MATRIX7

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2010.07.30
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カテゴリ: モータースポーツ
 海底油田は、最盛期に大儲けの対象になる。それゆえに、メキシコ湾岸には、大小様々な海底油田が存在して稼働している。しかし、原油が掘り尽くされると油田は放置され、廃墟として存在し続ける。これまでは、環境対応したルールが存在しなかったらしく、まさに海中に放置されていた。そこに、航行中の船舶が衝突して、噴出口から石油と天然ガスが噴き出し、大騒ぎになっている。石油会社の人間は、廃墟に船をぶつける人間などいないと考えていたらしい。
 掘り尽くされた油田なので、噴出量は限られる。それでも原油の汚染は広がり、流出を止めるまでは広がり続ける。採掘会社はとっくに操業を停止していたので、衝突事件に驚いているという。噴出孔をふさぐ工事などを行うには、それなりの費用がかかるから頭が痛い。一度廃棄した油田が環境汚染をもたらしたのでは、たしかにたまらないだろう。アメリカは世界有数の石油産出国ではあるが、環境汚染に有効な手立てを持っていないことが理解できる。
 海底油田は、利益をもたらしてくれる福の神ではない。制御を誤ると地獄の門を開くことになる。日本は原油資源に無縁の状態が続いていたから、石油を金儲けとしてしか考えていない。メキシコ湾の爆破事故や今回の衝突事故を見ると、そんなに甘い話でないことが理解できる。といって、輸入できる石油がないと日本は破たんさせられる。太平洋のどこかに海底油田が眠っていても、それを掘ることは、危険と隣り合わせになる。
 ロシアやサウジ、中国などの大規模油田地帯が枯渇し始めている。その減少分を埋め合わせるために、石油メジャーは世界中の海底を試掘してきた。おかげで30年分くらいの資源を見つけることができたけれど、石油の需要の伸びには届かない。石油に代わるエネルギーは世界中で模索されているけれど、決定的なものは見つかっていない。石油の枯渇が始まるまでに、人類は代替手段を発見できるだろうか。 





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Last updated  2010.07.30 21:02:05
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