今回は、所長に代わり、司法書士の木下が書かせていただきます。
12月24日、アイフルのADRが成立し、一部には和解に応じる部署も出てきました。
当事務所の和解基準は、分断等の問題が無ければ、利息満額の端数カットが原則。
それでは和解と呼べないではないかと相手方業者のみか裁判官にまで言われる始末で
すが、判決までいけば全額回収できる案件で、安易な和解はできません。
この姿勢は、いつも相対する業者には浸透しており、話も早いのですが、同じ業者でも浸
透していない地方に行くと、この強気の姿勢が驚きや怒りをもって迎えられることもしばし
ばです。
先日も、アイフルさんからの4000円カットのご提案を丁重にお断りしたところ、本当に
驚かれたようで、「○○弁護士でもそんな強気な条件は出してきませんでしたよ!!」と高
名な先生と比較の上、お叱りを受けてしまいました。
この案件に限らず、業者さんもだいぶストレスが溜まっているようで、加熱する過払い請
求が日本経済に与える影響やら、司法書士倫理、果ては借主のモラルまで色々とぶつけ
られます。その一つ一つに反論するのは簡単なことです。しかし、ほぼ交渉の出口が見え
ているような状況では、敢えて反論は致しません(譲れない名誉という部分はあります)。
判決という絶対的後ろ盾を元に、交渉の目的を達している以上、本質から外れるその程
度の相手方の不満を受け止めるのも代理人の役割だと思うからです。依頼人の利益を
最大限確保した上でなら、それに応えてくれた交渉相手の不満を受け止め、気持ち良く席
を立ってもらえれば、それは代理人冥利に尽きる事だと思っています。この案件でも、
ご不満を持たれながらも、百円単位の端数カットで和解に応じていただきました。
当ブログは業者さんもご覧になっているようですが、我々は各依頼人の利益を最大限追
求する立場である以上、日本経済という視点やら、モラルなどいう観点からの減額は出来
ません(もちろん我々や依頼人にやましいことは何一つありませんが)。ご不満もあるでし
ょうが、正々堂々戦いましょう!!