数学教室のゼミではなくて
アメリカには13年周期と17年周期で集団発生するセミがいるという。その13と17がいずれも素数なので「素数ゼミ」というそうだ。何だか大学の数学教室のゼミみたいだが、数学ではなくて生物学の話なのである。
この集団発生の時には、1平方メートルに数億匹ものセミが発生し、騒音や死骸の悪臭などに悩まされるという。その発生地はアメリカ東部地域に分布しているそうだ。
つまり、ある限られた地域で13年か17年の周期でセミの大発生があり、アメリカ東部では、毎年どこかではセミの大量発生が起こっている。たとえば、ある町で今年13年ゼミが発生したら、次は13年後の2025年にまたその町で発生するということだ。
なぜ13や17という数字にしばられているのかというと、この二つの数字が素数であることに意味があるという説がある。 「恐るべき数字の謎と不思議」 (夢文庫:2010.1)には次のように書いてあった。
「素数とは、1とその数以外には約数を持たない数字、要するに、1以外の数では割
り切れない整数のことだ。ここで、15年、16年、17年、18年という周期を持つセミ
がいたとして、その発生が何年おきに重なるかを調べてみると、17年ゼミだけは、
ほかの周期のセミと、なかなか周期が重ならないことがわかった。そのため、彼らに
はほかのセミに邪魔されず、種の保存に好都合というメリットがあるのではないか、
といわれているのだ」
「数字の謎と不思議」
(読んでみたら、「必然と思える謎や不思議」は少なかったように思うが...)
ただ、11や19も素数だが、11年ゼミや19年ゼミは存在しないので、13年と17年というのは、素数だからではなく単なる偶然だという説もあるという。
13年、17年という長い期間で、もう忘れた頃にセミが大量発生するとは、なかなかミステリーじみている。13~17年も幼虫生活をするとは、かなり根気強いセミである。
「セミの羽化」
(見ている間にどんどん成虫になっていく~2012.7.7奥平谷キャンプ場 鹿島市)
一匹だから珍しくて美しく感じたが。いっぺんに何億匹というセミが上の写真のように羽化すると考えたら、ちょっと気持ち悪くなるような気がする。
ちなみに、日本ではアブラゼミやクマゼミなど多くのセミが6,7年で成虫になる。
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