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誰がこんな本を読むのか!? ゴジラ老人 は、最初、図書館で借りていたのですが、結局、買い込んでパラパラやっています。ハイ、ヒマなんですね(笑)。
水深五尋の海底にそなたの父は横たわる ゴジラ老人 には、読んでいて、この詩が出てきても、やっぱり、
白い骨は珊瑚になった
ふたつの目は真珠になった
体はすべてそのままで、
海に姿を変えられて、
美しく珍しいものになる
なんだこれは? だったのですが、 シェイクスピア の テンペスト という戯曲にあるらしい詩の一節だということが、 主人公 によって語られます。で、 イギリスの中学生 は、これを、学校で暗唱させられるらしいのですね。だから、誰でも、みんな知っているらしいのです。だから、 イギリス でこの作品を手に取るであろう中学生たちには、 なんだこれは? じゃないのですね(笑)。
水底深く父は眠る。 まあ、くらべてみて、何かがわかるという知恵もないのですが、向こうの 児童文学 というのは、題のつけ方からしてシャレてますね(笑)
その骨は今は珊瑚
両の目は今は真珠
その身はどこも消え果てず
海の力に変えられて
今は貴い宝物。(「テンペスト」ちくま文庫P43~P44)
これは イギリス式の小説の書きかた のとてもよくできた例である。まず読者の共感を誘う主人公がいて、軸となるストーリーがあり、謎につぐ謎があり、ち密で具体的な生き生きとした細部があり、作者の倫理観・人間観という大きな枠がある。(P251) 絶賛ですね(笑)。で、トドメがこうです。
訳はいい し、 宮崎駿の絵 もいい。それ以上に、一見とっつきにくい タイトルを直訳した訳者たちの判断 を高く買いたい。本屋の店頭ではそそらないかもしれないが、読み終わったら絶対に忘れない。出展が シェイクスピア だけに、短くて印象的。ね、読まないわけにいかないでしょう(笑)。ボクは 宮崎駿 が、この作品にほれ込んだという話を、どこか別のところで聴いたことがあるような気がしましたが、上の 表紙 で分からるように、 装丁 も 彼の絵 なのですよ。
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