と「the」!(04/26)  
山本隆 さん
>>2) I’m looking for a book which one of my professors recommended reading.

一方、2)の a book は「聞き手にその名詞が特定できない」という基本イメージ。なぜならば、a/an は「複数あるうちの1つ」という意味で、他にも存在することを前提としているから。教授が推薦した本が何冊もあれば、そのうちの1冊を特定できませんね。

例えば、教授が推薦した本が何冊でも、そのすべてを書き手と聞き手が知っていれば、全てその本を両者が特定できるのでは?

それとも、1冊から~何冊までは話し手と聞き手が知っているが、話し手は知ってけれども、「聞き手は知らない本」がいくつかあると言う話し手の判断、状況でしょうか?

a book or books(?)

「教授が進めてきた本があって、君はそれを知らないけど、俺はそれを探しているんだよ」と言う意味とは違うのですか?

>>She lent me the book which I had already read.
(彼女はその本を貸してくれた「その本、どれかというと」私がすでに読んでしまった本)
先行詞 the book は which I had already read が省略されると「彼女は私にその本を貸してくれた」となり「その本」と言われても、聞き手はどの本か特定できません。したがって、関係代名詞節を使って限定する必要があるのです。

申し訳ないです、ちょっと別の記事からも。これもです。これって一番初めの質問の補足になると思うのですが、これも要は「聞き手」と「話し手」が互いに the book = その本 を知っているのが前提ですよね?

それでいて「私がすでに読んでしまっているあの本」と言う限定がさらについているだけで?
「聞き手」もその本と話し手の状況をある程度すでに知っている中、関係での会話だという事ですよね?
もし仮に見ず知らずの人に「ねえ、すでに読んでいるあの本を」と言ってもその他人の聞き手は「???」になりますよね。

あともう一つ、この「読んでしまった本」とは、もちろん実際に現物だと言う事ですよね?例えば、「マイケルジャクソンの自伝1巻」とか。

それとも「読んでしまった」と言うカテゴリーに入ると言う表現=総称ですか?読んでしまった本たちの様な?=現物を指して言ってない。
ちょっと表現が難しいですが、すいません。 (2022年09月01日 16時38分20秒)

山本隆さんへ  
samito07  さん
>私は勘違いしているでしょうか?

勘違いではなく、関係代名詞と冠詞の関係性を正しく理解することが必要になるかと思います。

今回の例文が

I’m looking for the book

これだけでは文が成立しませんね。聞き手は what(which) book ? となりますよね。なぜならば、the book と言われても聞き手にはどの本か特定できないから。だから、関係代名詞を用いて話し手がどの本のことを取り上げているかを聞き手にわかるようにするのが関係代名詞の働きです。英語は前から理解する言語ですので、前から次の文を考えてみてください。

I’m looking for the book  
私は探しています、その本を

ここまで話し手が言ったとき、聞き手の頭の中に「?」が浮かびます。なぜならば、the book と言われても、どの本のことを指しているか聞き手にはわからないからです。だから、話し手は次のように、「どの本かというと」と which を使って聞き手に特定できるようにするのです。

which one of my professors recommended reading. 
どの本かというと、教授が推薦してくれた本

この関係代名詞節を聞いて聞き手は話し手が取り上げている本を特定できるのです。そして、この時に the がつくことで聞き手には教授が推薦してくれた本がこの一冊であることも特定できるのです。

>>2) I’m looking for a book which one of my professors recommended reading.
>例えば、教授が推薦した本が何冊でも、そのすべてを書き手と聞き手が知っていれば、全てその本を両者が特定できるのでは?

聞き手は知りません。これも前述と同じように関係代名詞との関係性です。

I’m looking for a book  
私は探しています、ある本を

a book の場合は、聞き手の頭の中では明確には「?」は浮かびません。なぜならば特定されていないからです。しかし、話し手はこの本を特定するために関係代名詞節を用いて聞き手にわかるようにしているのです。

which one of my professors recommended reading. 
どんな本かというと、教授が推薦してくれた本

ここまで聞くと、聞き手は「ある本」が教授が推薦してくれた本だということがわかると同時に、複数の中の一冊であることもわかるのです。

the victim of the crime と a victim of the crime の違いと同じです。of the crime が関係代名詞のように限定しています。

He is the victim of the crime. と聞いたら、彼がその犯罪の唯一の被害者であることがわかります。一人だから the victim なのです。聞き手がすでに知っている人ではありません。the にはさまざまな用法があります。

He is a victim of the crime. と聞くと、犯罪の被害者は複数いて、彼はそのうちの一人を指すことになるのです。

前述の関係代名詞もこれと同じ理屈で考えてみてはどうでしょうか。

>>She lent me the book which I had already read.
(彼女はその本を貸してくれた「その本、どれかというと」私がすでに読んでしまった本)
>申し訳ないです、ちょっと別の記事からも。これもです。これって一番初めの質問の補足になると思うのですが、これも要は「聞き手」と「話し手」が互いに the book = その本 を知っているのが前提ですよね?

違います。上で説明したように、前から順に理解するのが英語なので、聞き手はthe bookと言われたら頭の中に「?」が浮かびます。だから、関係代名詞で特定してどんな本かをわかるようにするのです。

9月からスタートのオンラインセミナーでは、まさにこの冠詞と関係代名詞の関連性について深くレッスンを行います。もしご興味があれば、ぜひ受講をご検討ください。

【オンライン英語セミナー日程】

9月土曜日クラス 名詞・冠詞
https://kokc.jp/e/iaxs2209b/2086832/
10月土曜日クラス 語順の本質
https://kokc.jp/e/iaxs2210b/2086931/
11月土曜日クラス 関係代名詞
https://kokc.jp/e/iaxs2211b/2087020/ (2022年09月02日 17時47分16秒)

Re:山本隆さんへ(04/26)  
山本隆 さん
samito07さんへ
お忙しいところ大変ありがとうございます。

the book = 話し手と聞き手がその本を知っている
この時点では聞き手は分からないと言う事ですね。

the book+関係代名詞」まで含めていった時点の厳密な意味がわからないんです。

例えばこの教授の話なら、私が具体的な状況を考えるならば、

聞き手は話し手と、前もって、その教授が薦めてきた、その本を知っていて「なんとか」と言う本だと断定できると言う共通前提があり

(だから)→ある時に本屋に、聞き手が行ったら、話し手が偶然いて「ほら、教授から勧められたあの本を探しているのさ」と言われて、聞き手は「ああ、あの本ね!」と、その瞬間に(関係代名詞節まで言われた後)その本を「具体的に実物として特定できる」では? と私は考えるんです。

She lent me the book which I had already read.
この例文も、「読んでしまった本」を聞き手が、話し手から関係代名詞節まで言われた時点で「実物」としてその本を特定できるとは意味が違うのでしょうか?

それとも単に「教授が薦めてきた本」や「読んでしまった本」とは意味としては、本のカテゴリーの様なものを漠然と言ってるのですか?。
「教授が薦めてきた」と言う類の本、「読んでしまった」と言う類の本。

私が疑問に思うのは、
・the book which I had already read.
・the book which one of my professors recommended reading

の解釈は、関係代名詞まで聞いた時点で「実物実体、具体的な本」を聞き手が完全に特定できて(なぜならその本の存在を話してから聞いていたからこそ)

・教授の薦めてきた本 =「山田先生の物理VOL.1」
・読んでしまった本 =「マイケルの自伝VOL.1」

と聞き手は具体的に認識するのではと?
この意味とは全く異なるのでしょうか?「特定」の解釈が混乱してます。

長くなり本当に申し訳ございません。 (2022年09月02日 20時43分14秒)

山本隆さんへ  
samito07  さん




このシチュエーションなら関係代名詞 that を使うシチュエーションです。

>She lent me the book

ここまできて聞き手はどの本のことを話し手が話題にしているのかわからないから、この後に関係代名詞が続くのです。

まずは関係代名詞をきちんと整理することをお勧めします。
(2022年09月04日 16時08分37秒)

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