大風が吹いています
ノウゼンカズラの花が引きちぎられていきます。
南西の風が吹いてもここは鎮守の森に守られているので砂は飛んできません。
海からの直接の風は、砂粒手を投げつけながら谷戸を吹き抜けていきます。
大風の日は植物たちの悲鳴が聞こえるようです。
たくさん小さな実を付けていた柚子は半分くらい実が落ちてしまいました。
どれが残ってどれが落ちるのか自然のなすがままです。
きっと残った実は落ちた実の分まで大きくなることでしょう。
風の当らない庭の片隅では小さなバラがぽつんと咲いています。
隣にあるのはコブミカン、タイ料理に使いますがなかなか大きくなりません。
アゲハの幼虫が付くと丸坊主になってしまいます。
ですから毎日葉の裏などを見て幼虫はいないかチェックします。
幼虫がいても殺さず庭の隅に投げます。
殺さないことはただの自己満足で、結局人の都合で飢えて死んでしまうのでしょうか。
幸いなことにこの風でも東側に植えたキュウリはほとんど無傷です。
西側に植えてあるのは風で葉があおられて辛そうです。
隣に植えてあるゴーヤの若い葉は、風でよれて傷だらけ。
ツルの上に付いているものは枯れてしまいそうです。
数日前の夜、娘が帰ってきて言いました。
「少し先の坂で猫が轢かれて死んでいるみたい」と。
行ってみるとたまに餌を食べに来ていた三毛猫でした。
避妊手術もしてあり、冬には大けがをして後ろ脚と腹に傷を負っていました。
やっとジュクジュクしていた傷口が癒えかけていたのに....
狭い坂でそんなにスピードが出る道ではないのに...
それが寿命であったと納得するしかありませんでしたが
家族みんなで埋めてあげている間も涙が流れてなりませんでした。
もう風は収まってきています。
庭で母の好きだったクチナシの花が涙をこぼしているように咲いています。
自然は残酷だと、命は儚いといいます。
突然に命を奪われたものはとまどわないのでしょうか。
消えていった命はどこに行ってしまうのでしょう。
またこの世界に生まれてくるのでしょうか。
どうかこの世がどんな生き物にも過酷な地になりませんように。
人がむやみに生き物を苦しめることのない世の中になりますように。
自然が動物たちを生かしていくように、いつまでも人にも恵みを与えていてくれますように。
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