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引越しの達人


北野大(たけしのお兄さん)見たいに、ニコニコしてるんだけど、「奥さん!頑張らないと・・・お宅は普通のうちの2倍は荷物がありそうですから・・・」そう言って、家具類の確認をし、段ボール箱大小合わせて、200箱・・・・置いて行きました。
食器用のパッキングも普通の2倍分。

ウッソー!!と、思ったとおり、引越し前日には30箱分残っていました。
私は勝ち誇ったように「それ見ろ!」っと・・・・・
が!!前日たった1日で、30箱すっかり消化!最後にわずか残った日用品・・・と思っていたのに、あ!これも・・あれも・・・・・お手伝いに来てくれた片付け魔の実母もびっくりするくらい、モノがあって、大変でした。

そう言う意味で、北野先生?の見積もりは達人だったわけですね。

更に、達人は当日やって来た、『引っ越し隊』の隊長です!
40歳前後の、ジャッキーチェンを渋くしたような人。物静かで『アチョー!!』なんて、言いません。なかなかルックスも良いので、満足!(*^m^*) ムフッ

しかし、要点を私に確認すること2分足らず。
引越し先は2つなのです。自分で色分けした紙を張って分類したんだけど、「だいじょうぶかなあ?」

隊長は隊員に確実に指示し、実に速やかに、丁寧に、仮住居へ運んでくれました。
この辺は普通の家の引越しとあまり大差ないと思うのですが、仮住居が狭い為、私の荷物(嫁入りタンスなど)が大きすぎて、また、多すぎて、工務店の体育館のような倉庫を借りることにしたのです。これが2つ目の引越し先です。

そこはガランと何も入っていないわけではなく、壁面四方には、工務店の道具類、設備品(洗面台とかドアとか)が雑然と積んであり、私達が借りるのは中央のスペースだけです。

この引越し午後の部の方がむしろ、メインエベントでした。
傷つけたくない『塗り』の家具がいくつかあり、荷物も仮住居の2倍あります。
2階ではない分、搬入は楽ですが、スペースが漠然としているので、果たして荷物が入るかどうかが心配でした。

普通、色々な荷物を詰め込む場合、素人考えだと、大物家具をまず配置して、空いたスペースに段ボールや小物を積むと思いますよね?

ところが、反対なのです。
「奥さん、どんな風に入れるかご希望はありますか?」
「あの、和ダンスなどの中身が出し入れできるようにできますか?夏場なので、着物類の点検に来たいんです。それから、洋服ダンスもできれば・・・」
と、無理なことを希望しました。
隊長は「わかりました。」と、それだけ言うと、スペースをグルっと一回見渡しただけで、荷物の搬入が猛スピードで始まりました。

私と主人は目を見張って、搬入口の反対のドアに立って呆然と見ていただけです。

まず、大小の段ボールがテトリスの達人のように寸分の隙間もなく積み上げられていく・・・
搬入は隊員4人が代わる代わるですが、積むのは隊長と相棒の若手一人です。
バケツリレーのように搬入される箱や自前のケース、衣装箱などを、隊長は、見た瞬間に積む場所を決めていました。速い!!
意にそわない物は足元に保留、次の物をのせ、丁度いいと思うところで、保留したものをパズルのようにはめ込むのです。

そのうち、見る見る間に倉庫のスペースが埋まり、まだ、和ダンスなどの大物が搬入されない・・・
不安になっていると、それでも、どうでもいいような本箱とか、ワイヤーラックなどを「それは右向き!」「あ、左のそこに滑らせて・・」などと、隊長の指示が続くのです。

そして、最後に見事に量ったかのように残りのスペースに和ダンス、桐ダンス、洋服ダンスロッカーが向かい合わせで開けられるように収まったのです。

マジックを見ているようでした。隊員は丁寧に運ぶのが仕事で、隊長は最後の配置を決めるのです。しかも、瞬時に見てどこに置くか決めるのです。
あまりの素晴らしさに、4ヵ月後の引越しも頼もうと主人と話し合ったくらいです。

「テトリスの達人みたいですね!!」と、終了後、隊長を誉めたら、初めてにっこり笑いました。
「まあ、毎日やってることですから・・・でも、こうやって上手く納めるのは快感でもあり、楽しみなんですよ。
パッと見て今日は少し不安だったんですけどね。ほぼピッタリで私もホッとしてますよ。」

流石、隊長だけあります。その道の達人には惚れ惚れさせられるもんです。



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