『 ほんとうに大切なこと』
ヤン・ゴールドスタイン著/松本美菜子訳
読書家のたか厨(大学のサークルの1学年下のかわいい後輩君)の
2007年一押しの本がこれ。
その前に梨木香歩の『りかさん』とか『西の魔女が死んだ』などを推薦されてました。
梨木さんの本を上記2冊と『からくりからくさ』と計3冊読んでみました。
おばあさんと孫娘のお話が素敵な最初の2冊。
実は3冊目はなかなか読み進めなくて、期限切れで読破することなく
図書館戻り。
でも初めの2冊、特にアタシは『西の魔女が死んだ』がきにいりまして
軽く感想をたか厨にぶつけたところ
おばあさんものが好きなら「これです!2007年一押しです」
と、薦められたのが『ほんとうに大切なこと』でした。
どれどれ。
前半は人生に絶望し心がささくれ立って自ら命を絶ってしまおうとする孫娘の話で
ちょっと、しんどい滑り出し。
病気のおばあさんが自分のことを投げ打ってなんとか孫娘を助けたい一心で
悪戦苦闘。
う~ん、あまり気持ちよくありません。
でも、ちょっと我慢して読み進むと
中盤から、キターーーーーーーッ!!!!!!
"人生のいいことがすべて奪われてしまったと思える時でも
目と心をちゃんとひらけば、毎日あなたのために贈り物が用意されいるのよ。
ときどき、見つけるのがちょっとむずかしいことがあるんだけどね。
ときどきは気づくのに努力が必要なの"
この言葉はおばあさんの少女時代、ナチスの迫害からのがれて
かくまってくれた女性が辛い毎日を送るおばあさんへ贈った言葉です。
おばあさんの過去、おばあさんが背負ってきたもの、その話を聞かされて
次第に心の変化をみせる孫娘。
通勤電車のなかで何度号泣しそうになったことでしょう。
そうなんです、アタシたち毎日なにかしらの贈り物を
もらっているんです。
後に孫娘は立ち直るのですが
今日の贈り物リストをつけるように
おばあさんから素敵な日記帳をもらいます。
これから埋めていく日記のページのように
未来はまっさらな可能性に満ちていると感じることができるようになった孫娘。
つらいことや悲しいことがあった人にこの本が元気になるきっかけになれば嬉しいと
訳者は言ってます。
また、毎日がいろあせて見える人ももし読んでくれたら、身の回りのありふれたものが
少しは輝いて見えるはず、と言い切ります。
毎日届いているという、贈り物がどんなものなのか、知りたい方は是非、ご一読をお薦めします。
たぶん、淋しい夜や悲しい時を過ごしている人も
毎日を普通に送ることができることに感謝せずにはおれなくなることでしょう。
たか厨、ご推薦、ありがとう(*^^)v
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