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1955年に公開されたアルフレッド・ヒッチコック監督の名作『泥棒成金』(原題:To Catch a Thief)は、スリルとロマンスが絶妙に絡み合った映画です。この映画は、テクニカラーとビスタビジョンで撮影され、美しいフランス・リヴィエラの景色を鮮やかに描き出しています。パラマウント映画製作のこの作品は、アメリカの作家デイヴィッド・ドッジの1952年発表の小説を基に脚色されました。主演はケーリー・グラントとグレース・ケリーという豪華キャストが揃っています。
『泥棒成金』の物語は、元宝石泥棒のジョン・ロビー(ケーリー・グラント)が再び疑いの目を向けられるところから始まります。リヴィエラで宝石が次々と盗まれる事件が発生し、ロビーはその犯行を自分の仕業だと疑われてしまいます。無実を証明するために、ロビーは真犯人を見つけ出す決意をします。その過程で、彼は美しいアメリカ人女性フランセス・スティーブンス(グレース・ケリー)と出会い、恋に落ちます。フランセスの母親(ジェシー・ロイス・ランディス)も物語の重要な役割を果たし、二人のロマンスにユーモアと深みを加えています。
ケーリー・グラントは、ジョン・ロビー役でその魅力とカリスマ性を存分に発揮しています。彼のエレガントで洗練された演技は、ロビーというキャラクターに完璧に合っています。グレース・ケリーは、フランセス役でその美しさと気品をスクリーンに映し出し、観客を魅了します。彼女の演技は、ロビーとのロマンスを一層引き立て、映画全体にロマンチックな雰囲気を与えています。
アルフレッド・ヒッチコック監督は、本作でその演出力を遺憾なく発揮しています。彼は、スリルとユーモアを巧みに織り交ぜ、観客を最後まで引き付けます。特に、リヴィエラの美しい風景と豪華な宝石の輝きを対比させることで、視覚的な魅力を最大限に引き出しています。映画のクライマックスであるカーニバルのシーンは、ヒッチコックならではの緊張感と興奮を見事に演出しており、観る者を釘付けにします。
『泥棒成金』の音楽は、リン・マーレイが手掛けています。彼の音楽は、映画の雰囲気を一層盛り上げ、緊張感とロマンスを巧みに表現しています。また、撮影監督ロバート・バークスのカメラワークも見事で、特にリヴィエラの風景を美しく捉えています。テクニカラーとビスタビジョンを駆使した映像は、当時としては非常に斬新で、今でもその美しさは色褪せていません。
『泥棒成金』は、スリルとロマンスが絶妙に絡み合った作品であり、ヒッチコックの才能が遺憾なく発揮された映画です。ケーリー・グラントとグレース・ケリーという二大スターの共演も見どころの一つで、彼らの魅力的な演技が映画を一層引き立てています。美しいリヴィエラの風景と豪華な宝石の輝きが、視覚的にも楽しめる本作は、今でも多くの映画ファンに愛されています。まだ観たことがない方には、ぜひ一度この名作を鑑賞していただきたいと思います
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