S.GRAPHICS

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2002.09.11
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カテゴリ: カテゴリ未分類
予想はしていたが、街の厳戒体制は異常さを増している。
いつもなら、バスで15分もあれば帰宅できるのに
今日は1時間もかかった。
これなら即、諦めて歩いた方が随分早かった。
明朝、出勤するのが今から思いやられる。

5番街のウインドーディスプレイは星条旗一色だ。
どこのデパートも高級ブティックも
みんな商品を中に追いやって、全面に愛国心を押し出している。
これでは「忘れろ」と言う方が、「平常心でいろ」と言う方が無理だ。
みんな「まあ、そんなことはナイ」とは思ってはいるが
心のどこかで「でも……」と不安は隠せないでいる。

日本から来るメディア関係はハッキリ言って迷惑だ。
また、この日のために、市内のアチコチで
獅子舞を披露したり、折り鶴(千羽鶴)を贈ったり……。
友好の印かも知れないが、どうも本意は違っているように見えるのは私だけではないはず。
それらを(日本からの友好イベントを)こっちの日系メディアや日本からのクルーがカバーして日本で報道される。
そりゃ、獅子舞を踊って、練習もせずに本番一発で歌いまくった人たちは、
一生の記念になるだろうし、郷里への自慢にもなるだろう。
それらを全てカバーしながら、同じ国民として哀しくなる。

獅子舞に折り鶴、確かに気持ちはこもっている。
しかし、阪神大震災の時、アメリカから救援物資じゃなくて
気持ちのこもったキルトとかマーチ(行進)なんかを贈られていたとして
果たして現地の人たちは喜んだだろうか。

海外から何かを貰うからには、それなりの偉いさんが
この多忙時期に時間をさいて、式典などを行う。
で、貰った折り鶴などは、それなりの場所に
それなりに飾らなければならない。
折り鶴、獅子舞を非難する訳じゃないが、
何か考え違いをしてはいないか、今一度考える題材になればと思う。

あと9時間弱で、1年前のあの日と同時刻になる。
私にとっても色んな意味で、
この1年を振り返ってみるイイ機会だ。
明日も、ごく普通のありふれた
ありきたりな1日の
流れ作業であることを祈りながら出社する。







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Last updated  2002.09.11 12:09:22
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